2013年12月28日土曜日

第103号(2013.12.28)


□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第103号
□───────────────────2013.12.28─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.103
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


今年もゼミOB会の忘年会が12月30日(月)に開催されます。いつも準備をして
下さるOBには頭が下がります。また、卒業生の元気な顔に会えるが楽しみです。
参加される皆さんは、是非、今年一年で成長した話を聞かせて下さい。それが
ゼミとしての元気の源です。

また、ゼミ生らによる忘年会が12月19日(木)に行われました。何かと忙しい
師走なので、忘年会の企画は初めてかもしれません。3年生にとって先輩たち
から就活の苦労話や卒論との葛藤を聞くことができるよい機会になったように
思います。


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■NGU短信 > 教育イベントの振り返りの段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/news/list02.html

学生が参加する一連の教育イベントが終了しました。前号でも紹介した卒業研究
発表会や名証株式投資コンテストの他、政策学科を対象とした政策フォーラムや
ゼミ対抗コア6コンペ(2年)が行われました。中部インターゼミも行われ、勉強
での他大学との交流という行事もありました。さらに商学部による教育イベント
が12月21日(土)に開かれました。3年ゼミが複数チームに分かれ発表するのは、
児島ゼミで班ごとに発表する夏の合宿と似ています。異なる点は、各ブロックで
一番となった発表だけが決勝に進めるので、まさにガチンコ勝負です。決勝での
優勝チームへ日経ビジネス杯という大きなトロフィが贈られます。また参加者は
100名程で、大きな賞品もあるだけにかなり盛り上がっていました。

さて、上記イベントの結果報告です。まず、卒業研究発表会では決勝へ進むこと
ができましたが、残念ながら入賞を逃しました。これまで卒業研究発表会では、
絶対的な強さを発揮していましたが、もはや栄光の時代は終焉を迎えています。
ここ数年の発表水準は著しく向上しているので、学内審査会を突破するだけでも
一苦労です。かつてはプレゼンが大きな成功要因でしたが、それよりも分析力が
問われるようになっています。テーマ設定に加え、課題への踏み込み具合や接近
方法など、じっくり時間をかけた研究が高い評価を受けるようになっています。

これも若い先生方を中心として、ゼミ生との関わりを深めた指導とその成果です。
発表会でそれが存分に現れていたように感じました。今回、児島ゼミでの指導が
足りなかったことを真摯に受け止めています。また、ゼミで反省会を開いたので、
来年はリベンジしてくれることでしょう。(倍返しは必要ありませんが・・・)

次に、ゼミ対抗コア6コンペは児島ゼミが2連覇できるかどうかです。来年早々、
結果発表となります。2年ゼミでは相当な時間をコア6に費やしてきましたので、
素晴らしい結果となることを信じています。

そして、第4回名証株式投資コンテストです。初となる学生対抗のチーム戦では、
名古屋学院大学のチームが優勝しました。リーダーは4年ゼミ生の福島君で他の
メンバ(経済学部2年生の2名)と力をあわせて、収益率117%を達成しました。
12大学1高専の53チーム(202人)が参加し、最終結果は以下のように上位6チーム
がすべて違う大学という大激戦でした。

 順位 チーム        学校名     収益率
 1位 なんちゃって選抜   名古屋学院大学 +117.27%
 2位 いたちまんず     東京家政大学  +93.49%
 3位 森の動物園      中京大学    +82.03%
 4位 ぱぷりかん      金城学院大学  +65.72%
 5位 チームよつば     名古屋大学   +56.25%
 6位 タザワふぁ~んどぉ~ 武蔵大学    +55.52%
(データ出所 http://www.nagoya-stock-exchange.com/results/?type=3)

上記のような教育イベントでは、教育機関ならではの光景が見られます。勉強
は独りでするものですが、一緒に力を合わせ、ゴールに向かって皆で競い合う
場は学校が適しています。他人の頑張りを意識することで、自分もさらに努力
したという経験は誰でもお持ちかと思います。例えば、学術情報センター4階は
発表準備をする学生たちで混雑します。特に、ガラス張りのセミナールームは
頻繁に利用されました。ここは学生たちの活動が外から丸見えです。まさに、
教育の可視化・透明化(Transparency)に大きく寄与しています。一所懸命、
取り組む学生の姿は何よりも代えがたいものです。入れ替わり多くの学生が
切磋琢磨する経験を積むことで、良い影響が大学全体へ拡散してゆきます。

「イベントでは頑張ったなぁ」という仲間との思い出が大学への愛着となり、
さまざまな経験をすることで豊かな人間形成にも繋がります。大学も少しずつ
ですが、良い方向へと進んでいます。


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■最近のゼミから > 赤ペンダメ出し指導再開の段
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☆関連サイト:http://blog.ngu.ac.jp/kgakusyu/2013/12/bridgeno3.html

いよいよ年末です。ゼミ生の卒業研究発表のビデオ収録が終わり、全4年生が
研究のストーリ展開と結論を固めることができました。全員が次の段階である
Wordでの論文作成に着手して、「はじめに」「おわりに」の赤ペン指導という
佳境に入ってきました。

留学前は、赤ペンでダメ出した原稿をPDFにしてビデオとともにTIESにアップ
していました。しかし、リニューアルした新生TIESでは従来の方法では難しい
と判断し、やり方を一変しました。CCSの授業ページにあるフリーフォルダを
利用しています。フォルダにあるファイルは履修生が相互に参照できるので、
そこにPDFをアップすれば、ダメ出し原稿を全員が参照できます。また、最近
スキャナは安価でかつ便利になり、PDF化も実にスムーズな作業です。(課題
は対象学年しか参照できないので、後輩たちに見せられないことです。)

あわせて、ゼミの可視化や透明化を実施しています。これまでは、なかなか
サブゼミの場所を固定できず迂余曲折していましたが、学術情報センターの
4階で毎日のように開催されています。(その熱心さにセンターのスタッフが
感心しています。)ここで、ゼミ生らが遅れている友人を手伝っている姿に
遭遇します。このプロセスを経て各人が成長するだけに心打たれる光景です。

さて、これまでの赤ペン指導で最も印象的だったのは卒業生のT君です。彼が
最初に提出した文章は、極めてよく書けていました。大学生の文章としては、
かなりの水準でした。ゼミを通じて、学生一人ひとりの能力をおおよそ把握
していたつもりでしたが、それ以上の出来映えに驚きました。成果を褒める
と同時に、その訳を聞かせてもらいました。

「周りの友人が受けたダメ出し原稿や先輩の完成した文章を読み込みました」
という超優等生の答えが返ってきました。彼の方法こそがゼミに臨む態度で
あり、将来の仕事もうまくこなせる秘訣です。もしゼミ生全員が彼のように
取り組んでくれれば、赤ペンを持つ右手が腱鞘炎になることもなく、ひどい
文章にめまいを覚えることもなく、遅々として論文を進めない態度に苛立つ
こともなく、そしてゼミ生も怒られる(と本人は思っているはず)ことなく
済みます。皆がハッピーになれる方法はICTでのプロセス公開にありました。

