2005年12月7日水曜日

第17号(2005.12.07)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第17号
□───────────────────――2005.12.07─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.017
*等幅フォントでご覧ください。

 大学祭が行われ、同窓会ではホームカミングを実施し、児島ゼミOB
だけでも約16名が参加しました。この会では、恒例行事のOB会よりも
ゆっくり話でき、現場の意見としてとても勉強になる機会を得ました。
これまで名古屋学院ではこのような催しは毎年実施されていますが、
先日、名古屋大学の前を通ったときに、ホームカミングの告知宣伝が
豊田講堂前に横断幕でされていました。また、この催事は新聞記事に
なったほどです。組織も親方日の丸から独立行政法人化になるとこう
も変わるのかということを思い知らされます。

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■NGU短信 > 変わる大学の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/

 すでにご存知の方も多いと思いますが、新しい大学の公式サイトが
リリースされました。名古屋の民間業者にサーバを設置し、URLも変更
することで新たな展開ができるようになりました。ニューバージョンで
発信する情報量は、これまでと比べて、また他の大学に比べて多くなっ
たのでは思います。

 名古屋キャンパスは8月に着工し建設中です。もちろん全面禁煙です。
これを受けて瀬戸キャンパスでも11月7日より、指定場所以外の喫煙は
厳禁となりました。歩きタバコ、ポイ捨ては処分の対象とするそうです。
新ルールができたので、歩きタバコの学生には注意できるようになり、
私も見つけては注意をしています。聞くところによるとポイ捨てタバコ
の量は激減しているようですが、未だルールを守れない学生も多いのは
嘆かわしい限りです。

 とはいえ、これまであまりにも甘すぎたように思います。キリスト教
主義の寛容という意味を歪曲し、甘やかし続けた大学、自由の意味をは
き違える学生という、どうしようもない状況であったように思います。
いい加減な授業が蔓延していたのが、最近すこし少なくなってきたのは
自己変革ではなく、そのような教員が定年を迎えたからに他なりません。

 これは大学だけでなく社会全体にも当てはまります。公正に真面目に
頑張った人が評価される社会でなければ、活力は生まれません。企業は
市場原理のなかで、自ずと内部システムにビルトインされています。
公務員や教育機関は、このような自浄システムが機能していません。「
失われた10年」で民間がリストラを進めましたが、それを怠った業界
が今後大きな改革の対象となります。郵政民営化、政府系金融機関の再編、
公務員の大幅削減、三位一体改革、平成の大合併、市場化テスト、補助金
のカットいずれも民間から周回遅れの改革です。

 「聖域」として守られた保護産業である大学の牙城も近い将来、崩れ
去ることでしょう。もはや改革の中にあって、教育も聖域ではありません。
教育サービスを提供するという点で、(教えるのが上手、下手は別として)
手抜きをする教員は、世の中の動きを感じない鈍感な人、もしくは利己
的な人に違いありません。このようにいい加減な教育をしている大学・
教員は排除される時代がやってきたと思います。

母校をよくするためにも、OBとして、また社会人の目から見た大学の実態
に対し、厳しい要求を突きつけていただければと思います。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/soturon.html

 卒業研究発表会は今年も12月に行われます。児島ゼミの4年連続の
経済学部長賞をストップさせるゼミが現れるかどうかが注目でしょう。

【卒研発表会 スケジュール】 関係分
  9日(金) 15:45~ 永井良典君 G3
  9日(金) 16:15~ 真野幸太君 栄光館
 13日(火) 15:45~ 内島慎吾君 栄光館

残念ながら年々発表者数や「卒論研究」の履修者数が減少しているのは、
結局のところ教員の指導力の問題であると思います。

 4年ゼミは選択科目なので、単位をすべて習得している学生にとって
余程の魅力がなければ書こうとは思いません。幸い児島ゼミはほとんど
の4年生が履修しています。これは卒論を書くことを条件としてゼミ希
望者に面接をしていること、3年次に半分ほどの卒論を書かせているこ
と、卒業後にも必要となる日本語の能力アップには欠かせない科目であ
ること、最後は、ゼミ生との人間としての信頼関係ではないでしょうか。

こうして試行錯誤でゼミ生も早めに卒論に取りかかるようになりました。
11月からは毎回全員が発表をし、終了時刻も7時近くまでになっています。
しかし、このように少しでも先に進めれば後が楽なるということを実感
できることでしょう。

今年度は卒論作成の「勝ち組・負け組」の典型的な行動パターンを示し
ています。学生の行動を観察しているとある法則があります。行動とその
結果が見事にマッチすることが経験則で分かってきましたので、分類を
した結果を学生に見せています。


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■ゼミサイトの話題:
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

 XOOPSおよびCMS関連本はまだまだですが、かつてPerlがそうであった
ように徐々に出版されてきました。記録のため2005年までに出版された
関連本のリストを掲載します。

『Customizing XOOPS ~自由にデザイン・自在にHack』GIJOE, matchan
(2005/04) 毎日コミュニケーションズ,¥3,150

『<多機能なコミュニティサイトを作ろう!> XOOPS独習マニュアル』久岡
貴弘, (2005/09) 日本実業出版社,¥2,940

『XOOPSによるポータルサイト構築 ― オープンソース徹底活用 ― 』
上田修子, (2005/04) 秀和システム,¥2,730

『XOOPSコミュニティサイト構築ガイド』高井守 (2003/12) 技術評論社
¥3,444

『XOOPS入門 ― ひとが集まるWebをつくる。』坂井恵,天野龍司
(2004/05) 翔泳社,¥2,940

『SEO・アフィリエイト・RSS・ワンクリックアンケート・XOOPSで集客力・
収益力・リピート力がアップするウェブサイトを創る』佐久嶋ひろみ 著
(2004/09) メディアテック出版,¥1,974

『XOOPSでつくる!最強のコミュニティサイト』小川晃夫 (2005/01)
ソーテック社,¥2,604

『XOOPSでつくる自宅ポータルサイト for Windows―あなたのWebサーバ
が第2のYahoo!になる』豊崎直也 (2003/10),すばる舎


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■編□集□後□記□
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 今シーズンの初雪が舞い、いよいよ年末が差し迫ってきました。この秋
ちょっとした時間に、DVDとコミックで息抜きをしました。

 黒澤明監督の「生きる」を観ました。多くを考えさせられるよい映画
でした。仕事も人生もやる気のない公務員の渡辺勘治が主人公です。検診
で胃ガンの宣告を受け、余命をどのように過ごすかという内容です。

 10年近く自宅にあり、一度も読んだことのなかったコミックを何気に
読んでみました。柴門ふみの「東京ラブストーリー」はフジテレビで
織田裕二が主人公の永尾完治を演じたことで知っている方も多いとも思い
ます。(これも見ていませんが・・・)

 何のために生きているのか、どう生きるかということをこの齢になって
考えてみました。大学時代とは異なった視点でいる自分がわかります。

 晩秋から初冬へにかけての夜長は、他事を考えるには良いかもしれません。
ただ季節柄、感傷的になってしまうかもしれませんので、ご注意を。

2005年10月26日水曜日

第16号(2005.10.26)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第16号
□───────────────────――2005.10.26─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.016
*等幅フォントでご覧ください。

