2011年5月10日火曜日

第75号(2011.05.10)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第75号
□───────────────────――2011.05.10─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.075
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


日本のゴールデンウィークに合わせて、フロリダ半島を南半周するドライブへ
出かけました。そこで、今回はいつもの記事をお休みして、南フロリダ観光を
メインとした内容に変更です。

事前知識として地図を参照するのが一番ですが、簡単に位置関係を説明します。
フロリダ半島はアメリカの南東に位置します。地図でいえば右下にあたります。
オーランドはセントラルフロリダですので、丁度真ん中にあると考えてよいと
思います。半島の東が大西洋、西がメキシコ湾です。

フロリダ半島は東西よりも南北に長く、南先端まではオーランドからも結構な
距離があります。さらに半島の先には島々が繋がり、これをフロリダキーズと
いいます。キーズの一番端がキーウェストです。

なお、文中に出てくるI数字は、インターステイト道路の番号のことです。

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■フロリダ観光 > マイアミビーチの段
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フロリダ最大の都市はマイアミで半島の先端あたりに位置します。ただし州都
ではありません(州都は北部にあるタラハシーです。)マイアミはオーランド
から車でI95をひたすら南下し、4時間ほど走ります。片道は約350Kmですので、
日本ならば東京=名古屋くらいの距離に相当します。ここはビジネス金融街で、
日本の総領事館もここにあります。南米系の移民も多く、スペイン語が主流に
なっているエリアもあり、その周辺では「英語が話せます」という表示もある
そうです。

マイアミはビスケーン湾を隔てて、ダウンタウンとビーチに二分されています。
ダウンタウンは碁盤の目のように構成されおり、市内には電車(メトロレイル
やメトロムーバー)も走っています。スーツを着たビジネスマンの姿を数多く
見かけます。

ハーバーに隣接しているベイサイドマーケットプレイスは、ジェットボートや
観光船などの発着場所になっています。ここには多くのショップがあり、日本
に進出したHoopersやフォレストガンプに登場するシュリンプ店があります。

ダウンタウンから東へビスケーン湾を橋で越えると、そこがマイアミビーチ市
で、有名なマイアミビーチがあります。大西洋は波が高く、サーフィンに絶好
の海でしょう。ケネディスペースセンターに近いココビーチよりもサーファー
は多いような気がします。また、ビーチの南方には豪華クルーズ客船や貨物船
が、往き来するのが見えます。

このビーチに並行したストリートには、ホテルのテラス式のレストランが続き、
多くの人々が水着のまま行き交います。マイアミビーチは昼間から音楽と食事
や酒などによって、非日常な空間です。家族連れよりも、カップルや若者達が
歩いていたり、かなり開放的な雰囲気です。(これが都市の魅力なのかも知れ
ません。)

このメインストリートに沿って、カラフルな小洒落た感じのプチホテルが軒を
連ねています。いろいろな映画のロケ地になっており、「ボディガード」にも
出てくる豪華なホテルもあります。この辺りを含めてアール・デコ地区が構成
されており、建物の色使いに特徴があります。デザインを意識した街づくりが
実践されていることが分かります。

『地球の歩き方』によれば、有名なストーンクラブのレストランがあります。
この店の扉にはドレスコードが表示されています。ちょっとラフな格好をして
いただけに、入店できるかどうか心配でした。幸い断れることなくテーブルへ
案内されました。ここで名物のストーンクラブ(小皿)にクラムチャウダーと
カラマリ・フリット(イカの唐揚げ)、コールスロー・サラダを注文しました。
ストーンクラブは、名前のごとく甲羅がとても固いカニです。カニの甲羅は、
まるで陶器のようです。とりわけ美味というわけではありません。旨さならば
日本で食すカニの方が上でしょう。


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■フロリダ観光 > フロリダキーズの段
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国道1号線(US1)はアメリカの東海岸を南北に縦断しています。ボストンから
NY・フィラデルフィア・ワシントンD.C.を経て、フロリダ半島へと繋がります。
そしてマイアミを抜けて半島の先端に達すると島々を渡って、キーウェストが
終着点となります。

まず、マイアミからフロリダ半島の先端でUS1に入って、キーウェストまでの
ロングドライブが始まります。キーラーゴからいくつもの島々を通り、左右の
車窓からは珊瑚礁の美しい海が望めます。抜けるような空の青さを反射した海
は本当に綺麗です。マラソンの街が終われば、いよいよセブンマイルブリッジ
です。広く青い海の中に架かるセブンマイルブリッジには感動です。約10Km
以上の続く長い橋は、コマーシャルにも使われるような絶景ポイントです。