これには学生自身の「気付き」が必要です。まず、第一段階として、自分の
遅れを気づかせることです。昔「皆の卒論はどんな状況ですか?」と聞いた
愚かな学生は少なくありません。そもそも、教員に訊ねる質問ではないこと
は誰でもわかります。皆との連絡が不足し、協力してないことが明白です。
今では、ICTによって自分の置かれている状況が明らかになります。

第二段階は、サブゼミで一緒に作業をすれば、互いの状況が把握でき、自分
の作業が飛躍的に進むことに気づかせます。家でひとりは勉強できないこと
も確認させます。そして、自分ができるようになった能力を明示するために
ルーブリックを用います。以前の自分ではできなかったことが、卒論作成で
できるようになったことを確認させ、満足感を高めます。

第三段階は、すべての教育プロセスを振り返ることができるeポートフォリオ
です。現在のCCSの機能でも、ある程度の役割を発揮しますが、さらなる進化
が必要です。学生が自分の成長を確かめられる機能としてレポジトリ機能が
充実すれば、これまでの卒論指導の履歴(発表ビデオやダメ出しから本文)
を簡単に蓄積できるようになります。さらに、後輩たちへの教材として活用
できるます。成功事例として、T君のような卒論作成の支援法を展開すれば、
大きな教育成果を得ることができます。また、ICT活用なので全学への広がり
も期待できます。


このように、大学での学修を効果的にする方法としてICT活用があります。



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■編□集□後□記□
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秋から冬にかけて、5人のOBが大学へ来てくれました。松田くん、久野くん
櫛田くん、田中くん、垣下くんです。各々、来学時期も目的もバラバラで
したが、現役ゼミ生に紹介する機会があれば、彼らの時代のサブゼミなど
の話をしてもらいました。直接の先輩からの話は、現役生にもイメージが
湧くようです。一人ではできないので、皆で助け合うことがいかに大事か
を少しでも分かってもらいたいものです。ゼミのDNAを引き継ぐためには、
情熱的な語り部が必要なのかもしれません。


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☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2013年11月20日水曜日

第102号(2013.11.20)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第102号
□───────────────────2013.11.20─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.102
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


17日(日)の夕刻より名古屋学院大学同窓会の創立45周年記念講演会・懇親会
が行われました。FacebookでゼミOB・OG向けに案内がありましたが、アイリス
愛知でカリスマ予備校講師である林修氏による講演会の後、懇親会が開催され
ました。著名人の講演なので、今回は300名限定という催しでした。

講師の軽快な語り口だけに、1時間があっという間という楽しい講演会でした。
余談ですが、氏は高校時代の1年下の後輩で抜群の秀才ぶりは多くの知人から
伺っています。また、懇親会はゼミOBの数名が集まったので、いつものごとく
貴重な語らいの場となりました。(Facebookの記事もご覧ください。)

年末にはOB会による忘年会も企画されるようです。現役生も年内最後のゼミに
忘年会を準備しています。お時間があれば、是非、ご参加下さい。いずれかの
機会でお会いできれば幸いです。


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■NGU短信 > 大学生対抗株式投資コンテストの段
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☆関連サイト:http://www.nagoya-stock-exchange.com/

今年も名証株式投資コンテストが始まりました。昨年は6月末スタートの3ヶ月
程度の開催期間でした。第4回目となる今年は多くの趣向を加えており、主な
変更点は以下の通りです。

 開催期間:10月30日(水)からスタートし、12月18日(水)まで(7週間)
 チーム戦:従来の個人戦に加え、大学生のチーム戦(3名~10名)が新設
 デザイン:コンテストのWeb画面が一新
 就活行事:イベント終了後、上場企業就職フェアが開催

名古屋学院大学では、昨年と同様に経済学部の1年生は「データ表現技法」の
実習時間内に個人戦の登録をしました。また、多くのゼミが大学対抗チーム戦
にエントリーしています。毎日、コンテストのサイトでは各成績が更新されて
おりで、順位が気になりチェックしてます。なお、最新順位は以下のようです。

 順位 チーム名       大学名
 1位 なんちゃって選抜   名古屋学院大学
 2位 いたちまんず     東京家政大学
 3位 チームよつば     名古屋大学
 4位 後ろの3人      名古屋学院大学
 5位 八日目の蝉      鈴鹿高専

名古屋証券取引所からの連絡によれば、11月15日現在で11大学と1高専の合計
48チームが参加しているそうです。順位は毎日変動しているので、最終結果が
楽しみです。トップチームの収益率は20%弱ですから、大逆転の可能性も高い
ので、児島ゼミの各チームの活躍を期待しています。学生聞けば、チーム内で
儲かっている者と足を引っ張っているメンバが混在しており、なかなか難しい
ようです。しかし、学生同士でこれからのポートフォリオを相談している姿を
見ると嬉しくなります。というのも、このイベントを通して地元企業を知って、
業界研究や就活、そして将来の仕事につなげてもらいたいからです。受け身で
勉強するだけでなく、皆でワイワイガヤガヤと意見を交換することで、本当の
力も身につくでしょう。

なお、1位のチームはギフト券(5万円分)がもらえ、5位以上のチームには
賞品があるそうです。皆で知恵を集めて頑張れば、ちょっとしたお小遣いにも
なるだけに、是非、本学のメンバにゲットしてもらいたいものです。


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■最近のゼミから > 経済学部教育イベントの段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/3588

今年で第12回目となる卒業研究発表会(学内審査会)が11月21日(木)から
4日間にわたって行われます。これまで通り3年生のゼミ時間を利用して、4年生
が研究成果を発表します。今回は学部全体で32件の発表となり、過去最大規模
です。1会場で最大5件の発表としたために、発表時間は12分に短縮されました。
当然、決勝戦である公開審査会(12月4日)への出場は難しくなっていますし、
学生を鍛えるゼミが増えているので、いっそう精進しないと勝ち抜けません。

児島ゼミも3年ぶりに卒業研究発表会へ、以下の3名の発表者を送りました。

 11/21(木)クラインホール 福島くん「株式投資と生きた経済学」
 11/25(月)曙503教室    八木くん「ITによる仮想経済の現実化」
 11/26(火)曙503教室    加藤くん「クラウドサービス発展における
                   音楽配信市場の変遷」

いずれも4時限目の授業時間ですので、15時05分からのスタートです。OB/OGの
皆さんもお時間があれば、是非ともご見学ください。全員が決勝に進めるよう
頑張っていますが、どうなるかはこれからの追い込み次第でしょう。