 来週は大学祭&「ホームカミングディ」ですね。私も参加しますので、
OBとゆっくり話ができることを楽しみにしております。

コジマガ第12号で「デラファンタジアは電気ネズミ達によるぼったくり
パーク」と書きましたが、評価すべき点が抜けておりましたのでご紹介
します。最新技術の試みとして、サテライト会場には無線LAN利用できま
した。端末は任天堂DSを使い、釣りゲームをダウンロードして会場内で
ポケモンをゲットするというサービスでした。今の子供の遊びに新たな
提案をしており、将来には大きなビジネスとして育つのかも知れません。

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■NGU短信 > 講義用ホームページの段
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☆関連サイト:http://www.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/
「パソコンで学ぶ経済・経営データ処理」

 これまで加筆・修正を繰り返し続けているWEBページといえば、講義用
サイトでしょう。最初に講義用として作成を開始したのは、もうすでに
9年以上にも前になります。(Netscapeで学習したのを覚えている人も
多いのでは・・・)当時は学内LANの回線も細く、リクエストが殺到する
と画像を表示するのに時間がかかったり、タイムアウトで表示できなか
ったりと大変苦労をした時代でした。(今のようなブロードバンド時代
からは考えられません。)

 そのために学内ネット環境に対応したバージョン(画像の削減や内容
を数回分まとめたり)へ変更しました。それに合わせ教える内容の充実
や学生の質の変化へ対応しながら、その都度、手を加えてきました。

 今でも、Yahoo!など検索エンジンへは登録していません。というのも
当時はコンテンツがきわめて少ない時代なので、大学教員の運営サイト
は、いろいろな質問が寄せられるからです。(大学の社会活動としては
必要なのかもしれませんが、それ以上の余裕は当時の私にはありません
でした。)このようにこっそり運営しても外部からの質問メールは来ま
した。また、著作権問題などにも明るくないので、自分の授業としての
充実(オリジナリティ)だけを心掛けていました。

 しかし最近では、どの大学の講義でも使えるようにということで汎用
性・弾力性を考えながらリニューアルを試行しています。現在、運用中
のバージョンでは、スタイルシートを採用し、例題は少しずつ整理しな
がらサイトとして少しはマシなものへ改編してみました。お暇な諸兄は
一度ご覧下さい。(教える内容の難易度は、以前より全く難化していま
せんので、ご心配なく。)

 現在は、Flash全盛時代なので見た目の寂しさを覚えますが、最新技術
にはついて行けてません。いずれ公開内容としての不具合に修正を加え
たら電子著作権コンテンツとして登録をしようと思います。これまでの
自分の足跡として、纏めることの必要性を痛感するこの頃です。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:
http://www.ritsumei.ac.jp/~satokei/StudyGuide/hogaku_7ronbun.html
http://www.ngu.ac.jp/white/Semi/a9402/zemi/ronbun.html

 自分の名前で検索をしたことはありますか?久しぶりにgoogleで試し
てみました。沢山ヒットする結果に見覚えのないサイトがありました。
立命館大学法学部の先生が、学生向けの学習リンクとして私のページが
勝手にリンクされていました。これはかなり以前(2001年)に作成した
サイトなので、ちょっと恥ずかしい感じがします。

 これはゼミ生の卒論作成の参考にと思い作成しているので、決して外
向けコンテンツではありません。ゼミの中で気づいたときに加筆・修正
を加えていますので、最新版が最も充実しています。(最新版はゼミの
サイトから確認ください)上記の「講義用ホームページ」とともに、近
いうちにまとめなければと思います。

 ぼちぼちですがサブゼミらしくなってきました。これも3年生の意識
の変化が大きいと思われます。特に、インターンシップが功を奏したの
ではと思います。また、3年生には自分でやらなければならないという
ことを徹底しています。日テレ系の「女王の教室」ではありませんが、
ゼミでの口調は「いい加減、目覚めなさい。」のような感じです。実際、
目覚めた学生の伸び方には凄いものがあります。(これは毎年のゼミ生
何人かで実証済みですね。)

 今年度の3年ゼミの応募状況はまずまずです。最近は、CCSで応募する
ので学生側から状況が判ります。経済学科で3,4番目であればよしと
しましょう。(ちなみに一番人気は、おのずと知れたO先生です。)

【行事案内】 詳しくは.NETのスケジュールを参照下さい。
・図書館ガイダンス
 【日付】11月1日(火曜日)
 【場所】図書館2階

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■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31440937

『大人のための文章教室』、清水義範、講談社現代新書、\720
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
 「週刊現代」で連載をまとめた内容だそうで、今も連載は継続中です。
寝転がって読むには、良い本であると思います。

この本は卒論を書いた人、これから書く人すべてに必読の本です。著者
は愛知県出身で、パティーシュという分野の第一人者です。難しそうに
聞こえますが、一言では「おもしろい!」です。著者の本は以前より読
んでいましたが、偶然、本屋で見つけたので手にとって見ました。ゼミ
の日本語のトレーニングに非常に役立つことが判りました。他にも、私
はケータイメールあまり評価をしていませんでしたが、「現代の和歌」
と評価したことに目から鱗です。


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■ゼミサイトの話題:
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

 ゼミサイトの.NETに触発されて自分もXOOPSで立ち上げたOBの実践力
には、正直びっくりしています。仕事もあり忙しいはずですが、やはり
興味・関心の強さでしょう。興味がなければ、時間があってもやらない
ことは、現役のゼミ生を見れば分かります。このようなすばらしい成果
をみると、卒業生にも卒業後教育を続けて行きたいと思っています。
(NETでの卒業後教育については、また別途報告します。)

【利用案内】(07) 談話室(フォーラム)編
会員専用としてこの機能があります。現在、ゼミ用として6スレッドが
たっています。また世代別として各学年が利用できるスレッドがありま
すが、専用ではありませんので、誰でも遠慮なく書き込んで下さい。ま
た、最新の書き込みはトップページに表示されます。
 お気づきかもしれませんが、ゼミの内容やサブゼミの状況を記録する
ようにしました。関心がある話題がでてきましたら、ツッコミをいれて
あげると書き込んだ学生もうれしいかと思います。


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■編□集□後□記□
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 春学期の卒業式は厳粛なものです。今年も1名9月末に卒業生を送り
出しましたが、栄光館でのざわついた雰囲気よりもチャペルで厳かに挙
行される式には重みが感じられます。本物のチャペル・パイプオルガン
・司祭ですので結婚式にどうでしょうか?街にあるチャペルで挙式する
には、講習会を何度も受けたり、式は自分でいろいろと手配をするなど
とても大変です。(経験者は語る。)自分の母校ではこのような煩雑さ
は多少軽減できるのでお勧めです。ただし、名古屋の都心から遠いのが
難点ですね。

2005年9月28日水曜日

第15号(2005.09.28)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第15号
□───────────────────――2005.09.28─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.015
*等幅フォントでご覧ください。

 愛・地球博も無事終わり、ポスト万博としてその成果が議論される
ことでしょう。私も1度だけですが万博へ行ってきました。感想を求
められれば「でかい!」の一言です。さすが国家事業ですね。

