□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@ 第101号
□───────────────────2013.10.23─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.101
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
9月20日に秋学期が始まりました。秋は春学期と違って何かと慌ただしい学期です。
原因は、まず、大学での行事が多いことです。大学祭やクラブの公式試合をはじめ、
ゼミ関連では次年度の応募・選考、卒業研究発表会、卒論の仕上げ、卒業写真撮影、
就活準備のキャリアガイダンスなど盛りだくさんです。次に、季節変わりの影響も
少なくありません。台風や降雪の影響で休講になることもあります。寒くなると朝
の授業は遅刻者が増えますし、風邪をひく学生が多くなります。インフルエンザが
流行すると授業進度に大きな障害を与えます。加えて、単位数が十分な3・4年生は
履修している教科も少なく、大学離れが進む学期ともいえます。本来、学生は就活
準備や卒論への取り組みで繁忙期なのですが、残念ながら高い意識の学生が少ない
のが現状です。これは日本の大学教育の弱点でしょう。(ちょっとした意識の差が、
将来での大きな差になってしまうように思えます。)
いずれにせよ、ゼミではマネジメント能力を高めて充実した秋学期を目指します。
卒業生が大学へ訪ねてくることもあるので、秋学期の授業予定を記しておきます。
ご参考までに(出張やイベントなどもあって、この限りではありません)。
火曜1限: 経済データ分析 曙203教室
火曜3限: 大学院 828研究室
木曜1限: 公共政策特別演習 曙611教室
木4/5限: ゼミ(3・4年) 曙406教室
金曜2限: ゼミ(2年) 曙516教室
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■NGU短信 > COC採択の段
───────────────────
☆関連サイト:http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/coc/
http://www.ngu.jp/system/article/detail/3406
前号で簡単に紹介しましたが、本学はCOCに採択されました。そもそも「地(知)の
拠点整備事業(大学COC事業)」とは以下のようです。
大学等が自治体と連携し、全学的に地域を志向した教育・研究・地域貢献を進める
大学を支援することで、課題解決に資する様々な人材や情報・技術が集まる、地域
コミュニティの中核的存在としての大学の機能強化を図ることを目的としています。
(以上、文部科学省サイトから引用)
すなわち、地元と協力したまちづくりだけでなく、教育や研究成果を地域に還元し、
貢献するという取り組みです。特に、申請にあたっては自治体との連携が強く求め
られており、公的書類が必要となります。1県1大学といった目安なので、採択は
かなりの競争率になりました。愛知県の大学は本学と中部大学のみで、名古屋市と
提携で事業を進めるのは本学のみです。
この採択で公的支援を受けながら事業を進めることができます。地元の名古屋市と
瀬戸市との連携をさらに深められるでしょう。今後は、地域に関連した授業科目が
増えてゆきます。教室内での授業だけでなく、地域を教育現場としたアクティブ・
ラーニングも増えてきそうです。これまでは経済学部を中心とした「まちづくり」
という特色が、大学全体の強みへと発展してゆく取り組みです。
このような活動は、大学内の活性化にも寄与するはずです。新政権でも大学改革が
需要課題のひとつに取り上げられているので、大学のプレゼンスを上げるチャンス
と捉えるべきかもしれません。
────────────────≪ books ≫─
■ 本の紹介
───────────────────────
☆関連サイト:http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-9988699883
『ファスト&スロー : あなたの意思はどのように決まるか?』,
ダニエル・カーネマン,早川書房 ,2012年
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
著者は行動経済学のパイオニアで、2002年にノーベル経済学賞を受賞しています。
有名なプロスペクト理論が本人の平易な文章で書かれており、秋の夜長の読書には
お勧めの一冊です。ヒトの脳にはシステム1とシステム2があることから始まり、
読者を徐々に行動経済学へと誘っていきます。
日本語訳は上下2巻ですが、適度な文量の章立てとなっています。また、各章末には
まとめが出ているので、読みやすくなっています。今年、Kindle Whitepaperを購入
したので、この本も電子書籍版で読みました。紙の本と比べると1冊あたり300円ほど
安くなります(日本語版)。英語版で驚くのが、Kindleではなんと800円ほどで購入
できました。再販制度がないと本の価格は弾力的に動きます。
───────────────────
■最近のゼミから > ガイダンスとゼミ紹介ポスターの段
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☆関連サイト:https://www.facebook.com/NagoyaGakuinUniversity
本年度は学部内で教務の仕事を拝命しています。主に授業関連の仕事なので
「無事これ名馬」のごとく、事なきを得るのが一番であるのかもしれません。
とはいっても自分の性格を考えれば、事なかれという態度でいられるはずが
ありません。現状維持が第一でなく、さらに良くする方法を模索しています。
すなわち、最小限の投入コストでこれまで以上の成果を挙げられる仕掛けを
目指しています。
取り組みのひとつが「ゼミ募集ガイダンス」と「ゼミ紹介ポスター展示」です。
ご存知のように、次年度のゼミを応募する際は演習要項をもらい(最近では
CCSからダウンロードし)、友人たちとあれこれ相談して選択したのではない
でしょうか。かねてより学生が持っているゼミに関する情報がかなり少ない
ことが気にかかっていました。また、近年では2年生以上の学生全員に向けた
教務的内容のガイダンスがほとんど実施されていません。CCSからの連絡だけ
になっており、連絡情報をチェックしそびれた学生は、大学から切り離されて
しまっているのではないかと危惧していました。
深刻なデータは、ゼミに応募しない学生の増加です。昔から応募し忘れる学生
はいましたが、事態の重要性に気づかないまま過ごしている学生が増えている
ことに危機感を覚えます。もちろん、これは学生だけの問題ではありません。
自戒を込めて言うならば、アナウンスが業務になっていると同時に、ネットに
依存し過ぎています。学生にとって、大学の動きがキャンパス内で目や耳など
から感じられないことにも原因があるように思います。大学の活性化は、学生
同士がスムーズに情報交換ができ、相互に働きかけをすることにあります。
10月18日(金)、学科別に学生を大教室へ集めてガイダンスを実施しました。
ここから正確な情報を発信することで、学生の注意が一時的に喚起されます。
ただし、ゼミを選択する材料がネット上だけでは、学生同士の話題として継続
しません。そこで、ガイダンスの教室を出た場所にゼミ紹介ポスターを展示し、
ここでワイワイガヤガヤと話ができる空間を作りました。(記事と写真はNGUの
公式Facebookページに掲載されています。)
このようにゼミが募集中であることを目に見えるようにすれば、自ずと学生間
で話題となります。視覚的イメージや最小限のゼミ内容はポスターから分かる
ようにし、詳しくはWeb(CCS)でという流れとしました。ゼミ応募の期間中に
学生たちがポスターの前であれこれ話をしながら、自分の将来を考える機会に
なればと期待しています。
なお、このゼミ紹介ポスターは10月30日まで白鳥学舎の曙館2階の通路端に展示
されています。学園祭で大学に来る機会があれば、是非、チェックして下さい。
いくつになっても挑戦は止めたくありません。
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■編□集□後□記□
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ゼミOBサイトとSNSの連携という試みが続いています。ご尽力いただいている
OBの小林君や馬渕君にはお礼を申し上げます。Web技術の進展や情報端末の普及
により、昔とは違った情報発信のあり方が求められています。Face to Faceの
基本的なコミュニケーションは変わりませんが、便利な道具はいつも「破壊的
イノベーション」にさらされているように感じます。
さて、卒業生からおめでたい話題をもらったりと、ありがたい限りです。次回、
お目にかかる機会があれば、いろいろな話を聞かせて下さい。
■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2013年10月23日水曜日
2013年8月31日土曜日
第100号(2013.08.31)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@ 第100号