また、大会に出場しない残りのゼミ生も自分の卒業研究の発表準備に集中して
います。発表内容をビデオ撮影をすることから、研究の結論をしっかり固める
作業をします。今の4年生に対し申し訳ないのが、実勢に先輩たちの努力する姿
を見せられなかったことです。そのため周りのダルな雰囲気に流されてしまい、
徐々に進捗の遅れが目立っています。とはいえ、彼らのチーム力や踏ん張りを
期待して止みません。

学生の学びの意欲を発奮するためには、このようなイベントに参加することが
一番かもしれません。先日(16日)に、政策学科で初となる「政策フォーラム」
が開催されました。これは政策学科のすべての3年ゼミが研究成果を発表する場
です。ポスターセッションと5分間のプレゼンから評価を受けて、優秀な発表を
選定します。学生たちのみならず、指導した先生方も大変ご苦労されたように
想像します。この前の週には、学術情報センターで多くの学生が研究発表の準備
をしている姿が見られました。この時期に学生らが皆で研究に取り組む光景は、
明らかに数年前とは違います。

少しずつですが、学部全体が前に進んでいる感じがします。児島ゼミもかつての
ように大学の発展に貢献できるような存在となれるよう努力します。


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■編□集□後□記□
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☆関連サイト:http://kojimag.blogspot.jp/2013/10/10120131023.html

コジマガ101号で紹介した「ガイダンスとゼミ紹介ポスター」の結果が出ました。
昨年度より35%近くの改善となりました。数値として成果が表れる取組だけに、
当初の目標がクリアでき、久しぶりに味わう会心の出来映えでした。企画から
スタートにかけてネガティブなご意見をいただいて、ひたすら耐えてきましたが、
今年の流行語「倍返し」をしたような結末でした。(もちろん土下座など相手を
たたきのめす乱暴な行為はしていません。)

大学祭の時に、ご覧いただいたOB/OGもいたようですが、やはりすべてのゼミが
ポスターとして整然と陳列される光景はインパクトがあります。ポスターの前で
学生同士が、どうしようかとあれこれ相談をする姿が多く見られ、主催者の狙い
通りでした。

立ちはだかる壁があっても、何か解決策はあるものです。
“Every wall is a door.” ― Ralph Waldo Emerson


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2013年10月23日水曜日

第101号(2013.10.23)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第101号
□───────────────────2013.10.23─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.101
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9月20日に秋学期が始まりました。秋は春学期と違って何かと慌ただしい学期です。
原因は、まず、大学での行事が多いことです。大学祭やクラブの公式試合をはじめ、
ゼミ関連では次年度の応募・選考、卒業研究発表会、卒論の仕上げ、卒業写真撮影、
就活準備のキャリアガイダンスなど盛りだくさんです。次に、季節変わりの影響も
少なくありません。台風や降雪の影響で休講になることもあります。寒くなると朝
の授業は遅刻者が増えますし、風邪をひく学生が多くなります。インフルエンザが
流行すると授業進度に大きな障害を与えます。加えて、単位数が十分な3・4年生は
履修している教科も少なく、大学離れが進む学期ともいえます。本来、学生は就活
準備や卒論への取り組みで繁忙期なのですが、残念ながら高い意識の学生が少ない
のが現状です。これは日本の大学教育の弱点でしょう。(ちょっとした意識の差が、
将来での大きな差になってしまうように思えます。)

いずれにせよ、ゼミではマネジメント能力を高めて充実した秋学期を目指します。
卒業生が大学へ訪ねてくることもあるので、秋学期の授業予定を記しておきます。
ご参考までに(出張やイベントなどもあって、この限りではありません)。

 火曜1限: 経済データ分析  曙203教室
 火曜3限: 大学院      828研究室
 木曜1限: 公共政策特別演習 曙611教室
 木4/5限: ゼミ(3・4年)  曙406教室
 金曜2限: ゼミ(2年)    曙516教室


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■NGU短信 > COC採択の段
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☆関連サイト:http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/coc/
http://www.ngu.jp/system/article/detail/3406

前号で簡単に紹介しましたが、本学はCOCに採択されました。そもそも「地(知)の
拠点整備事業(大学COC事業)」とは以下のようです。

大学等が自治体と連携し、全学的に地域を志向した教育・研究・地域貢献を進める
大学を支援することで、課題解決に資する様々な人材や情報・技術が集まる、地域
コミュニティの中核的存在としての大学の機能強化を図ることを目的としています。
(以上、文部科学省サイトから引用)

すなわち、地元と協力したまちづくりだけでなく、教育や研究成果を地域に還元し、
貢献するという取り組みです。特に、申請にあたっては自治体との連携が強く求め
られており、公的書類が必要となります。1県1大学といった目安なので、採択は
かなりの競争率になりました。愛知県の大学は本学と中部大学のみで、名古屋市と
提携で事業を進めるのは本学のみです。

この採択で公的支援を受けながら事業を進めることができます。地元の名古屋市と
瀬戸市との連携をさらに深められるでしょう。今後は、地域に関連した授業科目が
増えてゆきます。教室内での授業だけでなく、地域を教育現場としたアクティブ・
ラーニングも増えてきそうです。これまでは経済学部を中心とした「まちづくり」
という特色が、大学全体の強みへと発展してゆく取り組みです。

このような活動は、大学内の活性化にも寄与するはずです。新政権でも大学改革が
需要課題のひとつに取り上げられているので、大学のプレゼンスを上げるチャンス
と捉えるべきかもしれません。


────────────────≪  books ≫─
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-9988699883

『ファスト&スロー : あなたの意思はどのように決まるか?』,
ダニエル・カーネマン,早川書房 ,2012年
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著者は行動経済学のパイオニアで、2002年にノーベル経済学賞を受賞しています。
有名なプロスペクト理論が本人の平易な文章で書かれており、秋の夜長の読書には
お勧めの一冊です。ヒトの脳にはシステム1とシステム2があることから始まり、
読者を徐々に行動経済学へと誘っていきます。

日本語訳は上下2巻ですが、適度な文量の章立てとなっています。また、各章末には
まとめが出ているので、読みやすくなっています。今年、Kindle Whitepaperを購入
したので、この本も電子書籍版で読みました。紙の本と比べると1冊あたり300円ほど
安くなります(日本語版)。英語版で驚くのが、Kindleではなんと800円ほどで購入
できました。再販制度がないと本の価格は弾力的に動きます。


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■最近のゼミから > ガイダンスとゼミ紹介ポスターの段
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☆関連サイト:https://www.facebook.com/NagoyaGakuinUniversity

本年度は学部内で教務の仕事を拝命しています。主に授業関連の仕事なので
「無事これ名馬」のごとく、事なきを得るのが一番であるのかもしれません。
とはいっても自分の性格を考えれば、事なかれという態度でいられるはずが
ありません。現状維持が第一でなく、さらに良くする方法を模索しています。
すなわち、最小限の投入コストでこれまで以上の成果を挙げられる仕掛けを
目指しています。