【重要なお知らせ!】
コジマガの登録内容を編集します。メアドの変更・廃止で配信不能の
メールが徐々に増えてきました。私もそうですが、不便しない場合は
変更届は出さないものです。

そこで、パーティで集約したデータを元にメアドの更新・登録をします。
サーバから英文メールが届くかもしれませんが、ウィルスでは?と驚か
ないようお願いします。

なお、受信したメアドでは困るという方やコジマガの登録不要という
方は児島(kkojima@ngu.ac.jp)までメールください。


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■NGU短信 > 「世の中は広い」の段
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 先日、他大学の先生とテレビ会議に挑戦してみました。「何を今さら」
というパワーユーザはOBの中にいると思いますが、大学という狭い世界
では、先進的なものに挑戦するユーザはそれほど多くいません。

情報化で一番遅れている社会人がいるとすれば、大学教員ではないかと
思います。ちなみに携帯を持っていない教員は数知れず、若手でさえも
持っていない教員もいます。自分の時間が惜しい、邪魔されるのがイヤ
という人種ですから仕方がないかも知れません(←自己反省を含む)

これまで通り「教育の情報化」というテーマに関しては、孤独な挑戦を
継続しています。ようやく「情報」というツールは世間では認知される
ようになってきましたが、やはりまだまだ誤解を生んでいるようです。
特に、大学の教員には理解できない人が多く(評論家のような態度に
問題あり)、情報化を進める上で大きな足かせになります。

企業は変わらないと生きてゆけません。社会も徐々に変化しています。
一番変わらないのが大学でしょう(そもそも変わってはいけないのだと
真剣に思っているのかも知れません)。しかし、最近は国の方針が変わ
ったため、慌てて右往左往する大学も多いように思います。

名古屋学院大学はご存知のようにITの取組に関しては、他の大学と比較
して相当のレベルにあります。この「強み」である方向をさらに延ばし、
育ててゆくためにはどうすればよいか?がわからなくなることがありま
す。おかれている周辺事情や環境などにより閉塞感を覚えていました。

しかし、世の中には凄い人たちがいるもので、2歩も3歩も先にいる人
がいます。この人たちとの協働により、陰鬱感から解放されると同時に
大いに刺激され、久しぶりに前向きな気持ちになっています。ここに至
るまでには、ほんの些細なことや出会いがきっかけでした。

いずれ具体的に話ができるようになりましたら、コジマガで報告したい
と思います。「世の中は広く、自分の視野は狭い」ということに気づか
されたこの頃です。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/

 ようやく大学は秋学期が始まりました。(いつまで休んどんじゃ!と
いう声が聞こえてきそうですが・・・)カリキュラムの変更により4年
ゼミが選択になって以来、試行錯誤で3年が過ぎました。ようやく秋の
ゼミの段取りは落ち着きをみせています。その方法は以下の通りです。

3年生は、就職準備として徹底してしごく【怒:優=8:2】
・ インターンシップなどで就職の意識を高める
・ 日本語能力、コンピュータリテラシーの向上を目指す
・ 卒論をできるだけたくさん書かせる

4年生は、大人として扱う【怒:優=1:9】
・ 3年生での貯金を活かし、授業時間内で終了させる
・ 「でき抜け」により早く終わらせる
・ サブゼミなどで柔らかくフォローする

3年生にとっては、ゼミ行事などやるべき課題を明示して、期限までに
成果を出すようにします。実質稼動は3ヶ月しかありませんので、当然
のことながら厳しくなってしまいます。

すでに4年生はつらい就職活動を多かれ少なかれ経験し、自分を見つめ
直す機会を多く持っています。自分にとって必要なことや大学で学ばな
ければならないことは、十分感じていると思います。そのような学生に
もはやムチは必要でなく、ゼミは自分の責任で卒業論文をすすめる手伝
やペースメーカーであれば良いと思います。

【行事案内】詳細は.NETをご覧下さい。
・09月28日(水) 春学期卒業式 チャペル
・10月11日(火) 3年ゼミ:就職ガイダンス
・11月01日(火) 3年ゼミ:卒論のための図書館ガイダンス


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■ゼミサイトの話題:フローとストック
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

 現役生への連絡手段として、MLや.NETをどのように位置付けるかは
次のように指導しています。

・フロー :ML(kojima_zemi@mgw.ngu.ac.jp)
・ストック :.NET

経済学部で学んだ皆さんならばお分かりでしょうが、経済の仕組みは
フローとストックです。経済財と同じく情報にも価値があり、同様に
みなすのが適当でしょう。これをうまく使わないと「めんどうくさい」
や「不便」ということになってしまいます。ツールは所詮、使ってこそ
ナンボですから、使い方を間違えてはいけません。

学生への指導として、ゼミ行事はMLで流すとともに.NETに書き込ませて
います。その他、ゼミ旅行先などの意向分布調査はアンケートを利用、
卒論テーマなども書き込みをしてメモとして残しておくとともに、広く
意見を求める。といったことを指導しています。

肩に力が入らなくとも気軽に書けるようなサイトであれば「人が育つ」
サイトになると思いますが、これは期待し過ぎでしょうか?

【利用案内】(06) ユーザー検索編
左メニューにあるユーザー検索でいろいろなことができます。例えば、
「3日以内にログインしている」という検索条件を設定してみると、
メンバーリストが表示されます。コジマガを発行したり、イベントの
後などは、アクセス数が多くなる傾向が見て取れます。「書き込みが
少ない」といっても見ている人はいるということがデータとして証明
できるわけです。これはITでなければできないことで、その素晴らしさ
であることを強調しておきます。

*各メンバーの[アカウント情報]を元に検索しています。これをうまく
 利用すれば、ゼミOB会での同好会も設立可能となります。


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■編□集□後□記□
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幸せなことに、この夏はパーティをはじめとして多くのOBと再会する
機会を得ました。かつては皆、大学生という括りで同じようであったの
も、時が経つにつれ「人生いろいろ」という感じになってきました。

幸せな人、辛い人、耐えてひたすら頑張る人、不満をためている人・・・

いづれ状況は変わるでしょう。自分たちも変わっているに違いありません。
そして、私もOBや学生に元気づけられ、励ましてという構図です。

万博会場もどのように変わってゆくのでしょうか?ヒト・モノ・カネを
対象とする経済学を学ぶ者として、興味を持って見守って行きたいと
思います。

2005年8月20日土曜日

第14号(2005.08.20)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第14号
□───────────────────――2005.08.20─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.014
*等幅フォントでご覧ください。

残暑お見舞い申し上げます。
先週はお盆の時期にもかかわらず、10周年パーティへ66名もの方々に
ご参会いただき、10期までのOBが一同に会し盛大に挙行されました。
準備に奔走してくださった皆様に感謝申し上げるとともに、イベント
の大成功に安堵しております。

家族連れでお越し下さった方も多く、「ファミリー」という色合いが
醸し出されており、大変良かったと思います。今回は残念ながら出席
できなかった諸氏も、次回にご期待ください。

詳しくは.NETに紹介されています。アクセスいただくと同時に参加も
できますので、相互の書き込みなどを通じてパーティの余韻を存分に
味わって下さい。


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■NGU短信 > Adobe Premiere の段
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☆関連サイト:http://www.adobe.co.jp/motion/main.html