□───────────────────2013.08.31─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.100
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
記念すべきコジマガ第100号です。創刊号が2003年でしたので、実に
10年の歳月が過ぎました。継続できたのは、何より読者がいるからで
自分一人では絶対に続かない仕事です。また、何事もコツコツと継続
すれば、いつかは達成できることもあらためて実感しました。
執筆の作業量を計算してみます。仮に1号を書くのに4時間かかったと
すると400時間で完成です。一日の仕事を8時間とすれば、約50日分に
相当します。メルマガの作成が仕事かどうかは明確に区分できません
が、日常業務をこなしながらだと発行もままなりません。その証拠に
第99号からだいぶ間が空いてしまいました。やはりアメリカ留学中に
発行回数を増やすことができたので、10年で達成できたと思います。
次の10年でまた100号を発行することは難しいかもしれません。しかし
今後は年間あたり5号を目標に出して行ければと思います。これからも
ボチボチと書き続けたいと思います。
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■NGU短信 > 50周年記念事業の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/outline/logo.html
100号記念ということもあり、今回は節目という話題を取り上げます。
来年2014年は名古屋学院大学の創立50周年にあたります。大学設立の
1964年はアジアで初となる東京オリンピックが開催、東海道新幹線の
開業年でもあります。まさに高度成長の真っ只中です。小生も1964年
生まれなので、来夏には50歳を迎えます。
最近、学内で50周年記念に向けた活動が散見されるようになりました。
やはり目につくのが大学のイメージロゴです。お気づきの方も多いと
思いますが、5年ほど前から大学は広報活動に力を入れ始め、メディア
への露出が増えました。併せて、ブランドイメージを醸成するために
スクールカラーを使った統一ロゴで、イメージの浸透を図っています。
(瀬戸だけの時代は外部発信という意識が極めて希薄で、卒業生には
寂しい思いをさせました。)
昨年までパンフレットや広告には「from here ここからはじめよう」
というコピーを使っていました。今年度からは50周年のマークを用意
し、キャッチコピーも"LOOK FORWARD"に刷新しました。意味の通り、
将来に目を向けるという意思を表してします。大きな区切りを迎え、
さらに前進する大学として相応しいコピーかと思います。名古屋学舎
の曙館にある吹き抜けには大きなバナーが吊るされており、来学者や
在学生に大きなインパクトを与えています。
また、大学では50周年記念誌を出版予定で、編集委員会が組織されて
活動しています。昔の資料や話がまとめられることでしょう。そして、
来月は教職員の集合写真を撮るそうです。これまでそのような機会が
なかったのも驚くべきことです。
経済学部の授業の中でも展開します。秋学期から「現代経済事情」と
いうリレー講義の責任者を担当します。この授業テーマを50年または
半世紀として先生方に依頼をしました。協力的な先生方が自分の専門
分野から日本経済の半世紀を振り返ってもらい、学生に気づきの機会
を与えてもらえることを期待しています。将来の日本経済を考える上
にも過去の半世紀をおさえておくことは重要です。
大学だけでなく、同窓会でも記念イベントが用意されるのではないで
しょうか。名古屋学院大学にかかわる人々が、節目に参加することで
大きく前進できるはずです。今月には文部科学省の「地(知)の拠点
整備事業(大学COC事業)」に採択されました。今回の補助事業は規模
も大きいので、かなりの競争倍率でした。これを突破できたひとつの
理由はこれまでのコツコツと積み上げた実績の成果でしょう。(COC
については次号で紹介予定です。)
このように50周年を見据えて、名古屋学院大学は大きく変わってゆく
息吹が感じられます。日本の大学がそうである以上に、大きな変貌を
遂げるのではないかと期待しています。OB/OGの皆さんも大学を遠く
から見守りながら、暖かい応援をお願いします。
───────────────────
■最近のゼミから > 春学期のまとめと夏のサブゼミの段
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☆関連サイト:
去る7月18日(木)に、3年生ゼミが春学期のグループ研究をまとめる
発表会を実施しました。ゼミの恒例行事で合宿形式で続けてきました
が、学期末テスト直前ということで合宿はとりやめにしました。
何人かの卒業生が学内の発表会場へ来てくれました。そして、学生へ
建設的なコメントを与えてもらったことが何よりでした。さらに、Fb
から追加のコメントを加えてくれたのはありがたい限りです。(児島
ゼミのFbグループからチェック下さい。)
続く飲み会は、金山の居酒屋へ移動し、慰労会を兼ねた打ち上げです。
3年生は夏休み直前だけに、就職への意識が少しずつ出てきてきます。
とりわけ、4年生が苦労している姿を直接見て、実際に話を聞くことで
意識が大きく変わったように思いました。
8月3日から夏休みが始まりました。秋学期の開始は9月20日ですので、
昔より2週間ほど短くなっています。とはいえ、学生にとって長期の
休みほどの特権はありません。課外活動や留学やインターンシップと
いった講義では得られない経験を積んでほしいものです。多くの学生
に聞けば、ダラダラと過ごしてしまったと後悔の言葉をを口にします。
やはりセルフマネジメントができていないのでしょう。そこで、今夏
はゼミで宿題を出しました。
目的は少しでも知的訓練をすることと秋以降のゼミをスムーズにする
ためです。授業が再開してから慌てているような学生では困りますし、
そのまま社会へ送り出すのも大学としても無責任です。彼らの自主性
をフォローするために、この夏はサブゼミを開いています。夏のサブ
セミは10年ぶりでしょうか。この日程は、Fbにもアップされています
ので、OB/OGの皆さんもお時間があればお越しください。
4年生には「卒論原稿のWordと発表用Powerpoint」を請求しています。
また、3年生には、読書と作文、自学自習(SPI)などを求めています。
ちなみに、読書と作文の課題は「本のいずれか1冊を読み、A4用紙1枚
にまとめる」というものです。以下が本のリストです。
01. 高橋是清と井上準之助 − インフレか、デフレか(文春新書)鈴木隆
02. 平成不況の本質 − 雇用と金融から考える(岩波新書)大瀧雅之
03. 競争の作法 − いかに働き、投資するか(ちくま新書)齊藤誠
04. 仕事のなかの曖昧な不安 − 揺れる若年の現在(中公文庫)玄田有史
05. 次世代インターネットの経済学(岩波新書)依田高典
06. インターネット新世代(岩波新書)村井純
07. ウェブ進化論(ちくま新書)梅田望夫
08. なぜ3人いると噂が広まるのか(日経プレミアシリーズ)増田直紀
09. 不透明な時代を見抜く「統計思考力」(ディスカヴァー21)神永正博
10. 数学的推論が世界を変える(NHK出版新書)小島寛之
宿題の出来映えも気になりますが、やはり最大の目標である卒業論文を
期日通りに仕上げて欲しいものです。卒業研究発表会で入賞できる水準
までにしてくれれば、何の問題はありません。それだけにサブゼミだけ
でなく、かつてのように皆で一緒に取り組む卒論ガンバロウ合宿などの
復活に期待しています。
───────────────────
■編□集□後□記□
───────────────────
気づけば8月も終わりです。連日の猛暑が影を潜て、少しずつですが
秋の気配が感じられます。自分の仕事では、2つの大きな懸案に一区
切りをつけたことが成果でしょう。かなりの長期間にわたってしまい
これ以上の先伸ばしは難しかったのですが、最後まで諦めずに粘った
甲斐がありました。これらの結果は少し先になりますが、果報は寝て
待つことにします。
さて、この夏の飲み会は日程的に難しいことで見送りとなりましたが、
秋のホームカミングにでもお会いできればと思います。Fbつながりで
自分の近況をポストしてくれている方々には、きっと懐かしいと思わ
ないかもしれません。それがSNSの強みでしょう。
■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2013年6月10日月曜日
第99号(2013.06.10)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@ 第99号
□───────────────────2013.06.10─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.099
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
Facebookでの児島ゼミのグループ(非公開)に新3年生が全員加入しました。
これでグループ登録者数は総勢89名です。5月9日に開催された新歓コンパの