取り組みのひとつが「ゼミ募集ガイダンス」と「ゼミ紹介ポスター展示」です。
ご存知のように、次年度のゼミを応募する際は演習要項をもらい(最近では
CCSからダウンロードし)、友人たちとあれこれ相談して選択したのではない
でしょうか。かねてより学生が持っているゼミに関する情報がかなり少ない
ことが気にかかっていました。また、近年では2年生以上の学生全員に向けた
教務的内容のガイダンスがほとんど実施されていません。CCSからの連絡だけ
になっており、連絡情報をチェックしそびれた学生は、大学から切り離されて
しまっているのではないかと危惧していました。

深刻なデータは、ゼミに応募しない学生の増加です。昔から応募し忘れる学生
はいましたが、事態の重要性に気づかないまま過ごしている学生が増えている
ことに危機感を覚えます。もちろん、これは学生だけの問題ではありません。
自戒を込めて言うならば、アナウンスが業務になっていると同時に、ネットに
依存し過ぎています。学生にとって、大学の動きがキャンパス内で目や耳など
から感じられないことにも原因があるように思います。大学の活性化は、学生
同士がスムーズに情報交換ができ、相互に働きかけをすることにあります。

10月18日(金)、学科別に学生を大教室へ集めてガイダンスを実施しました。
ここから正確な情報を発信することで、学生の注意が一時的に喚起されます。
ただし、ゼミを選択する材料がネット上だけでは、学生同士の話題として継続
しません。そこで、ガイダンスの教室を出た場所にゼミ紹介ポスターを展示し、
ここでワイワイガヤガヤと話ができる空間を作りました。(記事と写真はNGUの
公式Facebookページに掲載されています。)

このようにゼミが募集中であることを目に見えるようにすれば、自ずと学生間
で話題となります。視覚的イメージや最小限のゼミ内容はポスターから分かる
ようにし、詳しくはWeb(CCS)でという流れとしました。ゼミ応募の期間中に
学生たちがポスターの前であれこれ話をしながら、自分の将来を考える機会に
なればと期待しています。

なお、このゼミ紹介ポスターは10月30日まで白鳥学舎の曙館2階の通路端に展示
されています。学園祭で大学に来る機会があれば、是非、チェックして下さい。
いくつになっても挑戦は止めたくありません。


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■編□集□後□記□
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ゼミOBサイトとSNSの連携という試みが続いています。ご尽力いただいている
OBの小林君や馬渕君にはお礼を申し上げます。Web技術の進展や情報端末の普及
により、昔とは違った情報発信のあり方が求められています。Face to Faceの
基本的なコミュニケーションは変わりませんが、便利な道具はいつも「破壊的
イノベーション」にさらされているように感じます。

さて、卒業生からおめでたい話題をもらったりと、ありがたい限りです。次回、
お目にかかる機会があれば、いろいろな話を聞かせて下さい。


■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2013年8月31日土曜日

第100号(2013.08.31)


□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第100号
□───────────────────2013.08.31─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.100
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


記念すべきコジマガ第100号です。創刊号が2003年でしたので、実に
10年の歳月が過ぎました。継続できたのは、何より読者がいるからで
自分一人では絶対に続かない仕事です。また、何事もコツコツと継続
すれば、いつかは達成できることもあらためて実感しました。

執筆の作業量を計算してみます。仮に1号を書くのに4時間かかったと
すると400時間で完成です。一日の仕事を8時間とすれば、約50日分に
相当します。メルマガの作成が仕事かどうかは明確に区分できません
が、日常業務をこなしながらだと発行もままなりません。その証拠に
第99号からだいぶ間が空いてしまいました。やはりアメリカ留学中に
発行回数を増やすことができたので、10年で達成できたと思います。

次の10年でまた100号を発行することは難しいかもしれません。しかし
今後は年間あたり5号を目標に出して行ければと思います。これからも
ボチボチと書き続けたいと思います。


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■NGU短信 > 50周年記念事業の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/outline/logo.html

100号記念ということもあり、今回は節目という話題を取り上げます。
来年2014年は名古屋学院大学の創立50周年にあたります。大学設立の
1964年はアジアで初となる東京オリンピックが開催、東海道新幹線の
開業年でもあります。まさに高度成長の真っ只中です。小生も1964年
生まれなので、来夏には50歳を迎えます。

最近、学内で50周年記念に向けた活動が散見されるようになりました。
やはり目につくのが大学のイメージロゴです。お気づきの方も多いと
思いますが、5年ほど前から大学は広報活動に力を入れ始め、メディア
への露出が増えました。併せて、ブランドイメージを醸成するために
スクールカラーを使った統一ロゴで、イメージの浸透を図っています。
(瀬戸だけの時代は外部発信という意識が極めて希薄で、卒業生には
寂しい思いをさせました。)

昨年までパンフレットや広告には「from here ここからはじめよう」
というコピーを使っていました。今年度からは50周年のマークを用意
し、キャッチコピーも"LOOK FORWARD"に刷新しました。意味の通り、
将来に目を向けるという意思を表してします。大きな区切りを迎え、
さらに前進する大学として相応しいコピーかと思います。名古屋学舎
の曙館にある吹き抜けには大きなバナーが吊るされており、来学者や
在学生に大きなインパクトを与えています。

また、大学では50周年記念誌を出版予定で、編集委員会が組織されて
活動しています。昔の資料や話がまとめられることでしょう。そして、
来月は教職員の集合写真を撮るそうです。これまでそのような機会が
なかったのも驚くべきことです。

経済学部の授業の中でも展開します。秋学期から「現代経済事情」と
いうリレー講義の責任者を担当します。この授業テーマを50年または
半世紀として先生方に依頼をしました。協力的な先生方が自分の専門
分野から日本経済の半世紀を振り返ってもらい、学生に気づきの機会
を与えてもらえることを期待しています。将来の日本経済を考える上
にも過去の半世紀をおさえておくことは重要です。

大学だけでなく、同窓会でも記念イベントが用意されるのではないで
しょうか。名古屋学院大学にかかわる人々が、節目に参加することで
大きく前進できるはずです。今月には文部科学省の「地(知)の拠点
整備事業(大学COC事業)」に採択されました。今回の補助事業は規模
も大きいので、かなりの競争倍率でした。これを突破できたひとつの
理由はこれまでのコツコツと積み上げた実績の成果でしょう。(COC
については次号で紹介予定です。)

このように50周年を見据えて、名古屋学院大学は大きく変わってゆく
息吹が感じられます。日本の大学がそうである以上に、大きな変貌を
遂げるのではないかと期待しています。OB/OGの皆さんも大学を遠く
から見守りながら、暖かい応援をお願いします。


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■最近のゼミから > 春学期のまとめと夏のサブゼミの段
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☆関連サイト:

