2009年11月19日木曜日

第57号(2009.11.19)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第57号
□───────────────────――2009.11.19─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.057
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

秋は時節柄とかく行事が多く、とても忙しい毎日です。先月末の大学祭は
ホームカミングが同時に開催されたので、多くのOBと会う機会を得ました。
また、「まちづくり」に関する公開講座も非常に興味深い話で大いに触発
されました。

また、11月2日(月)から1週間はアメリカまで出かけ、時差ぼけに苦悶しな
がら多くの刺激をもらいました。その翌週末には仙台・東京というように
目まぐるしいスケジュールです。さらに、恒例の卒業研究発表会が目前に
迫ってきており、ゼミ生を十分にケアしなくてはなりません。

息をつく時がないのはちょっと辛いですが、暇をもて余すよりは幸せです。


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■NGU短信 > EDUCAUSE2009の段
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☆関連サイト:http://www.educause.edu/E2009

EDUCAUSE2009に出席するために米国Denverへ出かけました。コロラド州の
州都はMLBのロッキーズの本拠地があるところで、ビール会社のクアーズが
球場のネーミングライツを持っています。ワンマイルシティというだけに、
標高1,600mの高地にあります。気圧の関係で打球がよく飛ぶために、ここ
ではノーヒット・ノーランは不可能といわれてましたが、かつて野茂投手
が快挙を成し遂げたことで、日本でも知られるようになりました。

高額な参加フィーにも関わらず、世界中から4,000名近くの人が集まります。
世界のeラーニングの最高峰なだけに、その規模や質は日本のそれとは全く
比較になりません。しかし、これまで参加された方の感想では、それでも
リーマンショックの影響で規模は縮小しているらしいとのことです。

コンベンションセンターには、100台近く設置されたデスクトップPCに加え
高速無線LANが完備されており、ノートPCやiPod touchなどが利用可能です。
これほど大規模な会場設営は日本ではあまり見たことがありません。

4日間のイベント中、各セッションで興味深い報告や活発な議論が行われて
いました。テーマはeラーニング手法や実践的内容だけでなく、図書館情報
システムの他、いかにIT投資が経営コスト削減につなげるかや組織的取組み
に不可欠なリーダーシップ論、最新IT機器による試験的応用など、様々です。
扱う範囲が広いこともアメリカ的であると感じました

企業展示は、日本でよく見られるコンパニオンが客寄せをするものではなく、
じっくりとブースで説明を聞くという感じでした。さらに、プログラムには
ないイベントとして、会場外でマイクロソフトやグーグルなどの出展企業が
主催するパーティも行われていました。

プログラムの中でも圧巻は基調講演です。日本でもベストセラーとなった本
『ビジョナリーカンパニー』のジム・コリンズ氏、クリエイティブコモンズ
で有名なローレンス・レッシグ氏のプレゼンは本当に素晴らしいものでした。
このミーティングはネット世代の学生に向けたICTの今後の活用法に大いに
参考となりました。


―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://store.shopping.yahoo.co.jp/7andy/32000628.html

『CODE Version 2.0』,ローレンス・レッシグ,(山形浩生/訳)翔泳社
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先の記事にも登場したレッシグ氏の著作です。彼はサイバー法で世界の第一
人者で、法律だけでなく、経済学や情報科学などにもかなり造詣が深いこと
がわかります。また、極めて実践的な学者であることも注目すべき点です。

この本で紹介されている4つの規制について興味深い考え方を紹介します。
コントロールするには規範(道徳)、市場、法、技術(コード)による方法
があるとしています。例えば、健康に悪影響をもたらす喫煙を減らしたい、
特に未成年者の喫煙を減らそうとする場合、次のような規制方法があります。
(なお、この喩えはCODEには出ていませんので、不適切な可能性もあります)

1. 道徳:中学・高校および大学での教育や啓発広告
2. 市場:学生が購入しづらくするよう、たばこの価格を大幅に上げる
3. 法 :対面販売のみとして販売方法など法律で限定する
4. 技術:自動販売機は身分証明書(極端な例では生体認証)で厳格に管理

規制するといろいろなところで思わぬ弊害が表れます。この例では、たばこ
の値上げは確かに未成年者には購入しづらくなりますが、愛煙家にも重大な
影響が及びます。対面販売だけになると自販機に関わる企業や会社にとって、
厳しい経営環境に陥ります。さらに技術面を強化しすぎると個人情報の扱い
が難しくなってきます。

レッシグ氏は規制の程度を問題とします。特に著作権に関する内容は身近な
問題であり、これを厳しく規制すると創作的活動ができなくなるという警告
をしています。例えば、本屋で購入した本は個人がどのように利用しても、
あまり問題ありません。書籍から得られたアイディアが自分の頭の中で消化
され、新たなアイディアを生み出すこともあるでしょう。古本屋に売ってし
まうのも構いません。しかし、コピーをして他人に販売することやネットで
配布することは無論、法律違反です。

しかし、これがデジタルデータともなると非常に話がややこしくなります。
今や電子透かしやコピー配布防止などの進展により、デジタル技術で著作権
の厳格な管理は不可能ではなくなってきました。アマチュアバンドが名曲の
コピーをすると課金されるようになる可能性も否定できません。自分たちで
あれこれと工夫することで新たな価値は創造されます。旺盛な創造力こそが
次世代を担っているはずです。

そこで、筆者はクリエイティブ・コモンズを提唱して、著作者が改変の自由
などを承認方法という新たな考え方を提唱しています。これは、厳格化した
著作権の行使が創造力を失わせることになりかねないというで、すなわち、
イノベーションを起こすことができる芽を摘んではならないということかも
知れません。大経済学者シュンペーターの「新結合」こそが経済成長に必要
と思います。


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■最近のゼミ・講義から
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

今年も卒業論文発表会が開催されます。これまでの中で最も早い開催日程と
なりました。ゼミが通年になったことで、春学期からスタートできるという
点を考えれば、もっともな措置です。

学内審査会:11/23(月)24(火)26(木)27(金)の4時限目
 場所:白鳥学舎
公開審査会:12/9(水) 14:30~17:00
 場所:国際会議場

公開審査会は国際会議場で行われますので、お時間が許せば見学参加いた
だければ幸いです。

いよいよサブゼミも本格化し、ゼミ生はプレゼンのスライドや原稿の執筆
にとラストスパートです。自分たちで学習する習慣を身につけ、自律的な
学習者に成長することを期待しています。


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■編□集□後□記□
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仙台での学会に出席した後、東北新幹線で東京まで戻り結婚披露宴に列席
しました。前日の雨が上がり、爽やかな秋晴れの風景を車窓から蔵王山を
見ていると、虹がかかっています。蔵王山が一番良く見える絶景ポイント
では大きな虹のアーチの中に山全体がすっぽりと入っていました。こんな
美しい光景は初めて見ました。きっと何かいいことがある、そんな予感が
します。

2009年10月19日月曜日

第56号(2009.10.19)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第56号
□───────────────────――2009.10.19─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.056
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


10月8日(木)は台風18号の進路を予測し、早々と前日には全日休校の措置が
発表になりました。台風接近に関するNHKニュースを見ていると学校の休校
情報に本学の名前が出ていました。2年ぶりの台風上陸と伊勢湾台風50年と
いうこともあり、名古屋周辺の危機感と注目度は高かったと思います。

