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■□□> コジマガ kojimag@ 第115号
□───────────────────2015.05.15─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.115
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
2015年度が始まり、今春は総勢1500名の新入生を大学へ迎えることができ
ました。ゼミが始まった20年前は、1学年はおよそ900人ほどでしたので、
大学の規模がいかに大きくなっていることは、この数字からもわかります。
8学部11学科の新体制では、想像以上に多様性が富んでいるようです。全体
の女子学生の比率は25%になって、専門とする学問分野もさまざまです。
多様性のコミュニティは、一樣なものよりも相互理解や協力などで時間が
必要ですが、強さを発揮できる可能性が高いので、強みが生かせる大学と
なれるように、努力したいと思います。
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■NGU短信 > ゼミ創立20周年を迎えて(1)の段
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☆関連サイト:
大学の仕事の合間に、過去にゼミで指導した卒業論文の整理をしています。
具体的には、後輩たちが参考にしやすいように提出論文をPDF化しています。
かつては、毎春、ゼミのWebサイトにあるページを更新し、リンクから閲覧
できるようにしていました。しかし、検索エンジンに卒業生の名前がヒット
してしまう問題があったので、最近では次のような処理をしています。
まず、卒論一覧のWordファイルに卒業論文リストに新卒の学年を加えます。
次に、卒業論文のタイトルにハイパーリンクを設定し、PDFへ変換します。
このPDFファイルにセキュリティ(印刷不可、コピペ不可)を設定します。
そして、完成したPDFをFBの非公開グループにおきます。こうすれば、ほぼ
関係者しか閲覧できませんし、検索エンジンでも問題ありません。
今回の作業では、リンク先となる原本のPDFにも同様のセキュリティを施し
ています。従来のPDFから更新なので、計200本以上もあって大変でしたが。
その作業で卒論を見ることがあり、卒業生の一人ひとりを思い出しました。
久しぶりにかつての卒論を見るとICTの進歩やゼミの歴史を感じます。当時
は、多くの学生がワープロにも慣れておらず、他のゼミでは手書きの卒論が
一般的でした。そのような時代に、文書の体裁を統一することは難しかった
ように思います。初期の卒論集を見ると、かなり体裁がマチマチです。
現役のゼミ生が昔の卒業論文集をみれば、体裁の不統一感からかつてはいい
加減な指導であるように思うかも知れません。しかし、当時と今ではICTの
浸透がまったく違います。例えば、ワープロ原稿にグラフを貼り付けること
(OLEとかActiveXとか呼ばれる)が大変目新しい技術でした。今はパソコン
の性能や容量も向上しているので、簡単に操作できます。
「ムーアの法則」を見るまでもなく、ハードやソフトは著しい進歩を遂げて
います。それに比べて、学生のWordを活用した作文技術や能力は同じペース
では向上していません。それならば、せめて体裁だけでもしっかり整えよう
ということで、現在は相互のダメ出しでしっかりとした修正を行っています。
ワープロの潜在的な能力を最大限活用するとともに、効率的な修正法を体験
させています。こうした実践的な活用からビジネスパーソンとしての技量を
磨く、最高の機会になっています。
また、論文の内容という点では、今も昔も変わりません。よい論文は今でも
その評価高く、後輩たちの良き手本となっています。テーマ設定、現状分析、
アプローチ方法、論理の一貫性、無理のない結論の導出や提言、根拠となる
参考文献など、論文の書き方で重要な構成要素は変わりません。今後の卒業
論文集に見本となるような論文が多く掲載されることを願っています。
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■最近のゼミから > IoTの段
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☆関連サイト:
ゼミがスタートして21回目の春を迎えました。いつも通りではありますが、
3年生はチーム研究からスタートです。今年度のチーム研究テーマは「IoT
(Internet of Things)」です。いつもと違う点は、先に自分たちでIoTの