去る7月18日(木)に、3年生ゼミが春学期のグループ研究をまとめる
発表会を実施しました。ゼミの恒例行事で合宿形式で続けてきました
が、学期末テスト直前ということで合宿はとりやめにしました。

何人かの卒業生が学内の発表会場へ来てくれました。そして、学生へ
建設的なコメントを与えてもらったことが何よりでした。さらに、Fb
から追加のコメントを加えてくれたのはありがたい限りです。(児島
ゼミのFbグループからチェック下さい。)

続く飲み会は、金山の居酒屋へ移動し、慰労会を兼ねた打ち上げです。
3年生は夏休み直前だけに、就職への意識が少しずつ出てきてきます。
とりわけ、4年生が苦労している姿を直接見て、実際に話を聞くことで
意識が大きく変わったように思いました。

8月3日から夏休みが始まりました。秋学期の開始は9月20日ですので、
昔より2週間ほど短くなっています。とはいえ、学生にとって長期の
休みほどの特権はありません。課外活動や留学やインターンシップと
いった講義では得られない経験を積んでほしいものです。多くの学生
に聞けば、ダラダラと過ごしてしまったと後悔の言葉をを口にします。
やはりセルフマネジメントができていないのでしょう。そこで、今夏
はゼミで宿題を出しました。

目的は少しでも知的訓練をすることと秋以降のゼミをスムーズにする
ためです。授業が再開してから慌てているような学生では困りますし、
そのまま社会へ送り出すのも大学としても無責任です。彼らの自主性
をフォローするために、この夏はサブゼミを開いています。夏のサブ
セミは10年ぶりでしょうか。この日程は、Fbにもアップされています
ので、OB/OGの皆さんもお時間があればお越しください。

4年生には「卒論原稿のWordと発表用Powerpoint」を請求しています。
また、3年生には、読書と作文、自学自習(SPI)などを求めています。
ちなみに、読書と作文の課題は「本のいずれか1冊を読み、A4用紙1枚
にまとめる」というものです。以下が本のリストです。

01. 高橋是清と井上準之助 − インフレか、デフレか(文春新書)鈴木隆
02. 平成不況の本質 − 雇用と金融から考える(岩波新書)大瀧雅之
03. 競争の作法 − いかに働き、投資するか(ちくま新書)齊藤誠
04. 仕事のなかの曖昧な不安 − 揺れる若年の現在(中公文庫)玄田有史
05. 次世代インターネットの経済学(岩波新書)依田高典
06. インターネット新世代(岩波新書)村井純
07. ウェブ進化論(ちくま新書)梅田望夫
08. なぜ3人いると噂が広まるのか(日経プレミアシリーズ)増田直紀
09. 不透明な時代を見抜く「統計思考力」(ディスカヴァー21)神永正博
10. 数学的推論が世界を変える(NHK出版新書)小島寛之

宿題の出来映えも気になりますが、やはり最大の目標である卒業論文を
期日通りに仕上げて欲しいものです。卒業研究発表会で入賞できる水準
までにしてくれれば、何の問題はありません。それだけにサブゼミだけ
でなく、かつてのように皆で一緒に取り組む卒論ガンバロウ合宿などの
復活に期待しています。


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■編□集□後□記□
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気づけば8月も終わりです。連日の猛暑が影を潜て、少しずつですが
秋の気配が感じられます。自分の仕事では、2つの大きな懸案に一区
切りをつけたことが成果でしょう。かなりの長期間にわたってしまい
これ以上の先伸ばしは難しかったのですが、最後まで諦めずに粘った
甲斐がありました。これらの結果は少し先になりますが、果報は寝て
待つことにします。

さて、この夏の飲み会は日程的に難しいことで見送りとなりましたが、
秋のホームカミングにでもお会いできればと思います。Fbつながりで
自分の近況をポストしてくれている方々には、きっと懐かしいと思わ
ないかもしれません。それがSNSの強みでしょう。


■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2013年6月10日月曜日

第99号(2013.06.10)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□─────────────────────────
■□□> コジマガ kojimag@    第99号
□───────────────────2013.06.10─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.099
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


Facebookでの児島ゼミのグループ(非公開)に新3年生が全員加入しました。
これでグループ登録者数は総勢89名です。5月9日に開催された新歓コンパの
案内や写真などがアップされているので、お時間があればチェック下さい。
また、ゼミの活動報告書(PDF)をアーカイブしますので、OB/OGの皆さんが
グループ研究の一端を覗くこともできるようになりました。まだFacebookを
始めていない方は、これを機会に参加してみてはいかがでしょうか。


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■NGU短信 > スマホ時代の情報リテラシーの段
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☆関連サイト:

新入生がようやく大学生活に慣れてきた頃です。キャンパスで彼(女)らの
さまざまな側面を垣間見ることができます。最近は、異常ともいえるほどに
スマホの画面を見入っている学生が多いように思います。授業前後に教室が
静かなのは皆が手元の端末からアクセスしているからで、ワイワイガヤガヤ
という状況が減っているように感じます。

さて、学術情報センターの調べによれば、今年度の新入生の約9割がスマホを
持っているようで、これはLINEを利用している数とほぼ一致します。SNSでは
Twitterが約800名で、Facebookは約400名だそうです。一時、ほとんどの大学
生が使っていたmixiは200名あまりで、かなり低迷していることが窺えます。
また、ソーシャルゲームなども含め、SNSサービスのバリエーションは増えて
きました。

以前より情報処理の授業ではタイピング能力の開発も実施しています。将来、
ビジネスパーソンとして活躍する場合、まったくタイプができないとなると
仕事のチャンスを失いかねません。やはり最低限のタイピング技術は必要で
しょう。これは時間をかければ大抵できるようになるだけに、学生時代には
身に着けておきたい技術です。

数年のタイプ能力のデータ推移を見ていると新たな変化の兆しに気づきます。
それはタイピング能力の伸びが停滞していることです。詳細なデータは掲載
しませんが、この背景には学生の2極化やスマホの普及が原因であると推察
されます。

スマホによってネットへの常時接続が実現しました。それまでのガラケーの
2インチほどの狭小な画面から5インチ以上へ解放され、リッチなコンテンツ
へのアクセスが可能になりました。さらにタブレットならばモバイルPC並の
10インチという領域で情報が表示されます。瞬時に起動するので、すぐ情報
を入手したいのならば、わざわざパソコンを起動させるまでもなくスマホや
タブレットで十分です。

新たな端末とSNSサービスの一般化により、レスポンスのスピードが最も重視
されるようになりました。短文ならばスマホで対応できます。スマホからの
やり取りが増すとPCによるキーボードのタイピング機会が減少します。PCの
操作が苦手な人を中心に、PC離れが増えているように推測します。この現象は、
かつて携帯メールが流行し始めた頃に大変よく似ています。当時、PCが面倒と
いう理由から長文のレポートさえ携帯で書きたいという強者もいた時代です。
短文で連絡を済ますことはできますが、大学生らしい文章を書くという教育
には、携帯が寄与する機会は残念ながらほとんどありませんでした。その後を
考えれば、PCを回避し続けた学生とそうでない学生には情報リテラシに大きな
差が生まれました。これが2極化です。これを「デジタルディバイド」「格差」
と呼ぶこともあります。