マイアミから4時間のドライブで、ようやくキーウエストに到着します。第一
印象は、キーウェストは日本の軽井沢や湘南の観光の町という感じです。この
島は東西が長く南北は短く、南の端から北のピアまでは30分以内で歩けます。
自転車やバイクをレンタルする観光客も多いようです。当初は、小さな島を
イメージしていましたが、実際はちょっと違っていました。

見学ポイントはいろいろあります。まず最初に、US1の起点となるポイントへ
寄ってからヘミングウェイの家を見学です。ここでは彼の猫好きがよく分かり
ます。また、日本語の案内をもらえますので、文学に疎い自分には助かります。
その後、最南端の地まで歩いてゆき記念撮影。ここから海の向こう90マイルは
キューバです。

次に、最南端からウインドウショッピングしながら北上です。キーウェストの
メインストリートは観光地という雰囲気が出ています。いくつものお土産屋や
レストランが立ち並んでいます。最後は、有名なキーライムパイの店でお茶と
キーライムパイをいただき予定は終了です。

サンセット前にはキーウェストを離れて、宿泊先のキーラーゴまで戻ります。
Bertie Higginsの歌 "Keylargo" を聞きながらのドライブです。


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■フロリダ観光 > サラソタからタンパベイの段
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フロリダキーズからフロリダ半島に戻り、I75を使いエバーグレイズ国立公園
の中を走り抜けます。半島を西へ横断するという感じですから、かなりの距離
を走ることになります。道路の左右はブッシュや森がはるか地平線の彼方まで
続く光景です。これが夜だったら、かなり恐怖感があるだろうと思いました。
また、こんな一本道で速度違反を取り締まっているパトロールにも驚きます。

大自然のエリアを抜けてからは、フォートマイヤーズ(レッドソックスの春の
キャンプ地)を通って、サラソタ(上原が所属するオリオールズのキャンプ地)
まで移動です。市内からさらに西に進み、橋を渡ってロングボードキーに入る
とようやくメキシコ湾が見えてきます。この辺りは地図上では細長い島ですが、
お金持ちが住んでいるような家やきれいなゴルフ場があって、高級なイメージ
を持ちました。ここでは、創業1905年というコロンビア料理の有名レストラン
へ出かけました。本店はタンパですが、フロリダにはいくつも支店があります。
平日だけに店も空いており、スペイン風のパエリアとステーキを堪能です。

サラソタのビーチからは180度に渡って水平線が見え、地球が丸いことも確認
できます。観光客もそれほど多くなく、ゆっくりと滞在するには良い場所です。
また、ラッキーなことに、夕陽は雲に隠れることなく、サンセットを迎えます。
太陽がメキシコ湾の水平線に接してから、完全に海へ沈むまでのシーンを見る
ことができました。これはかなり感動的な光景です。

サラソタから北上して、セントピーターズバーグへ向かいます。I275でタンパ
ベイを越えるサンシャイン・スカイウェイ橋は圧巻で、通行料金の2.5ドルを
支払う価値は十分あります。巨大な斜張橋で、セブンマイルブリッジとは一味
違った迫力があります。かなり高い位置まで上るので、橋からの眺望は最高で、
対岸のトロピカーナ球場(レイズの本拠地)なども遠くに見わたせます。

セントピーターズバーグにはダリ美術館があります。平日にも関わらず駐車場
は満杯で、かなりのお客さんがいます。ここでシュール・レアリズムの作品を
鑑賞です。オーランドへの帰り道は北東方面ですが、またタンパベイを渡って
レストランへ寄り道です。このレストランの窓からはタンパベイが一望でき、
魚が水面を跳ね回っています。前に来たときは、眼下の海にエイ(デビルレイ)
がおり、ちょっと贅沢な光景です。ここではシュリンプカクテルとともお薦め
のサーフアンドターフを堪能です。お腹も満たされて、I4で100マイルの道を
帰ります。2時間ほど走ると、WDWの近くにあるミッキーの形をした電信柱が
見えてきました。これでオーランドに戻ってきたという実感が湧きます。


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■編□集□後□記□
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メールの文字だけで旅情を伝えることは、大変難しいように感じました。その
意味で作家の才能には憧れます。やはり写真などでフォローがないと、十分に
伝わらないでしょう。アメリカ研修ブログには、写真をアップしていますので、
こちらをご参考してください。リンク先は.NETに提示しています。

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