2008年5月2日金曜日

第41号(2008.05.02)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第41号
□───────────────────――2008.05.02─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.041
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

年度初めの一月の授業も終了し、キャンパスは徐々に落ち着きを見せています。
半期の講義日数を揃えるために、GWは平日の3日間がお休みです。慣れてきた
時に休みがあってだれてしまいがちですが、学生諸君が連休明けからも頑張って
くれることを切に望みます。


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■NGU短信 > ブレンデッド・ラーニングの段
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

今年度はかなり挑戦的な授業を展開しています。小教室での授業はゼミ程度で、
ほとんどが大教室です。「現代経済学」や「統計学入門」では毎回、CCSの自学
自習の範囲を用意して、授業時間の中で受講生に解かせています。少人数での
実習授業ならば特筆に値しないのですが、100名以上の学生を対象としてノート
PCを活用させるには、相当のストレスがかかります。学内ネットワークの負荷
や個別PCのトラブルなど、全員が順調であるという保証は全くありません。

大教室での授業は、教育効果が低くなるのはご存知の通りです。私語をしたり
眠ってしまう学生など勉強する環境としては最悪です。大学では一度に教室に
集めて講義するという経済効率性を優先した形態が現在でも継続しています。
しかし、名古屋キャンパスでは最大300名までの教室しか用意していませんので、
瀬戸のC教室のような超巨大教室はなくなりましたが・・・大教室の場合、
教える側の意欲と学ぶ側の意欲が高くないと授業は成立しません。予備校なら
十分に成立するかも知れませんが、大学では難しい課題です。

ブレンデッド・ラーニングとは、対面授業にコンピュータを活用し、効果的な
授業を展開しようというeラーニング手法です。eラーニングといえば、ネット
で遠隔授業をするというイメージが先行しますが、これは対面授業とITの利点
をうまく組み合せた教授法です。教員による一方的な講義では、授業時間中に
眠くなることも少なくありません。理解を深めるにはワークをした方が記憶に
残るので、自学自習の設問を解かせます。また、理解度の確認としてネットで
小テストをしたり、授業の理解度を5択から回答してもらったりとノートPCを
フル活用しています。さらに授業教材や課題もネットから配布・提出したりと
これまでにネットで実際可能であったことを目の前で実践しているだけです。
異なるのは、大人数で、かつ授業時間内にやってしまうということでしょう。

さらに1年生指定科目である月曜日4限(15:00~16:30)の「統計学入門」では、
瀬戸キャンパスでも同時間帯に開講して、TIESでライブ配信を実施しています。
TIESからの配信なので、受講者以外(ゼミOB)もこれに参加できると思います。
単なる配信とはいえ双方向を意識しなければならず、授業の開始と終了時間が
異なる中では試行錯誤の連続です。

当然ですが、授業の準備は完璧でなければなりません。これが想像以上に大変
であるというのが現状です。特に、自学自習にアップするための設問を十分に
吟味・用意しておくことが授業の成功の秘訣です。

他大学で取り組んでいないことをいち早く試してみることこそ価値があります。
IT利用で先進の大学だけに誰かが新しい手法に挑戦する必要があります。また
このような試みを理解・応援してくれるスタッフがいるのも恵まれた環境です。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

今年度は4月22日(火)に新歓コンパが金山で実施されました。3年生を歓待する
宴はもとより、4年生が就職活動の状況を報告してくれました。これからも就職
戦線に向かうわけですが、気分転換になってくれればと思います。また、OBも
職場から駆けつけてくれて、現役生にはよい刺激になったのではないでしょうか?

さて、2・3年生のゼミ発表も一回りしたので、連休明けからいよいよ本格的に
なります。隔週発表なので準備がとても大変ですが、ここを乗り切って力をつける
試練の時です。なお、彼らによるゼミの活動内容は、.NETに掲載していますので、
一度ご覧下さい。毎回、書記に記録させていますので、OBの皆さんがコメントを
つけてもらえると彼らの励みにもなって、とても助かります。

また、ゼミは火曜日に515教室で行っていますので、もしお時間があれば覗いて
いただくと刺激的な時間が過ごせるかもしれません。初めて実践的なプレゼンを
するというという学生もおり、今後が楽しみな時期でもあります。


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■編□集□後□記□
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私にとって、GWは3月末から新年度の準備・スタートで突っ走ってきた日々に
ちょっとした休息がもらえる期間です。大学が閑なだけにオフィスで自分の仕事を
処理するには最高の時間です。これまで溜まった仕事を片付けつつ、これから夏
までの準備をすることで、最高の結果が出るような仕込み期間となります。

2008年4月8日火曜日

第40号(2008.04.08)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第40号
□───────────────────――2008.04.08─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.040
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

新年度の始まりとともにコジマガも40号に到達しました。これもOB読者が
きっといるだろうと想像で書いてきた結果だと思います。(一人も読んで
なかったりしたら侘しさを覚えますが・・)来る6月をもって発行5周年を
迎えます。そこで、何か特集を組んでみようかと思案中です。