たしかに、PCでのデータ分析や資料作り・作文という情報教育は、今のスマホ
やタブレットで代替は可能かも知れません。しかし、今の大学生の利用状況を
観察していると教育現場では違うツールであるとみなすべきという考えが強く
なっています。もちろん、スマホやタブレットが得意とする教育手法は強力に
推進すべきですが、ほとんどの学生にはPCの代わりになり得ないと思います。
これについては意見が分かれるテーマだけに、今後も観察が必要です。


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■最近のゼミから > マネジメント能力の段
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☆関連サイト:http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/

昨年末より、ゼミ生にはマネジメントの重要性を訴えています。というのも
今の学生が一番欠けているのは、マネジメント能力であるように思えるから
です。例えば、今後のスケジュールが見通せないために直前に慌てて準備を
する、何回か失敗を繰り返し初めて気づくなど、先を見通す力が極めて弱い
ように感じます。残念ながら良い結果が出ないのもこのような理由が大きく
影響しています。そうならないためには先輩たちを観察すればよいのですが、
やはり他人ごとなのかこれができません。マネジメント能力を身につけると
大きな失敗は避けられるはずなのですが・・・。

また、体調管理(ヘルスケアマネジメント)という点でも、かつてと大きく
違っているように思います。まず、体調を崩して、欠席する学生多いことが
気になります。病気になると自分のパフォーマンスが落ちて、生産性が低下
します。数日もしくは1週間ほど不調が続けば、当然やるべきことができずに
遅れてしまいます。皆にキャッチアップする作業は、精神的にもくたびれて
しまいます。これが授業ならば単位が取れない原因になります。

ゼミ生らは体調が悪い時に欠席の連絡をくれるまではよいのですが、それで
終わってしまうことがほとんどです。休んだからできないことが正当な理由
になってしまって、欠席した以上に努力をする姿が見られないのが残念です。
彼らには遅れてしまった分を自分で何とかフォローアップする姿勢が社会で
求められていることに気付いて欲しいのです。成長のためには何が必要かを
気づかせるのが教員としての役割でしょう。多少うるさがられてもその時に
言わなければなりません。一度、気づけば、今後は自分でできるからです。
「マネジメント能力の育成」が今年度のゼミ目標です。

今年度ようやく4学年のゼミが揃いました。アメリカ留学前の2008年度以来に
なります。どの学年も「真面目で大人しい」という共通項があります。以下
では各学年について簡単に紹介します。

まず、1年生のゼミ(基礎セミナー)には、今年度から全学部生に配付された
「共通テキスト」があるので、できるだけこれを使ってみました。もちろん、
従来のやり方でもOK(そちらの方が楽)でしたが、新たな挑戦することから
自分の教え方の引き出し多くできると取り組んでみました。使ってみると
案外、新鮮でいろいろなことに気づきました。

次に、2年生のゼミでは、春学期はEvernoteを使って、レポートの作成指導を
しています。Evernoteは大学が配付しているノートPCにプレインストールされ
ていますが、授業では教わっていないようです。そこでレポートの素材を集め
や文章の下書きを作るのに便利なツールであることを実践から教えています。
さらにスマホとの同期から、いつでもデータにアクセスでき作業が継続できる
ことも体験させています。このようにクラウドツールを実践的に活用すること
もひとつの目標としています。

そして3年生です。春学期は例年通りのグループ研究です。毎年のことですが
回を重ねる毎にプレゼン技術や発表内容は良くなっています。先月には、新歓
コンパがあって先輩からのアドバイスをもらったのでしょうか、今年は改善の
スピードが早いような気がします。また、3年生の夏の過ごし方は極めて重要
となるだけに、インターシップ・留学・資格講座などで充実した夏になるよう
意識を喚起しています。

最後に4年生のゼミです。ここでは、毎週、就職活動の情報を皆でシェアして
います。進路が決定した学生から卒論作成に取り組んでいます。できるだけ
早い修了を目指して指導をしています。秋学期には全員の研究報告書(3年)
や卒業論文(4年)が控えているので、皆がしんどくなります。先行した学生
が皆を指導し、協力しながら相互の能力を高め合うようなゼミになることを
期待しています。


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■編□集□後□記□
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今年度は教務委員会の仕事が加わり、昨年よりも少し忙しく過ごしています。
改善点を見つけ、できるだけ皆が効果的に楽しく仕事ができるような環境に
するよう心がけています。教育イベントである総合政策学科「政策コンペ」、
「政策フォーラム」そして年末の「卒業研究発表会」の準備を開始しました。
これらの教育イベントを通じて、広く経済学部の教育力を知ってもらいたい、
そして、参加する学生が自分たちの能力に自信を持って卒業してもらいたい
と願っています。学部の教育イベントについては、今後、コジマガでも報告
する予定です。さて、いよいよ次回はコジマガ100号になります。


■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2013年4月15日月曜日

第98号(2013.04.15)


□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□─────────────────────────
■□□> コジマガ kojimag@    第98号
□───────────────────2013.04.15─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.098
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


2ヶ月ぶりのコジマガです。慌ただしい年度末から年度始めが終わり、
ようやく春休みのレビューができます。

この春休みはFD研修に関する仕事の依頼が多く、いろいろな大学へ伺う
機会をいただきました。通常の業務以外の仕事だっだので、新たに準備
することも多く、大変でした。しかし、研修を受けようという方の受講
意欲は高いので、講義で話すよりも反応がよいという印象があります。
さらに多くの人との出会いがあったので、充実した仕事になりました。


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■NGU短信 > ゆく年度くる年度の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/3184

大学は、3月から4月にかけて大きなイベントが連続します。2012年度の
フィナーレは卒業式です。3月16日(土)に名古屋キャンパスに隣接する
国際会議場で粛々と行われました。天候が不順となる季節ですが、天気
にも恵まれ、晴れ着を身にまとった卒業生には何よりでした。個人的な
感想ですが、毎年、卒業式の雰囲気は良くなっているように思います。

経済学部生では、主に13E生が卒業ということになります。ゼミで最初に
送り出した学生は97Eですから、時の流れを感じます。今回は、アメリカ
留学前に教えた基礎セミナーの学生たちが卒業で、学部の卒業パーティの
折に彼らが挨拶に来てくれました。一緒に撮った写真がFacebookにアップ
されています(個人のタイムラインにタグ付けされています)。

