2007年12月8日土曜日

第35号(2007.12.08)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第35号
□───────────────────――2007.12.08─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.035
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

季節は秋から冬へ、この移ろいは広葉樹の彩りにも現れています。名古屋
キャンパスから熱田の森を見ると赤や黄色のコントラストが綺麗でした。
瀬戸キャンパスと同様に、巡る季節を自然とともに感じることに、小さな
幸せを覚えます。堀川にかかる白鳥橋辺りでは藤前干潟などからの渡り鳥
の群れを見ることもあって、思わず空を見上げることもあります。

師走になり慌しい毎日です。卒業研究発表会も終了し、ゼミ活動の記録に
ビデオ撮りとLiveTIESへのアップを行っています。学生にオフィスソフト
の操作技術や日本語力の養成には最高の季節になりました。ただ、風邪を
ひかぬよう体調管理はお互いに心がけたいものです。


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■NGU短信 > ゼミ合宿・社会見学(名古屋編)の段
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

去る11/30(金)と12/1(土)の2日間で、恒例のゼミ合宿と社会見学が
行われました。詳細は、.NET(topic_id=203&forum=17)を参照ください。
名古屋キャンパスでの運用に不安はありましたが、都心の利便性を上手く
利用したと思います。

まず、1日目は2つの会議室を借りてひたすら勉強です。教室でのゼミと
違って終了時間を気にすることもないので、十分に成果がでたと思います。
会議室が利用可能な夜9時までは皆で頑張り、そして一風呂浴びた後に各自、
部屋での勉強もしくは児島によるメンタリングです。結局、深夜の0時過ぎ
まで続きました。

2日目はNGUバスを利用して名古屋近郊の社会見学です。今回はトヨタ関連
の産業技術記念館とキリンビール工場見学です。ビール工場見学といえば、
数年前のアサヒビール工場を思い出します。ゼミでのビール工場の訪問は
今回で3回目ですが、見学コースにつきものの試飲会で、つい出来立ての
生ビールを飲み過ぎてしまいます。

今回の合宿は無理のない行程で、時期的にも切羽詰っていない状況でした。
このように何事も余裕をもって臨むことが成功の秘訣重要でしょう。私も
心に余裕があるので、怒りのアドレナリンを噴出することなく、安心して
参加することができます。また、これに参加してくれたOBにも感謝します。

このようにとても充実した2日間で、幹事の諸君はよく頑張ってくれました。
また、参加者も自分たちで頑張ることの大切さを、身をもって覚えてくれた
のではと思います。OBの皆さんはよくご存知でしょうが「人間力」の育成に
大切な機会でした。OB諸氏もお時間が許せば参加いただき、叱咤激励をして
もらえれば幸いです。


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■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=03801095

『細川ガラシャ夫人』(上)(下),三浦綾子,新潮文庫,\514, \552
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20年以上振りに三浦綾子作品を読みました。初めて読んだのは大学に入る前
だったように思います。当時は、まだ純真だったので、『塩狩峠』を読んで
妙に感動したのを覚えています。また『氷点』は今年、石原さとみ主演でTV
で観ました。

三浦綾子氏とこの地方やゼミとの関連を探すと『海嶺』でしょう。この作品
の調査のために、三浦氏は野間に長期間投宿したようです。3年前にゼミで
知多半島の野間近くで合宿をしました。小野浦海岸には和訳聖書誕生の地が
あります。江戸時代に音吉はじめ3人の漁師が漂流し、鎖国のために帰国が
許されず、マカオで初めての聖書を和訳した業績を描いています。キリスト
教センターはこの作品のビデオを所蔵しており、3年前の冬に視聴しました。

この折は、記念碑へ寄ることはありませんでしたが、合宿所近くの野間大坊
へ皆で初詣に行きました。源頼朝の父義朝が「木刀一本さえあれば」といい
ながら殺されたことは有名です。この本を読んで、野間大坊に関する話題を
新たに知ることができました。また、信長の三男の信孝もここで自害させら
れています。

