2014年12月13日土曜日

第112号(2014.12.13)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第112号
□───────────────────2014.12.13─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.112
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


今年も残すところあと僅かになりました。今は卒論指導の真っ最中ですが、
プレイングマネージャーとなるとこの時期は大変です。一教員(プレヤー)
でも忙しいのに、部長(マネジャー)職が加わわるため、ゼミ生らの指導で
さえもストレスを感じてしまいます。中日の谷繁選手兼監督の気持ちが少し
だけわかります。

ストレスフルな毎日ですが、恒例のゼミOB/OG会の忘年会は12月30日に開催
という案内をもらい、卒業生の元気な顔に会うまで、頑張ろうという気持ち
になります。それまでにできることは、やり遂げようと心に誓うこの頃です。

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■NGU短信 > 学修成果のあれこれの段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/4335

年末が近づくと大学では学修成果を発表する機会が多くなります。今では
経済学部だけでなく、外国語学部やリハビリテーション学部も卒業研究に
関する学生らの発表会が開かれています。また、商学部は日経BP杯として
3年ゼミでのチーム対抗発表会を行っており、今年度は1月10日(土)に
開催されるようです。

さて、経済学部では第13回目となる卒業研究発表会の学内選考会(11/20~
11/25)が行われ、書類選考を経てゼミから6名が出場しました。今年度は
4日間のすべてがクラインホールで、一人あたり10分で発表を行いました。
連日サブゼミでリハーサルをした成果から、ゼミ生のほとんどは規定時間
内で発表することができました。審査の結果、全出場者の16名の中で4名
が公開審査会へと進みました。(『伝わるデザインの基本』を参考にした
お陰で、スライドデザインは他の発表を圧倒していました。)

12月3日(水)にクラインホールで卒業研究発表会(公開審査会)が開催
されました。ゼミからは2名が出場の機会を得て、決勝までの間で多くの
改善を試みました。公開審査会では発表時間が15分まで延長されるので、
伝える内容も充実します。新たに追加した内容もあって、見事、学部長賞
(2位)に近野くん、審査員特別賞(3位)には清水くんが選出されました。
ゼミとしては、数年ぶりの複数入賞になりました。なお、表彰などの写真
はFacebookのゼミのページにもアップされています。

また、第33回学生論文コンクールにおいてもゼミ生の大きな成果が生まれ
ました。エントリーできる論文は、グループ研究は不可で単著であること、
卒業論文は認められないという応募条件があります。10月末に締切られた
コンクールに4年生の奥田くんが応募し、1席となる優秀賞に選ばれました。
12/10にチャペルにて表彰式が挙行されたので、参列させてもらいました。
総合研究所所長の樋口先生から有益なコメントと表彰状を頂いたゼミ生の
晴れ姿は指導冥利に尽きます。後日、研究所の課長に伺ったところ、10年
以上この賞は出ていなかったそうで、大変名誉なことです。

さらに、進行中の名証株式投資コンテストです。今年はチーム順位の50位
までが発表されるようになりました。毎朝、ネットで順位のチェックする
ことが日課となっています。というのも本学のチームが多数参加しており、
ゼミのチームが好位置をキープしているからです。また、順位表に多くの
大学名が挙がっていることも楽しみです。このリストから全国の大学で、
同じように取り組んでいる姿を想像することができるからです。学生らが
真摯に打ち込む姿は、教える者にとって代えがたい喜びです。

ちなみに上位4チームの成績(12月12日現在)は以下のとおりです。

 1位 NNN23      岐阜大学      +98.10%
 2位 ブラザー       名古屋学院大学   +93.72%
 3位 リベンjジよつば   名古屋大学     +82.95%
 4位 タザワふぁ~んどぉ~ 武蔵大学      +69.27%

最終結果は少し先ですが、このコンテストでも好成績を残せそうなだけに、
できるだけ頑張ってもらいたいものです。つい1ヶ月ほど前は岐阜大学や
名古屋大学のチームに大差をつけられていましたが、追い付くことができ、
まさに最終コーナーでの大逆転劇ができるかどうかです。さてこのデット
ヒートの結末はいかに?