新型インフルエンザでの休校は予想はしていましたが、秋学期早々に台風で
このような事態になるとは全く予期できませんでした。11月には補講措置も
行われること。すべては予定通りに行きませんので、何事も日頃からの準備
が必要です。


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■NGU短信 > 学園祭と経済学部のイベントの段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/582

来る10月31日(土)、11月1日(日)には第45回名学大祭が開催されます。今年の
テーマは『魂~はばたけ想い~』だそうです。COP10の会場に隣接ということ
に加えて、ごみ箱ゼロ、リサイクル活動、モリコロの登場などエコ学園祭の
特色が強まってきたように思います。一朝一夕ではできない、地道な活動が
形になるのは素晴らしいことと感じます。

さて、1日目の10月31日(土)には、屋外ステージのイベントのひとつとして
お笑い芸人のライブがあります。学園祭に併せた同窓会主催イベントである
ホームカミングデーも今年で17回目を迎えます。12:00からスタートですので、
OBの皆さんはお昼を食べにという気分で、白鳥学舎1階フードバーへお越し
ください。

☆関連サイト:http://www.ngudo.com/

また、14:00からは経済学部の現代GP事業として「まちづくり論 公開講座」
が開かれます。「ナゴヤの魅力を再構築する~白い街から、面白いまちへ~」
というテーマのシンポジウムには、各方面からパネリストが登場予定です。
来年の2010年は、名古屋市は開府400年を迎えるとともに、COP10など大規模な
国際イベントも目白押しです。

【場所】名古屋学院大学名古屋キャンパス 白鳥学舎6階 602教室
☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/566

続いて、2日目の11月1日(日)には「名古屋学院大学 学生のつどい」として
“MESSAGE FES”が行われます。第1部のトークショーはZIP-FM公開収録に
なります。

11:00~「SEAMO」トークショー
15:30~「BENI」コンサート

第2部は、前号のコジマガでもお知らせしたようにコンサートが名古屋国際
会議場センチュリーホールで18:45からスタートです。名古屋キャンパスでの
学園祭は3回目となり、イベントの種類や心遣いなど、都心でイベントをする
という意識が定着してきたようにも思います。

「SEAMO」「九州男」「西野カナ」コンサート
一般販売チケット:3,900円 学内販売引換券:2,500円

詳細は、関連サイトをご覧下さい。
☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/583
☆関連サイト:http://www.sundayfolk.com/livlog/5zbuc4a/

学園祭の終了後、11月6日(金)には池田香代子さんの講演会「あなたもここ
に生きています」を開催します。講演者は『世界がもし100人の村だったら』
のベストセラー作品で著名な作家で翻訳家です。このイベントは経済学部の
先生により企画・立案され、今回、実施に至りました。

第一部  池田香代子氏講演「あなたもここに生きています」
第二部  学生と語る『世界がもし100人の村だったら』

【日時】2009年11月6日(金)  18:00~20:00
【場所】名古屋学院大学名古屋キャンパス 白鳥学舎1階 101教室

☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/616

経済学部が主催するイベント(シンポジウム・講演会)は、地下鉄の吊り
下げなどで広報を行っています。地下鉄に乗車の際はチェックして下さい。
お時間のある方は是非、ご参加ください。新校舎の教室を利用しますので
瀬戸で卒業したOBの皆さんには新鮮に感じるかも知れません。また、参加
されると、日頃とは違ったものが得られることと思います。

以上のように、学園祭関連の目玉イベントをまとめてみましたが、かなり
盛りだくさんです。通常の模擬店やステージ企画では、多くの学生参加が
見込まれます。大成功を祈念しています。


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■最近のゼミ・講義から
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

今年度の卒業研究発表会はスタート時期が早まりました。実質的な予選会
である学内審査会は11月23日(月)の週4日間で行われます。発表時間は1件
15分と短くなりましたが、これによって多くの発表件数と要点をまとめた
コンパクトな発表内容となるはずです。この予選会での優れた内容と評価
された場合には公開審査会へと進みます。

決勝戦に相当する公開審査会は12月9日(水)の14:30~です。学内審査から
選ばれた数名が国際会議場で発表をします。審査員はすべてのプレゼンを
聞いた上で判断しますので、公平性が高まります。(昨年度の発表ビデオ
はTIESにアップされています。)

さて、今年の児島ゼミの結果はどうなることでしょうか?今年度から卒論
が必修に戻ったので、他のゼミの応募も増えるかも知れません。OB諸氏の
温かい応援をお願いします。

□ゼミの開催場所変更・追加
変更: 4年生 経済演習 金曜日 5限目 日比野503教室
追加: サブゼミ 水曜日 13:00~18:00 白鳥307教室


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■編□集□後□記□
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前号で「カレッジアワー」に触れました。結局、今年のゼミテーマである
「好奇心と情熱と」について話をしました。題材は『フラット化する社会』
ですが、以前、コジマガで書いた内容を読み返して準備をしました。何か
と書きためておくことが、いざという時に役立ちます。

2009年9月24日木曜日

第55号(2009.09.24)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第55号
□───────────────────――2009.09.24─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.055
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


暑い最中に本学で行われたTIESのシンポジウムも無事終了し、季節の移ろい
が感じられます。秋の深まりは、早い時間の夕焼けと夜長に聞こえる虫の音。
気づけば、今年もあと3ヶ月ちょっとです。


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■NGU短信 > 教育GP選定の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/education/program.html

この5月に文部科学省が募集する「大学教育・学生支援推進事業【テーマA】
大学教育推進プログラム」(略称:教育GP)へ申請しました。4年制の私立
大学では8倍以上という難関でしたが、今月初旬に採択通知が届きました。
申請書のペーパーレフリー審査から面接審査までのプロセスは、申請者に
とってまさに受験感覚です。

これで、本学にとって規模の大きな選定事業としては4つ目、経済学部では
3つ目になりました。(その他、連携事業などを含めると6つ目になります)
経済学部として特色GP「ITによる経済学部教育の標準化と質保証」、現代GP
「知域創成プログラムの実践」に続くものになりました。今回の取組名称は
「経済学コア6の形成と2年次の学習達成基準」です。これはコジマガでも
発信してきた経済学部の様々な取組をまとめるとともに、現在の大学にある
諸問題を真摯に捉え、ICTなどを使い今後の発展系としてまとめたものです。
この詳細は、今後作成予定の特設サイトをご覧いただければと思います。

大学を取り巻く諸問題のキーワードのひとつが「学士力」です。大学を卒業
したという証書を学位記と呼び、専門分野が記されているはずです。例えば、
学士(経済学)というようにです。英語ではCertificationですが、各学部で
身に付けた力を証明書になっているでしょうか?そこで、卒業生は4年間で
何ができるようになったか?「学士力」とは大学4年間で養うことができる
力いっても過言ではないでしょう。ここには専門知識の学力の他、協調性や
問題解決力、忍耐力・・・社会で生き抜くためであれば何でもよいと思います

現在、4年生大学は700校以上もあります。大学は卒業して、一体どんな力が
ついたのか?大学での勉強は本当に社会に役に立つのか?といった昔からの
問題があります。医歯薬などの卒業後に資格試験が控える学系を除き、社会
からの要請もなおざりにされています。大学進学率が50%近くなったものの、
公的資金が投入される機関が変わらなければ納税者に申し開きができません。