案内や写真などがアップされているので、お時間があればチェック下さい。
また、ゼミの活動報告書(PDF)をアーカイブしますので、OB/OGの皆さんが
グループ研究の一端を覗くこともできるようになりました。まだFacebookを
始めていない方は、これを機会に参加してみてはいかがでしょうか。
───────────────────
■NGU短信 > スマホ時代の情報リテラシーの段
───────────────────
☆関連サイト:
新入生がようやく大学生活に慣れてきた頃です。キャンパスで彼(女)らの
さまざまな側面を垣間見ることができます。最近は、異常ともいえるほどに
スマホの画面を見入っている学生が多いように思います。授業前後に教室が
静かなのは皆が手元の端末からアクセスしているからで、ワイワイガヤガヤ
という状況が減っているように感じます。
さて、学術情報センターの調べによれば、今年度の新入生の約9割がスマホを
持っているようで、これはLINEを利用している数とほぼ一致します。SNSでは
Twitterが約800名で、Facebookは約400名だそうです。一時、ほとんどの大学
生が使っていたmixiは200名あまりで、かなり低迷していることが窺えます。
また、ソーシャルゲームなども含め、SNSサービスのバリエーションは増えて
きました。
以前より情報処理の授業ではタイピング能力の開発も実施しています。将来、
ビジネスパーソンとして活躍する場合、まったくタイプができないとなると
仕事のチャンスを失いかねません。やはり最低限のタイピング技術は必要で
しょう。これは時間をかければ大抵できるようになるだけに、学生時代には
身に着けておきたい技術です。
数年のタイプ能力のデータ推移を見ていると新たな変化の兆しに気づきます。
それはタイピング能力の伸びが停滞していることです。詳細なデータは掲載
しませんが、この背景には学生の2極化やスマホの普及が原因であると推察
されます。
スマホによってネットへの常時接続が実現しました。それまでのガラケーの
2インチほどの狭小な画面から5インチ以上へ解放され、リッチなコンテンツ
へのアクセスが可能になりました。さらにタブレットならばモバイルPC並の
10インチという領域で情報が表示されます。瞬時に起動するので、すぐ情報
を入手したいのならば、わざわざパソコンを起動させるまでもなくスマホや
タブレットで十分です。
新たな端末とSNSサービスの一般化により、レスポンスのスピードが最も重視
されるようになりました。短文ならばスマホで対応できます。スマホからの
やり取りが増すとPCによるキーボードのタイピング機会が減少します。PCの
操作が苦手な人を中心に、PC離れが増えているように推測します。この現象は、
かつて携帯メールが流行し始めた頃に大変よく似ています。当時、PCが面倒と
いう理由から長文のレポートさえ携帯で書きたいという強者もいた時代です。
短文で連絡を済ますことはできますが、大学生らしい文章を書くという教育
には、携帯が寄与する機会は残念ながらほとんどありませんでした。その後を
考えれば、PCを回避し続けた学生とそうでない学生には情報リテラシに大きな
差が生まれました。これが2極化です。これを「デジタルディバイド」「格差」
と呼ぶこともあります。
たしかに、PCでのデータ分析や資料作り・作文という情報教育は、今のスマホ
やタブレットで代替は可能かも知れません。しかし、今の大学生の利用状況を
観察していると教育現場では違うツールであるとみなすべきという考えが強く
なっています。もちろん、スマホやタブレットが得意とする教育手法は強力に
推進すべきですが、ほとんどの学生にはPCの代わりになり得ないと思います。
これについては意見が分かれるテーマだけに、今後も観察が必要です。
───────────────────
■最近のゼミから > マネジメント能力の段
───────────────────
☆関連サイト:http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/
昨年末より、ゼミ生にはマネジメントの重要性を訴えています。というのも
今の学生が一番欠けているのは、マネジメント能力であるように思えるから
です。例えば、今後のスケジュールが見通せないために直前に慌てて準備を
する、何回か失敗を繰り返し初めて気づくなど、先を見通す力が極めて弱い
ように感じます。残念ながら良い結果が出ないのもこのような理由が大きく
影響しています。そうならないためには先輩たちを観察すればよいのですが、
やはり他人ごとなのかこれができません。マネジメント能力を身につけると
大きな失敗は避けられるはずなのですが・・・。
また、体調管理(ヘルスケアマネジメント)という点でも、かつてと大きく
違っているように思います。まず、体調を崩して、欠席する学生多いことが
気になります。病気になると自分のパフォーマンスが落ちて、生産性が低下
します。数日もしくは1週間ほど不調が続けば、当然やるべきことができずに
遅れてしまいます。皆にキャッチアップする作業は、精神的にもくたびれて
しまいます。これが授業ならば単位が取れない原因になります。
ゼミ生らは体調が悪い時に欠席の連絡をくれるまではよいのですが、それで
終わってしまうことがほとんどです。休んだからできないことが正当な理由
になってしまって、欠席した以上に努力をする姿が見られないのが残念です。
彼らには遅れてしまった分を自分で何とかフォローアップする姿勢が社会で
求められていることに気付いて欲しいのです。成長のためには何が必要かを
気づかせるのが教員としての役割でしょう。多少うるさがられてもその時に
言わなければなりません。一度、気づけば、今後は自分でできるからです。
「マネジメント能力の育成」が今年度のゼミ目標です。
今年度ようやく4学年のゼミが揃いました。アメリカ留学前の2008年度以来に
なります。どの学年も「真面目で大人しい」という共通項があります。以下
では各学年について簡単に紹介します。
まず、1年生のゼミ(基礎セミナー)には、今年度から全学部生に配付された
「共通テキスト」があるので、できるだけこれを使ってみました。もちろん、
従来のやり方でもOK(そちらの方が楽)でしたが、新たな挑戦することから
自分の教え方の引き出し多くできると取り組んでみました。使ってみると
案外、新鮮でいろいろなことに気づきました。
次に、2年生のゼミでは、春学期はEvernoteを使って、レポートの作成指導を
しています。Evernoteは大学が配付しているノートPCにプレインストールされ
ていますが、授業では教わっていないようです。そこでレポートの素材を集め
や文章の下書きを作るのに便利なツールであることを実践から教えています。
さらにスマホとの同期から、いつでもデータにアクセスでき作業が継続できる
ことも体験させています。このようにクラウドツールを実践的に活用すること
もひとつの目標としています。
そして3年生です。春学期は例年通りのグループ研究です。毎年のことですが
回を重ねる毎にプレゼン技術や発表内容は良くなっています。先月には、新歓
コンパがあって先輩からのアドバイスをもらったのでしょうか、今年は改善の
スピードが早いような気がします。また、3年生の夏の過ごし方は極めて重要
となるだけに、インターシップ・留学・資格講座などで充実した夏になるよう
意識を喚起しています。
最後に4年生のゼミです。ここでは、毎週、就職活動の情報を皆でシェアして
います。進路が決定した学生から卒論作成に取り組んでいます。できるだけ
早い修了を目指して指導をしています。秋学期には全員の研究報告書(3年)
や卒業論文(4年)が控えているので、皆がしんどくなります。先行した学生
が皆を指導し、協力しながら相互の能力を高め合うようなゼミになることを
期待しています。
───────────────────
■編□集□後□記□
───────────────────
今年度は教務委員会の仕事が加わり、昨年よりも少し忙しく過ごしています。
改善点を見つけ、できるだけ皆が効果的に楽しく仕事ができるような環境に
するよう心がけています。教育イベントである総合政策学科「政策コンペ」、
「政策フォーラム」そして年末の「卒業研究発表会」の準備を開始しました。
これらの教育イベントを通じて、広く経済学部の教育力を知ってもらいたい、
そして、参加する学生が自分たちの能力に自信を持って卒業してもらいたい
と願っています。学部の教育イベントについては、今後、コジマガでも報告
する予定です。さて、いよいよ次回はコジマガ100号になります。
■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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■□□> コジマガ kojimag@ 第99号
□───────────────────2013.06.10─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.099
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
Facebookでの児島ゼミのグループ(非公開)に新3年生が全員加入しました。
これでグループ登録者数は総勢89名です。5月9日に開催された新歓コンパの
案内や写真などがアップされているので、お時間があればチェック下さい。