さて最近、コジマガを編集して感じることは過去の記事にインデックスや
検索機能があったらなぁということです。似たような記事を書いていない
か、いつ書いたのかということチェックする必要が出てきました。データ
が多くなれば、それだけ機能が必要になります。


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■NGU短信 > 新オリエンテーションの段
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☆関連サイト:http://ngugp.jp/gendai/

3年間にわたり新入生オリエンテーションは合宿形式で行ってきました。
今年は合宿形式から通学形式に変更しました。アイスブレイクの自己紹介
ゲームやファシリテーションのためのゲームなどに加え、ウォークラリー
で大学の周辺の散策を兼ねた学習とちょっと嗜好を凝らしたものでした。

このように地域を素材として学部教育の中で学習する試みは、経済学部が
昨年度現代GPに採択された『「地域創成プログラム」の実践』の一環です。
基礎演習で、実際に歩きながら地域の概要について学び、実践的な学びを
通じて、「社会人基礎力」を養成するという教育プログラムです。

.NETで案内している学生によるマイルポスト運営も関連事業のひとつです。
生産地である瀬戸と消費地の名古屋を繋ぎ、経済学の学習内容を深めると
いう実践が現代GPでの取り組みです。その最初の学年として、新入生への
アプローチを開始しました。

さて「新入生はどうですか?」と聞かれることがありますが、このような
質問は難しく答えられません。というのも学生は一人ひとり違いますし、
どのようにでも変わることができるのが彼らの強みです。将来を期待される
若者ですから、皆で良い方向へ育ててゆくのが重要でしょう。

そのためには、彼らに夢や希望を与えること、それを実現するための道を
示すこと、さらに意欲を持続させること、自信を持たせることが大事です。
できるだけ大人として扱うようにして、自我に目覚めさせることにも気を
遣わねばなりません。大変なことですが、人間の成長に携わるというのは
楽しい仕事でもあります。


―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=04270339

『海嶺』(上中下),三浦綾子,,角川文庫
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すでにコジマガ35号で取り上げた『細川ガラシア夫人』で少し触れた作品
です。岩松(のちに岩吉に改名)、音吉、久吉の3人がマカオで日本初と
なる聖書の和訳作業に従事したというストーリーです。彼らは地元である
愛知県美浜町小野浦の船乗りでしたが、遠州灘で嵐に遭遇して1年以上も
太平洋を漂います。音吉たちの太平洋を船上漂流生活は凄まじく描かれて
いますが、これについては吉村昭の『漂流』もお薦めです。

彼らはカナダのフラッタリー岬への漂着し、地元インディアン部族の奴隷
となってしまったいましたが、救助されバンクーバーへ。その後、南米を
回りロンドンへ。さらに軍艦に乗船し、喜望峰からインドそしてマカオへ。

各地でキリスト教信者に救われますが、ここでは聖書和訳の手伝いをする
ことになます。キリシタン禁令の世に生まれ、掟に背いたときの仕打ちが
いかに厳しいものであるかを知っている彼らにとって、その仕事を手伝う
ことは想像以上に恐ろしいものでしょう。

帰郷を夢見て、いまそこにある苦難を受け入れ、諦めずに努力をしました。
ようやく日本へ向かう船を見つけ乗船することができましたが、彼らの船
は日本史でも有名なアメリカ商船モリソン号です。史実の通り、上陸を
目前にして砲撃を受け、打ち払われました。(この幕府の対応を批判した
渡辺崋山や高野長英らが捕らえられました。)

最後に故郷から捨てられた彼らの思いは一体どんなものだったのでしょう。
希望を失った彼らはその後どのように生きていったのでしょうか?岩松は
ラッキーという意味で吉に改名しましたが、ラッキーとは何でしょうか?

さて、これは原作を読む前に映画を先に見てしまった作品です。音吉たち
の記念碑は、数年前のゼミ旅行で近くを通りましたが、立ち寄ることが
できませんでした。また、この上巻では、熱田神宮や宮の渡も舞台になり、
大学の名古屋キャンパスに近いなんともローカルな話題です。

三浦綾子は、この地域の歴史をよく捉えています。夕方、伊勢湾から見る
鈴鹿山脈の稜線はとても綺麗です。セントレアから見る風景とほぼ同じです
ので、一度、幕末という激動の時代を考えてみるのも良いかもしれません。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

追い出しコンパで新4年生と久し振りに顔を合わせましたが、就職活動も
真っ只中で意欲的に取り組んでいる学生やちょっと落ち込んでいる者など
さまざまです。就職活動という経験が自分を見つめなおすきっかけとなり、
また一歩、大人へなってゆくのでしょう。徐々に敬語の使い方や所作など
もこなれてきて、ようやく話ができるぐらいになります。

さて、新しいゼミ生たちと対面をしました。3年生からが本格的なゼミに
なり、忙しい毎日が続くことになります。10年以上に亘るゼミのノウハウ
が蓄積され、最初に話すべき事項が多くなり過ぎました。昨年度も4年生
のフォローで助かりましたが、結構、忘れてしまうこともあります。です
から、Powerpointにガイダンス事項を備忘録のようにまとめてみました。

ちなみに春学期は以下の要領でゼミを実施します。お時間ができたら一度
覗きに来てください。OB諸氏にとって、後輩たちの慣れない発表は新鮮に
映ることでしょう。

【グループ研究テーマ】2・3年生
1. 電子マネーの規格乱立はどうなるか?
2. 市場飽和で携帯電話事業はどうなるか?
3. 住基カードはどうなるか?
4. ネットでの評価は正しいか?

