2005年12月7日水曜日

第17号(2005.12.07)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第17号
□───────────────────――2005.12.07─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.017
*等幅フォントでご覧ください。

 大学祭が行われ、同窓会ではホームカミングを実施し、児島ゼミOB
だけでも約16名が参加しました。この会では、恒例行事のOB会よりも
ゆっくり話でき、現場の意見としてとても勉強になる機会を得ました。
これまで名古屋学院ではこのような催しは毎年実施されていますが、
先日、名古屋大学の前を通ったときに、ホームカミングの告知宣伝が
豊田講堂前に横断幕でされていました。また、この催事は新聞記事に
なったほどです。組織も親方日の丸から独立行政法人化になるとこう
も変わるのかということを思い知らされます。

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■NGU短信 > 変わる大学の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/

 すでにご存知の方も多いと思いますが、新しい大学の公式サイトが
リリースされました。名古屋の民間業者にサーバを設置し、URLも変更
することで新たな展開ができるようになりました。ニューバージョンで
発信する情報量は、これまでと比べて、また他の大学に比べて多くなっ
たのでは思います。

 名古屋キャンパスは8月に着工し建設中です。もちろん全面禁煙です。
これを受けて瀬戸キャンパスでも11月7日より、指定場所以外の喫煙は
厳禁となりました。歩きタバコ、ポイ捨ては処分の対象とするそうです。
新ルールができたので、歩きタバコの学生には注意できるようになり、
私も見つけては注意をしています。聞くところによるとポイ捨てタバコ
の量は激減しているようですが、未だルールを守れない学生も多いのは
嘆かわしい限りです。

 とはいえ、これまであまりにも甘すぎたように思います。キリスト教
主義の寛容という意味を歪曲し、甘やかし続けた大学、自由の意味をは
き違える学生という、どうしようもない状況であったように思います。
いい加減な授業が蔓延していたのが、最近すこし少なくなってきたのは
自己変革ではなく、そのような教員が定年を迎えたからに他なりません。

 これは大学だけでなく社会全体にも当てはまります。公正に真面目に
頑張った人が評価される社会でなければ、活力は生まれません。企業は
市場原理のなかで、自ずと内部システムにビルトインされています。
公務員や教育機関は、このような自浄システムが機能していません。「
失われた10年」で民間がリストラを進めましたが、それを怠った業界
が今後大きな改革の対象となります。郵政民営化、政府系金融機関の再編、
公務員の大幅削減、三位一体改革、平成の大合併、市場化テスト、補助金
のカットいずれも民間から周回遅れの改革です。

 「聖域」として守られた保護産業である大学の牙城も近い将来、崩れ
去ることでしょう。もはや改革の中にあって、教育も聖域ではありません。
教育サービスを提供するという点で、(教えるのが上手、下手は別として)
手抜きをする教員は、世の中の動きを感じない鈍感な人、もしくは利己
的な人に違いありません。このようにいい加減な教育をしている大学・
教員は排除される時代がやってきたと思います。

母校をよくするためにも、OBとして、また社会人の目から見た大学の実態
に対し、厳しい要求を突きつけていただければと思います。


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■最近のゼミから
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 卒業研究発表会は今年も12月に行われます。児島ゼミの4年連続の
経済学部長賞をストップさせるゼミが現れるかどうかが注目でしょう。

【卒研発表会 スケジュール】 関係分
  9日(金) 15:45~ 永井良典君 G3
  9日(金) 16:15~ 真野幸太君 栄光館
 13日(火) 15:45~ 内島慎吾君 栄光館

残念ながら年々発表者数や「卒論研究」の履修者数が減少しているのは、
結局のところ教員の指導力の問題であると思います。

 4年ゼミは選択科目なので、単位をすべて習得している学生にとって
余程の魅力がなければ書こうとは思いません。幸い児島ゼミはほとんど
の4年生が履修しています。これは卒論を書くことを条件としてゼミ希
望者に面接をしていること、3年次に半分ほどの卒論を書かせているこ
と、卒業後にも必要となる日本語の能力アップには欠かせない科目であ
ること、最後は、ゼミ生との人間としての信頼関係ではないでしょうか。

こうして試行錯誤でゼミ生も早めに卒論に取りかかるようになりました。
11月からは毎回全員が発表をし、終了時刻も7時近くまでになっています。
しかし、このように少しでも先に進めれば後が楽なるということを実感
できることでしょう。

今年度は卒論作成の「勝ち組・負け組」の典型的な行動パターンを示し
ています。学生の行動を観察しているとある法則があります。行動とその
結果が見事にマッチすることが経験則で分かってきましたので、分類を
した結果を学生に見せています。


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■ゼミサイトの話題:
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

 XOOPSおよびCMS関連本はまだまだですが、かつてPerlがそうであった
ように徐々に出版されてきました。記録のため2005年までに出版された
関連本のリストを掲載します。

『Customizing XOOPS ~自由にデザイン・自在にHack』GIJOE, matchan
(2005/04) 毎日コミュニケーションズ,¥3,150

『<多機能なコミュニティサイトを作ろう!> XOOPS独習マニュアル』久岡
貴弘, (2005/09) 日本実業出版社,¥2,940

『XOOPSによるポータルサイト構築 ― オープンソース徹底活用 ― 』
上田修子, (2005/04) 秀和システム,¥2,730

『XOOPSコミュニティサイト構築ガイド』高井守 (2003/12) 技術評論社
¥3,444

『XOOPS入門 ― ひとが集まるWebをつくる。』坂井恵,天野龍司
(2004/05) 翔泳社,¥2,940

『SEO・アフィリエイト・RSS・ワンクリックアンケート・XOOPSで集客力・
収益力・リピート力がアップするウェブサイトを創る』佐久嶋ひろみ 著
(2004/09) メディアテック出版,¥1,974

『XOOPSでつくる!最強のコミュニティサイト』小川晃夫 (2005/01)
ソーテック社,¥2,604

『XOOPSでつくる自宅ポータルサイト for Windows―あなたのWebサーバ
が第2のYahoo!になる』豊崎直也 (2003/10),すばる舎


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■編□集□後□記□
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 今シーズンの初雪が舞い、いよいよ年末が差し迫ってきました。この秋
ちょっとした時間に、DVDとコミックで息抜きをしました。

 黒澤明監督の「生きる」を観ました。多くを考えさせられるよい映画
でした。仕事も人生もやる気のない公務員の渡辺勘治が主人公です。検診
で胃ガンの宣告を受け、余命をどのように過ごすかという内容です。

 10年近く自宅にあり、一度も読んだことのなかったコミックを何気に
読んでみました。柴門ふみの「東京ラブストーリー」はフジテレビで
織田裕二が主人公の永尾完治を演じたことで知っている方も多いとも思い
ます。(これも見ていませんが・・・)

 何のために生きているのか、どう生きるかということをこの齢になって
考えてみました。大学時代とは異なった視点でいる自分がわかります。

 晩秋から初冬へにかけての夜長は、他事を考えるには良いかもしれません。
ただ季節柄、感傷的になってしまうかもしれませんので、ご注意を。