現在、大学には「マルチメディア実習室」(ゼミ通称:マルちゃん)
という端末室があります。ここに設置されているデスクトップPCに
は、FlashやAdobe系のソフトがインストールされていますが、残念な
ことにあまり使われていません。というのは、パソコンに興味がない
学生が増えていることやこのような施設の存在をを知らない、大学へ
来るのが面倒といったいくつかの原因はあります。(もちろん授業で
このようなソフトを使わないということが大きいのでしょう。)

商学部の情報ビジネスコミュニケーション(通称、情報BC)学科には
「マルチメディア実習」という3年生配当科目があります。情報BCは
今年設立3年目なので、初めて開講されました。私がこの科目の担当
ですが、数年前に書いた文部科学省への申請書をみると動画処理実習
となっていました(その場しのぎの実態が露呈していますが・・)。
パソコンでの動画編集を一般にノンリニア編集といいますが、これを
キーワードにPremiere(プレミア)を使い授業を展開しました。

2001年春に関西大学で行われた講習会に出たことがあります。当時は、
パソコンの処理があまりに遅く、とても使えないといった印象でした。
現在の高スペックPCでさえ書き込みなどが遅いので、イライラする
こともありますが、実用に耐えられていることを思えば、隔世の感は
あります。

Premiereでは、画面の切替効果(トランジション)や画像・音源処理
やテキストの追加などが簡単にできます。コマーシャルのような短い
時間の内容に向いていますから、イベント向きかも知れません。また、
今回の授業は情報BC生だけで履修者が少ないこともあり、自主勉強と
してゼミ生に声をかけました(春学期のサブゼミ)。そして、成果の
発表の場として、パーティでのビデオ発表を提案しました。

今回のパーティで披露上映されましたが、最も興味をそそったもので
はなかったでしょうか。ファイルサイズは380MBですので、ブロード
バンドがさらに普及すれば、将来.NETからでも視聴できるようになる
と思います。

これに興味を持った人に簡単な入門書を紹介します。『基礎からはじ
めるPremiere』(実教出版)。講義のテキストとして使用しましたが
480円というお手頃な価格が魅力的です。ただし、Premiere自体が相当
高額なので、ご注意を。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/

10年一昔とはよく言ったもので、1期生とゼミを始めている頃、現役生
はまだ小学生でした。その間のITの進展によりライフスタイルも大きく
変わっています。些細な変化ばかりですが、全体で見ると相当に大きな
シフトをしているように感じられます。

今回のパーティでもITは大活躍です。たとえば、Powerpointでの式次第、
.NETの紹介、ダイゴのビンゴ(2年ぶりに復活)、ビデオによる紹介は
他のゼミでは、まず無理な話でしょう。卒業パーティでは最近はIT化が
後退しており、21世紀を生きる若者として情けない状況です。

.NETでは、かつては考えられなかった方法を実現しています。昔はゼミ
旅行後に写真の現像を心待ちにし、全員に回覧、注文を取り・焼き増し・
配布という作業が必要でした。これがアップロードだけで、コメントの
追加などすべてサイトに集約され、散逸することもありません。必要な
写真は各自で印刷すればOKです。

イベントの申し込みは十分機能しませんでしたが、連絡はメールと往復
ハガキとのハイブリット戦略は秀逸でした。「○○とハサミは使いよう」
と言いますが、現代はハサミの代わりがITでしょう。これをゼミで実践
しながら自然に身に付けてもらうのが、変わらぬ課題でしょうか。


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■ゼミサイトの話題:思ひ出の写真
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

今回のパーティでPowerpointを使い.NETをビジュアル的に紹介しました。
講義のようになってしまいましたが、コジマガだけの紹介だけで漠然と
していた人も以前よりは理解できたと思います。

ここで興味を持った人は、バックナンバーを参考にまず試して下さい。
特に今回の参加者にとって、アルバム機能が面白いのではと思います。
(私も早速写真を楽しみましたが、別アングルでの写真が新たにアップ
されることを密かに期待しております。)

利用法は、ログイン後、左メニューの[☆アルバム]をクリックします。
次に[カテゴリ選択]から2005年度のパーティ関連の項目を選択します。
サムネイルの写真の右側に詳細な情報(ヒット件数・コメント数ほか)
が示されています。

自分が撮影した写真は、[画像を追加]メニューよりアップします。作品
として公開し、皆からの反応や評価をもらうのも良いでしょう。そして
自分の写真がヒットランキングや得点ランキングに上位に掲載されれば、
密かな喜びとなるでしょう。ちなみに、今回の内容はXOOPSのMyAlbumと
いうモジュールで実現されています。

【利用案内】(05) アルバムと評価・コメント編

アルバムにアップされている写真に評価やコメントをつけてみましょう。
評価は0~10点、ただし自分がアップした写真は評価できません。また、
写真にコメント(ツッコミ)をすれば、書き込み回数が積算され、自分
のランクもアップします。もちろん、写真をアップロードすることでも
カウントされます。上位を目指して頑張りましょう。


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■編□集□後□記□
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2005年の夏も残り少なくなりました。いつもこの時期には、山下達郎の
「さよなら夏の日」のメロディーが頭の中を駆けめぐります。戦後60年、
愛・地球博、衆議院選挙など世の出来事も一つの区切りを迎えています。
ゼミ10周年という節目で素晴らしいイベントができた夏に感無量です。

1期生と現役生ではかなり年の開きがありますが、「世代を超えて」の
繋がりが、このようなイベントの持ち味ではないでしょうか。またこれ
を通じ、一つ経験値が上がり「人間力」の向上に繋がれば幸いです。

XOOPSを利用したサイトを運用開始して以来、初めての大きなイベントと
なりました。十分その機能を発揮しているという状況ではありませんが、
これを機にOB同士で展開してもらえればと願います。

2005年7月18日月曜日

第13号(2005.07.18)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第13号
□───────────────────――2005.07.18(海の日)―
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.013
*等幅フォントでご覧ください。

小中学生の夏休みが始まると、万博はさらに盛り上がることでしょう。
雨不足から一転、梅雨の恩恵で名古屋の水瓶も潤い、この夏の心配事が
減りホッとしている業種の方もおられるのではと思います。連日の大入
りで、万博の成功が確実視されるとポスト万博が議論され始めます。

最近、自宅の窓越しに名古屋駅方面を望むと、ミッドランドスクエアや
ルーセントタワーの大規模工事がかなり目立ちます。また名古屋高速の
伸長工事以外にも、民間のマンション工事も多く、大小併せて13基の
クレーンが見えた時には、名古屋経済の強さを垣間見た気がしました。

つい最近までは不良債権処理に喘いでいた日本経済にあって、一人勝ち
の名古屋経済を見ると、やはり「景気」とは「気」の問題であるように
思えます。しかし、個人の財布や家計簿は侘びしい変化ですが・・・。


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■NGU短信 > Human Resources とは? の段
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大学は学期末試験が始まりました。2週間の試験後、長い夏休みが待っ
ています。しかし、最近は学生向けにには「インターシップ」「留学」
などの行事が盛りだくさんになりました。(教室以外の経験は重要です)
営業面でも、AO入試やオープンキャンパスなどもあります。10年前とは
大きく様変わりしています。これも大学間で競争原理が働いているから
でしょう。先日、萩国際大学が民事再生法の適用を受けて、事実上経営
破綻しましたが、文部科学省の官僚体質丸出しの無策状況下では、この
トレンドは回避できないように思います。