【ご案内】
新学期のゼミ教室です。
 1年 基礎ゼミ  火曜1限 515教室(白鳥)
 2年 演習    火曜2限 515教室(白鳥)
 3年 経済演習  火曜4限 515教室(白鳥)

【行事案内】
日時:4月22日(火) 新歓コンパ
場所などの詳細は、.NETを参照下さい。


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■編□集□後□記□
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.NETにリンクしましたが、野口嘉則の “幸せ成功法則”は自分に悩んで
いる社会人の皆さんに勇気や自信を与えてくれるでしょう。またiTunesが
インストールしてなくても、Flashで聴くことができますので、試聴して
みてください。ちなみに野口嘉則氏はコーチングで有名で、ベストセラー
の『鏡の法則』の作者でもあります。人間力向上の手段に「コーチング」
が向いていると思う今日この頃です。

2008年3月15日土曜日

第39号(2008.03.15)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第39号
□───────────────────――2008.03.15─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.039
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

2月は例年にないほど雪の日が多かったのですが、3月になり急に春
めいてきました。メリハリの効いた季節変わりです。季節の移ろいに
比べて、仕事が春モードにならないないのにちょっと焦りを感じます。
年度末の大学は何かと慌しいので、これも季節的要因でしょうか?


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■NGU短信 > 地域経済・産業調査と出会いの段
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毎年、名古屋学院の先生方と地域経済と産業の実地調査をしています。
今年で10年目になりますが、生きている経済を勉強する良い機会です。
ヒアリングの依頼から日程調整・移動などかなりハードな出張ですが、
その分、得られる成果も大きいように思います。

地域で頑張っている企業人からお話を伺うと、パワーが伝わってきます。
地方という立地条件や少子高齢化などのハンデに何らひるむことなく、
いまそこにある問題意識と新しい切り口で進んでゆきます。

評論や非難だけでなく、地域の人々に訴えかけ取り組みを拡大してゆく
姿勢には感動さえ覚えます。きっとプロジェクトXに出てきた人達と同じ
ような心意気で臨んでいるのでしょう。名誉心などでなくよく生きたい
という姿勢や、人目に触れずともひたむきな努力が感動を呼びます。
余談ですが、この調査期間はいつも天候に恵まれています。

さて今回の調査では、思いがけず歴史に触れ合うとことができました。
愛媛県宇和島市から南予の卯之町まで見学に連れていってもらった時の
ことです。どうも気になる地名で、歴史小説で出てきたようなのですが
その場では思い出せません。随行いただいた方に聞いても分からないと
のことでした。

気になりながらも、車窓から街のとある看板を発見しました。そこには
「高野長英の隠れ家」と書いてあります。なるほど『長英逃亡』か!と
思いましたが、それだけではないはずとすっきりとしない気持ち悪さが
残りました。出張から戻り、気になるのでネットで調べてみてようやく
分かりました。キーワードはシーボルトです。

シーボルトの鳴滝塾の塾頭が高野長英です。1837年にモリソン号事件が
起こりました。漂流民の音吉たちが帰国を願って商船モリソン号に乗船
していましたが、異国船打払令によって無念にもマカオに戻ったという
ことは三浦綾子の『海嶺』に詳述されています。

高野長英は幕府のこの対応を『戊戌夢物語』で批判して、幕府に捕らえ
られます。脱獄した後、各地を転々とし宇和島藩に庇護され、卯之町に
隠れていたといいます。これは吉村昭の『長英逃亡』に著されています。

シーボルトの弟子の二宮敬作が宇和島藩の出身で、シーボルト事件以降
地元に戻り、医者として活躍をしていました。シーボルトの娘のイネを
女医にすべく教育したのもこの街です。『ふぉん・しいほるとの娘』で
吉村氏が描いています。自分の頭の中で歴史と小説が繋がってゆきます。

来訪前に思い出していれば、もっと興味深い経験ができたことでしょう。
でも、これを契機に作品のストーリーが甦り、幕末の風景と重なります。
地元の名物ジャコ天や鯛飯(宇和島独特の鯛飯は最高です)も頂くこと
もでき、これまで読んだ素晴らしい作品との出会いも最高でした。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

