2016年9月6日火曜日

第127号(2016.09.06)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第128号
□───────────────────2016.10.31─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.128
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

10月末のハロウィーンは、ようやく日本に定着した感があります。古くは映画
「E.T.」でのシーンが思い出されますが、当時はハロウィーンを詳しく知って
いる人も少なかったのではと思います。2010年にアメリカに滞在していた時、
ハロウィーン当日、研究所や図書館のスタッフが仮装をして仕事をしていた姿
を見て実感したことはありました。帰国した翌年は、日本で今年のような騒ぎ
ではありませんでしたので、この3年ほどに大流行したと思われます。背景には
TwitterやInstagramなどのSNSの普及が関係しているように推察しています。


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■NGU短信 > 新設のBuy and Hold部門の段
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☆関連サイト:http://nagoya-stock-exchange.com/about/

第7回目となる名証株式投資コンテストが開催されています。これまでコジマガ
で何度も取り上げましたので、バックナンバーを参照いただければと思います。
これまでの「Active trade(いつでも売買)部門」に加えて、今年から新たに
「Buy and Hold(1回こっきり)部門」ができました。株式投資コンテストに
エントリーをすれば、自動的に両部門へ参加できます。ただし、Buy and Holdは
10月16日までに購入が必要です。(ですから今年の参加は締切られています。)
ランキングは、個人戦・チーム戦(学生の部)・保有部門の3つになりました。

コンテストの期間内であれば、保有銘柄を好きなタイミングで売却できるのが、
Active Tradeです。新たなBuy and Holdでは、最初に購入した銘柄を最終日まで
持ち続ける必要があります。具体的には、名証単独上場の銘柄を3銘柄以上購入
し、一度購入した銘柄は最後まで持っていなければなりません。何度も売買が
できないだけに、結果は運任せという要素が強いゲームです。実際には、この
ような保有形態の方が圧倒的ですが・・・。

さて、10月21日(金)の取引終了後、小生のポートフォリオが保有部門で1位に
なりました。瞬間的とはいえ、4,000名以上の参加者の中で1番になることなど
夢にも思っていませんでした。もしこのまま終了ならば、名証から賞品として
2万円のギフト券がもらえます。今回の具体的な戦略は、ボラティリティの高い
銘柄を中心に大きく偏った資金配分(資金300万円中、残金は9,000円のみです)
としました。当れば儲けは大きく、ハズれてしまうと最悪という資産選択です。
まかり間違っても自分のリアルなお金では組むことはありません。

一瞬の結果から体験できたのが、1番になるという快感です。これまで学生らが
チーム戦でランキングを気にして、一所懸命に売買している姿を見てきました。
彼らも1位となる快感を覚えたいのが、大変よくわかりました。いつもは大学の
ランキングにゼミや本学のチームがどうなったかが気になっていますが、人間
なのでやはりBuy and Hold部門の動向も気がかりです。Buy and Hold部門では、
何もできませんが、もし次の手を打てるのであれば、きっと努力を惜しまないと
思います。まさか、この歳になって自分がゲーミフィケーションを体験するとは
思いもよりませんでした。

今年もゼミでチームを編成し、9チームが参加しています。以下がチーム名です
ので、ランキングをチェックして応援ください。なお、4年生は「もっこり森嶋」
だけが参加しています。卒業論文作成に集中してもらうため、今回から任意参加
としました。

【3年生】
1. チーム406
2. 児島組
3. ナポリタン
4. シビック

【2年生】
1. じゃんだらりん
2. チーム右高
3. エコノミックアニマルズ
4. NGU金融投資会

ゼミでの研究活動は、株価に関する基本知識(日経平均ほかPER・ROEの財務指標)
から、地元企業と業界に関する調査を行っています。あわせて、上場企業の適時
開示などという情報の重要性を教えています。また、スマホアプリ「あすかぶ」
を推奨しています。これは、毎日ひとつの企業をピックアップし、明日の株価の
上げ下げのみを予想するゲームです。何%の人が上がると予想しているといった
ヒントが画面に表示されます。簡単なクイズですが、重要なポイントは「参加者
がどのように考えているか?」が見えるという点です。学生にはケインズのいう
「美人投票(Beauty Contest)」がこの画面から理解できるかを期待しています。
超短期に株で儲けるには、自分が良い企業と判断するのはダメです。どれほどの
投資家が買いだと判断するかという予測が重要です。