政権交代が実現し、文教政策もどのように変わってゆくかを見届ける必要が
あります。今回の採択事業に大切な税金が使われることになりますが、一律
のバラマキではありません。選定されたプライドを胸にしっかりとした制度・
組織の中で、目標達成できるようしてゆかなければなりません。しっかりと
成果を出し、同じような現場の問題を共有している機関にとって参考となる
取り組みとなるように、今後もひたむきな努力が必要です。


―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://store.shopping.yahoo.co.jp/7andy/32267690.html

『1Q84』(上下巻),村上春樹,新潮社,2009年5月発行
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初めてのシルバーウィークは細切れに予定があり、遠くに出かけることは
ありませんでした。そこで早めの読書の秋を楽しもうと、今年の話題本に
チャレンジしました。忙しい時の読書には小説を避けていますが、連休の
時間を使って、村上ワールドにどっぷり浸かってみました。話題となった
村上作品を読むのは、おそらく『ノルウェーの森』以来となります。

作品の設定としては1984年なので25年前、主人公は30歳です。もし彼らが
現代に生きていたら、55歳になっているはずです。私よりも少し上ですが、
時代が近いので読み進めるには全く支障はありません。また実際に1984年
を体験しているので、当時を思い出しながら読み進めることができます。

当時、友人から「ジョージオーエルの『1984』を読まないといけない」と
いわれ、すぐに本屋へ行きこれを読んだ記憶があります。ビックブラザー
による監視社会をテーマにしており、冷戦時代であっただけに20歳の自分
にはインパクトがある作品でした。(先の見えない情報社会を生きる我々
にとって、コントロールコストの低下が招くプライバシーとの関係を考え
る際の古典名著ですので、一読をお薦めします。)

もちろん『1984』はこの作品の中にも引用されています。しかし、多彩な
要素を含んだ村上作品にとって、構成要素の一片かも知れません。私自身
文学的な才能を持ち合わせていないので書評はできません。また、読後感
は徐々に出てくるはずですが、ここでは読書経験の感想についてのみ触れ
ておきたいと思います。

今回、読書には多くの知識と経験が必要だということがよく分かりました。
昔、実感のない小説では、背景が理解できないページによく遭遇しました。
その時は読むこと自体が辛く、諦めてしまった作品も少なからずあります。
(苦しみながら読むことは、力がつくような気にもなっていました・・・。)
今回そんな場面が少なくなっていることに気づきました。確かに、理解が
困難な箇所はありましたが、かつてのような頻度ではありません。つまり
筆者が読み手として想定した範疇に私自身入っていたということでしょう。
(この本を読むための経験や知識は小学生にないはずで、生まれていない
1984年は想像もつかないと思われます。)上下巻約1000頁の書き下ろしを
すぐに読めたということが、その証左です。

村上春樹氏はノーベル文学賞の有力候補者です。世界的にもよく知られて
いることは、3年前に韓国へ滞在したときに実感しました。まず現地の人
がその名や作品を知っていること、また本屋では多くの訳本が陳列されて
いました。自国の文化や歴史などから離れると極めて読みづらくなるにも
関わらず、世界中の人に読まれる作品という理由には、扱っているテーマ
が現代に生きる人間に共通しているからでしょうか。このように、文学は
日本の文化を、外国人に表面的だけでなく理解してもらえるという強みを
持っています。


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■最近のゼミ・講義から
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/facilities/christian/event.html

シルバーウィークが明けて、秋学期も開始です。学生にとっては1ヶ月半の
長い休みだった訳ですが、クラブ活動や夏季インターンシップ・短期留学
などで自分と向き合って頑張った者と、本当に休んでしまった者との差が
顕著になる季節です。まず、どのような顔つきになっているかでおおよそ
判ります。これも人間力錬成の結果のひとつでしょう。

さて、休み明けの変化といえば、マイルポストが日比野キャンパス1階へ
移設されました。これまでより採光が多く取り入れられる場所で、厨房も
広く、2階ではゼミができそうな広さがあります。授業の合間に利用され
るようになるので、どのように変わってゆくのでしょうか。

【ご案内】
新学期のゼミ教室です。
2年 演習    月曜2限 514教室(白鳥)
4年 経済演習  金曜5限 515教室(白鳥)

卒論を仕上げる際には十分な共有時間・場所が必要です。昨年の成功体験
とし、て日比野学舎で8時近くまで実施する方が望ましいと思いました。
教室が変更になるかも知れませんが、その折にはコジマガで連絡します。

来学されるOBも少なくありません。私はウィークデーは基本的に研究室で
仕事をするタイプです。しかし、名古屋キャンパスにいない時があります。
毎週火曜日は瀬戸の授業ですのでおりませんので、出かける際には注意を
して下さい。

授業ではありませんが「カレッジアワー」で話をする機会に恵まれました。
昨年は『海嶺』の話をしましたが、今回は何を話しましょうか?

10月1日(木) 12:40~ 名古屋キャンパス チャペル


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■編□集□後□記□
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☆関連サイト:http://www.sundayfolk.com/livlog/5zbuc4a/

秋は恒例の名学大祭が行われます。『魂~はばたけ想い~』というテーマ
で10/31(土)11/1(日)に名古屋キャンパスで開催されます。また2日(月)
には隣接の白鳥センチュリーホールで「名古屋学院大学 学生のつどい」が
催されます。出演者は、SEAMO、九州男、西野カナ・・・などだそうです。

詳細は大学の公式サイト(http://www.ngu.jp/system/article/detail/556)
などご覧下さい。

2009年8月24日月曜日

第54号(2009.08.24)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第54号
□───────────────────――2009.08.24─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.054
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


ゼミOB会恒例の夏の飲み会がありました。お盆のど真ん中ということもあり、
例年よりも出席者は少なめでしたが、その分、一人ひとりいろいろな話をする
ことができました。特に、数年ぶりに顔を見せてくれたメンバ達の活躍ぶりを
聞けば、自分のことのように嬉しく思います。これが自分も頑張らねばという
力を与えてくれます。このような機会があれば、また是非、お出かけください。


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■NGU短信 > 「2009夏のシンポジウム in 愛知」の段
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☆関連サイト:http://www.cccties.org/event/090907/audience.html
☆関連サイト:http://www.minnade-daigaku.com


来る9月7日(月)午後と9月8日(火)午前の2日間にわたって本学でシンポジウム
が開催されます。『ICTによる大学連携と「知域」貢献』をテーマとして本学と
NPO法人CCC-TIESの共催です。TIESを利用して、大学が広域連携しながら、質の
高い教育を提供しようということを主旨としています。昨年は札幌大学で開催
されましたが、今年は本学での開催となりました。

今年の戦略的大学連携支援事業として採択された『北海道・関東・東海・近畿
の大学連携による「知域」拡大プロジェクト』(帝塚山大学、札幌大学、創価
大学、明治薬科大学、愛知学院大学)と密接に関連しており、プロジェクトに
関する基調講演が行われます。

この事業には、現在開催中の産経新聞社との企画「産経eカレッジ」や海外への
授業配信、産官学連携事業など、ネットを利用した多彩な取り組みがあります。
現在はひとつの大学でなく、多くの大学が参加し、博物館・美術館や経済団体
などとコラボする時代になっています。特に地場産業や地域文化など知的資産
となりうるものが全国に散らばっています。優れたコンテンツを繋いで、使い
やすく活用することが地域貢献となります。

