2008年4月8日火曜日

第40号(2008.04.08)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第40号
□───────────────────――2008.04.08─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.040
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

新年度の始まりとともにコジマガも40号に到達しました。これもOB読者が
きっといるだろうと想像で書いてきた結果だと思います。(一人も読んで
なかったりしたら侘しさを覚えますが・・)来る6月をもって発行5周年を
迎えます。そこで、何か特集を組んでみようかと思案中です。

さて最近、コジマガを編集して感じることは過去の記事にインデックスや
検索機能があったらなぁということです。似たような記事を書いていない
か、いつ書いたのかということチェックする必要が出てきました。データ
が多くなれば、それだけ機能が必要になります。


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■NGU短信 > 新オリエンテーションの段
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☆関連サイト:http://ngugp.jp/gendai/

3年間にわたり新入生オリエンテーションは合宿形式で行ってきました。
今年は合宿形式から通学形式に変更しました。アイスブレイクの自己紹介
ゲームやファシリテーションのためのゲームなどに加え、ウォークラリー
で大学の周辺の散策を兼ねた学習とちょっと嗜好を凝らしたものでした。

このように地域を素材として学部教育の中で学習する試みは、経済学部が
昨年度現代GPに採択された『「地域創成プログラム」の実践』の一環です。
基礎演習で、実際に歩きながら地域の概要について学び、実践的な学びを
通じて、「社会人基礎力」を養成するという教育プログラムです。

.NETで案内している学生によるマイルポスト運営も関連事業のひとつです。
生産地である瀬戸と消費地の名古屋を繋ぎ、経済学の学習内容を深めると
いう実践が現代GPでの取り組みです。その最初の学年として、新入生への
アプローチを開始しました。

さて「新入生はどうですか?」と聞かれることがありますが、このような
質問は難しく答えられません。というのも学生は一人ひとり違いますし、
どのようにでも変わることができるのが彼らの強みです。将来を期待される
若者ですから、皆で良い方向へ育ててゆくのが重要でしょう。

そのためには、彼らに夢や希望を与えること、それを実現するための道を
示すこと、さらに意欲を持続させること、自信を持たせることが大事です。
できるだけ大人として扱うようにして、自我に目覚めさせることにも気を
遣わねばなりません。大変なことですが、人間の成長に携わるというのは
楽しい仕事でもあります。


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■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=04270339

『海嶺』(上中下),三浦綾子,,角川文庫
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すでにコジマガ35号で取り上げた『細川ガラシア夫人』で少し触れた作品
です。岩松(のちに岩吉に改名)、音吉、久吉の3人がマカオで日本初と
なる聖書の和訳作業に従事したというストーリーです。彼らは地元である
愛知県美浜町小野浦の船乗りでしたが、遠州灘で嵐に遭遇して1年以上も
太平洋を漂います。音吉たちの太平洋を船上漂流生活は凄まじく描かれて
いますが、これについては吉村昭の『漂流』もお薦めです。

彼らはカナダのフラッタリー岬への漂着し、地元インディアン部族の奴隷
となってしまったいましたが、救助されバンクーバーへ。その後、南米を
回りロンドンへ。さらに軍艦に乗船し、喜望峰からインドそしてマカオへ。

各地でキリスト教信者に救われますが、ここでは聖書和訳の手伝いをする
ことになます。キリシタン禁令の世に生まれ、掟に背いたときの仕打ちが
いかに厳しいものであるかを知っている彼らにとって、その仕事を手伝う
ことは想像以上に恐ろしいものでしょう。

帰郷を夢見て、いまそこにある苦難を受け入れ、諦めずに努力をしました。
ようやく日本へ向かう船を見つけ乗船することができましたが、彼らの船
は日本史でも有名なアメリカ商船モリソン号です。史実の通り、上陸を
目前にして砲撃を受け、打ち払われました。(この幕府の対応を批判した
渡辺崋山や高野長英らが捕らえられました。)

最後に故郷から捨てられた彼らの思いは一体どんなものだったのでしょう。
希望を失った彼らはその後どのように生きていったのでしょうか?岩松は
ラッキーという意味で吉に改名しましたが、ラッキーとは何でしょうか?

さて、これは原作を読む前に映画を先に見てしまった作品です。音吉たち
の記念碑は、数年前のゼミ旅行で近くを通りましたが、立ち寄ることが
できませんでした。また、この上巻では、熱田神宮や宮の渡も舞台になり、
大学の名古屋キャンパスに近いなんともローカルな話題です。

三浦綾子は、この地域の歴史をよく捉えています。夕方、伊勢湾から見る
鈴鹿山脈の稜線はとても綺麗です。セントレアから見る風景とほぼ同じです
ので、一度、幕末という激動の時代を考えてみるのも良いかもしれません。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

追い出しコンパで新4年生と久し振りに顔を合わせましたが、就職活動も
真っ只中で意欲的に取り組んでいる学生やちょっと落ち込んでいる者など
さまざまです。就職活動という経験が自分を見つめなおすきっかけとなり、
また一歩、大人へなってゆくのでしょう。徐々に敬語の使い方や所作など
もこなれてきて、ようやく話ができるぐらいになります。

さて、新しいゼミ生たちと対面をしました。3年生からが本格的なゼミに
なり、忙しい毎日が続くことになります。10年以上に亘るゼミのノウハウ
が蓄積され、最初に話すべき事項が多くなり過ぎました。昨年度も4年生
のフォローで助かりましたが、結構、忘れてしまうこともあります。です
から、Powerpointにガイダンス事項を備忘録のようにまとめてみました。

ちなみに春学期は以下の要領でゼミを実施します。お時間ができたら一度
覗きに来てください。OB諸氏にとって、後輩たちの慣れない発表は新鮮に
映ることでしょう。

【グループ研究テーマ】2・3年生
1. 電子マネーの規格乱立はどうなるか?
2. 市場飽和で携帯電話事業はどうなるか?
3. 住基カードはどうなるか?
4. ネットでの評価は正しいか?

【ご案内】
新学期のゼミ教室です。
 1年 基礎ゼミ  火曜1限 515教室(白鳥)
 2年 演習    火曜2限 515教室(白鳥)
 3年 経済演習  火曜4限 515教室(白鳥)

【行事案内】
日時:4月22日(火) 新歓コンパ
場所などの詳細は、.NETを参照下さい。


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■編□集□後□記□
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.NETにリンクしましたが、野口嘉則の “幸せ成功法則”は自分に悩んで
いる社会人の皆さんに勇気や自信を与えてくれるでしょう。またiTunesが
インストールしてなくても、Flashで聴くことができますので、試聴して
みてください。ちなみに野口嘉則氏はコーチングで有名で、ベストセラー
の『鏡の法則』の作者でもあります。人間力向上の手段に「コーチング」
が向いていると思う今日この頃です。