ご存知のように本学のロゴには、Culture and Human Resourcesという
文言が標記されています。これを日本語でどのように訳したらよいでし
ょうか?経済学の視点では「人的資源」が一般的です。これはノーベル
経済学者G.ベッカーの考え方で、人間も資源のひとつであるという前提
にたち、人間は常に合理的な行動をするというというシカゴ学派の考え
方です。この考え方はあまりにもドライなので、宇沢さんが強烈に批判
をしています。(人間はそのような一元的な考えに規定されるものでは
なく、豊かな感情や人間性により行動するという反論である。)

では教育の現場ではどう訳すべきか?やはり「人間力」が最も当てはま
りがよいと思います。人間とは非常に難しい存在で、そもそも自分がど
のようなものかも理解できないし、変幻自在の存在です。たった一人の
人間では無力で弱い存在かも知れませんが、その可能性は無限であり、
強い存在であることをプロジェクトXなどが取り上げています。

どのような子供でも多様な体験といくつもの実践を通じて、鍛え上げて
やれば、大きな器を持った社会人として重用される存在になるはずです。
(宇沢さんはこれをインネイトとして表現しています。)これは以前に
も述べたように偏差値というひとつの尺度では測れません。(しかし、
学習能力を全否定している訳でもない。)

大学ロゴの「Human Resources」は教育機関にあって、学生育成への強い
信念を表現している素晴らしいスローガンです。大学の最も大きな資産
は、卒業生であると思っています。いかに彼(女)らが活躍し、そして
大学関係者を含め相互に刺激しあってこそ伸びてゆくのが大学であると
信じています。卒業生がゼミで鍛えた人間力をいつか花咲かせてくれる
ことを楽しみにしています。

最後に、このような日本語訳で感心した言葉には「リーダーシップ」が
あります。親交のある英語の先生は、これを「言い出しっぺ」と訳され
たことにある種の感動を覚えました。福沢諭吉が訳した「自由」、正岡
子規が訳した「野球」など真意をついた日本語訳は難しい作業です。

参考文献:宇沢弘文,『日本の教育を考える』,岩波新書,1998


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/bowling2005.html

この時期は学期末試験で学生にとって慌ただし頃ですが、今年も春学期
の大きな行事が無事終了しました。まず、第8回のゼミボーリング大会
の結果は上記リンク先をチェック下さい。また、恒例のゼミ合宿が無事
に行われました。2年生の参加がなく残念ではありましたが、これから
上下関係による「人間力」向上を期待しましょう。

なお、一連の行事はデジタルビデオで記録していますので、いつかどこ
かで披露できれることを楽しみにしています。

【行事案内】
春学期中にサブゼミへ3年生の参加がなかったことに驚きましたが、
夏期期間中のサブゼミの日程は、.NETを参照下さい。


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■ゼミサイトの話題:ブログとCMS
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

ベストセラー「電車男」を生み出し、ますます注目されるブログですが
この手法には特筆すべき点がたくさんあります。まず、書くための情報
技術の取得は不要で、読んでもらうための書く技術が重要となります。
魅力的なコンテンツを生み出すには、天才的「創造力」が必要ですが、
ある程度ならば訓練で必ず能力はアップします。これは、何よりも読ん
でもらった数、引用された数(リンクされた数)トラックバック数とい
う数値評価がされます。このデータを元に、どのようにすれば引用され
るようになるかということを常に考え、試行錯誤することにあります。

広く評価を受け、自分(達)で改善するという思想はインターネットに
内在しています。ここでの評価は「読む価値がある」ということなので、
経済学ならば価格メカニズムが正しく機能しているといえるかも知れま
せん。相互評価により駄文は棄てられ、互いの発展・進化に役立つ知恵
が残されてゆきます。これはオープンソースにもつながる考え方です。

ブログやCMSなどで、自分の意見や考えを正確に伝えるという技術こそ
文科系学生にとって大学時代につけておくべき本当に必要な力でないか
と社会科学と情報を研究している先生方は異口同音におっしゃいます。
従来型サイトでは、ユーザの発信・発言を運営・管理することは管理側
にとって大きな負担でした。これをWeb上で処理する方法が主流になって
のもブログの寄与するところが大きいででしょう。

いきなりブログではという方には、CMSからのスタートが良いと思います。
限定された会員だけが読んでいるので、コミュニティ内のトレーニング
と考えればよいでしょう。バックボーンが共有できていますので、安心
して利用できるかと思います。

【利用案内】(04) アバター編
アバターは英字で、avatarと表記し、化身とか体現者という意味です。
インド神話に基づくものだそうですが、今やネット用語になってますが
まだ一般化されていません。自分の趣味やペットなど自分を具現化する
にふさわしいものが、適当でしょうがなかなか見つかりません。そこで
私も適当に作ってみました。何度か変えてゆくうちにふさわしいものに
出会えるかも知れません。なお、これは書き込みの欄の右側に表示され
ますので、一度ご覧下さい。(いつでも変えられますので、お早めに)


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■編□集□後□記□
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いよいよ10周年パーティが近づき、周辺や日程なども慌ただしくなって
きました。たまには締めることも必要で、準備にも「人間力」が試さ
れています。恐らく、名古屋弁でいう「まわしをする」という作業は、
気配りが最重要かも知れません。これも、すべてのことに応用が利く
はずなので、頑張ってゆきましょう。

2005年6月15日水曜日

第12号(2005.06.15)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@    第12号
□───────────────────――2005.06.15─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.012
*等幅フォントでご覧ください。

梅雨の季節となり、夏休みまでの我慢といってもまだ相当先、蒸暑さ
も加わり一番しんどい季節です。皆さんもご自愛下さい。

愛・地球博を体験しましたか?また関連行事や新施設はどうですか?
桜の満開時に「名古屋城博」に出かけ金シャチを触ってきましたが、
鯱のない名古屋城は何とも味気のない建物です。デラファンタジアは
電気ネズミ達によるぼったくりパークですので、気を付けて。デラは
名古屋弁の「どえらい」のデラですが、ファンタジアはFan + asiaと
いうことはお気づきでしょうか?一度、広告をじっくり見てください。

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■NGU短信 > 新入生キャンプの段
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☆関連サイト:http://www.ngu.ac.jp/oshirase2/kouhoushi/index.html

今年度はじめて経済学部において新入生キャンプが実施されました。
基礎演習の担当者はじめ、ほぼ全教員の参加イベントでした。すでに
商学部・外国学部では実施されていましたが、最大規模の経済学部で
の実施は困難かと思われていました。

例年通り慌ただしいオリエンテーションの最後のイベントして合宿が
用意されました。幸い出発日は天候もよく、行楽日和です。東海環状
自動車道「せと品野IC」を利用し、信州蓼科へ向かいました。新たに
できた高速道路は、制限時速100Km/hと東名なみです。

白樺湖畔には雪が残るものの暖かな春の日差しに包まれていました。
八ヶ岳も美しい姿を見せていました。堅い基礎ゼミの雰囲気は雪解け
の山を見るようにうち解けてきました。このように新入生キャンプに
よる効果は大きかったように思います。しかし、効果は1ヶ月を過ぎ
ると消滅してしまうようです。大学の怠惰な日常に慣れてしまうから
でしょう。