サントリー創業者の鳥井信治郎に「やってみなはれ」という名言があります。
評論家のようにリスクをとらないまま知った顔をするよりも、敢えて挑戦し、
その結果から次々に道を切り拓いてゆくことが、激動の時代には必要である
ように思います。この事業も挑戦ばかりですが、ひとつでも大当たりが出れば
ラッキーでしょう。

さて、9月7日(月)の面白いイベントには「第1回 全国大学対抗TIESタイピング
大会」の決勝戦があります。全国のTIES参加大学から選抜された5大学の代表に
よってタイピング大会の決勝戦を行います。もちろん本学もタイプの達人らが
出場します。昨年は400字/分というスピードタイプを生で見ましたが、今年は
各大学の代表がライブを通して参加するという、何とも凄い光景が見られそう
でワクワクしています。


―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://store.shopping.yahoo.co.jp/7andy/32267690.html

『ブラック・スワン』,ニコラス・タレブ(望月衛/訳)ダイヤモンド社
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世界で話題となった本の邦訳ということでしょうか、普通の書店で平積みに
なっていました。その光景を見て「この本の内容をすんなり理解できる人が
いったいどれぐらいいるのだろうか」という疑問を持ちました。というのも
これは哲学・歴史・心理学を扱っており、金融工学やオプション、経済学と
統計学、数学、そしてネットワーク理論という非常に広い範囲をカバーして
いるからです。さらに翻訳書なので独特な言い回しで読みづらさがあります。
ということもあって、Amazonでのレビューの評価もまちまちです。

筆者のニコラスタレブは金融トレーダーです。現実に起こる株式市場の動き
は、経済学者や数学者・統計学者よりも圧倒的に体験しています。金融工学
の分野には、有名なブラック・ショールズ理論があります。これは金融派生
商品の価格決定を数学的に美しい式で説明したものです。物理や経済学での
均衡という世界へ誘った功績で、この研究に携わったショールズとマートン
は1997年にノーベル経済学賞の栄誉を受けました。

その後、ノーベル賞の理論が後押しとなって、アメリカの金融バブルを加速
させました。理論に基づくリスク管理によって、崩壊の危なさは大きくなり、
絶対にあり得ないと思われていた株価大暴落が起こりました。最近の悲惨な
現実によって米国バブル経済とともにこの理論への信用が脆くも崩れ去った
ことは、金融関係の仕事の方であれば、よくご存じと思います。

では、なぜ理論は現実を説明できなかったのでしょう。作者によれば我々が
「月並みの国」でなく「果ての国」に住んでいることを忘れているからです。
作者が表現する「月並み」というのは正規分布のことです。

統計学で必ず学習するのが正規分布です。これはガウスの功績でガウス分布
とも呼ばれます。この分布は数学的に極めて扱いやすい性質を持っており、
「正規分布は分布の中の王様」というように教えています。確かに身の回り
で起こる確率現象を教えるときには、正規分布を使えば分かり易くなります。
サイコロやくじなど作られた実験結果を計算すると、その操作から釣り鐘状
の正規分布が現れます。平均が山の頂上となり、標準偏差の大きさで裾野の
広さが決定されます。

「月並み」という言葉には「とんでもない値は現れない」ということを意味
しています。例えば、男性の平均身長が170cmである場合、大多数の人間が
150cm~190cmの範囲に入り、5mを超える巨大人間や一寸法師のような5cmの
小人は絶対にいないと考えます。正規分布の世界では、このような人は存在
しません。一方、「果ての国」では凡人には考えられない値が存在します。

一例として日本の世帯所得を考えてみます。平均は約580万円だそうですが、
恐らく実感よりも多いなぁと思うのではないでしょうか。世帯数が最も多い
階級は年収350万円周辺で、中央値は約450万円です。すなわち、ほとんどは
平均よりも低いことを意味しています。この差の原因は、ほんの一握りしか
いないとてつもない大金持ちにあります。年収50億円という金持ちが全体の
平均を引き上げています。つまり所得分布は正規分布ではなく、歪んだ分布
(不平等)をしているのです。

このようにとてつもなく大きな値が出現する現象は現代にはよく見られます。
「一人勝ち」「独占」「デファクトスタンダード」などはMS、mixi、iPodと
いった例を出すまでもありません。ロングテールもこのひとつの現象ですし、
最近ではネットワーク理論で説明されます。面白いのが「マタイ効果」です。
キリスト教のマタイの福音書にもこの現象の記述があるそうです。

また、現実から導かれた理論で現在や将来を説明できるかどうかをタレブは
疑っています。計量経済学は、経済学の理論をデータで検証する学問ですが、
著者にとっては格好の標的になっています。確かに推定値の誤差は正規分布
という仮定をおいて説明しています(確かに正規分布であることは誰が保証
しているのでしょう?)統計学者もしかりで、哲学者に至っては彼の批評に
かかってボロボロにされています。

「ブラックスワン、黒い白鳥などいないのだ」といってもそれが見つかれば
それまでの考えは、吹っ飛んでしまいます。常識ではあり得ない事象を黒い
白鳥を喩えとして話を展開してます。上巻に「七面鳥の悲劇」の喩えがあり
ました。七面鳥は12月24日まで、餌をもらい幸せな毎日を過ごしています。
それが次の日、自分が食卓を飾るとは決して思いもよらないということです。
なぜ我々はそのような常識ではあり得ない重大なことを見過ごしてしまうか
を説明しています。(アマゾンで低い評価を付けた評者は、きっとこの辺り
の話題展開がダルだったのでしょう。)

以上の書評を読んで、それでも黒い白鳥を読みたいと思った人は、その前に
神永正博『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』をお薦めします。この本
の中にブラックスワンの記述がありますから、きっと役立つことでしょう。
証券会社に勤務している皆さんや銀行・保険といった金融関係者であれば、
挑戦する価値はあるかも知れません。


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■編□集□後□記□
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計画を開始してから1年が経ちます。これをまとめる仕事に追われました。
3年ぶりの大きな仕事でしたが、「果報は寝て待て」です。

2009年7月31日金曜日

第53号(2009.07.31)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第53号
□───────────────────――2009.07.31─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.053
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


梅雨明けもしないままに7月も終わりです。しかし、夏の飲み会の告知により
気持ちがいよいよ夏モードになってきました。今夏の一大イベントとしては
衆議院選挙があり、候補者もマスコミも燃えることでしょう。政権選択選挙
ですから話題には事欠きません。選挙結果によっては経済政策も大きく左右
されるのも初めてではないでしょうか。

さて、ゼミの飲み会は今回もお盆の真っ最中、8月14日(金)です。名古屋方面
に帰省されている方でお時間が許せば、是非ご参加ください。お目にかかる
機会を楽しみにしております。


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■NGU短信 > 新型インフルエンザで大学休校の段
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☆関連サイト:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

豚インフルエンザはSwine fluというそうです。もはや、豚とはいわずに
新型インフルエンザという名称になっています。5月にアメリカから帰国
した学生が「日本は騒ぎ過ぎ」と云ってましたが、納得できる部分があり
ます。確かに突然変異によって毒性の強い型になる可能性も否定できない
だけに、慎重な対応をとっているのでしょうか。

すでに新聞等でご存じの方も多いと思いますが、名古屋学院大学も他大学と
同様に、新型インフルエンザによって大学が休校措置になりました。名古屋
キャンパスが6月28日(日)から1週間、瀬戸キャンパスでも7月1日(水)から
週明けまで休校でした。突然、1週間も時間をもらうと最初は戸惑います。