3月14日(金)に2007年度の卒業式が名古屋国際会議場センチュリーホールで
挙行されました。これでようやく名古屋での1年が過ぎました。というのも
昨年の2月に名古屋キャンパスを新設して、入学式から卒業式までの1年を
終えたからです。また、本学にとって名古屋市内での卒業式は初めてのこと
だそうです。

隣接とはいえ大学ではない会場、イベント用の大きな会場で卒業式の雰囲気
は、瀬戸でのそれとは異なります。あいにくの雨でしたが、無事に終了しま
した。終了後に、白鳥学舎で卒業証書の交付や学部でのパーティなどが開催
されました。その後、研究室でゼミ修了証の授与式です。04生から卒業論文
を書き上げた学生にはゼミの修了証を渡してます。やはりゼミで学ぶことは、
卒論を書くプロセスにあるとしみじみと感じます。(ちなみに卒論はTIESの
中にPDFでおいてありますので参照ください。)

その夜、3年生による恒例の追出しコンパも行われ、楽しいひと時でした。
3年生諸君も就職活動真っ只中ですので、就職活動報告を聞きながらこの
1ヶ月の頑張りを想像します。最後に4年生から現役生へのプレゼントも
あり(ゼミの3種の神器:3色ペン、ミニ手帳、USBメモリ)、心温まる
お開きとなりました。

今年も卒業式が終わりましたので、いよいよ新年度の準備が本格化します。
新しい春はもうすぐです。


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■編□集□後□記□
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先週、ささやかですがOB達との飲み会がありました。このような飲み会の
お誘いがあるのも嬉しいものです。研究室に訪ねてくれるのもよいのですが、
何かと忙しくゆっくり話をすることもままなりません。日時を決めて、皆で
集まって飲むのがとても楽しいですね。互いの話題が創発することで新しい
展開が見えてきます。

2008年2月26日火曜日

第38号(2008.02.26)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第38号
□───────────────────――2008.02.26─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.038
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

マイルポストが日比野駅前にオープンして1ヶ月あまりです。これまで瀬戸で
実績がある店舗だけに、その注目度やパブリシティは大きいものがあります。
テレビやラジオ・新聞に取り上げられる度に、店長であるゼミ生が登場します。
OB諸氏にとってより身近に感じられるのではないでしょうか。マイルポストに
立ち寄られましたら、是非、その感想を.NETにアップしてください。


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■NGU短信 > 人工芝グランド(瀬戸キャンパス)の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/

去る2月22日に瀬戸キャンパスでグランド完成式が挙行されました。昨年末から
第1グランド(ラグビー・アメフト場)の改修工事とともに野球場の排水工事と
アーチェリー場の移転も含めての大がかりな工事でした。

第1グランドには一面に人工芝が敷かれており、緑の絨毯が眩いばかりです。
新装したグランドは、心地よい足の感覚とともに想像より開放感があります。
以前とは全く違った場所に思えるほどです。多くの近隣大学もすでに人工芝で
整備しているだけに、これで対等以上になったといえます。

式典当日は、2月とは思えないほどのとても暖かい一日でした。冷たい北風が
吹くこともなく穏やかな日和ですので、屋外のイベントには最高の日でした。
キリスト教式にのっとた厳かな式典に続いて、お披露目などがありましたが、
これらからを期待をさせるようなワクワク感があります。

午後からは公開練習が行われましたが、クラブ員も皆、嬉しそうです。温かい
陽差しや見学者の視線に包まれている彼らの動きを見ていると、思わず笑みが
こぼれてきます。白いユニホーム姿で緑の絨毯で走り回る姿は、本当に鮮やか
で、これ以上ない至福のシチュエーションです。

アメリカンフットボール部の部長をお引き受けしてから今年で10年目ですが、
まるでField of Dreamのワンシーンを見ているようです。


―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=18687903

『「粗にして野だが卑ではない」石田禮助の生涯』、城山三郎、文芸春秋
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気骨ある愛知県出身の作家城山三郎氏の作品です。氏の作品『気張る男』の
主人公である松本重太郎についてはkojimag@02で述べています。お亡くなり
になりましたが、氏は個人情報保護法が国会を通過した時にテレビに出演し、
憤慨たるや凄まじい気迫を感じたのを覚えています。

さて、これは昭和63年に別冊文藝春秋に発表されたベストセラー小説で、当時
「粗にして野だが卑ではない」という流行語になった程です。主人公は、民間
から国鉄総裁になった石田禮助の話です。

主人公は三井物産に勤務し、長い海外生活を経験しています。しかし、自分を
マンキーと称して雑な人間と思っているところが人間味があります。裏と表を
使い分けることなく、合理的なものの考え方をするも、自分の行動には決して
卑しくないという精神はとても魅力的です。

国鉄の合理化は小泉内閣の郵政民営化の手本になるほど、難しい改革でした。
国労や族議員などの大きな影響のもとにあり、親方日の丸的な非効率経営は、
国の予算を圧迫する程です。巨大な公的組織のトップに立つことは、矢面に
立たされるということで、要職を引き受けるには相当な覚悟が必要になります。