また、ゼミの活動報告書(PDF)をアーカイブしますので、OB/OGの皆さんが
グループ研究の一端を覗くこともできるようになりました。まだFacebookを
始めていない方は、これを機会に参加してみてはいかがでしょうか。
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■NGU短信 > スマホ時代の情報リテラシーの段
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☆関連サイト:
新入生がようやく大学生活に慣れてきた頃です。キャンパスで彼(女)らの
さまざまな側面を垣間見ることができます。最近は、異常ともいえるほどに
スマホの画面を見入っている学生が多いように思います。授業前後に教室が
静かなのは皆が手元の端末からアクセスしているからで、ワイワイガヤガヤ
という状況が減っているように感じます。
さて、学術情報センターの調べによれば、今年度の新入生の約9割がスマホを
持っているようで、これはLINEを利用している数とほぼ一致します。SNSでは
Twitterが約800名で、Facebookは約400名だそうです。一時、ほとんどの大学
生が使っていたmixiは200名あまりで、かなり低迷していることが窺えます。
また、ソーシャルゲームなども含め、SNSサービスのバリエーションは増えて
きました。
以前より情報処理の授業ではタイピング能力の開発も実施しています。将来、
ビジネスパーソンとして活躍する場合、まったくタイプができないとなると
仕事のチャンスを失いかねません。やはり最低限のタイピング技術は必要で
しょう。これは時間をかければ大抵できるようになるだけに、学生時代には
身に着けておきたい技術です。
数年のタイプ能力のデータ推移を見ていると新たな変化の兆しに気づきます。
それはタイピング能力の伸びが停滞していることです。詳細なデータは掲載
しませんが、この背景には学生の2極化やスマホの普及が原因であると推察
されます。
スマホによってネットへの常時接続が実現しました。それまでのガラケーの
2インチほどの狭小な画面から5インチ以上へ解放され、リッチなコンテンツ
へのアクセスが可能になりました。さらにタブレットならばモバイルPC並の
10インチという領域で情報が表示されます。瞬時に起動するので、すぐ情報
を入手したいのならば、わざわざパソコンを起動させるまでもなくスマホや
タブレットで十分です。
新たな端末とSNSサービスの一般化により、レスポンスのスピードが最も重視
されるようになりました。短文ならばスマホで対応できます。スマホからの
やり取りが増すとPCによるキーボードのタイピング機会が減少します。PCの
操作が苦手な人を中心に、PC離れが増えているように推測します。この現象は、
かつて携帯メールが流行し始めた頃に大変よく似ています。当時、PCが面倒と
いう理由から長文のレポートさえ携帯で書きたいという強者もいた時代です。
短文で連絡を済ますことはできますが、大学生らしい文章を書くという教育
には、携帯が寄与する機会は残念ながらほとんどありませんでした。その後を
考えれば、PCを回避し続けた学生とそうでない学生には情報リテラシに大きな
差が生まれました。これが2極化です。これを「デジタルディバイド」「格差」
と呼ぶこともあります。
たしかに、PCでのデータ分析や資料作り・作文という情報教育は、今のスマホ
やタブレットで代替は可能かも知れません。しかし、今の大学生の利用状況を
観察していると教育現場では違うツールであるとみなすべきという考えが強く
なっています。もちろん、スマホやタブレットが得意とする教育手法は強力に
推進すべきですが、ほとんどの学生にはPCの代わりになり得ないと思います。
これについては意見が分かれるテーマだけに、今後も観察が必要です。
───────────────────
■最近のゼミから > マネジメント能力の段
───────────────────
☆関連サイト:http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/
昨年末より、ゼミ生にはマネジメントの重要性を訴えています。というのも
今の学生が一番欠けているのは、マネジメント能力であるように思えるから
です。例えば、今後のスケジュールが見通せないために直前に慌てて準備を
する、何回か失敗を繰り返し初めて気づくなど、先を見通す力が極めて弱い
ように感じます。残念ながら良い結果が出ないのもこのような理由が大きく
影響しています。そうならないためには先輩たちを観察すればよいのですが、
やはり他人ごとなのかこれができません。マネジメント能力を身につけると
大きな失敗は避けられるはずなのですが・・・。
また、体調管理(ヘルスケアマネジメント)という点でも、かつてと大きく
違っているように思います。まず、体調を崩して、欠席する学生多いことが
気になります。病気になると自分のパフォーマンスが落ちて、生産性が低下
します。数日もしくは1週間ほど不調が続けば、当然やるべきことができずに
遅れてしまいます。皆にキャッチアップする作業は、精神的にもくたびれて
しまいます。これが授業ならば単位が取れない原因になります。
ゼミ生らは体調が悪い時に欠席の連絡をくれるまではよいのですが、それで
終わってしまうことがほとんどです。休んだからできないことが正当な理由
になってしまって、欠席した以上に努力をする姿が見られないのが残念です。
彼らには遅れてしまった分を自分で何とかフォローアップする姿勢が社会で
求められていることに気付いて欲しいのです。成長のためには何が必要かを
気づかせるのが教員としての役割でしょう。多少うるさがられてもその時に
言わなければなりません。一度、気づけば、今後は自分でできるからです。
「マネジメント能力の育成」が今年度のゼミ目標です。
今年度ようやく4学年のゼミが揃いました。アメリカ留学前の2008年度以来に
なります。どの学年も「真面目で大人しい」という共通項があります。以下
では各学年について簡単に紹介します。
まず、1年生のゼミ(基礎セミナー)には、今年度から全学部生に配付された
「共通テキスト」があるので、できるだけこれを使ってみました。もちろん、
従来のやり方でもOK(そちらの方が楽)でしたが、新たな挑戦することから
自分の教え方の引き出し多くできると取り組んでみました。使ってみると
案外、新鮮でいろいろなことに気づきました。
次に、2年生のゼミでは、春学期はEvernoteを使って、レポートの作成指導を
しています。Evernoteは大学が配付しているノートPCにプレインストールされ
ていますが、授業では教わっていないようです。そこでレポートの素材を集め
や文章の下書きを作るのに便利なツールであることを実践から教えています。
さらにスマホとの同期から、いつでもデータにアクセスでき作業が継続できる
ことも体験させています。このようにクラウドツールを実践的に活用すること
もひとつの目標としています。
そして3年生です。春学期は例年通りのグループ研究です。毎年のことですが
回を重ねる毎にプレゼン技術や発表内容は良くなっています。先月には、新歓
コンパがあって先輩からのアドバイスをもらったのでしょうか、今年は改善の
スピードが早いような気がします。また、3年生の夏の過ごし方は極めて重要
となるだけに、インターシップ・留学・資格講座などで充実した夏になるよう
意識を喚起しています。
最後に4年生のゼミです。ここでは、毎週、就職活動の情報を皆でシェアして
います。進路が決定した学生から卒論作成に取り組んでいます。できるだけ
早い修了を目指して指導をしています。秋学期には全員の研究報告書(3年)
や卒業論文(4年)が控えているので、皆がしんどくなります。先行した学生
が皆を指導し、協力しながら相互の能力を高め合うようなゼミになることを
期待しています。
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■編□集□後□記□
───────────────────
今年度は教務委員会の仕事が加わり、昨年よりも少し忙しく過ごしています。
改善点を見つけ、できるだけ皆が効果的に楽しく仕事ができるような環境に
するよう心がけています。教育イベントである総合政策学科「政策コンペ」、
「政策フォーラム」そして年末の「卒業研究発表会」の準備を開始しました。
これらの教育イベントを通じて、広く経済学部の教育力を知ってもらいたい、
そして、参加する学生が自分たちの能力に自信を持って卒業してもらいたい
と願っています。学部の教育イベントについては、今後、コジマガでも報告
する予定です。さて、いよいよ次回はコジマガ100号になります。
■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2013年4月15日月曜日
第98号(2013.04.15)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□─────────────────────────
■□□> コジマガ kojimag@ 第98号
□───────────────────2013.04.15─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.098
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