さて、今回の騒動でいろいろなことを考えました。まず、危機管理の面です。
学校はこのような場合、保健所に連絡を取らなくてはなりません。すると
もし勝手なことをして問題が出れば、責任を追求されますので、マニュアル
通りのお沙汰が下ります。対象の学校は一斉に休校となります。覚えている
方も多いと思いますが、5月の大阪・神戸で起こった事態(経済活動まで麻痺
しそうな状況)に何だかおかしいと感じていても、以下のようことは一切
口にできませんでした。厚生労働省の通達に従ってもインフルエンザは根絶
できないはず・・・。冬に流行するインフルエンザの方がよほど感染者が多く
なるだろう。企業で感染者が出ても学校のような措置にはならないだろう・・・。

次に、事後対応(補講措置)です。唐突な長期休暇に喜んだ学生もいたはず
ですが、そんな訳にはいきません。休校した分だけの補講があります(この
対応をしない大学には驚きましたが・・・)。最近の大学は半期15回の授業と
なっていますので、本学では休校期間を毎週の土曜に振り分けるという措置
をしました。私の場合、幸い16週目を試験予定でしたので、空いていた15週
目に補講ができました。これまで休みが多かった学生は思わぬ休講に予定が
狂ってしまったのではないでしょうか。こうして考えるとやはり保険が必要
です。すなわち、日頃からきちんとこなしておけば学生も教員も慌てること
はありません。

最後に、今後に向けた対策です。春学期に早くも休校がでましたので、秋は
さらに休校措置が起きる可能性は高まると予想されます。そのような場合に
備えて、何をしたらよいでしょうか?本学にはCCSの自学自習システムがある
ので、これを休校期間中の学習課題とするよう準備しておくことも一案です。
また学生が出校できなくても講義をビデオ収録し、TIESで配信・アーカイブ
しておくことも可能です。このように万一に備えておき、大学として万全の
準備をしていたら、きっと世間様は驚くことでしょう。


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■最近のゼミ・講義から
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/link/2009_typing/seiseki_0710.htm
☆関連サイト:http://www.minnade-daigaku.com

今回よりタイトルを「ゼミ・講義」に変更しました。

6月22日(月)から3週間にわたって「第1回全国大学対抗TIESタイピング大会」
が行われました。200位以内にランクインした学生に対してポイントを付与し、
獲得した合計スコアで大学が競うというものです。3週間で3000名以上の学生
が参加し、大いに盛り上がりました。

ゼミでもタイピングコンテストに参加し、ポイントを獲得したゼミ生もいます。
優秀者を学術情報センターが表彰するなど、バックアップをいただいたお蔭で
本学は予選を3位で通過しました。ちなみに、200位以内にランクインするには
1分間に300字が必要です。トップ10ともなると400字/分ですから「神の手」
の領域です。皆さんも一度試されるのがよいかも知れません。来る9月7日(月)
に本学で行われる決勝戦はきっと盛り上がることでしょう。

今夏も産経eカレッジが8月4日(火)~9月14日(月)まで開催されます。昨年に
懲りず今回も統計学の授業で参加です。昨年度の1年生向けの「統計学」の
授業を「Excelで学ぶ統計学」というタイトルに変更して、推測統計の3回分
を提供していています。実際の授業収録を元にしているので、授業の雰囲気
を見ていただくのも良いかも知れません。本学からは、私を含め4講座が提供
される予定です。

ちなみに、昨年人気であった科目は札幌大学が提供する「古武術演習」です。
まず古武術がスポーツ分野ということに驚きましたが、これをeラーニングに
するという発想にはたまげました。このような奇抜な発想で、全国の面白い
講義をいくつも整備すれば、新たな展開が見えてくるように思います。


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■編□集□後□記□
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この春学期は瀬戸キャンパスの授業もあって、楽しみながら仕事ができました。
かなり変則な時間割(月曜1・2限と金曜4・5限)で、自分のペースを掴むのに
大変でしたが、無事終了できたことたことに感謝です。傍目から見て忙しそう
だとか、大変な仕事を負っているように思われがちですが、当の本人としては
「したいこと=仕事」と思っているので、喜々としていたことも多かったよう
に思います。

楽しみながら仕事をする基本は「追われる」姿勢でなく、常に「追う」ことが
できるよう仕事を溜めておかないことでしょうか。そのため何事も計画と準備
が肝要です。

2009年6月17日水曜日

第52号(2009.06.17)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@    第52号
□───────────────────――2009.06.17─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.052
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

今年の5月は申請書の作成に追われました。学部長はじめ皆とひとつの仕事を
終わらせることができました。4回ほど書き直しをしましたが、皆にダメ出し
を受ける度に、改善されるのが分かります。やはり自分ひとりで書いていると
独りよがりの発想や思い込みの表現が見られます。このようでは正確に主旨が
読者へ伝わりません。

ディスカッション後は、問題点が明らかになるとともに自分の頭が整理されて
きます。結局、締切日まで加筆・修正をしましたが、やはり完全に満足できる
には至りませんでした。ダメ出しを受ける前までは完璧と思うのですが・・・

いずれにせよ、全力を尽くしたことで満足です。結果はどうであれ果報は寝て
待てというところでしょう。最近は挑戦しても結果が十分に出ていませんが、
挑戦し続けない限り、結果は得られません。いつまでも「挑戦者」です。


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■NGU短信 > 大学広報:公式サイトと大学案内の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/

以前と比べて、最近は大学も広報に力を入れるようになってきました。大学間
競争が激化してきたので、当然、広報は重要なセクションとなります。客観的
に見て、本学の経営資源は他の大学に比べて豊かであると思います。例えば、
キリスト教主義大学、伝統ある国際交流と多くの提携校、実践的ICT教育環境、
3万人以上の卒業生などコアコンピタンスは十分です。さらに緑豊かな広大な
キャンパスと都心型のそれを持っていることも強みです。このように売り物は
たくさんあるだけに、これまで宣伝が下手であったことは確かでしょう。

さて本題です、「2010年大学案内(キャンパスガイド)」にはゼミのOBが大勢
出ています。毎年、数人は出ていましたが、今回は私が見ても非常に多いなぁ
という印象です。まず、活躍する卒業生の記事でのインタビューには、ゼミの
2期生と11期生にお願いしました。この記事を読むと、厳しい経済状況の中で
活躍している姿が想像できます。大いに刺激をもらいます。また、就職が決定
したOGや頑張っている現役学生、留学の体験を語る頁にもゼミ生が登場して
います。

また、すでに確認された方もいるかも知れませんが、前月末に大学のサイトを
リニューアルしました。大学案内と連動して、5月20日からスタートしました。
思えば本学の最初の公式サイトは本ゼミが業務を請け負い、ゼロから作成した
こともありました。その後、専門業者が作成したFlashを使ったサイトになり、
次に最新ニュースがアップできるような仕組みを導入しました。そして今回は
4回目のフルモデルチェンジになります。その特徴は以下の通りです。

今回は「スペシャルサイト」が新たにいくつも設けられています。受験生用の
特設サイトで最新情報を提供しています。大学案内との連携が強く、ここには
私も登場しています。また、新たに「学びの広場」を作りました。ここからは
学外者向けが自学自習も挑戦できるようにしました。コンテンツは通常よりも
手間をかけておりますので、一度、トライしてはいかがでしょうか。