何よりも嬉しかったのは、1年次に教えた彼らの活躍ぶりです。卒業研究
発表会へ出場した学生が3名もいました。長期の海外留学や難しい資格を
取得したり、クラブや地域活動で活躍した学生が多かったことです。彼ら
のように名古屋学院大学の4年間でしっかり力を付け、自信を持って卒業
してゆく姿を見ることは教員冥利に尽きます。同時に、自分ももっと頑張
らねばという気持ちにさせてくれます。いよいよ来年はゼミ18期生を送り
出さねばなりません。残された時間が1年しかありませんが、彼らの潜在
的能力を引き出せるよう仕掛けていきます。

2013年度は、4月1日(月)の入学式とともに始まりました。今年は新たに
法学部の学生を迎えることができたので、6学部で1500名以上の新入生が
NGUの門をくぐりました。翌日から新入生のオリエンテーションが始まり、
金曜日のウォークラリーは快晴の下で実施されました。ダルになりがちな
イベントに頭を使うような仕掛けを施し、コンペ形式になりました。今回
基礎セミナーの学生たちの頑張りで、第2位の成績を獲得し、まずまずの
スタートが切れたと思います。昨年のコジマガ第90号の記事にある「進化
する新入生オリエンテーションの段」はさらに発展しているようです。

今の一年生を見ると将来が楽しみな新入生が何人かいます。彼(女)らの
やる気にどれだけ火が点けられるか、大学が試されています。


────────────────≪  books ≫─
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://str.president.co.jp/str/ebook/detail/EB002016/

『ワーク・シフト(孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>)』,
リンダ・グラットン,プレジデント社,2012年
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春休みにKindle Paperwhite WiFiを購入しました。それまではアメリカで
買ってきたiPadにKindleアプリをインストールして、電子書籍なるものを
試していました。ですから専用端末は不要かと思っていましたが、勢いで
買ってしまいました。実は、昨年末に高校の先生向けに電子書籍について
講演を依頼され、かなりこの分野を調査しました。やはり、実際に使って
みることが一番であり、自分が体験しなければという思いがありました。

購入後、専用端末での読書体験を自分で確かめるため、仕事にも関連する
書籍を探しました、そこで城山三郎の『官僚たちの夏』と知り合いの先生
が出された電子書籍テキストを購入し、読んでみました。Kindleでの読書
は極めて快適で、今後はできるだけ電子書籍で購入しようと思うほどです。

さて、経済関連で少し話題となっていた『ワーク・シフト』が電子書籍に
なっていたので、ダウンロード購入して読んでみました。印象はコジマガ
第48号で紹介した『フラット化する世界』に現在のトレンドを加味して、
個人の視点で描いた内容という感じです。将来の働き方やライフスタイル
は非常に参考になり、特に若い方にはお薦めの本です。さまざまなケース
を取り上げながら、情報社会に生きる失敗や成功の事例を想定しています。
ワールドワイドな経済活動が当たり前になり、もはや国や性別などは関係
なくなってくることを説いています。

とりわけ、心に残ったのは、ひとつのことをマスターするには10000時間を
かけるという点です。その分野で食べてゆける、職業とする水準までには
これほどの時間をかけなければならないことを指摘しています。例えば、
大学の学修時間ならば以下のようになります。年間200日の授業日数として
4年間ならば、おおよそ800日の授業日数です。10000時間を達成するには、
1日あたり12.5時間の学習を継続する必要があります。また、4年間の毎日
(1461日)欠かさず勉強(練習)したとしても、7時間弱が必要です。

長寿社会を迎えると自分のキャリアが時代のニーズに合わなくなる場合が
起こりえます。そのような場合、仕事を中断し、学校へ戻って10000時間を
かけて新たなキャリア形成に励むことも必要であると提唱しています。
確かにアメリカ社会では、教育機関でのキャリアアップが実践されており、
他の諸国でも徐々にシフトしているので、いずれ日本にもそのような時代
が到来することでしょう。日本の社会制度は変化が少ないので大丈夫だと
いった考えがありますが、凄まじい情報化とグローバル化で吹き消されて
しまうことでしょう。


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■最近のゼミから > 2013年度スタートの段
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☆関連サイト:http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/

今年度のゼミは以下のように実施予定です。

 1年 基礎セミナー:18名  金曜1限 曙館516教室
 2年 演習(2年):11名  金曜2限 曙館516教室
 3年 経済演習(3年):19名 木曜4限 曙館406教室
 4年 経済演習(4年):20名 木曜5限 曙館406教室

春学期の3年ゼミにおけるグループ研究は、IT新ビック4(Apple、Amazon、
Facebook、Google)についての研究です。Facebookのグループ(非公開)
にはゼミ活動に関わる内容を掲載しますので、OB/OGの見学ならびに激励
を歓迎します。4月中には、3年生をこのグループに登録させる予定です。

また、新歓コンパの案内が近いうちにあります。昨年と違い今年は4年生
が準備をします。歓迎する側である4年生にコンパの意義や先輩としての
意識を身につけさせることが目的です。また、3年生には自分たちだけの
懇親ではなく先輩にアドバイスを求めるようなってもらいたいと考えます。
昨年の反省はコジマガ第92号の「ゼミ新歓コンパの段」に取り上げている
ので、これを克服するのが3・4年ゼミの第一の目標です。

各ゼミの目標は、1年ゼミでは、学生がうまく大学生活に馴染むことです。
また、2年は「ゼミ対抗コア6コンペ」の連覇と昨年以上の成果を出すこと
です。1年ゼミには、学生支援センター(Sプラッツ)から公式に上級生が
サポーターとして入ることになりましたので、とても有難い制度です。

お気づきと思いますが、同じ教室で2限連続となります。春学期はゼミだけ
で4コマを担当しています。学部の講義は2コマ、大学院と留学生別科の各1
コマを合せて、合計8コマとなります。その他、朝日カルチャーセンターの
講座(5月)もあったりと忙しい学期になりそうです。きちんと授業をする
には、早めの準備が必要です。


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■編□集□後□記□
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授業は4月第2週の8日(月)からスタートしました。7月末までの15週間で
いかに学生たちは力をつけてくれるのでしょう。大学時代に10000時間を
かけてもよいと思える目標が見つかることを祈っています。


■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2013年2月20日水曜日

第97号(2013.02.20)


□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□─────────────────────────
■□□> コジマガ kojimag@    第97号
□───────────────────2013.02.20─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.097
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


今年はじめてのコジマガです。年末に開催されたゼミOB忘年会について
は、Facebookでのゼミのグループをご覧いただくことでご勘弁下さい。

さて、2012年の12月末にコジマガのブログが1000Viewsを突破しました。
ブロガーは統計がチェックできるので、このデータを見ると投稿記事へ
のアクセス状況がよくわかります。どのように人は動くのかを、データ
から分析すると面白いものです。メールを読む人とFacebookから最新号
の記事へアクセスする人など、アプローチも多様化しているようです。


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■NGU短信 > ゼミ対抗コア6コンペとご褒美の段
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☆関連サイト:http://www.maguroya.com/