2ヶ月ぶりのコジマガです。慌ただしい年度末から年度始めが終わり、
ようやく春休みのレビューができます。
この春休みはFD研修に関する仕事の依頼が多く、いろいろな大学へ伺う
機会をいただきました。通常の業務以外の仕事だっだので、新たに準備
することも多く、大変でした。しかし、研修を受けようという方の受講
意欲は高いので、講義で話すよりも反応がよいという印象があります。
さらに多くの人との出会いがあったので、充実した仕事になりました。
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■NGU短信 > ゆく年度くる年度の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/3184
大学は、3月から4月にかけて大きなイベントが連続します。2012年度の
フィナーレは卒業式です。3月16日(土)に名古屋キャンパスに隣接する
国際会議場で粛々と行われました。天候が不順となる季節ですが、天気
にも恵まれ、晴れ着を身にまとった卒業生には何よりでした。個人的な
感想ですが、毎年、卒業式の雰囲気は良くなっているように思います。
経済学部生では、主に13E生が卒業ということになります。ゼミで最初に
送り出した学生は97Eですから、時の流れを感じます。今回は、アメリカ
留学前に教えた基礎セミナーの学生たちが卒業で、学部の卒業パーティの
折に彼らが挨拶に来てくれました。一緒に撮った写真がFacebookにアップ
されています(個人のタイムラインにタグ付けされています)。
何よりも嬉しかったのは、1年次に教えた彼らの活躍ぶりです。卒業研究
発表会へ出場した学生が3名もいました。長期の海外留学や難しい資格を
取得したり、クラブや地域活動で活躍した学生が多かったことです。彼ら
のように名古屋学院大学の4年間でしっかり力を付け、自信を持って卒業
してゆく姿を見ることは教員冥利に尽きます。同時に、自分ももっと頑張
らねばという気持ちにさせてくれます。いよいよ来年はゼミ18期生を送り
出さねばなりません。残された時間が1年しかありませんが、彼らの潜在
的能力を引き出せるよう仕掛けていきます。
2013年度は、4月1日(月)の入学式とともに始まりました。今年は新たに
法学部の学生を迎えることができたので、6学部で1500名以上の新入生が
NGUの門をくぐりました。翌日から新入生のオリエンテーションが始まり、
金曜日のウォークラリーは快晴の下で実施されました。ダルになりがちな
イベントに頭を使うような仕掛けを施し、コンペ形式になりました。今回
基礎セミナーの学生たちの頑張りで、第2位の成績を獲得し、まずまずの
スタートが切れたと思います。昨年のコジマガ第90号の記事にある「進化
する新入生オリエンテーションの段」はさらに発展しているようです。
今の一年生を見ると将来が楽しみな新入生が何人かいます。彼(女)らの
やる気にどれだけ火が点けられるか、大学が試されています。
────────────────≪ books ≫─
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://str.president.co.jp/str/ebook/detail/EB002016/
『ワーク・シフト(孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>)』,
リンダ・グラットン,プレジデント社,2012年
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春休みにKindle Paperwhite WiFiを購入しました。それまではアメリカで
買ってきたiPadにKindleアプリをインストールして、電子書籍なるものを
試していました。ですから専用端末は不要かと思っていましたが、勢いで
買ってしまいました。実は、昨年末に高校の先生向けに電子書籍について
講演を依頼され、かなりこの分野を調査しました。やはり、実際に使って
みることが一番であり、自分が体験しなければという思いがありました。
購入後、専用端末での読書体験を自分で確かめるため、仕事にも関連する
書籍を探しました、そこで城山三郎の『官僚たちの夏』と知り合いの先生
が出された電子書籍テキストを購入し、読んでみました。Kindleでの読書
は極めて快適で、今後はできるだけ電子書籍で購入しようと思うほどです。
さて、経済関連で少し話題となっていた『ワーク・シフト』が電子書籍に
なっていたので、ダウンロード購入して読んでみました。印象はコジマガ
第48号で紹介した『フラット化する世界』に現在のトレンドを加味して、
個人の視点で描いた内容という感じです。将来の働き方やライフスタイル
は非常に参考になり、特に若い方にはお薦めの本です。さまざまなケース
を取り上げながら、情報社会に生きる失敗や成功の事例を想定しています。
ワールドワイドな経済活動が当たり前になり、もはや国や性別などは関係
なくなってくることを説いています。
とりわけ、心に残ったのは、ひとつのことをマスターするには10000時間を
かけるという点です。その分野で食べてゆける、職業とする水準までには
これほどの時間をかけなければならないことを指摘しています。例えば、
大学の学修時間ならば以下のようになります。年間200日の授業日数として
4年間ならば、おおよそ800日の授業日数です。10000時間を達成するには、
1日あたり12.5時間の学習を継続する必要があります。また、4年間の毎日
(1461日)欠かさず勉強(練習)したとしても、7時間弱が必要です。
長寿社会を迎えると自分のキャリアが時代のニーズに合わなくなる場合が
起こりえます。そのような場合、仕事を中断し、学校へ戻って10000時間を
かけて新たなキャリア形成に励むことも必要であると提唱しています。
確かにアメリカ社会では、教育機関でのキャリアアップが実践されており、
他の諸国でも徐々にシフトしているので、いずれ日本にもそのような時代
が到来することでしょう。日本の社会制度は変化が少ないので大丈夫だと
いった考えがありますが、凄まじい情報化とグローバル化で吹き消されて
しまうことでしょう。
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■最近のゼミから > 2013年度スタートの段
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☆関連サイト:http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/
今年度のゼミは以下のように実施予定です。
1年 基礎セミナー:18名 金曜1限 曙館516教室
2年 演習(2年):11名 金曜2限 曙館516教室
3年 経済演習(3年):19名 木曜4限 曙館406教室
4年 経済演習(4年):20名 木曜5限 曙館406教室
春学期の3年ゼミにおけるグループ研究は、IT新ビック4(Apple、Amazon、
Facebook、Google)についての研究です。Facebookのグループ(非公開)
にはゼミ活動に関わる内容を掲載しますので、OB/OGの見学ならびに激励
を歓迎します。4月中には、3年生をこのグループに登録させる予定です。
また、新歓コンパの案内が近いうちにあります。昨年と違い今年は4年生
が準備をします。歓迎する側である4年生にコンパの意義や先輩としての
意識を身につけさせることが目的です。また、3年生には自分たちだけの
懇親ではなく先輩にアドバイスを求めるようなってもらいたいと考えます。
昨年の反省はコジマガ第92号の「ゼミ新歓コンパの段」に取り上げている
ので、これを克服するのが3・4年ゼミの第一の目標です。
各ゼミの目標は、1年ゼミでは、学生がうまく大学生活に馴染むことです。
また、2年は「ゼミ対抗コア6コンペ」の連覇と昨年以上の成果を出すこと
です。1年ゼミには、学生支援センター(Sプラッツ)から公式に上級生が
サポーターとして入ることになりましたので、とても有難い制度です。
お気づきと思いますが、同じ教室で2限連続となります。春学期はゼミだけ
で4コマを担当しています。学部の講義は2コマ、大学院と留学生別科の各1
コマを合せて、合計8コマとなります。その他、朝日カルチャーセンターの
講座(5月)もあったりと忙しい学期になりそうです。きちんと授業をする
には、早めの準備が必要です。
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■編□集□後□記□
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授業は4月第2週の8日(月)からスタートしました。7月末までの15週間で
いかに学生たちは力をつけてくれるのでしょう。大学時代に10000時間を
かけてもよいと思える目標が見つかることを祈っています。
■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2013年2月20日水曜日
第97号(2013.02.20)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□─────────────────────────
■□□> コジマガ kojimag@ 第97号