さて本論です。細川ガラシャは日本史にも登場し、有名なキリシタンですが、
明智光秀の娘ということは知りませんでした。上巻は、主に明智光秀の苦労
や生き様について描写されています。なぜ主君を殺さねばならなかったのか?
10歳も年下の横暴な主に対して、知性や教養・能力やが高い武士が辛抱強く
忍耐している姿が書かれています。我々が日本史で知っているような下克上
という単純な理由ではないことを教えてくれます。

下巻では、関が原決戦を前にして石田三成方へ人質となることを拒み、夫の
命に従いながら命尽きるところまでが描かれています。婦人の信仰心が死も
恐れさせることなく、天命を受け入れる姿が読者にも伝わってきます。この
悲劇が徳川方の結束力を高め、勝利をもたらしたとも云われています。

齢を重ね、いくつもの経験をすることで、人情の機微、人の生き様・苦労が
分かるようになります。また、それに伴い自分の読後感が変わってきている
ことに気づきました。人の内面を見つめなおすには良い本でした。

読書の秋に相応しい素敵な本に出合えました。
ちなみにこの本は"Lady Gracia A samurai wife's love, strife and faith."
という題名で英訳されています。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

経済学部のゼミ募集に変化が表れています。

来年度の2年、3年ゼミはともに定員は21名です。今年の応募状況をみると
一次募集で若手の先生に30名以上集まるというケースが見られ、とてもよい
傾向です。(ちなみに、もはや私は年齢的に若手に属しません。)

あるゼミでは、卒業研究発表会で打倒児島ゼミを目標にしているそうですが
とても嬉しいニュースです。多くの学生やゼミが切磋琢磨して頑張ることが、
活気につながり、組織活性化の源になるからです。

一方、楽勝ゼミはかつてほどの過度の集中が少なくなりました。大学が沈滞
傾向が進行している時には、楽勝ゼミへの集中度が高かっただけに、本学も
いよいよ浮上しつつあるのではという期待をいただかせます。

OB諸氏にとっては、何より児島ゼミの動向が気になるところでしょう。今回
は2年ゼミに30名の応募があり、面接とメールを書いてもらい選考しました。
3年ゼミも1次選考で20名(うち3名が面接に現れず不合格)、2次では9名
の応募状況で、選考には本当に気を遣いました。

このように応募数だけ見れば、まだ若手の部類に属します。また新2年生の
意気込みや取得単位数をみると驚くものがあります。来年度も学生の期待に
そえるようなゼミにしましょう。また、今年の2年生より4年ゼミや卒論が
必修に戻ることで、名古屋学院大学の「ゆとり教育」も終焉を迎えます。

さて、現在のゼミの状況も順調に進んでいます。まず、3年生はPowerpoint
の5回以上の発表を終えて、すでにWordで文章作成に取り組んでいます。今回
誰でもできる卒論作成法をPowerpointにまとめました、.NETのダウンロードに
資料をアップしていますので、ご笑覧ください。

4年生は卒業研究発表会に向けた準備や撮影で、例年よりさらに予定を早め
ています。昨年から全員が自分の内容をPowerpointにまとめ、発表のビデオ
撮りを行っています。このビデオはTIESから視聴できるようにし、2007年度
の名古屋学院大学の授業の中にビデオコンテンツをおいています。

昨年の発表ビデオや今年の練習ビデオもアップされていますので、視聴いた
だきコメントを.NETにアップしてもらえれば幸いです。このように4年生の
ビデオコンテンツからコメントが発生・反応するのは、まさに「ソーシャル・
メディア」という考え方です。Web2.0でも重要な要素であり、集合知の基本
となるものです。

□ゼミ予定 : 毎週月曜日(15時~20時頃):506教室
 サブゼミ : 毎週水曜日(13時20分~18時頃):506教室


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■編□集□後□記□
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クリスマス・キャロルが流れる季節です。忘年会など飲む機会が非常に多い
時期ですが、私の今年最後の飲み会は児島ゼミOB会の忘年会です。参加予定
の方とはお会いできることを大変楽しみにしています。ただ、誰が来るかと
いう心の準備が必要ですので、.NETで参加予約をお願いします。