今、「粗にして野だが卑でもある」という大人が増えています。自分の保身や
自己利益のためたけに行動することに躊躇いを感じない人たちはどの組織にも
いるはずです。日本の伝統的美意識や「武士道」とはほど遠い卑しい価値観で
あり、そのようにはなりたくないという反面教師もいます。

いまだに若者の純粋さを持ち理想を胸に頑張っている人にお薦めの一冊です。
ちなみに文庫本は380円ですから、コーヒー一杯の価格で多くの感動とともに
豊かな人生観をもたらしてくれることでしょう。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

名古屋に移転して辛くなったことは、サブゼミを開催する空間が無いことです。
瀬戸キャンパスではマルチメディア実習室があり、研究室からも近く何かと便利
でした。名古屋キャンパスの学術情報センターは綺麗でよいのですが、サブゼミ
となると多くの学生の中で使い辛く、クローズする時期や時間にあまり融通が
利きません。卒論の仕上げのためには、十分な時間や施設が欲しいところです。

ガラス張りのミーティングルームが利用できそうでしたので、早速予約し、利用
してみることにしました。最初は、外から覗かれているようで気恥ずかしくも
ありましたが、慣れてくるうちに使い勝手もよく、結構、利用できそうかなぁと
いう感触を得ました。

頑張っている学生の姿が知られることは組織の活性化になります、彼らの自信
にもつながります。案外と見られている緊張感は、良いのかもしれません。卒論
指導をするときには、あたかも受験生を扱うようです。頑張るのは私でなくゼミ
生なので、叱咤激励するしかありません。卒論の取組や完成のプロセスを改善
していますが、今年の3年には卒論完成へ王手をかける学生が出てきました。
今後の成果が楽しみです。

ゼミの朗報です。3年の柴田勇紀君が第22回全日本学生スキー技術選手権大会で
男子個人総合で優勝しました。(最近のゼミ生は、サークルや部活のリーダーが
増えているのが特長です)


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■編□集□後□記□
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先月の幕張への出張では、OBから電話をもらい一緒にランチをするという機会に
恵まれました。久し振りに会って、ゆっくり話をきけるのも素敵な時間でした。
また.NETからスケジュールをチェックしていたことに感心します。これがネット
の楽しみでしょうか。

2008年1月29日火曜日

第37号(2008.01.29)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第37号
□───────────────────――2008.01.29─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.037
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

卒業生からの年賀状をみると、そこからいろいろな情報が読み取れます。
最近は、固定電話や手紙・葉書が疎かにされがちですが、良いところは
日本の文化として大切に残しておく必要性を感じます。

メールやWebでも情報は伝達できますが、手紙などには何とも言えない
その人の「人となり」を感じることができます。作成に手間をかけた
手紙の表現に作者の思いが込められるのでしょう。


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■NGU短信 > 新マイルポスト・オープンの段
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☆関連サイトhttp://d.hatena.ne.jp/milepost/

すでに新聞や.NETでご存知の方も多いと思いますが、27日(日)に日比野
商店街にマイルポストがオープンしました。新しいマイルポストの運営に
ゼミ生も何人か関わっており、頑張っています。

オープン前の内覧会へ招待されたので、私も行ってきました。地下鉄の駅
に近く、とても便利です。小さなスペースですが、小洒落て清潔感があり
素敵な雰囲気です。とても寒い日だったので、メニューの温かいスープは
いっそう美味でした。コーヒーとミニパンも美味しくいただきました。

準備期間は短く、大変であっただろうということが、容易に推察できます。
これから地域の人達とのコミュニケーションを図るため、そしてスタッフ
がいろいろな経験をするための場です。希望の未来への道標となることを
祈っています。

【マイルポスト概要】
□営業時間:午前11時~午後6時
□定休日 :水・木曜日
□場 所 :地下鉄日比野駅3番出口 西40m


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■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31091427

本の紹介は、ゼミサイト.NETの☆談話室(フォーラム)のコンテンツにも
アップします。すでに11冊をコジマガで紹介しましたが、徐々に掲載して、
サイトとのコラボを実現する予定です。

02.本に関する話題(目がつぶれるまで本を読もう!)
『樅の木は残った』(上中下巻)、山本周五郎、新潮文庫
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(2008年1月10日にアップ)

樅(もみ)の木は、ご存知の通りクリスマスシーズンに活躍する寒冷地の
樹木です。でも、クリスマスに関する話ではありません。

この本は文豪の山本周五郎が昭和30年頃に連載した小説なので、最近の
若い人にはあまり知られていないかもしれません。題材となったテーマ
は、江戸時代に起こった「伊達騒動」です。

仙台藩家臣である原田甲斐がお家取り潰しの謀略を身を挺して、逆臣の
レッテルを貼られても未然に防ぐというストーリーです。巨大な相手の
政治的思惑に乗らないため、陰湿な仕掛けにもひたすら耐えて凌ぎます、
最終的には、自らの命を賭してこれにあたるのですが・・・。対峙する
相手の大きさに無常さを覚えながらも、守るべきもののためにひたすら
堪忍や辛抱の必要性が描かれています。