前号で紹介した「ゼミ対抗コア6コンペ」の結果について報告します。
今回はすべての2年ゼミ(33ゼミ)が参加して、ゼミでのスコアを競い
ました。評価基準には2種類あり、ひとつは基準Aです。これはゼミの
成績上位5名の平均スコア(Average)でランキングします。もう一つは
基準Gで、ゼミでのまとまりを指標化します。ゼミ全員の平均得点率と
参加率(当日の出席率)の積をルートする基準です。すなわち、幾何
平均(Geomean)で算出した数値が使われます。

結果は、基準Gの部門で優勝しました。基準Aでは第2位でした。全体の
結果を見ると3つのゼミでトップ争いをしたことがわかります。この
表彰は教授会の中で行われ、学部長から優勝トロフィを授かりました
(特製のトロフィは持ち回りです。)トロフィの写真は、Facebookの
ゼミのグループにアップしておきますので、ご確認ください。

優勝までの道のりは決して平坦なものではありませんでした。2年生は
ゼミ生全員が第一志望という訳ではないので、やる気や姿勢にムラが
あります。出席や授業態度から矯正が必要です。本来は自習用教材で
あるコア6をやっておくよう指示しても、全くやらないゼミ生もいます。
2年生の春学期までの出題分でさえ、ほとんど手を付けていない学生も
いる状況でした。それだけに、こちらで引っ張ってゆかねばならないと
判断しました。

秋学期の開始早々、学習ターゲットはコア6コンペということを告げて、
毎週、コア6コンペに向けて準備をしました。まず、コア6本編の課題を
一刻も早く終わらせることです。半ば強制しゼミの時間も一部活用して
やらせました。さらに、自学自習の練習問題を解かせることにしました。
毎月の課題(範囲)に対する自学自習の教材を学術情報センターが用意
してくれたので、これを使い勉強させました。毎回、その範囲を模試の
ごとく小テストで出題しました。このような繰り返しで、ようやく全て
の学生に勉強せねばという意識が目覚めます。

授業時間の半分を割きながら勉強させるというをゼミを3ヶ月ほど継続
するとテスト前は、さながら受験生と塾の教師のような感覚になります。
コンペが終了した時には、彼らも自分の結果が相当気になったようです。
時間をかけて取り組めば、自ずと思い入れが強まるものです。(これは
卒論作成も同様です)それまでの努力を見ていると、もう少し良い点が
取れたように思いましたが、他のゼミとの相対評価だけにすべてのゼミ
が終わるのを待たなければなりませんでした。

めでたく結果は上述のとおりでした。そして、優秀なゼミには学部から
ご褒美が用意されています。皆で懇親を深める目的で、ランチの軍資金
をいただきました。そこで、ゼミ生諸君の頑張りに報いるために、少し
贅沢なランチを準備しました。最後のゼミの時間は「大間のマグロ丼」を
皆で体験する機会になりました。とにかくモーレツに勉強させただけに、
ご褒美には相応しいかと思います。卒業生に連絡して、特上弁当を出前
してもらいました。併せて、食前に彼がネタの素晴らしさを学生に説明
してくれたので、その希少性は伝わったと思います。

ランチの先日に成人式を迎えた学生ばかりだったので、お祝いのひとつ
にもなりました。自分が20歳の時には、こんなに上等な食材を口にした
経験はなかっただけにちょっとうらやましい光景でした。最後に、特別
価格で提供していただいた「まぐろや」さんには感謝申し上げます。

来年度もこのコンペは開催されると思います。最近はしっかり勉強する
ゼミが増えているので、連覇することは至難の業です。でも、達成する
のが難しい課題だけに新しいメンバと共に挑戦してみたいと思います。


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■最近のゼミから > ルーブリックと研究報告書の段
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☆関連サイト:http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/rublic.pdf

現在の3年生ゼミは、今年度から始めたルーブリックで到達度をチェック
させています。年度の最後にどこまでできるようになったかを各自確認
させ、その後、簡単な個別面談をしました。ゼミへ入る1年前に比べると
できるようになった項目が増えていますが、個人によってまちまちです。
全員が、いちはやく最終レベルに到達することを願っています。

また、今年度は3年生だけなので、卒論提出がありません。代わりに研究
報告書の提出が学部生に義務付けられています。けれども、卒業には関係
のないことと捉えているのか、ゼミ生から切迫感や焦りは感じられません。
それ故に研究報告書の提出までのプロセスを観察していると、心配の種が
尽きません。例えば、マネジメント能力が充分でないので、きちんとした
処理や仕事ができないケースが多々見られます。また、処理内容の重要性
が認識できない(空気が読めない)ことから、抑えておくべきポイントが
ずれているという残念な結果もよく見られます。学生だから・・・と、今
ならば許されることかもしれませんが、社会人予備軍としてはいささか心
もとない状況です。(もちろん、性根は優しく良い学生ばかりです。)

ルーブリックの項目は、卒論をきちんと書き上げるとほぼ達成できる内容
です。まだ半分ほどですので、完成までには半分あることを表しています。
難しいレベルには人間力を高める項目もピックアップしています。先輩達
の卒論をしっかり読んでおくこと、同級生の作文をダメ出しをすること、
後輩の指導をすること、これらはとても重要なことです。このような機会
を通じて、自分の力不足に気づいてもらいたいと思います。

卒論を執筆することや就職活動をするのはすべて学生ですから、ゼミ担当
教員はコーチにしか過ぎません。叱咤激励はできても、本人が自ら気持ち
を奮い立たせなければ、全く先に進めません。目標を立てて、できるだけ
効率よく終わらせるトレーニングをしつつ、ゼミで良い習慣を身につけて
もらいたいと思います。

今年度のゼミに対する個人的な反省としては、自分にやり遂げた気持ちが
感じられないことです。何かが自分で足りてない気がしています。それは
サブゼミでしょうか?彼らと関わった時間でしょうか?秋学期にゼミ旅行
や社会見学ができなかったことが、関係しているのかもしれません。

とはいえ、大学の授業スケジュールでは半期15回であるところを今年度は
16回実施しました。毎回、ゼミで4時間~5時間は勉強しているので、文部
科学省が定める単位の基準は十分満たしています。他のゼミにも負けない
だけの時間を費やしています。2月から就職活動が本格化しているので、
ゼミ生たちにはこれまでゼミで頑張ったという自信や誇りをもって臨んで
ほしいと願っています。


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■編□集□後□記□
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すでにFacebookで取り上げられたことなので、ご存知の方も多い話題です。
今月、東欧経済の研究で家本先生がチェコの日系企業を訪問した際、偶然、
ゼミのOBと会ったそうです。先生はその出会いや会食にいたく感激されて、
すぐにメールを頂戴しました。同時に、卒業生からも本件について連絡を
もらったので、スモールワールドを体験しています。

日頃のご縁を大切にしたいと感じる出来事でした。


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☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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