生活指導を中心とした基礎ゼミ、OBから見れば何のこっちゃと思う
かも知れませんが、そのまま放っておくと退学まで至る学生が増えて
いるのが実情です。実体験からでも思うことですが、他人が説教がま
しく言っても、自分の意識で改善できなければ、元の木阿弥でしょう。
まさしく「人間力」というモノサシに気づくかどうか、これを高めら
れるのは自分の行動しかないということなのかも知れません。

なお、合宿の詳細については、COSMORAMA No.73で参照いただけます。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/

今年度の新歓コンパも無事終わりましたが、やはり人間力の醸成には
時間がかかりそうです。新人達は自分が試されていることを理解して
いないようですので、OBからのさまざまな叱咤・激励が必要です。
これまで培ったゼミのDNAの継承ができるかどうか試される世代です。

【行事案内】 詳しくは.NETのスケジュールを参照下さい。
・ボーリング大会
 【日付】6月28日(火曜日)
 【場所】東名ボール
 *ボーリング大会のトロフィーが壊れました。2代目作成予定。
・ゼミ合宿案内
 【日付】7月12日(火曜日)~
 【場所】未定

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■ゼミサイトの話題
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

サイトへ参加するには、ちょっとした勇気が必要です。学生にはCCSの
コミュニティ機能がありますが、積極的な発言を求めるには至ってない
現状です。そこでXOOPSの投票機能を利用し、クリックでの参加により、
心理的バリアーを払拭しようと試みました。現在サイトのトップ画面に
簡単なクエスショナリを立てていますので、是非、投票してみて下さい。
このような些末なことからスタートし、徐々にスレッドの書き込みへの
コメントができるようになれば幸いです。

【利用案内】(03) スケジュール編
スケジュール機能は全メンバーが活用できます。個人のスケジュールを
非公開で入力すれば、自分のPIMになります。また、非公開データでも
グループ公開で設定をすれば、特定のメンバだけに予定公開できます。
使用例としては4年生の就職活動時に利用できます。合同企業説明会を
共有しておくことで、相互連絡に使えます。(さらに転職情報も必要な
時代かもしれません)このように該当する個人のデータが、左メニュー
に表示されます。ゼミの行事として登録すれば、左側のメニューに表示
されます。実行中には黄色、本日の予定は赤というように色分けされて
います。まだ十分に慣れていないので不安な面も多い人は、試しに自分
の予定を非公開で入れて見てください。ただし、きわどい内容はやめて
おきましょう


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■編□集□後□記□
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ドメインを取得して数ヶ月ですが、試行錯誤の状態は続いています。
従来のゼミサイトの更新は必要ですし、CCSでの連絡・MLとさらに複雑
になっただけという状況です。しかし、皆が一度に対応できるものでは
ありません。サブゼミなどでOne to Oneで教え、コンテンツの良さを
理解させなければならないでしょう。

最近、私の元を訪ねてくれるOBが多く嬉しい限りです。卒業以来という
人も何人かおり、教員冥利に尽きるひと時です。十分に話ができない
場合もあり、これを.NETで補えないかと模索中です。今回、浜松出張を
.NETに掲載しておきました。私やゼミの予定を書き込むことで多少なり
とも利用してもらえれば幸いです。

ゼミ設立10周年パーティに向けて、準備が進んでいます。この情報は
.NETで逐一報告されると思いますので併せてチェック下さい。

2005年4月13日水曜日

第11号(2005.04.13)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□ Human Resources ―――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@              第11号
□ URL http://www.kojima-seminar.net/ ――― 2005.04.13 ―――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.011
*等幅フォントでご覧ください。

ゼミが始まって10年目の春です。新たな学生とともに1年間頑張って
ゆきます。新たなゼミのサイトも正式にオープンしました。ここから
スタートし、卒業生や現役生が相互に創発・コラボしながら実り多き
ものへと進化させられればと大いに期待しています。

10周年関連のイベントもサイトで案内・申し込みを開始しています。
詳細な情報はサイトで公開していますので、ご覧下さい。コジマガへ
の感想について、アンケート投票を実施しますのでご協力下さい。
まだ、アクセスしていない方は、お早めにチェック、登録ください。


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■NGU短信 > 愛・地球博の恩恵は?の段(その2)
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☆関連サイト:http://www.expo2005.or.jp/

いよいよ愛・地球博が始まりました。第5号でも取り上げましたが、
この国家的事業により中部地方は大きく変貌しました。実際に参加し
体験・利用して、その便益や効用を評価できるようになりました。

名古屋学院大学の周辺も大きく変わりました。せと品野IC(開通前は、
瀬戸北ICという仮称でした)を降りて、一度も曲がることなく大学に
到着できます。丘の上にあった小学校が移転し、桑下の交差点からは
多治見へ抜ける立派な道もできました。

瀬戸市内では尾張瀬戸駅東に「パルティ瀬戸」がオープンし、ここで
「大学コンソーシアムせと」として周辺6大学の講義が行なわれます。
川の対岸には博物館「瀬戸蔵」や「招き猫ミュージアム」も完成し、
JR記念橋駅はありません。ユニーも「アピタ」として大変身中です。

万博のテーマは「自然の叡智」ですが、巨大事業活用に対する英知も
併せて必要でしょう。いずれも大規模事業ばかりで膨大な資金が投入
されていますので、これらをうまく活用するにはカイゼンが必要です。

投入資金以上に恩恵を享受できるのであれば、その事業は経済的な面
で成功といえるでしょう。無駄と思われる事業は、倒産や財政赤字の
源泉ですので、将来への責任が果たせません。そのような意味でも、
愛知万博もこの地域の将来のためにも成功させなくてはいけません。

バブル時代の経済評論家の堺屋何某が愛知万博は地方博としては成功
と皮肉たっぷりにコメントしたそうです。大阪万博を成功させた実績
からの発言でしょうが、今や時代は高度成長やバブル・大規模開発で
はありません。発展途上にある国民が何を見ても驚いた時代の万博で
もありません。日本が先端技術の実用化へ向け世界の抱える環境問題
へのソリューションを発信することで十分意義があるとも思います。
小渕内閣で経済企画庁長官を務めた彼は2000円札の流通状況や100兆円
もの財政赤字に対し、どう答えるのでしょうか?次世代への責任意識
がない評論家が大臣になるとは本当に困ったものです。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/

本年の統一研究テーマは「MI(モバイルインターネット)の可能性と限界」
です。具体的なグループ研究のお題は以下の通りです。
 1.携帯での決済(投票)は安全か?
 2.予約システム・電子チケットは流通するか?
 3.小売りでのケータイCRMは成功するか?
 4.規制緩和での情報特区は成功するか?