本来、政治的動向には興味がなく、自然のままに振舞っていたいと願う
主人公が、自分の立場として次第に巻き込まれてゆく。絶対に他人には
知られてはならない使命をもってことにあたると姿、そのために汚名を
着せられても、守るべきもののために冷静にことを運ぶ主人公の姿勢に
共感します。

名を挙げる功績だけでなく、自分が果たすべき役割が何か、そのために
人に謗られようが、命を狙われようが関係ありません。仲良く、楽しく
暮らしたいが、家臣であるためにその願いも叶わず、武士の忠孝とは何
であるか、従来の日本人の美意識を教えてくれる作品です。

また、作者の描く人物像には心打たれます。物静かであるが人の痛みや
苦しみをじっと見つめることのできる主人公。人間的な器量のに大きさ
を上手に描いています。さまざまな登場人物には、人間の精神的弱さ、
一途さ、厭らしさ、性急さ、失望感などが巧く表現されています。

本の最後に描かれている樅木に雪が舞うシーンは、目に浮かぶようです。
北国の厳しい自然を樅木に映し出すとともに、主人公が持つ芯の強さ、
たとえ一人になっても凛として耐え忍ぶということを表現しているよう
です。

正月休みに素晴らしい長編小説を読破でき、とても満足です。

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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

昨年からのトライアルでTIESを利用した日本語のダメ出し指導は、大変
便利です。コジマガ27号でも紹介しましたが、これほどICTの利便性を
感じるのも珍しいと思います。児島とゼミ生が感じる具体的な利便性は
以下の通りです。

1.受け渡しがシームレス
 →児島:同期をとる必要なし(本人に直接、手渡さなくてもよい)
 →学生:自宅でも受け取れる(早く修正作業ができる)
2.ダメ出し記録・原稿が残る
 →児島:PDFとして指導履歴が残っている、しっかりダメを出せる
 →学生:オープンなので、いい加減に書かない

上記のメリットは、実際に見たり、使ったりしなくてはわかりません。
ご案内の通りOBの皆さんのTIES登録は済ませていますので、思い立った
時に、ご利用いただけます。(ID:学籍番号、PWD:問合せください)


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■編□集□後□記□
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☆関連サイト:http://www.city.nagoya.jp/jigyou/kenchiku/toshikeikan/
keikanshou/keikan/nagoya00038897.html

コジマガ32号「都市景観について考えるの段」でも紹介した都市景観賞です
が、昨年の受賞は以下の通りです。

●まちなみ部門●
アーバンネット名古屋ビル(商業施設名:ブロッサ)
文化のみち 百花百草
ミッドランドスクエア
南山高等学校・中学校(女子部)新校舎
南山のワークスペース+住居
名古屋学院大学 名古屋キャンパス 白鳥学舎
広告付バス停留所上屋

詳細は、関連サイトで確認してください。

2008年1月4日金曜日

第36号(2008.01.04)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第36号
□───────────────────――2008.01.04─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.036
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

新年あけましておめでとうございます。
2008年のゼミのテーマは「明日を創る人間力」です。

恒例の忘年会は30名ほどの宴会となり、とても楽しい時を過ごすことが
できました。大きな成果を出してくれた人、皆がワクワクする夢を宣言
してくれた人・・・それぞれが参加者に希望を与え、明日への力となる
のでしょう。ここで発表されたゼミのテーマの意味は、以下の通りです。

明日を待っているのでなく、自分で明日を創ってゆく、創れるような
環境に身を投じるという意味です。自分が思い描く夢は自らの手で掴む
しかありません。夢の実現のために一日一日を大切にしてゆこうという
願いがこもっています。


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■NGU短信 > 教育力の評価:3つのGPの段
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☆関連サイト:http://ngugp.jp/,http://ngugp.jp/gendai/

新年ですから明るい話題をしましょう。今年度の名古屋学院大学は名古屋
キャンパスを開設し、名古屋地区で初めてとなる都心回帰を果たしました。
また、白鳥キャンパスはミッドランドスクエアなどとともに名古屋市都市
景観賞に選定され、大きな話題を振りまいています。

大学としては教育機関としての社会評価を高めてゆかなければなりません。
もちろん、学生や卒業生がマスコミなど登場し頑張ってくれることも重要
ですが、大学の活動は研究・教育が中心です。この社会評価のひとつには
文部科学省が選定しているCOEやGPがあります。

今年度は、現代GPと学生支援GPの2つが採択されました。どちらもかなり
難関ですが、2年間で3つもGPが採択されたのは名古屋学院の教育力が評価
されたものとして素直に喜んでよいでしょう。もちろん、この基盤は瀬戸
での実施してきた地道な教育改革の賜であると思っています。GPの詳細に
ついては、上記の関連サイトをご覧ください。