さらに動画も利用されるようになりました。「動画で見るキャンパスマップ」
では名古屋・瀬戸の両キャンパスの動画を視聴できます。動画はYoutube上の
リソースを再利用する形ですので、卒業生の皆さんが過去の動画をYoutubeに
アップすれば、公式サイトから学外の人を呼び込むので、多くの目にとまる
機会も増えると思われます。このようにCGMとして、多くの関係者が大学紹介
に参加できるようになりました。ネットの世界は人々や世代を繋いでくれます。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

今年度から4年生ゼミが必修として通年科目に戻りました。数年ぶりの4年春
ゼミは昔とは様変わりで、個々のケアに主眼を置いています。昨秋のリーマン
ショック以降、就職活動は厳しさが強まっています。途中で就活を投げだして
しまわないようにするため、メンタルケアが必要です。また、ヤバい企業から
の内定で満足しないようにゼミでチェックをしています。

就職活動で学生は「人間力」を試されていると感じます。この経験から逃げる
のでなく、挑戦し続けることが「人間力」の鍛錬のひとつになるのでしょう。

毎回のゼミで就活の現状を報告・相談させて、適切な処置をします。キャリア
センターに相談に行かせたり、来週の活動目標などを決めて励ましが必要です。
さすがに最終面接で不合格となるとショックは大きいようです。プレッシャー
に押し潰されそうになったり、安きに流されてしまいがちな学生が増える理由
が分かります。

ここ数年で、本学の実質の就職率が伸びなかったのは、このようなケアが不足
していたように感じられます。キャリアを中心にした大学の取組が目に見える
成果にいたらなかった原因が垣間見られるようでした。

さて、今年は3年ゼミがお休みなので、今春は新歓コンパもありませんでした。
いつも生活リズムのペースメーカとなる3年ゼミがないので、ゼミのタスクを
忘れがちになります。このメーリングリストや.NETもそのひとつです・・・。
ただ、その分だけ、1・2年のゼミでは、昨年出発して長期留学から帰国した
ばかりの学生に話をしてもらったり、心に火をともす仕掛けをしています。

今年の2年ゼミは応募者が2倍であっただけに、やる気を持った真面目な学生
が多いのが特徴です。お時間があれば、是非、ゼミに遊びに来てください。

■ゼミの開催日時・場所
1年生 基礎演習 月曜日 1限目 白鳥514教室
2年生 演習   月曜日 2限目 白鳥514教室
4年生 経済演習 金曜日 5限目 白鳥515教室


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■編□集□後□記□
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/45th/index.html

大学創立45周年記念行事として、6月28日(日)にナゴヤドームで記念交流試合
が組まれています。第一試合は名古屋高校vs南山高校、名古屋学院大vs同志社
大学が予定されています。入場は無料ですので、お時間のある方はドームまで
お出かけください。今年はドーム内に大学の広告があるそうですので、それを
確認されるのも良いでしょう。

2009年3月30日月曜日

第51号(2009.03.30)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第51号
□───────────────────――2009.03.30─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.051
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

現在、.NETが運用停止しております。管理者のご努力でサーバは回復して
いますが、併せてシステム更新も行っております。運用再開まで、今暫く
お待ちください。http://www.kojima-seminar.net/


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■NGU短信 > 『経済学部生のための基礎知識300題』の段
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☆関連サイト:http://www.ngugp.jp/

今月末で特色GPの事業期間が終了します。総仕上げのひとつとして全教員
による『経済学部生のための基礎知識300題』という冊子が完成しました。
何とか新年度のスタートに間に合いました。実現までに1年以上を要した
プロジェクトですが、形にまとめたことは重要な意味を持ちます。

「経済学基礎知識1000題」の事業の進捗については、これまでコジマガや
各種講演会などで報告してきた通りです。2年7ヶ月の間、極めて順調に
運用できたと自負しています。これも関係者の理解と協力のお蔭であると
感謝しています。具体的成果としては、CCSの自学自習のユーザ画面が
とても綺麗になり使いやすくなったこと、携帯電話からのアクセスが可能
になったこと、学生に達成感を与える目標機能が付与したことなどです。
些末な改善点まで挙げれば、枚挙にいとまがありません。

今回の冊子は一連の成果からスピンアウトしたものです。皆で作ったから
おしまいというわけでなく、新たな事業の始まりとして位置づけています。
取組の狙いには、Webベースだけでなく紙媒体でも提供することにあります。
Webだけでは、ICTが苦手であるとか環境が十分でない教員・学生ユーザを
自ずと排除した形になります。紙の良さは誰でもブラウズが可能で、伝統
的な媒体であるが故にユニバーサルアクセスを実現します。

また、Webにあるコンテンツをまとめ直すことで、教員には見直しの機会に
なりました。互いのコンテンツを簡単に見えるようにして、授業の内外で
使いやすい形にします。利用が可能な他人のコンテンツをチェックすれば、
授業内容に有機的結合が生まれるかも知れません。以上のような思惑通り
に進むと思いませんが、できるだけ多くのユーザが参加しやすい環境を
提供し、ボトルネックを取り払うことを狙いとしています。

21世紀となっても、伝統的「黒板とチョーク」システムは教育手法の根幹
を成しています。コスト的にも優れたこのシステムに拮抗できる教育手法
が提案・普及されれば、大きな転換になると思います。今や知識基盤社会
といわれる現代において、伝統的な手法に新たな要素を組み込み、創発を
引き出すことが求められると考えます。

個々の努力をまとめ上げるツールとして、ICTが存在感を高めています。
コミュニティの活性化、結合の確率を高めることに寄与しています。その
範囲が大学の中に広がること、そして少しでも改善できる分野が広がる
期待をしています。ドンキホーテのような考えかも知れませんが、今後も
継続してゆきたい取組です。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

11年ぶりにゼミの卒論を卒業論文集として製本しました。1999年までは学内
のIT設備も十分でなく、ハードもソフトもバラバラという状態でした。その
ような状態では、全員が標準化できるのは印字した紙媒体しかありません。
先輩達の成果を学生に参照させるには、論文集として製本しておく必要があ
ります。年末が近くなると、ゼミ生が参考のために論文集をよく借りにきた
ので、本の傷みが増えてきました。しかし、卒論を徐々にPDF化することが
できるようになったために、現役生の参照が至極簡単になったことで論文集
の必要性が薄らぎました。この論文集への巻頭言はTIESにアップしています
ので、ご笑覧ください。

さて、3月16日に国際会議場センチュリーホールで卒業式が挙行されました。
10年ぶりに経済学部の総代はゼミから輩出できました。学部長表彰も2名が
対象となって、よく頑張ったと思います。これも本人たちが努力した4年間
の成果のひとつでしょう。

卒業式の当夜、恒例の追い出しコンパが開催されました。今回はOBの3名を
含む来賓6名に参会いただき、2/3/4年の参加で盛大に開催されました。40名
近いコンパですので、金山南(沢上)にある満珍館の3階フロアは貸し切り
となりました。他のお客さんに気を遣うことのない絶好の環境でした。

コンパの締めには今年のテーマである「情熱と好奇心」の話をしましたが、
ますます厳しさを増す経済社会の中で、これは自分の人生を切り拓くための
キーワードです。これからの人生には信じられないほどの辛いことや苦しい
ことに必ず遭遇します。その時でさえ、自分を鍛える絶好の境遇にいるのだ
と前向きに考えることができるかどうか。困難を自らの力で克服することで、
必ず人は成長するはずです。ゼミ生達が、そんな「強い人」になってくれる
ことを願って止みません。