□───────────────────2013.02.20─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.097
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
今年はじめてのコジマガです。年末に開催されたゼミOB忘年会について
は、Facebookでのゼミのグループをご覧いただくことでご勘弁下さい。
さて、2012年の12月末にコジマガのブログが1000Viewsを突破しました。
ブロガーは統計がチェックできるので、このデータを見ると投稿記事へ
のアクセス状況がよくわかります。どのように人は動くのかを、データ
から分析すると面白いものです。メールを読む人とFacebookから最新号
の記事へアクセスする人など、アプローチも多様化しているようです。
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■NGU短信 > ゼミ対抗コア6コンペとご褒美の段
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☆関連サイト:http://www.maguroya.com/
前号で紹介した「ゼミ対抗コア6コンペ」の結果について報告します。
今回はすべての2年ゼミ(33ゼミ)が参加して、ゼミでのスコアを競い
ました。評価基準には2種類あり、ひとつは基準Aです。これはゼミの
成績上位5名の平均スコア(Average)でランキングします。もう一つは
基準Gで、ゼミでのまとまりを指標化します。ゼミ全員の平均得点率と
参加率(当日の出席率)の積をルートする基準です。すなわち、幾何
平均(Geomean)で算出した数値が使われます。
結果は、基準Gの部門で優勝しました。基準Aでは第2位でした。全体の
結果を見ると3つのゼミでトップ争いをしたことがわかります。この
表彰は教授会の中で行われ、学部長から優勝トロフィを授かりました
(特製のトロフィは持ち回りです。)トロフィの写真は、Facebookの
ゼミのグループにアップしておきますので、ご確認ください。
優勝までの道のりは決して平坦なものではありませんでした。2年生は
ゼミ生全員が第一志望という訳ではないので、やる気や姿勢にムラが
あります。出席や授業態度から矯正が必要です。本来は自習用教材で
あるコア6をやっておくよう指示しても、全くやらないゼミ生もいます。
2年生の春学期までの出題分でさえ、ほとんど手を付けていない学生も
いる状況でした。それだけに、こちらで引っ張ってゆかねばならないと
判断しました。
秋学期の開始早々、学習ターゲットはコア6コンペということを告げて、
毎週、コア6コンペに向けて準備をしました。まず、コア6本編の課題を
一刻も早く終わらせることです。半ば強制しゼミの時間も一部活用して
やらせました。さらに、自学自習の練習問題を解かせることにしました。
毎月の課題(範囲)に対する自学自習の教材を学術情報センターが用意
してくれたので、これを使い勉強させました。毎回、その範囲を模試の
ごとく小テストで出題しました。このような繰り返しで、ようやく全て
の学生に勉強せねばという意識が目覚めます。
授業時間の半分を割きながら勉強させるというをゼミを3ヶ月ほど継続
するとテスト前は、さながら受験生と塾の教師のような感覚になります。
コンペが終了した時には、彼らも自分の結果が相当気になったようです。
時間をかけて取り組めば、自ずと思い入れが強まるものです。(これは
卒論作成も同様です)それまでの努力を見ていると、もう少し良い点が
取れたように思いましたが、他のゼミとの相対評価だけにすべてのゼミ
が終わるのを待たなければなりませんでした。
めでたく結果は上述のとおりでした。そして、優秀なゼミには学部から
ご褒美が用意されています。皆で懇親を深める目的で、ランチの軍資金
をいただきました。そこで、ゼミ生諸君の頑張りに報いるために、少し
贅沢なランチを準備しました。最後のゼミの時間は「大間のマグロ丼」を
皆で体験する機会になりました。とにかくモーレツに勉強させただけに、
ご褒美には相応しいかと思います。卒業生に連絡して、特上弁当を出前
してもらいました。併せて、食前に彼がネタの素晴らしさを学生に説明
してくれたので、その希少性は伝わったと思います。
ランチの先日に成人式を迎えた学生ばかりだったので、お祝いのひとつ
にもなりました。自分が20歳の時には、こんなに上等な食材を口にした
経験はなかっただけにちょっとうらやましい光景でした。最後に、特別
価格で提供していただいた「まぐろや」さんには感謝申し上げます。
来年度もこのコンペは開催されると思います。最近はしっかり勉強する
ゼミが増えているので、連覇することは至難の業です。でも、達成する
のが難しい課題だけに新しいメンバと共に挑戦してみたいと思います。
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■最近のゼミから > ルーブリックと研究報告書の段
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☆関連サイト:http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/rublic.pdf
現在の3年生ゼミは、今年度から始めたルーブリックで到達度をチェック
させています。年度の最後にどこまでできるようになったかを各自確認
させ、その後、簡単な個別面談をしました。ゼミへ入る1年前に比べると
できるようになった項目が増えていますが、個人によってまちまちです。
全員が、いちはやく最終レベルに到達することを願っています。
また、今年度は3年生だけなので、卒論提出がありません。代わりに研究
報告書の提出が学部生に義務付けられています。けれども、卒業には関係
のないことと捉えているのか、ゼミ生から切迫感や焦りは感じられません。
それ故に研究報告書の提出までのプロセスを観察していると、心配の種が
尽きません。例えば、マネジメント能力が充分でないので、きちんとした
処理や仕事ができないケースが多々見られます。また、処理内容の重要性
が認識できない(空気が読めない)ことから、抑えておくべきポイントが
ずれているという残念な結果もよく見られます。学生だから・・・と、今
ならば許されることかもしれませんが、社会人予備軍としてはいささか心
もとない状況です。(もちろん、性根は優しく良い学生ばかりです。)
ルーブリックの項目は、卒論をきちんと書き上げるとほぼ達成できる内容
です。まだ半分ほどですので、完成までには半分あることを表しています。
難しいレベルには人間力を高める項目もピックアップしています。先輩達
の卒論をしっかり読んでおくこと、同級生の作文をダメ出しをすること、
後輩の指導をすること、これらはとても重要なことです。このような機会
を通じて、自分の力不足に気づいてもらいたいと思います。
卒論を執筆することや就職活動をするのはすべて学生ですから、ゼミ担当
教員はコーチにしか過ぎません。叱咤激励はできても、本人が自ら気持ち
を奮い立たせなければ、全く先に進めません。目標を立てて、できるだけ
効率よく終わらせるトレーニングをしつつ、ゼミで良い習慣を身につけて
もらいたいと思います。
今年度のゼミに対する個人的な反省としては、自分にやり遂げた気持ちが
感じられないことです。何かが自分で足りてない気がしています。それは
サブゼミでしょうか?彼らと関わった時間でしょうか?秋学期にゼミ旅行
や社会見学ができなかったことが、関係しているのかもしれません。
とはいえ、大学の授業スケジュールでは半期15回であるところを今年度は
16回実施しました。毎回、ゼミで4時間~5時間は勉強しているので、文部
科学省が定める単位の基準は十分満たしています。他のゼミにも負けない
だけの時間を費やしています。2月から就職活動が本格化しているので、
ゼミ生たちにはこれまでゼミで頑張ったという自信や誇りをもって臨んで
ほしいと願っています。
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■編□集□後□記□
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すでにFacebookで取り上げられたことなので、ご存知の方も多い話題です。
今月、東欧経済の研究で家本先生がチェコの日系企業を訪問した際、偶然、
ゼミのOBと会ったそうです。先生はその出会いや会食にいたく感激されて、
すぐにメールを頂戴しました。同時に、卒業生からも本件について連絡を
もらったので、スモールワールドを体験しています。
日頃のご縁を大切にしたいと感じる出来事でした。
■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2012年12月24日月曜日
第96号(2012.12.24)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@ 第96号
□───────────────────2012.12.24─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.096
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
Merry Christmas!