例えば、週刊東洋経済(2007.10.13号)の「日本の大学トップ100」という
記事で、本学は92位にランクされました。愛知県の私立大学では6番目です。
この評価には11の指標を利用していますが、「教育力」にはGP採択件数が
挙げられています。3つのGPを獲得できたことが、大学のランクをアップ
させている結果に繋がりました。

今後もどのような評価を得るのかということに思いを巡らせます。むろん
活躍するOBでも高まるであろうし、教員や学生の活躍でもよいでしょう。
ただ、小手先の方策よりも、地に足をつけた努力を上手く売り出して行く
ことが名古屋学院らしく思えます。

現代GPは「地域創成プログラム」として生産地の瀬戸と消費地の名古屋と
を繋ぐ広域街づくりです。これを経済学部の教育プログラムの中で実践し
ている点が評価されています。この活動のひとつとして、瀬戸の商店街で
まちづくりを展開した実績があります。

瀬戸でスタートした学生の店「マイルポスト」は今月末、地下鉄日比野駅
の近くにオープンします。現役のゼミ生も深く関わっているので、一度、
ご来店ください。実践的な教育の場を名古屋でも展開し、これらをさらに
加速させるのが、本学らしいスタイルであると思います。

このように卒業生の知らないところで、大学は大きく変わっています。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

2007年中には、コジマガを10号(第26号~第35号まで)発行できました。
これまでの発行状況を見てみると、忙しいときにはなかなか発信できて
いません。昨年はブログやGoogleノートを利用することでアイディアや
話題のメモ書きが容易になったことが功を奏しているように思います。
しかし、コジマガの課題として配信先MLの整理が必要です。どのように
OBの皆さんから更新データを集めたらよいでしょうか?

周知の通り、コジマガは.NETでバックナンバーを読むことができますが、
リアルタイムでの配信システムを確立しないとコンテンツの賞味期限が
切れてしまいます。そこで、これからはコジマガと.NETとの併用を模索
しようと思います。従来は150行を目処にしていましたが、これを100行
程度に減らします。例えば、卒業研究発表会の結果報告は即時性が高く、
残しておきたい記事なので、.NETへ持ってゆきます。

卒業生からのメールや問合わせは嬉しい限りですが、もっと嬉しいのは
卒業生同士の世代を超えたやりとりです。私一人で100名以上の相手を
していても意味がありません。人間力を磨くためには、どれだけ共有し
周りに気を遣えるか、自分の立場が理解できるかだと思います。

ネットでの実現として、お手持ちの写真をアルバムにアップして下さい。
また、ゼミのメンバー登録をお願いします。さらに、mixi日記やブログ
の使いまわし(コピペ)で結構ですので、投稿をお願いします。サイト
の価値は自分たちで創造するものですので、まず一人ひとりの投稿(票)
をお願いします。情報を共有することでコンテンツは創発されます。

.NETには創発のための仕掛けがしてあります。投稿数によってランクが
アップしたり、学年ごとのスレッドなどを上手く利用してもらえればと
期待しています。今年は、誰が一番書き込みをしてくれるか楽しみです。


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■編□集□後□記□
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2007年の振り返り。3月は岡山・広島への調査、夏には浜松や静岡への
出張・飲み会でした。秋には熊本へ視察、その他に、北海道や沖縄での
学会・研究会。もちろん、いつものように東京や奈良への出張もあり、
昨年も東奔西走しました。

今年はどこへ行くのやら。旅先がお住まいの近くなら、浜松でのOB会の
ように一度、ゼミOBと飲む機会も楽しいことでしょう。スケジュールは
.NETをチェックください。さて、今年も始動です。

2007年12月8日土曜日

第35号(2007.12.08)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第35号
□───────────────────――2007.12.08─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.035
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。

季節は秋から冬へ、この移ろいは広葉樹の彩りにも現れています。名古屋
キャンパスから熱田の森を見ると赤や黄色のコントラストが綺麗でした。
瀬戸キャンパスと同様に、巡る季節を自然とともに感じることに、小さな
幸せを覚えます。堀川にかかる白鳥橋辺りでは藤前干潟などからの渡り鳥
の群れを見ることもあって、思わず空を見上げることもあります。

師走になり慌しい毎日です。卒業研究発表会も終了し、ゼミ活動の記録に
ビデオ撮りとLiveTIESへのアップを行っています。学生にオフィスソフト
の操作技術や日本語力の養成には最高の季節になりました。ただ、風邪を
ひかぬよう体調管理はお互いに心がけたいものです。


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■NGU短信 > ゼミ合宿・社会見学(名古屋編)の段
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/

去る11/30(金)と12/1(土)の2日間で、恒例のゼミ合宿と社会見学が
行われました。詳細は、.NET(topic_id=203&forum=17)を参照ください。
名古屋キャンパスでの運用に不安はありましたが、都心の利便性を上手く
利用したと思います。

まず、1日目は2つの会議室を借りてひたすら勉強です。教室でのゼミと
違って終了時間を気にすることもないので、十分に成果がでたと思います。
会議室が利用可能な夜9時までは皆で頑張り、そして一風呂浴びた後に各自、
部屋での勉強もしくは児島によるメンタリングです。結局、深夜の0時過ぎ
まで続きました。

