2014年11月6日木曜日

第111号(2014.11.06)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□─────────────────────────
■□□> コジマガ kojimag@    第111号
□───────────────────2014.11.06─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.111
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


東京オリンピック開催や東海道新幹線の開業など50周年関連イベントが続く
この頃です。日本の高度成長を牽引した巨大イベントや国家プロジェクトが、
当時の日本経済に大きな影響を与え、現在でも利用されていることを考える
には良い機会です。リニア新幹線や次回の東京五輪の経済効果はどの程度で
あろうかは、興味津々です。


───────────────────
■NGU短信 > 大学創立50周年記念式典・講演会・祝賀会の段
───────────────────
☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/4244

前回のコジマガでも報告しましたが、50周年記念事業の最大の催し物である
記念式典がウェスティン名古屋キャッスルで開催されました。概要について
は、関連サイトの記事をご覧ください。(できるだけ話がかぶらないように
報告します。)

午前10時半からのイベントでしたが、多くの列席者がありました。参加者の
面々を見ると、広く案内されたのではなく永年に渡る大学への貢献や多くの
寄付をいただいた方々をご招待したように推察します。また、ご来賓として
文部科学省の高等教育局長、愛知県知事、名古屋市長はじめ前知事と前市長、
代議士、区長など関係の深い公職(経験)者にもご臨席いただきました。

続く講演会は藤原正彦さんでした。30年以上前に聞いていた旺文社のラジオ
大学受験講座に、数学の特別講師として出演していたことを思い出しました。
内容は忘れてしまいましたが、氏の語りで、「教養して大事なのは一に国語、
二に国語、三・四がなくて五に数学」というセリフは覚えています。その後、
彼の著作を数点ほど読みましたが、その名言はいたるところで遭遇しました。
今回、初めて生で聞くことができたのは貴重な経験です。

祝賀会はキャッスルの「天守の間」で、会場の規模や眺望では名古屋一番の
宴会場です。舞台前のテーブル席にはご来賓が着席し、海外の提携大学から
の理事長もいらっしゃいました。その他にも他大学や自治体の長など多方面
から貴賓をお招きしていました。関係者としては「さすが、名古屋学院大学」
と来賓に思われる会でならないと思います。半世紀に一度のイベントなので、
それに相応しくなければなりません。もし、貧弱なものであったら、4万人
もの卒業生に恥をかかすことにもなります。

祝賀会には卒業生の青木さやかさんが参加してくれました。これまで同窓会
や大学のイベントで見かけたことはありませんでしたが、サプライズとして
宴会に登場しました。カレッジソングの初披露という場で、彼女が作詞した
経緯などが紹介された後、在学生と一緒に合唱をしていました。背景として
メイキングビデオが流されました。数秒のカットでしたが、児島の授業光景
が写っていました。

帰りの際に、手土産として『名古屋学院大学50周年史』などが配られました。
全体を振り返ると、これまで児島が経験したパーティでも最高ランクの規模
内容でした。大学のプレゼンスを内外に示すことができたイベントであった
ように思います。次の50年に向けて、さらなる飛躍が求められます。


───────────────────
■最近のゼミから > ゼミの運営方法の改革の段
───────────────────
☆関連サイト:http://nagoya-stock-exchange.com/results/?type=3

毎年、年末に開催される卒業研究発表会へ今年も4年ゼミ生のほぼ全員が
エントリーをしました。今回からは事前の書類選考がありますので、誰が
発表できるかまだ分かりません。いずれにせよ全員がしっかり完成できる
ようゼミを進めるだけです。そこで、今年度の秋学期からゼミの進め方を
大きく変えてみました。

まず、本ゼミの在り方です。4年ゼミはサブゼミで各自の研究を報告する
ことにして、本ゼミでは、日本語のダメ出しを中心としました。これまで
だと年内のサブゼミの開催率が低く、本ゼミだけしか勉強しない、ひどい
時には、本ゼミ中にスライドを作っているケースも見られました。この秋
からは、サブゼミは週1回の出席を義務化して、個人または少人数を指導
する時間としました。本ゼミは全体への連絡と全員でのワークという位置
づけです。こうして、少なくとも週2回の学習時間を確保することから、
全体の進捗を速めることに成功しています。ただ残念なのは、大学全体が
のんびりしているので、ゼミ生らが下に引っ張られてしまうことです。