ケインズによるミスコンの例え話はとても有名です。グランプリとなる候補者に
投票した人に賞金がもらえるコンテストにおいて、自分が最も美人と思う候補者
に投票してはいけません。皆が一番だと思う人にこそ投票することが最適な戦略
であり、これは短期の株式投資と同じことであると、ケインズは「美人投票」で
説明しました。このような話題から少しでも経済学に興味を持ってもらえれば、
幸いです。


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■最近のゼミから > 卒論に向けたサブゼミの段
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☆関連サイト:http://nagoya-stock-exchange.com/results/?type=3

11月3日(木)のゼミ終了後に秋の飲み会が開催されます。卒業生の皆さんの参加
もお待ちしております。この狙いは、ゼミ生相互の懇親とともに秋学期の目標達成
(卒論完成・就活準備)に向けて、皆で頑張ろうという意味があります。かつては
「卒論ガンバロー合宿」も行われました。今では、3年生が先輩の就活情報を聞く
機会で、4年生はダメ出し作業で後輩たちの協力も必要となるだけに、互いをよく
知っていなければなりません。

ゼミのFacebookグループで確認できるように、卒論対策としてサブゼミが開催され
て、その頻度も上がってきました。ただ、出席のバラツキが大きく、個人の進捗差
が広がり始めています。全員が適切な進度ならば結構ですが、学習習慣ができてい
ない、または面倒なことを後回しにする癖がある学生はかなり遅れています。卒論
を仕上げた経験のある卒業生ならよくわかっていますが、しっかりやれば誰でも
達成できることだけに、早めに取りかかるのがベストな選択です。

さて、今年の指導の特長は、まず個人の興味関心に「課題発見・解決」を設定する
ことに注力していることです。テーマにおいて何が問題で、どのように解決するか
というストーリーは誰が聞いても理解しやすいはずです。そこで、自分の興味関心
において、課題を発見するように指導しています。

また、今年の4年生には「年内に卒論を完成させる」という目標を持たせています。
毎年、遅れながらもほぼ全員が完了できるタスクですが、なぜか最後の学生は2月を
過ぎてしまいます。なぜ遅れてしまうのかは、個人の能力の問題というよりも、先を
見通す力と意志の強弱に関係しています。具体的には、自分の4ヶ月後を予想して、
計画的に行動することができれば十分に達成可能でしょう。マネジメント能力から
生じた結果をテーマにしたのが、イソップ寓話「アリとキリギリス」です。やはり
コツコツと実践できる力を身につけて欲しいと願っています。

秋はイベントが多く、慌ただしい季節です。イベントでは日頃の成果やこれまでの
努力を体現する機会となるだけに、しっかり準備して臨んでもらいたいものです。
結果はともかく、プロセスにおける努力は必ず自分の糧となります。大学のゼミに
関わるものだけでも、以下のようなイベントがあります。ゼミ生は計画性をもって
イベントに臨んでもらいたいものです。

名証株式投資コンテスト:2年生・3年生
ゼミ対抗コア6コンペ:2年ゼミ
卒業研究発表会(学内選考):4年生・3年生
卒業研究発表会(公開審査):4年生・2年生

最後に、現在は次年度のゼミ生を選考中です。3・4年次ゼミは定員18名に対して、
30名の応募がありました。応募者である今の2年生は、1年次に基礎セミナーを担当
しなかったので、定員を満たすことはできないと思っていました。予想に反して、
やる気のある学生が応募してきてくれたのが、嬉しい限りです。


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■編□集□後□記□
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10月23日(日)に開催された今年のホームカミングデーでは、多くの卒業生らと
再会できました。パーティ会場では山村くん(19期生)、青木くん(4期生)と
懇談しました。その後も太田くん(4期生) が梅村くん(1期生) に連れられて
研究室まで来てくれました。彼からようやく税理士になったという嬉しい報告を
もらい、彼を1階まで送った後、志知くんと中村くん(15期生)と遭遇しました。
しばらく彼らと研究室で話をしていると、安田くんと榊原くん(20期生)が来て
くれました。互いを紹介でき、今後の展開が楽しみな一日となりました。


■コジマガ・バックナンバー
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