気がつけば、もう年末です。今年の授業は本日で終了です。秋から冬に
かけてイベントが多く、週末も慌ただしいこともしばしばでした。また
次年度の準備も始まり、忙しさが加速しています。
さて、忘年会の案内が届きました。今年は12月29日(土)で、いつもの
ように30日ではありませんので、お間違えなく。5年前のカレンダーと
同じですので、Googleカレンダーをチェックすると、当時も29日に開催
していました。出欠の連絡は早めに.NETやFacebookからしてもらうと、
準備をする人が助かります。よろしくお願いします。
今回の忘年会はメーリングリスト・.NET・Facebookの児島ゼミグループ
(非公開)で案内されています。この秋にFBへ現役ゼミ生を登録させま
したので、彼らにも周知されています。毎年のようにゼミの時間に口頭
でも案内しましたが、どれだけ参加するかに興味津々です。というのも
今年の就活は12月から解禁になっており、彼らが危機意識を持っている
かを知ることができるからです。すなわちゼミの先輩たちと会える絶好
の機会を彼らがどのように使うかに注目しています。勇気を出して参加
するか、そのまま見過ごすか、彼らの判断が楽しみです。
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■NGU短信 > 進化する「コア6コンペ」の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/gp/
昨年の「コア6コンペ」についてはコジマガ第86号でも紹介しましたが、
今年も実施されました。これはCCSの小テスト機能を使い、学生に一斉
テストを行う学部の教育イベントです。すべての2年生ゼミが授業時間
に、コア6から出題された設問の正答スコアを競います。
昨年から改善・進化した点は、まず1年生へも実施したことです。1年生
全員が履修する「データ表現技法」の授業内で個人戦を行ないました。
1年生への出題範囲は7ヶ月の課題(420問)なので、入学後から現在の
経済学の振り返りに役立ったと思います。
次に「コア6コンペ」用の教材を自学自習に用意しました。昨年はコア6
本編を何度も学習しなければなりませんでしたが、自学自習システムで
復習できます。CCSの自学自習は、学生への課題提示が簡単になるともに
教員は授業時間に小テストも実施できます。あたかも模擬試験のように
利用できるので、ゼミでの学習支援環境がかなり充実しました。
昨年度は帰国直後だったのでゼミは不開講でしたが、今回は2年ゼミで
初参戦です。そこで、秋学期の2年ゼミは「ゼミ対抗コア6コンペ」用の
準備に時間を割きました。課題をやっておくようにという口頭での指導
だけでは、十分でありません。高校までに継続学習の経験が少ない学生
も多く、全範囲を示すとそれだけで気分が萎えてしまうようです。ゼミ
時間を使って学習させ、達成度合いを確認をする必要があります。毎回、
2年ゼミでは模擬試験を実施して、全16ヶ月分の範囲を終えました。12月
11日(火)にいよいよ試験本番です。いつもは数名の遅刻者がいるのが、
その日だけは全員が定刻通りに集合しました。学生も気合が入っている
証左でしょう。30近いゼミで何位になるのか、来年早々に発表されます。
すでに2年次のゼミが必修科目となって、10年以上が経ちます。ゼミの
運用を試行錯誤しながら改善してきました。3年次ゼミと違って、構成
メンバにより指導ポリシーは大きくぶれます。例えば、第1志望の学生
ばかりで意欲が高いゼミであれば、3年次と同じやり方で構いません。
一方、第2志望以降の学生が半数以上を占めると、きちんと出席させて、
授業時間に学習させることさえ難しくなります。最低限のゼミ運営が
教育目標になってしまいます。
このように多様なゼミであっても、コア6は共通教材として扱うことが
できます。意欲の高い学生ばかりのゼミでは課外学習の教材とすること
ができます。そうでないゼミでは授業内での教材で学生に取り組ませる
ことができます。1年での基礎セミナーや2年次演習など、ゼミナールの
運用が難しいケースでは、これらを学習させることでうまくいきます。
とりわけ、CCS上に各学生の学習量が明示できるので、学習指導の記録
にもなります。
経済学コア6とは、2年次までに身につけてもらいたい経済学の基本的な
考え方を養成する教育プログラムです。全ての学生が2年次までに達成
してもらいたい基準でもあります。「コア6コンペ」は、コア6の活用を
促進する仕掛けとして、十分に効果を発揮しています。
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■最近のゼミから > 卒論作成に必要な情報リテラシの段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/2991
毎週4時間にわたるデスマッチのゼミが続いています。これだけの学習
時間を確保すれば、誰でもゴールに到達できます。完成時期は4年生の
冬ですが、今から入念な準備をすれば十分に達成できるでしょう。また
3年生の段階で半分ぐらい書き進められれば、それだけ自信につながり、
就活での話題にもすることが可能でしょう。
卒論の作成を順調に進めるために秋学期を2つに分けています。前半は
Powerpointによるテーマ絞りとストーリー作りで、後半にはWordによる
文章作成とダメ出しです。例年通りの手順ですが、前半から後半へ移行
するトランジションが問題です。そこで、近年は卒業研究発表会の学内
審査会が11月末なので、このイベントが折り返し点となっています。
さて、現在の経済学部生は、1年次に必修科目の「情報処理基礎」から
Word・Excelの学び直しやタイピング能力の向上を目指しました。また、
1年生春に「デジタルプレゼンテーション」でPowerPointでの発表練習、
秋学期に「データ表現技法」でExcelによる徹底したグラフ作成技術の
経験を積ませています。これらの科目設置に対して、必要であるのか
という否定的な意見がないわけではりません。
しかし、実際にゼミ生らの情報技量を見ていると、経済学部の手厚い
教育内容の成果に手応えを感じる反面、ICTの活用能力のさらなる発展
を目指さなくてはならないことと痛感します。(不要論をいいだす人
ほど、先入観で実際にできていない学生を見ていないことを感じます。
もしくは、きちんとICTツールの機能を評価できていないと思います。)
現在、経済学部での卒業研究発表会のプレゼンはかなり高いレベルに
到達しています。これも全員が1年次に「デジプレ」を受講し、基本が
できているからです。基礎ができているので、先生もPowerPointでの
発表するように指導できます。ただ、卒業論文作成のための情報活用
能力となると、もう少し努力が必要です。例えば、スライドマスタや
ノートペインの利用、Wordへの出力などの便利な機能を、全員が使い
こなせなければならないでしょう。そして、Wordはどうかといえば、
さらに事態は深刻です。文字入力から印刷までの基本はできていても、
ワープロの編集機能を使いこなす能力はかなり怪しい状況です。
数年前からWordの卒論用テンプレートを3年生へ配付し、これを使う
ように指導しています。あらかじめ基本設定をしておけば、論文の
体裁が乱れることもないからです。このファイルには見出しと目次を
付けていますが、全員が初めてというありさまです。文書校正や検索
置換、図表番号なども全く知らない状況です。また、2年のゼミでは
グラフを作成し、Wordへの貼付をさせていますが、リンク貼付けなど
貼付方法に種類があることを知りません。orz
デジプレ(Powerpoint)やデータ表現技法(Excelでのグラフ作成)の
実習から、以前の学生よりも技術や知識に関して基本はできています。
現場で指導していて、極めて教えやすくなりました。しかし、論文や
レポートに応用する段階では、やはり立ち往生することが見られます。
自分でデータを集め、適切なグラフにする経験がないからです。Word
で決まった体裁で長文を書いたことがないからです。新たなクラウド
ツールも登場しているので、いかに使うかを学生とともに学ぶ必要が
あります。情報リテラシから応用(実用)段階へ引き伸ばすためには、
現状の理解とともに、現場での指導方針が重要になります。
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■編□集□後□記□
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12月5日(水)に卒業研究発表会の公開審査会(決勝)が行われました。
予選の学内審査会を勝ち抜いた5名による発表会です。毎年、レベルが
上がっており、今年もその水準に驚かされました。これまでと決定的に
違うのは、自信を持ってプレゼンしている姿勢でしょう。発表者の多く
は、就活からコミュニケーション力を磨き、内定を決めた自信が溢れて
いました。来年度はゼミから何人が決勝に進めるかが楽しみであり、
心配でもあります。