概念と応用分野を調べた上で、4チームに編成したことです。自分たちで
決めたテーマは「輸送運行コスト管理」「家電・スマートホーム」「医療
健康・スポーツ」と「農業・生産物流消費」になりました。5回の発表の
最後には提言を入れることにしています。チーム研究プロセスから皆との
信頼関係を築き上げ、互いの長所を真似し合い、独力で卒論を書く能力を
身につけてもらいたいものです。余談ですが、IoTの文字の形がどうしても
顔文字に見えてしまいます。
さらに、テキスト『伝わるデザインの基本』を毎回持参し、デザイン上の
ルール違反の指摘をしています。これにより、スライドの見栄えが著しく
改善しています。加えて、チーム学習を促進するためにFacebookの「児島
ゼミナール(非公開)」への登録も行っています。新しい3年生メンバが
ここから確認できますので、一度覗いてみてください。
また、Facebookから卒業生の皆さんへも案内されたように、4年生による3
年生の新歓コンパが5月7日(木)に金山で開催されました。駅南口にある
居酒屋で約40名が懇親を深めることができました。早く皆と打ち解けて、
一緒に頑張る態勢を作ってもらいたいものです。新歓コンパでの余談です
が、飲み会終了後に店の外でしばし談笑をしていると、突然、気分が悪く
なって、その場を離れました。酔いが回ったのかと思いましたが、どうも
違うようです。仕方なくタクシーでの帰宅となりました。その後の症状を
考えると、どうやら児島は食あたりになったようです。幸い2日ばかりで
全快となりましたが、どこで何が起こるかわからないものです。
さて、今年度のゼミは以下のように実施されています。卒業生の皆さんの
見学や激励などを歓迎します。
2年 演習(2年):16名 金曜2限 曙館509教室
3年 経済演習(3年):19名 木曜4限 曙館406教室
4年 経済演習(4年):16名 木曜5限 曙館406教室
例年は4学年にわたってゼミがありますが、今年は1年ゼミ(基礎セミナー)
を担当していません。新入生のスタートアップをケアする科目で気苦労が
絶えない授業ですが、1年生と教室で向き合う機会がないのは少し寂しさを
覚えます。
最近では、経済学部の基礎セミナーでは、オリエンテーションの期間中に
大学周辺を散策しながら地域を理解するウォークラリーを一斉に実施して
いました。しかし、本年度は3回目までの授業時間内で各ゼミがウォーク
ラリーを行って、熱田の街のキャッチフレーズを考えるということに変更
しました。4月29日(水)の4時間目に全15ゼミが一堂に会し、優秀な発表
内容を表彰するというイベントが行われました。入学して3週間が経過して
いるので、これまでとは違った雰囲気が感じられました。教員の指導力か、
学生同士のまとまりのよさか、ゼミで大きな差が生まれていることが明白
になりました。ちなみに、優秀賞に輝いたゼミはいずれも30代の若い先生
方が指導されたゼミでした。
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■編□集□後□記□
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教務部長として2年目が始まりました。大学のルーティンは1年単位なので、
改善するには時間がかかります。いつも課長と話をしているのは、仕事は
「一期作」に似ているということです。農作物と同じで、春の早い時期に
仕込んでおかないと、秋の収穫を逃してしまいます。例えば、新入生向け
オリエンテーションは、記憶の新しい今から改善に向けて動き出さないと、
改善の時期を逸します。ある小学校校長先生が、学校業務はPDCAサイクル
よりもDCAPの方が有効であると主張していた記事を読んだことがあります。
この発想はとても的を得ていると思います。
そこで昨年度は、積み残した課題や気づいた箇所、改善できそうな案件を
Evernoteにメモしておきました。すると、メモはまとまりがつかないほど
膨れ上がりました。雑然としたメモのようなToDOリストができましたが、
カテゴリに分類するには難しいほどでした。しかし、無理矢理、3つほどに
分けて、今年度の活動方針を作成しました。
とりわけ大きな仕事はできませんが、ToDOのいくつかを消去できるように
したい思っています。学部や教員数が増えたことで、全体での合意形成が
さらに難しくなりましたが、やるべきことは在学生や教職員および大学の
ステークホルダーが、Win-Winになるような仕組みへと改善することです。
限られたリソースの中で、教育効果を高くし、業務量を削減する効率化を
目指します。
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