□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@ 第138号
□───────────────────2017.12.22─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.138
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
秋学期を振り返ると卒業生のゼミ来訪が多かったように思います。今春卒業
した滝川くんら4名(21期)をはじめ、東京から奥田くん(19期)、垣下くん
(13期)、南アフリカから田中くん(11期)が来てくれました。他ゼミとの
大きな違いは、このように多くの卒業生に支えられているところでしょう。
先輩たちが活躍する姿は現役ゼミ生にとって大きな刺激となり、ゼミの学び
が仕事や人生で役立っていることを情熱を持って伝えてくれます。現役生と
年齢が近い先輩達が体験を語ってくれた方が、彼らの心に響くようです。
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■NGU短信 > 第8回名証株式投資コンテストの段
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☆関連サイト:https://www.nagoya-stock-exchange.com/results/
第8回の名証株式投資コンテストの結果が12月15日(金)に発表されました。
2か月弱のイベントでしたが、短い期間に衆議院議員総選挙や日経平均株価
の16連騰などがあり、株式市場は最高の上げ潮状態でした。稀な経済事象を
学生への説明に盛り込むことができ、生きた経済の教材になったと思います。
今回、ゼミ生らが頑張っていたチーム戦の結果は以下の通りです。
1位 岐阜聖徳学園大学 +315.11%
2位 南山大学 +310.48%
3位 一橋大学 +227.32%
これまで入賞した大学と違う学校であったのは、興味深い結果です。また、
1位と2位はチームで+300%ですから、一人あたり1,000万円以上を稼いで
いることになります。昨年の優勝チームが+169.85%だっただけに、今回
は相当ハイレベルな戦いだったことが窺えます。また、その差は5ポイント
ほどなので、優勝を逃した学生らはさぞ悔しい思いをしたでしょう。
本学では、ゼミの3年生チーム「パンよりおにぎりが好き」の+35.74%の
10位が最も上位でした。11位のチーム「筋肉」とは0.08ポイントの僅差で、
ゼミ内の勝負が決まりました。順位を競うのは一つの楽しみな要素ですが、
やはり実際の企業業績や金融システム、日本経済の動きをコンテストから
実感し興味関心を持ってもらえればと願っています。
個人戦でも、上位3人が利益1,000万円超えを記録するなど凄まじい結果と
なりました。好決算が続き、適時開示情報で値上がりが確実視される銘柄
がいくつも示されました。特筆すべきはツノダと井村屋です。TOBが発表
されての大商い、2部から1部への変更といった好材料が株価の高騰を招き
ました。また、保有部門(Buy and hold)で本学経済学部1年生が全体の
3位に入ったのが驚きです。ちなみに、児島はBuy and hold部門において
6093位と散々な結果で、個人戦は20位(+2,604,800円)で終了です。
この数年間、名証株式投資コンテストをゼミとして取り組んでいますが、
実際の株式投資をゼミ生に奨励しているわけではありません。もちろん、
最低限の金融リテラシーは身につけてもらいたいと思っています。実際、
興味があっても自分ひとりでリアルに始めるにはハードルが高すぎます。
チームを組み、皆で情報交換をしながらネットのバーチャル取引を行えば
1か月を過ぎた頃から何かを掴む学生が出てきます。日経平均株価の日経
が何かさえ知らない学生も多いなかで、アクティブラーニングを通じ興味
を覚え、少しずつ知識を得て、理解を深めていくことを狙っています。
コンテストを通じて、学生に最も伝えたいのは「自分の生き方を大切に」
ということです。それを以下で説明します。コンテストの対象学生は主に
2・3年生です。学生に就職希望を問うと、地元の企業へ就職したい気持ち
が強く見られます。しかし、地元の会社を知りませんし、調べてみようと
いう行動には至りません。学生の視野は狭く、特にBtoBが専門の企業への
関心は希薄です。さらに、自分が働くイメージを一切考えないまま、就活
時期を迎えてしまう学生も少なくありません。
ゼミの飲み会などで聞くとブラック企業は勘弁と言いますが、そうでない
企業を調査しているかといえば、そのような気配は見られません。そこで、
ホワイト企業とは何かを問いかけると、少しずつ考え始めます。優良企業
の基準は人によって異なりますが、上場は分かり易いモノサシです。過去
からの業績、信用がある企業は自分が働くに値する企業かもしれません。
しかし、今年は大企業の不正事件が新聞紙上を賑わせました。神戸製鋼や
東芝は長年にわたり築き上げてきた信用が失墜する事件でした。ゼネコン
もリニア工事での不正入札で問題となっています。誰も仕事で悪いことは
したくありませんし、できれば皆が喜ぶような仕事がしたいと願っている
はずです。家族や地域の人たちに愛される会社でありたいとも思います。
企業について考えるきっかけとして3年生に夏休みの課題を出しています。
『日本でいちばん大切にしたい会社』の読書と企業調査です。コジマガ125
号でも紹介した本は、従業員やその家族に優しく、地域ととも生きる企業
を取り上げています。掲載されている企業には名証上場の会社もあります。
それに気づくかは学生次第ですが、ホワイト企業を知ることから、自分の
就職に対して真摯に取り組んで欲しいと願っています。自分が勤める企業