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■編□集□後□記□
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閉塞感の漂う日本にあって、WBCでの侍ジャパンの活躍は大きな勇気を与えて
くれました。さまざまな語られ方がマスコミでされていますが、私には原監督
の姿が輝いて見えました。長嶋・王というカリスマの指導者の後では、地味に
映ってしまう原監督ですが、そのインタビューは立場を意識した発言でとても
好感が持てます。私は読売ファンではありませんが、原監督の笑顔はリストラ
を受けた者に大きな勇気を与えるのではないかと思います。

覚えている方も多いと思いますが、数年前にリーグ優勝を逃したという責任で、
2位だったにもかかわらず、監督を突然に解任されました。甲子園球場で敵将
タイガースの星野監督から花束と激励を受けた姿は印象的でした。本人には、
これからのチーム作りを構想していただけに、不本意な解任が悔しくて仕方が
なかったことでしょう。その時に星野監督は「そんなことで、へこたれるな!」
と声をかけたそうです。

その後、愚痴もこぼさず、再起をかけて努力し、今やWBCの日本代表監督として
凛としています。侍集団を統率するためには、解任(浪人)から復活(大将)
までの苦しい道程が必要であったかも知れません。

2009年2月5日木曜日

第50号(2009.02.05)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第50号
□───────────────────――2009.02.05─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.050
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


コジマガは今回でなんと50号です。最近は各種の文書を書いていますので、
内容が重複していないかという心配が増えました。それでも継続の重要性
やストックすることでの力を認識していますので、怯むことなく発行して
いきたいと考えています。


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■NGU短信 > 卒論指導と「学びの場」の段
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☆関連サイト:http://www.cccties.org/news/080908/index.html

.NETのお知らせにアップしましたが、2月3日(火)に今年度の卒論指導が
無事終了しました。早く終了できるかどうかは、ゼミ生同士の協力体制が
確立しているかに依存します。では、なぜ今年は成功したのでしょうか?
その要因を3点ほど取り上げてみました。

1. サブゼミ教室を自主的に予約、確保した
2. 3年と4年のゼミ時間をクロスオーバーさせた
3. 終了期限を早めに設定し、進度に応じた3つ程のグループで対応した

卒論を書くという初めての経験に対して、ただ「やりなさい」ではうまく
いきません。「学びの場」にいれば自ずと完成のベクトルに向かうように
ゼミを設計するのが、指導者にもゼミ生にも満足度が高いと思われます。
この「場」は対面が中心ですが、もちろんサイバー空間でもこれを十分に
補うことができます。

例えば、今年度から始めたゼミ時間内でのダメ出し作業はうまく機能した
ように感じます。制限時間を決めた作業はゼミ生の集中力を鍛え、その場
で筆者への指摘ができるということ、さらに数回にわたる赤ペンでの指摘
の履歴によって、ダメ出しのHowtoが共有できました。この経験を共有する
ことが今後の作成プロセスに大きな影響を与えます。一方、この「場」に
いないゼミ生が必ず遅れがちなるという事実も看過できません。この例が
対面での教育効果です。

また、TIESの活用が違和感なく受け入れられたことも進度を速めました。
今年度はTIESの「2008卒業研究」という科目に「はじめに」「おわりに」
などの赤ペン指導PDF(計50回以上)があり、卒業研究発表のビデオが閲覧
できます。昨年までの先輩が受けたダメ出し指導のプロセスもアップして
いるので、これを参照しながら作成した学生は極めて作成が早くなります。
また、TIESでは他人の進捗状況が一覧できるので、励みやプレッシャーと
なり、これが作成の推進力にもなります。この状況を見るとから日本人の
特性である横並びの意識は悪いものでもありません。以上がサイバー空間
における「学びの場」とその活用方法でしょう。

皆と「場」を同期することから個々はエンパワーされます。お互いを知り、
相互扶助が始まり、知識・技術が共有されるようになります。進捗が速い
者は先行メリットとして、指導者から多くのノウハウを直接受けることに
なります。完了すれば指導者のクローンとして活躍し、コミュニティ内に
大きな成果をもたらします。このようにして強い組織が構成されます。

卒業論文の作成プロセスはあたかもマラソンのようであり、走者はゼミ生
です。指導者はコーチ役に徹することで目標を共有するとともに、ゼミ内
の信頼感を深めるような組織体制の維持・促進など環境確保に努めます。
学生は自分一人では上手く進めることができません。時に、横道に逸れて
いったり、やる気を消失したりします。かつてのように無理やりゴールへ
引っ張るのでなく、どこまで進めておけば達成できるか、遂行すべき作業
工程を学生と一緒に考えることが重要でしょう。走るのは彼らですから。

「TIES2008夏のシンポジウム in 北海道」でICTを活用したゼミ指導方法を
報告しています。今回のコラムに深く関連していますので、関心ある方は
関連サイトでリンクを張っていますので、ご参照ください。


―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/32152270

『アーキテクチュアの生態系』,濱野智史,NTT出版,\1,900
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
この本のサブタイトルは「情報環境はいかに設計されてきたか」で、著者は
1980年生まれの若い研究者です。ネット社会学者という紹介ですが、社会学
は守備範囲が広いということを感じます。

まず、印象として日本独自のネット文化の進展を極めてうまくまとめている
ように感じました。例えば、なぜ日本に2ちゃんねる、mixi、ニコニコ動画、
ケータイ小説など独自のネット文化が生まれたのかを明快に説明しています。
これらは、日本特有の「繋がりの社会性」から生まれたものとしています。
ケータイを中心とした若者文化は「私の知らない世界」です。ボーカロイド
初音ミクや『恋空』は耳にしたことはありますが、本の説明によって初めて
理解できました。

この初音ミクや『恋空』の解説用語として「限定客観性」を用いたことに、
思わず笑いがこみあげてきました。というもの、経済学部で勉強したことの
ある読者ならば、「限定合理性」という用語を聞いたことがあると思います。
人間は経済理論の仮定通りに、すべての行動について合理的に行動している
わけではないとするノーベル経済学者サイモンの考え方です。これを捩って
限られたコミュニティでの客観的評価(限定客観性)を受けたとして、一般
のWebにも登場したという作品の背景を説明しています。

また、セカンドライフ、ツイッター、ニコニコ動画を「同期」をキーワード
として比較した手法は、素晴らしい視点であると思います。その他、例えば
第2章でグーグルとブログとの関係の捉え方は絶妙です。さらに説明に対し、
ブログにより「個をエンパワーするWeb」という表現など、現在のWebを表現
するための適切な用語がいくつも挙げられています。深い洞察と適切な言葉
により説得力があり、目がら鱗という箇所がいくつもあります。

筆者は、新奇のWeb文化に対する実際の批判や評価を回避しながら、可能な
限り客観的な立場を維持し、なぜそれが受容されてきたのかという日本文化
や社会論として持論を展開しています。

上述した用語以外にも、OpenPNE、フェイスブック、スカイプ、ウィニーなど
の用語解説本としても利用できるかも知れません。

『ウェブ進化論』の梅田氏やネットワーク理論、経営学などを引用しながら
参考文献には「クリエイティブ・コモンズ」のレッシグ、経済学者ハイエク
など興味が重なっていることが読み手の理解を促進したのかもしれません。
Webの進化をアーキテクチュアの視点から捉えることに成功した良本でしょう。