■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2012年10月30日火曜日
第95号(2012.10.30)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@ 第95号
□───────────────────2012.010.30─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.095
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
9月21日から秋学期が始まり慌ただしい毎日で、2ヶ月ぶりのコジマガです。
10月最後の週末に恒例の大学祭が行われて、2日目にはホームカミングが
催されました。あいにくの雨でしたが、児島ゼミのOB/OGも12名ほど参加、
和やかな時間を過ごすことができました。子供が楽しめるイベントが多く、
家族連れで参加しても存分に楽しむことができます。今回は卒業以来15年
ぶりに再会というOBも登場し、人の輪がさらに広がっている感があります。
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■NGU短信 > 社会とのつながり(名証・中経連)の段
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☆関連サイト:http://www.chukeiren.or.jp/outline/committee/coalition/coalition.html
☆関連サイト:http://www.ngu.jp/system/article/detail/2828
新学長になり、さまざまなポリシーが打ち出されています。そのひとつが
大学としての地域貢献、とりわけ産業界とのつながりを深めることを強く
意識されています。開かれた大学になるには地元の経済界に本学の存在を
認知してもらうことが必要です。そこで、中部経済連合会へいち早く加盟
しました。地元国公立大学の名大・名工大・名市大とともに本学が当初の
メンバです。現在の加盟大学は16校ですが、今年は最初の4大学を中心に
産学連携フォーラムNEXT30を運営しています。
NEXT30は、今後の30年後を見据え、大学の若手研究者と企業の中堅社員の
将来にわたるつながりをつくることが目的です。4大学それぞれから数名の
教員が集まり、このフォーラムのコアメンバを構成しています。本学から
小生と商学部の先生が初年度のメンバになっています。
NEXT30フォーラムは2ヶ月に1度開催され、9月は小生も発表を行いました。
授業とも学会とも違う空間での発表は初めての体験でした。また、同じ回
で発表されたのが、医学部の先生で「サマーレスキュー」を実践している
方です。放映中であったテレビドラマの話だけに、話題提供という点では
かなり辛い立場でした。しかし、異質な話(とはいえ「ひとづくり」では
共通しています)なので、あまり比較されこともありませんでした。
さて、大学と地元経済とのつながりとして名証株式コンテストがあります。
9月25日(火)に名古屋証券取引所「第3回株式投資コンテスト」が終了し
ました。前回のコジマガでも簡単に報告しましたが、以下が最終成績です。
【名古屋学院大学の最終成績概要】
1. 大学からの参加者は1,256名
2. コンテンスト全体で2096名人中、100位内に21名がランクイン
3. 学生の最高額は4,089,933円のゲイン達成
(元手の300万円を7,089,933円にした)
4. 100万円以上ロスした学生は8名
10月17日(水)には名証の執行役員をお招きし、表彰式を大学チャペルで
礼拝形式にて執り行いました。表彰対象者は本学で上位100名の学生です。
式の聖書朗読はマタイの福音書25「タラントの教え」をお願いしました。
株式投資へ参加した学生だけに、この原文はさぞビックリしたと思います。
儲けた者が褒められ、損をしないよう蓄えていた者が叱咤される内容です。
これは、主から与えられたもの(才能:タレント)を活かしなさいという
教えです。取材に来ていた記者さんはかなり驚かれていましたが、これで
キリスト教と経済学・地元企業・ICT教育・人材育成をうまくつなげること
に成功しました。
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■最近のゼミから > フォロワー制度
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☆関連サイト:
夏休みに大挙して東北へボランティア活動へ出かけたゼミ生たち。秋学期
には、皆元気な顔で再集結しました。その他、インターンシップやクラブ
活動・短期留学などそれぞれの場所で頑張っているようです。また、ゼミ
生も何人かが、名証株式投資コンテストで優秀な成績を修めてくれました。
このような体験・勉強えお通じて逞しくなってゆく姿は頼もしい限りです。
さてゼミが再開し、いよいよ長期に渡る個人戦が始まりました。ゴールは
卒業論文の完成です。毎週、全員に約5分間の発表を課しているので、21名
が終えるには4時間以上が必要です。これを効率化する仕掛けに挑戦中です。
まず、ゼミ開始前に今日の発表順を全員が自分で黒板に書きます。同時に
発表予定時間も記載して、どの程度準備してきたを開示します。そして、
発表進行は司会者が、発表記録はタイムキーパーを兼ねた書記が務めます。
これまで5回ほど発表して、自分のテーマに関連する近いゼミ生が明らかに
なっています。そこで、今年度から自分の発表スライドのダメ出しや内容
に関して質問してもらう「フォロアー制度」を導入しました。
学生は、つい自分の卒論ばかりに気を取られがちになります(このような
傾向が強い学生ほど進度が遅いと経験則があります)。そこでフォロワー
制度を思いつきました。フォローする人の発表は必ずコメントしなければ
ならず、他人に迷惑をかけるので、おいそれとサボるわけにもいきません。
他人との関わり(協力・協働)を重視したしかけです。この制度がうまく
いくかどうか今後注目です。
また、秋学期早々に新ゼミ生の応募が始まりました。第1次応募で3年ゼミ
(定員:20名)へ32名の学生が申し込んでくれました。ゼミ募集要項には
ゼミの現状をありのまま書いているので、一読すればかなりしんどいゼミ
という予想がつきます。にもかかわらず、応募した意気込みには応えたい
と思っています。しかし、選考して何人かの学生には、お断りしなくては
ならないのは辛い作業です。やる気とその継続さえあれば、誰でも何とか
なるだけにかなり惜しいことです。
これまで多くの学生に接して、たくさんのことを学びました。ゼミに入る
まで、いい加減に過ごしていても、突然やる気を出し、期待以上の成果を
あげる学生も少なくありません。もちろん、こちらがそのように仕掛けた
訳ではありません。その学生との波長が合い、タイミングが良かったので
しょう。このような学生がいるだけに、ゼミ選考はさらに難しくなります。
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■編□集□後□記□
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この秋も、いろいろな場所でたくさんの人とお会いする機会がありました。
まず、9月3日には第2回目となる「東京児島ゼミOB会」が開催され、新宿
で卒業生らと深夜まで酒を酌み交わしました。異業種交流会で業界裏話を
聞けただけに、非常に楽しいひと時でした。準備をしてくれたOB諸氏には
感謝します。そして、仕事関係以外にも、上記のホームカミングやNEXT30
などで新たな出会いや再会があります。
最近はFace to Faceだけで終わることなく、ネットでのつながりによって
その後のフォローが可能です。これもSNSのおかげです。SNSは普及途上に
あって、今後どうなるかという予測は困難ですが、たしかに便利なツール
ですから、なくなることはないでしょう。どのように活用すべきかを示す
のは、イノベータの役割でしょう。
FBの話題をいくつか取り上げます。まず「児島ゼミ」グループ(非公開)
の登録者が68名になりました。前回のコジマガ同様、今年中に80名を達成
したいと思います。未登録の3年生や内定した学生などが加われば、今冬の
忘年会までに達成できる数字です。FBから学生が自主的にゼミOB会などへ
参加できるようになることを望んでいます。
また、まったく予想外の人づてにゼミOBの消息が判明して、FBでつながり
ました。これも何かの縁でしょう。さらに名古屋学院大学の公式Facebook
ページが開設されました。公式ページのアドレスは下記の通りです。
http://www.facebook.com/NagoyaGakuinUniversity
是非、「いいね!」のクリックから母校とのつながりを深めて下さい。
以上、今回のコジマガのテーマは「つながり」でした。
次号をお楽しみに。
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