OBで有休などがとれて聞いてみたい、現役生を苛めてみたいと思う人は、
下記の時間・教室でお待ちしています。

 1年 基礎ゼミ  月曜1限 203教室(別内容)
 2年 専門演習I  火曜2限 JG教室(関連内容)
 3年 専門演習II 火曜4限 JG教室

3年ゼミがゼミ活動のコアとなりますので、活動予定をドメインサイト
に書き込んでありますので、いつでも参照いただけるようになりました。

【行事案内】
日  時 4月19日 火曜日
場  所 やまちゃん本店(名古屋市中区栄4-9-6) 
時  間 20:00~
集合場所 中日ビル前(地下鉄東山線栄駅)
集合時間 19:30


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■ゼミサイトの話題
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

前回の案内から、すでに新ゼミサイトへの登録者は□名になりました。
内、同窓生まで登録している人は□名です。その後もコラボによる改良
を加え、第1報時よりも使いやすくなりました。同期に働きかけて登録
をし、互いに情報交換・ストックすれば、かなり面白い展開が期待され
ます。アルバム・フォーラムは使い勝手があるのでは・・・

従来は、ホームページ開設により個人のレベルで情報発信可能になった
という時代は一過性のブームに終わりました。しかし、その理念はブログ
に受け継がれています。ここ2年ほどのブログの流行は個人の情報発信
形態の変容です。何でも発信するという時代から選りすぐられたコンテ
ンツへとインターネット全体が新たに再構築されているという状況です。

情報技術だけに傾注するのでなく、入り口は易しくし、コンテンツの質
が問われる時代になったと換言しても良いでしょう。よって情報技術者
とコンテンツクリエータというように分業されるようになりました。

現在も大手製作会社による莫大な予算をかけて作成・運営するサイトも
ありますが、それが手がけられない部分を補うものがCMSです。完全な
初心者では難しいものの、多少慣れた文科系の人間にも十分取り扱いが
可能なツールです。文科系学生の学習に適した教材であるかと思います。

【利用案内】(02) メンバーメニュー編

新規登録をし、メンバー承認されるとより詳細な情報に接近できます。
ログイン後、左側のメニューに[Member only]が増え、右側メニューに
は個人とゼミのスケジュールなどが表示されます。
ここでコジマガによる一方的な連絡から、双方向のコミュニケーション
を楽しむことができます。そのためにもアカウント情報で自分の最低限
の情報を書き込んで下さい。ゼミの同期生が分かる程度で十分でしょう。
個人情報漏洩の虞があるのでもちろん住所末尾など詳細は不要です。

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■編□集□後□記□
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9期生が卒業しました。05生はCCSが全面的に導入された学年でしたが、
大学全体にみてパソコン活用能力は、以前よりかなり低下しています。
(まず第一にカリキュラムの問題があります・・・)
このような趨勢にあって、ゼミ生は良く頑張り卒論を完成させました。
このような日々のトレーニングが必ず能力向上につながるということを
改めて確信させてくれた学年でもありました。

2005年3月16日水曜日

第10号(2005.03.16)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□ Human Resources ―――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@              第10号
□ URL http://www.kojima-seminar.net/ ――― 2005.03.16 ―――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.010
*等幅フォントでご覧ください。

ゼミ創立10周年記念イベントの一環としてゼミサイトを新たに構築
しました。ドメインを取得、サイト運営に「XOOPS(ズープス)」を
利用しているのが大きな特徴です。
そこで今回はサイトのリニューアルの話題を取り上げます。XOOPSを
初めて耳にする人もいるので興味を持ってもらえるよう紹介します。

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■NGU短信 > XOOPSの段
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☆関連サイト:http://jp.xoops.org/

一言では、XOOPSというCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)
を導入し、ゼミの新サイトを再構築しました。

ホームページの情報(コンテンツ)を管理(マネジメント)するには、
HTMLなどで作成・アップロードの手続きが必要です。リンクなど設定
も正確にしなければなりません。ホームページの作成経験のあるゼミ
OBにはその手続きや更新作業など煩雑さはよく実感できると思います。

一方、サイトの価値は情報の即時性に大きく左右されます。更新され
ないサイトは次第に淘汰されますが、これもサイト管理の煩雑さによ
るところが原因でしょう。ブラウザから読むだけでなく、書き込みを
できるようにするため、CGIを作成した人はかなりしんどい思いをした
のではないでしょうか?

ゼミのOB会サイトはこれまで小林君の執念で維持管理されてきました
が、あまりにも過大な負担であることが気がかりでした。このような
問題を情報技術で解決する方法(ITソリューション)を実践しました。

CMSは情報管理者を作成・更新の煩わしさから解放してくれるシステム
です。もちろんサーバ側でPHP、MySQLという組み込みシステムは利用
しますが、サイト管理の基本はすべてブラウザでの操作です。掲示板
への書き込みと同じ感覚でサイト管理が可能となりました。

さらに会員登録することで情報の利用範囲を区分できます。これまで
のサイトではゼミOBとそれ以外の来訪者を区別できませんでした。
しかし、IDとパスワードでOB専用ページにアクセス可能となります。
このような機能も容易に設定でき、管理者はメンバーの確認と許可で
済みます。会社などでグループウェアを利用している人はイメージが
湧きやすいでしょう。

その他に各種機能(モジュール)も充実しており、例えば同窓会機能
やアルバム機能もあります。必要な機能だけを付加すればオリジナル
のサイトが実現できます。これまで煩雑だった個人での作業が、簡単
に皆で参加できるコラボレーションツールとなったわけです。


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■最近のゼミから:祝!ドメイン取得
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

 正式にドメインを取得しました。これも2期生馬淵君のご尽力による
ものでこの場を借りてあらためてお礼申し上げます。ドメイン以外にも
サーバも借りているわけで、こちらが大変だったりしますが・・・

これまではOB会がhttp://www10.plala.or.jp/k-takaki/zemi/index.html
現役学生はhttp://www.ngu.ac.jp/white/~kkojima/seminar/と2つのURL
での運用でしが、今後はkojima-seminar.netという分かり易いドメイン
に集約できるものと期待しています。

是非、ゼミサイトに登録・利用してみて下さい。まず使ってみなければ
その良さは分かりません。何ができるか、何がしたいかというニーズを
反映できるよう意見交換したいと思います。皆が初心者ですので、どの
ような説明が適当かも工夫が必要です。サイトに修正を加えながら、皆
で作り上げるサイトになれば幸いです。

同期ごとにフォーラムを用意していますので、まずは懐かしさで書き込
み、そして学年を超えた異業種交流へと発展すれば、さらなる発展へと
つながることでしょう。ITツールとの出会いにより、自分の抱えた問題
を解決するかもしれません。これがITソリューションです。また新しい
考えが創発されるかもしれません。これが複雑系の考え方です。

ただしサイトへアクセスし快適に利用するには、通信回線やPC処理能力
にある程度のスペックが要求されます。電話回線などのナローバンドで
は厳しいかもしれません。

【利用案内】(01)新規登録・メンバー登録 編
まずサイトのトップページより「新規登録」をして下さい。心配な人は
左側メニューにあるFAQを参考にすると良いでしょう。パスワードとIDを
各自で設定し、ログインを入力すれば、確認のメールが直ちに届きます。
ログイン後には、左側メニューにMember Onlyが追加されます。☆は会員
のみ利用可能ですので、☆児島ゼミメンバーから自分の期で同窓生登録
(他の人の登録を真似てみると良いかも)をします。