なお、最後に笑ってしまったのが、あとがきを書いた場所がネットカフェで
あること。一読を勧める本です。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

1月20日(火)のゼミの時間を利用してマイルポストへ行きました。2年生の
ゼミで一度はマイルポストでと話していましたが、そのままだったことが
ずっと気がかりになっていました。開店1周年を経過しても、まだお店に
行ったことにない学生が多数おり、ビックリしました。体験させることが
いかに大事なことか。自分の経験を自ずと語るようになり、人に伝播して
ゆくはずですから、本学の全学生が来店するような推進プログラムが必要
かもしれません。

4年生の卒論については、上段のコラムで説明したので繰り返しませんが、
3年生も全員が6,000字以上の研究報告書(学部必須)を作成できました。
文字数では、すでに卒論の半分(次年度から12,000字)に到達しています。
作成プロセスでダメ出し体験からエントリシートの出来栄えも多少は良く
なると思います。次年度から4年ゼミが必修で、春学期にも開講されます。
就活を終了したゼミ生から卒論作成指導に戻ることができるので、来年度
はさらに早く卒論が終了できるものと期待しています。

3月16日(月)は卒業式です。ゼミの修了証を用意しなくてはなりません。
また、夜にはゼミの追い出だしコンパが予定されています。詳しくは.NET
にアップされるので、ご参照ください。


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■編□集□後□記□
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アメリカでは新大統領が誕生し、大きな変化が生まれる期待があります。
オバマ氏の経歴を見ると、類まれなる才能と強力な運を引き付ける人間力
があれば、誰でも大統領になれることを示しています。すなわち日本人が
親であってもそれが可能ということです。皆さんの子孫がアメリカ大統領
って想像できますか?

2009年1月12日月曜日

第49号(2009.01.12)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第49号
□───────────────────――2009.01.12─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.049
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いします。

昨年はコジマガを毎月発行し、計13号を皆さんに送信しました。我ながらよく
書けたものと驚いています。年末30日には恒例のOB会冬の祭典2008「忘年会」
がいつもの場所で開催され、無事に終了しました。そこで発表した2009年のゼミ
のテーマは「好奇心と情熱と」です。

ゼミのテーマは「人間力の養成」ですが、「好奇心と情熱と」が人間力を鍛え
ます。この言葉はコジマガ48号で紹介した『フラット化する世界』から引用し
ていますので、参照ください。世界的経済不況という厳しい環境の中にいても
ひときわ輝く「無敵の民」となるための条件です。

知能指数(IQ) < 好奇心指数(CQ) + 熱意指数(PQ) =人間力


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■NGU短信 > ゼミナール指導法と選抜方法の段
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☆関連サイト:http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/

10年以上の歳月と250名以上のゼミ生指導によって、ゼミの指導法も円熟期に
入ったかと思います。毎年のように新しい試みに挑戦していますので、最初の
頃とは大きく様変わりしたはずです。以下では、ゼミ生の応募と選抜方法を
イメージして、ゼミの運営指導方法を説明しようと思います。

春学期はグループ研究とプレゼンです。経済学部では2006年度から1年生春に
デジタル・プレゼンテーションという実習科目で、Powerpointの習得と実践を
行なっています。これは指定科目となので、全員が履修しなくてはなりません
が、単位を落としても再履修は不要という科目です。ここで学習したスキルを
元にゼミでの実践を通じて、プレゼンの腕を磨き上げます。

グループ研究は4名程度の班を4つ構成し、半期に5回程度の発表をします。
2週間に1回の割合で発表しながら、自分達の結論に到達するのが目標です。
目標を達成するために、皆で最大限の協働をすることが重要です。たとえ一人
ではできなくても他の人とならば継続できるということを体感します。これは
会社などで仕事を進める場合にも必要な「社会人基礎力」であるはずです。

秋学期は日本語能力の向上です。最終目標の卒論を仕上げなくてはなりません。
2年生は春学期の研究レポートを元にして、3年生は秋学期で進める卒業研究
に関する文章を洗練してゆきます。Wordの利用法から文章の構成に至るまで、
指導内容は多岐にわたります。知っているけれども使えない機能、書くことが
できない表現などを自分のものにするために、皆で文章をチェックします。

就職活動でのエントリーシートや就職後の業務日報など文章を必要とする場面
からは逃れられません。どうせならば楽しく、自分を鍛えるつもりで書く習慣を
身につけるとどんどん文章も上手くなるはずです。これにより自分の日本語と
ともにコミュニケーション能力も向上します。

ゼミでの具体的指導内容はWebサイトに記載しています。また、OBサイトも
参照するのもよいでしょう。ゼミはひとつの場に過ぎませんので、自分たちで
合宿・飲み会・社会見学・勉強会などを積極的に進めてください。不明な点は
ゼミの先輩に尋ねてみると良いでしょう。そのような積極性が新たな可能性を
切り拓くはずです。

ゼミに関する情報を元にして48時間よく考えた上、PCメールで連絡して下さい。
ビジネスで携帯メールを使うことは稀ですので、必ずPCでメールをすること。
話を聞いて「他のゼミがよさそう」という場合には、遠慮なく「やめます」と
連絡して下さい。また、定員超過の応募の際にゼミ入室を希望する場合には、
積極的な自己PRが必要です。例えば、これまでの大学生活を振り返って大学
卒業後のイメージをして下さい。そして、どのような自分でありたいかなどを
記載してもらえれば結構です。

以上、2008年度のゼミ案内でした。

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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

先日のOB会で判明したことですが、夏に開催された産経eカレッジでのビデオ
へのコメントは、私の想定とは全くの別人でした。やはりネット社会において
情報を発信し続けていれば、いつかどこかで思わぬ反応があるということです。
コミュニティへの関与について、誰も関心がないから、あまり参加しないからと
いうように他人に理由を探す人が多いように感じます。まず、自分でやってみる
そして、好奇心を惹くようなアプローチをすることが重要です。

さて、2年前よりTIESを利用した卒論のダメ出し作業を試験的に続けていました。
今年度から本格的に開始していますが、極めて順調に進んでいます。シームレスな
情報交換とともにこれまでの個別指導が総てストックとして形成されます。ゼミ
での10年以上の指導ノウハウを具体的な方式として形に残すことに成功しました。
ICTの支援を得て、大きな進化となりました。これぞICTソリューションです。
(もちろん、これにはゼミ生の協力が必要不可欠ですが・・・)

大学で決められている卒業論文の提出日時に間に合った学生はほとんどいません
でした。しかし、今年度は全体の作業が、かなり早いペースで進行しています。
4年生の進捗状況はTIESで確認できますので、興味ある方は参照ください。


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■編□集□後□記□
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最近読んだ本の中で「競争力のある強い集団は"強い絆"で結ばれている」と
いうセンテンスに同感しました。強い絆を作るには、繋ぐ人が必要になります。
それをエバンジェリスト(evangelist)と称してはどうでしょう。その意味は・・・

(1) キリスト教における福音伝道者
(2) ある製品に関する熱狂的な信奉者で,他人にその良さを伝えようとする人
(3) 情報通信産業などにおいて,自社製品の啓発活動を行う職種

エバンジェリストには、きっと相手が火傷をするような「情熱」があるのでしょう。