今、勉強が熱い。


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■最近のゼミから > サブゼミ進行中の段
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☆関連サイト:

前回のコジマガでもお知らせしたように、ゼミ発表はサブゼミが中心です。
ようやく4年生も連日のようにサブゼミを開催できるようになっています。
今年は1週ごとにサブゼミ出席確認シートを作成して、各人の進み具合を
チェックしています。

先日、今春に卒業した18期生の卒論作成の進捗状況リストが出てきました。
そこで現在の状況と比べたところ、ビデオ撮影日がさほど変わらないこと
に愕然としました。去年、先輩たちが1月に疲労困憊しながら取り組んで
いた姿を遠くから眺めていたにもかかわらず、自分たちはできるだけ早く
進めようという行動までに至っていなかったのです。卒論作成で最も重要
な要素は、個々人のマネジメント能力ですが、それ以前に先を見通す力が
不足しています。何もこれは彼らだけの責任ではありません。大学全体が
のんびりしているため、ゼミ生も周りの環境に流されてしまっているよう
に思えます。

卒論作成を通じて飛躍的に成長できる機会を、ぼんやりしていることから
失う価値ははかり知れません。最も有効な時間をムダに過ごしてしまうと、
いい加減な作業だけとなってしまい、何の実力も付きません。多くの人に
とっては、人生で最後の集中して勉強に取り組む機会なので、大切にして
もらいたいものです。

かたや3年生の指導です。従来は、秋学期の最初から卒論のテーマ探しに
取り掛かり、本ゼミでPowerpointの発表を繰り返すという指導方針でした。
しかし、これを2ヶ月ほど遅らせ、秋学期の前半は就活への意識の醸成と
業界・企業研究にしました。CCSにある自学自習でSPIの練習問題を解かせ、
ゼミの開始直後には小テストを実施しています。ちなみに、CCS上のSPIの
問題集は05生のゼミ生がアップしたものを利用しています。就活指導とは、
卒業生からすれば、何と手取り足取りかと驚かれるかもしれません。

併せて、10月からの2ヶ月間は、名証株式投資コンテストで業界や企業の
勉強をさせました。株式市場の動向を知るには、いつも新聞やニュースを
チェックする必要があり、世界経済や企業の動向へ関心を喚起することに
役立ちました。研究業界やデータに基づく企業調査の発表が、卒論テーマ
への接近になります。3年生の研究テーマの発表も、サブゼミで行うこと
にしたので、4年生からの刺激も受けることになるでしょう。双方の刺激
となり、大きな成長につながることを目指しています。


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■編□集□後□記□
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大学の50周年である2014年が終わろうとしています。皆さんにとって今年は
どんな一年だったのでしょう。児島にとって、大きな変化を迎えた年でした。
積年の課題であった学位がようやく2月に取得でき、ほっとするのも束の間、
新年度からは教務部長職を拝命し、慣れない仕事に戸惑うことも度々でした。
夏には50歳を迎え、次の世代に移行したように感じつつあります。

さて、日本経済はどうだったでしょう。大胆な金融緩和で急激な円安進行し、
輸出業界を中心に株価の高騰が続きました。4月になって消費税増税が実施
され、アベノミクスの効果も停滞気味でした。景気回復への援護射撃として
日銀総裁によるさらなる金融緩和「黒田バズーカ」には世界中が驚きました。
円安は加速しましたが、主要な経済指標は十分でなく、首相は来秋の消費税
10%の延期を決定しました。これを国民に問うために衆議院議員選挙です。

一方の世界経済では、FRB議長で初の女性としてイエレン氏が就任しました。
リーマンショック以降のアメリカで実施されてきた金融緩和政策を転換し、
大きな節目を迎えました。また、原油価格が大きく下落し、エネルギー市場
の今後の動向は要注意です。

振り返ると経済を勉強するには、本当に面白い一年だったと思います。


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