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■編□集□後□記□
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ゼミ10周年に向け、いよいよ本格始動といった状況です。ドメイン取得
とCMS導入で、新しいコミュニティの形態を積極的に提案したいと思って
います。時代の先端となる話題も多いので、自己啓発のつもりで試して
はいかがでしょうか。

インターネットは自律型分散システムですが、これをコンテンツまでに
敷衍したのがCMSであり、コラボレーションの礎でしょう。このサイトで
は皆がコンテンツ・エディターです。離れていてもコラボレーションが
可能となり、新しいコミュニケーションの在り方を実践します。

2005年2月6日日曜日

第09号(2005.02.06)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@    第9号
□───────────────────――2004.02.06─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.009
*等幅フォントでご覧ください。

昨秋10月に発行して以来、年末・新年が過ぎ、春節となってしまい
ました。そこで、今回は旧暦の新春号として発行します。

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■NGU短信 > 「創発」について考えるの段
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 前号でお知らせしたとおり、本学40周年記念事業として北川正恭氏
(前三重県知事)による特別講演会「次なる40年に向かって-新価値の
創造-」が国際会議場で開催されました。経済学部には政策学科があり
ますが、学科生全員に聴かせるべき内容でした。講演内容はいつも演者
が語っている主旨であるということなので、既にテレビや新聞などで知
っているかもしれません。以下で講演要旨を簡潔に報告します。

複雑系の「北京の蝶々」を喩えとして、小さな行動が全体を変える力を
持つことを力説した。320万人もの地方公務員の意識改革により地方の
行政が変わり、やがて国の行政・政治までも変える力となりうる。

時代の変化として情報化のもたらす影響は極めて大きい。例えば、情報
収集ならば若い人の方が優れているように、単なる経験では年功序列の
ような価値はない。現代は従来の価値観を破壊する激動の時代である。

グローバルな大競争時代にあって、変化に対応できない企業は市場から
退出を余儀なくされる。変化への対応力が重要であるが、現在の行政や
政治システムは適応ができていない分野である。

無責任な政治が無駄を創出し、700兆円もの莫大な赤字を国民に負わせて
しまったが、有権者にも責任の一端はある。しかし、最近では有権者に
対し厳しいマニュフェストを掲げても当選する時代になりつつあること
を見れば、時代は確かに変わりつつある。

「責任」を明確にし「経営」的発想で行政府を運営すれば、効率化でき
る。まず、直接民主主義制である地方政府から改革し、3000の地方行政
の小さな努力がやがて国を動かす力となるはずである。

以上、簡潔すぎて分かりにくい箇所もありますが、北川氏の改革派知事
時代のマニュフェストなど具体的な取組みも随所に紹介されていました。

さて、講演にも出てきた「複雑系」という学問について補足説明します。
これは情報科学分野から発展した学問です。映画「ジュラシックパーク」
で学者が登場し警告を唱えていますが、彼は「複雑系」専攻の数学者です。
現在は、様々な学問分野で応用されており、経済学では「経済物理学」と
して知られています。

北京で蝶の羽ばたきがうねりとなり、地球の反対側でハリケーンが起こる
という喩えは「バタフライ効果」といいますが、これは複雑系の本質では
ありません。これを取り違えて理解している学者も多いのですが、複雑系
での最も重要な概念は「創発」です。

創発とは全く未知なる新しい技術・制度などが従来のシステムに取り込ま
れるとき、予想しえない結果や成果が生まれることを示します。技術革新
やIT革命による新しい市場の創造はこれに相当します。今、経済理論が
行き詰まり、「創造的破壊」を提唱した経済学者シュンペーターが見直さ
れているのは、激動の時代と無縁ではありません。


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■ 最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/events.html

今年度は新年早々、1泊2日のゼミ旅行へ行きました。とはいえご存知
のように卒論作成の繁忙期で社会見学どころではないといった状況です。
今回は児島から提案し、行き先を知多半島にしました。

知多半島といえば、もうすぐ開港の中部国際空港「セントレア」かなと
と思われますが、いずれ皆行く場所でなのでパス。観光産業をテーマと
して、ミツカン本社の博物館「酢の里」を見学しました。また、3年生
はいよいよ就職活動なので、経済にとって「もの作り」がいかに大切で
あるか、地元産業の活躍を体験してほしいという意図を持っています。

この旅行の最大の目的は、4年生は卒論完成、3年生は卒論の元となる
原稿を書き上げることです。大学を通じて依頼したMKバスの車中でも
ダメ出しと効率的に時間を使いました。美浜町(話題の南セントレア市
ではありません・・・)にある野間大坊の近く紅葉屋に投宿しましたが、
学生の合宿には適当な旅館でした。ノートPCにプロジェクタを持参し
すべてがモバイルという便利な世の中です。これらを最大限に活用して
指導できたので、かなり成果が上がったのではという感想です。(また、
野間海水浴場まで約500mですから、夏の利用も面白そうです。)

翌朝も勉強の後、野間大坊へ初詣(キリスト教主義大学にもかかわらず)
源義朝公の御廟所へお参りしました。学生が知らないのに驚きましたが、
源頼朝の父で風呂場で平家に襲われ「せめて木刀一太刀さえあれば」と
いう話は有名です。(平家物語の早川先生が講義で扱ったそうですが)
今年のNHK大河ドラマは「義経」ですので、ある意味話題の場所への訪問
だったのではないでしょうか。

当初の予定は、日本キリスト教の原点を訪ねるはずでした。今回は断念
しましたが、日本の和訳聖書誕生の地は美浜町小野浦です。かねてより
話は知っていましたが、クリスチャンである英語の増田先生よりご紹介
いただき、三浦綾子の『海嶺』を映画化したビデオをチャペルで借りて
事前にチェックしました。

あらすじは、難破した小野浦の漁民らが北米で救助され、日本への帰国
を切望します。帰途のマカオで聖書の翻訳を手伝い完成後、モリソン号
で日本へ向かいます。鎖国下にある日本では外国船は打ち払われ、音吉
らの願いは叶わないという悲劇的な内容です。

主人公の音吉らは異国で生涯と閉じ、ようやくその遺骨が出身地小野浦
に返されることになった記事が昨秋の新聞に出ていました。彼らの翻訳
の功績を讃えた碑が美浜にあります。

豊浜漁港の「おさかな広場」を見学後、土産購入として「鯛ひろば」へ。
鯛祭りのビデオが上映されており、豊かな海と共生する地元を窺い知る
ことができました。OBの皆さんも、内海などへ海水浴に出かける際には
ちょっとしたテーマをもって足を伸ばしてみてはどうでしょうか?

【ご案内】
□卒業式&追い出しコンパ 3月15日


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■ 編□集□後□記□
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

さて、2005年いよいよゼミ10周年イベントが開催されます。すでに年末
のOB会で第1報が流されましたが、詳しくは、OB会サイトをご覧下さい。
愛・地球博の開催期間中でもあるので、遠方在住のOBもこの機会に是非、
変貌を遂げた名古屋を目に焼き付けておく機会にしてはどうでしょう。
大学周辺も道路整備が進み、名学坂を降りきった先には「せと品野IC」
が開通を心待ちにしています。

また、馬淵君(2期生)のご尽力により、ドメインを取得しました。
詳細は別途お知らせしますが、新しい展開をご期待下さい。