を探すことは、自分の人生に対して真っすぐ向き合うことです。大学4年生
だから、周りが就活をやっているから、ということで自分の人生を決めて
よいのでしょうか?いろいろな視点から企業を調べて、自分の頭で考える。
自分の生き方や価値観と合っているか、将来どうありたいかについて悩む。
就活の答えは誰も教えてくれないので、自分で責任を持たねばなりません。
学生時代の今ならじっくり考える時間があります。また、就職情報、大学
のキャリアセンターや経済学の授業など、身の回りには経済社会を考える
素材が豊富にあります。大学の資源を有効に活用してください。
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■最近のゼミから > 9年ぶりの奪還の段
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☆関連サイト:https://www.ngu.jp/news/e_event20171206/
すでにFacebookから案内されていますが、第16回経済学部卒業研究発表会
(公開審査会)でゼミ長が最優秀賞を獲得しました。これまでもコジマガ
で報告してきましたが、最近の卒業研究発表会のレベルは著しく高くなり、
決勝戦に出場するだけでも、かなりのクオリティが必要になっています。
経済分析のレベルを満たし、外部審査員からも高い評価を受けるのは至難
の業です。さらに、出場者の中での順位ですので、強力なライバルが出現
した場合、それ以上の成果が求められます。ですから実力は元より、運の
要素まで出てきます。にもかかわらず最善の結果に至ったのは、日頃から
サブゼミなどの努力を神様が遠くから見ていて下さったと解釈しています。
「努力はいつか報われる」でしょう。
挑戦する経験が学生の成長を早めますので、卒業研究発表会に出場した人
はかなり実力がついたと感じます。結果はどうであれ、やり抜く力(Grit)
がある程度、養成されたのではないでしょうか。
さて、優勝のトロフィは1年間、研究室に保管となります。Facebookの写真
を見て「おやっ?」と思った方もいるかも知れません。3年前からトロフィ
のサイズが大きくなっているのです。10年ほど前から表彰用にトロフィが
作成され、しばらく持ち回りになっていました。しかし、受賞者が紛失して
しまったようで、新たに作成し直し、先生の管理へと変更されたそうです。
ですから、リボン(ペナント)は昨年と今回のものしかありません。どうせ
ならば、過去から16回分のリボンを印刷発注するのもありかなと思います。
いつ誰が優勝したかがわかると同時に、歴史の重みを感じられます。
卒論作成もいよいよWordでの論文執筆作業が本格化しました。昨年と同様に
卒業研究発表会から作文の進捗ペースがかなり落ちています。先輩と同じ轍
を踏んでしまっているように思いますが、日本語での表現がいかに難しいか
を実感してもらいたいと思います。大いに反省して、皆で積極的に盛り返し、
懸命に取り組むことを望んでいます。
そこで、冬休み期間に補講を設けて、通常のゼミ教室(曙406教室)で特別
補習を実施します。家では作業効率が悪い人、ダメ出しが足りない人向けに
開きます。大学では印刷・資料集めの環境が整っていますので、存分に利用
してください。4年生の卒業論文のダメ出しが中心になりますが、もちろん
3年生には研究報告書の作成課題(6,000字)があるので、積極的な参加を
求めます。卒業生の皆さんもご都合がよろしければ、どうぞ見学ください。
12月26日(火)午前中(10時頃~)
1月5日(金) 午後(13時頃~)
また、年末に恒例のゼミ卒業生による忘年会2017が開催されます。当日には
「はじめに・おわりに・要旨」のダメ出し依頼は本人が直接手渡すならば、
受け付けます。例年同じですが、この機会に多くのダメを出してください。
夏は予定が合いませんでしたが、今回は参加できますので、卒業生の皆さん、
久しぶりにお会いしましょう。
日時:2017年12月29日(金) 19:00 - 22:30
場所:世界の山ちゃん 本店
なお、事前に参加者を知りたいので、Facebookでの参加表明をお願いします。
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■編□集□後□記□
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年末が近づくと、今年1年の出来事の振り返りとなります。
今年の最大の出来事は恩師の訃報です。自分の人生に道を拓いてくださり、
心から尊敬、敬愛していた先生でした。人生の目標であった師ともう二度と
お目にかかる機会がなくなってしまいました。50余年の人生で最大の衝撃で
いつまでも心は虚無感に覆われています。これまで先生とお会いする時には、
常に身と心が引き締まる思いでしたが、それは自分の未熟さやだらしなさの
裏返しであり、反省し精進しなければと気持ちを奮い立たせる機会になって
いました。恩師のお陰で今の自分があるといっても過言ではありません。
もはや自分の人生観について相談する年齢ではありませんが、先日、信頼し
お世話になっている先生に心中を吐露させてもらいました。すると共感いた
だいた後、ご自分の経験をお話しくださいました。「先生ならば、どう考え、
どのように振る舞うだろうかを常に考えること」という助言に納得しました。
厳しくも優しかった先生の影をいつまでも慕いながら、ご冥福をお祈りして
今年を締めくくります。合掌。
■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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