また、サブゼミの開催はFacebookから連絡してもらい「見える化」を実現
しています。皆の頑張りを学年を超えて知らせることで、相乗効果を期待
しています。さらに、サブゼミでの指導後は次までの目標を決めて、各自
が投稿するよう指示をしています。これは、自らが宣言することで目標を
達成しやすくする効果を狙っています。これまで経験したことがない卒論
作成は、ほぼ全員の要領が悪いままです。悪い例は、できるだけ後回しに
しようとする者、手がつかないまま相談せず報告をしない者、自分だけで
進めて危うい方向へ進む者など、十人十色です。個々の進捗状況を可視化
し、最も近道で最適なルートを歩いてもらうよう指導しています。

サブゼミには、全員のマインドマップと1週間分のサブゼミ表を持参して、
学情センターのセミナールームへ出かけます。現在は、月・金曜の参加者
が少ないのが気になりますが、いずれ締切に迫られた学生によって、毎日、
大繁盛ということになるに違いありません。そうならないよう本人たちが
気づき、いち早く主体的に取り組んでくれることを切に願っています。

一方、3年ゼミは就職活動の開始時期が3月へ変更されたので、これまで
のように焦ることなく、しっかり勉強ができます。文部科学省から業界へ
要請したことで就職時期の適正化が実現しました。お陰で学生指導は腰を
落ち着けてできるようになりました。秋学期は「名証株式投資コンテスト」
を題材に、チームによる業界研究や企業研究を行っています。コンテスト
で儲けて上位を目指すよりも、3ヶ月間のマクロ経済の動向や株価の変動
を実感してもらいたいと思っています。就活はもとより企業の株価は卒論
作成でも利用しますから、周辺の知識がないと困ります。そのため株式の
購入にあたって、以下の様な目安を設けました。

 1.チーム銘柄(約100万円): チームメンバ全員が購入
 2.個人研究のための銘柄(約100万円)
 3.儲け銘柄(約100万円)

1では、チームで研究する業界を決め、その中から企業を選びます。2は、
個人で関心のある企業へのバーチャル投資です。1と2は業界と企業研究
として、スライドで発表するよう指導しています。発表では、大学生的に
優れたスライドから社会人でも十分に通用するレベルまで引き上げること
を目標としています。前号で紹介した本でデザインルールを決めたので、
ひと際目立つスライドへ進化させることを要求しています。

2年生にも株式投資での業界・企業研究を行わせています。学期末には、
レポート課題として日本語のトレーニングも実施予定です。ゼミ内で構成
チームは上位へ食い込めませんが、勉強が第一でよいかと思っています。

毎週のゼミで、チーム順位の発表と個人のポートフォリオを報告させます。
大きく動いた銘柄などを情報共有させ、少しずつ企業名と経済動向の理解
を深めます。何より今秋は世界経済で大きな動きがあったので、学習教材
として最高です。リーマンショック以降、FRBが採ってきた量的緩和策の
終焉が宣言され、世界市場が大幅に揺れました。同時に日銀が真逆の政策
を強めたことで、円安が一段と進むなど、現実の経済を勉強するには良い
機会となりました。資産売却時の意思決定はいかに難しいかが体験できた
と思います。


───────────────────
■編□集□後□記□
───────────────────

私事で恐縮ですが、10月14日(火)にチャペルにて永年勤続(20年)の表彰
をいただきました。10年前に瀬戸キャンパスで10年目の表彰を受けて、忸怩
たる思いで式に臨んだのを覚えています。というのも自分は10年間で大学に
どれだけの貢献をしたかという点で、ハッキリした成果が自分では納得でき
なかったからです。今回の10年はそれなりに頑張れたと思いますが、決して
満足できるレベルではありません。

長く勤めれば誰でも表彰ということで、気が進まないまま式に出席しました。
しかし、理事長や学長からのお祝いの言葉から気付かされたことがあります。
それは、長きにわたって健康で過ごせたという幸せです。数年前、日頃から
懇意にしていただいた先生が在職中、ガンでお亡くなりになりました。先生
の最期を見届けましたが、本当に無念であっただろうと思います。

与えられた毎日を当たり前とせず、感謝の念とともに一所懸命に生きること
の大切さを思い出しました。これからも一日一日を大切に過ごしたいと思い
ます。


■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
───────────────────

0 件のコメント:

コメントを投稿