2日目はNGUバスを利用して名古屋近郊の社会見学です。今回はトヨタ関連
の産業技術記念館とキリンビール工場見学です。ビール工場見学といえば、
数年前のアサヒビール工場を思い出します。ゼミでのビール工場の訪問は
今回で3回目ですが、見学コースにつきものの試飲会で、つい出来立ての
生ビールを飲み過ぎてしまいます。

今回の合宿は無理のない行程で、時期的にも切羽詰っていない状況でした。
このように何事も余裕をもって臨むことが成功の秘訣重要でしょう。私も
心に余裕があるので、怒りのアドレナリンを噴出することなく、安心して
参加することができます。また、これに参加してくれたOBにも感謝します。

このようにとても充実した2日間で、幹事の諸君はよく頑張ってくれました。
また、参加者も自分たちで頑張ることの大切さを、身をもって覚えてくれた
のではと思います。OBの皆さんはよくご存知でしょうが「人間力」の育成に
大切な機会でした。OB諸氏もお時間が許せば参加いただき、叱咤激励をして
もらえれば幸いです。


―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=03801095

『細川ガラシャ夫人』(上)(下),三浦綾子,新潮文庫,\514, \552
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20年以上振りに三浦綾子作品を読みました。初めて読んだのは大学に入る前
だったように思います。当時は、まだ純真だったので、『塩狩峠』を読んで
妙に感動したのを覚えています。また『氷点』は今年、石原さとみ主演でTV
で観ました。

三浦綾子氏とこの地方やゼミとの関連を探すと『海嶺』でしょう。この作品
の調査のために、三浦氏は野間に長期間投宿したようです。3年前にゼミで
知多半島の野間近くで合宿をしました。小野浦海岸には和訳聖書誕生の地が
あります。江戸時代に音吉はじめ3人の漁師が漂流し、鎖国のために帰国が
許されず、マカオで初めての聖書を和訳した業績を描いています。キリスト
教センターはこの作品のビデオを所蔵しており、3年前の冬に視聴しました。

この折は、記念碑へ寄ることはありませんでしたが、合宿所近くの野間大坊
へ皆で初詣に行きました。源頼朝の父義朝が「木刀一本さえあれば」といい
ながら殺されたことは有名です。この本を読んで、野間大坊に関する話題を
新たに知ることができました。また、信長の三男の信孝もここで自害させら
れています。

さて本論です。細川ガラシャは日本史にも登場し、有名なキリシタンですが、
明智光秀の娘ということは知りませんでした。上巻は、主に明智光秀の苦労
や生き様について描写されています。なぜ主君を殺さねばならなかったのか?
10歳も年下の横暴な主に対して、知性や教養・能力やが高い武士が辛抱強く
忍耐している姿が書かれています。我々が日本史で知っているような下克上
という単純な理由ではないことを教えてくれます。

下巻では、関が原決戦を前にして石田三成方へ人質となることを拒み、夫の
命に従いながら命尽きるところまでが描かれています。婦人の信仰心が死も
恐れさせることなく、天命を受け入れる姿が読者にも伝わってきます。この
悲劇が徳川方の結束力を高め、勝利をもたらしたとも云われています。

齢を重ね、いくつもの経験をすることで、人情の機微、人の生き様・苦労が
分かるようになります。また、それに伴い自分の読後感が変わってきている
ことに気づきました。人の内面を見つめなおすには良い本でした。

読書の秋に相応しい素敵な本に出合えました。
ちなみにこの本は"Lady Gracia A samurai wife's love, strife and faith."
という題名で英訳されています。


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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/

経済学部のゼミ募集に変化が表れています。

来年度の2年、3年ゼミはともに定員は21名です。今年の応募状況をみると
一次募集で若手の先生に30名以上集まるというケースが見られ、とてもよい
傾向です。(ちなみに、もはや私は年齢的に若手に属しません。)

あるゼミでは、卒業研究発表会で打倒児島ゼミを目標にしているそうですが
とても嬉しいニュースです。多くの学生やゼミが切磋琢磨して頑張ることが、
活気につながり、組織活性化の源になるからです。

一方、楽勝ゼミはかつてほどの過度の集中が少なくなりました。大学が沈滞
傾向が進行している時には、楽勝ゼミへの集中度が高かっただけに、本学も
いよいよ浮上しつつあるのではという期待をいただかせます。

OB諸氏にとっては、何より児島ゼミの動向が気になるところでしょう。今回
は2年ゼミに30名の応募があり、面接とメールを書いてもらい選考しました。
3年ゼミも1次選考で20名(うち3名が面接に現れず不合格)、2次では9名
の応募状況で、選考には本当に気を遣いました。

このように応募数だけ見れば、まだ若手の部類に属します。また新2年生の
意気込みや取得単位数をみると驚くものがあります。来年度も学生の期待に
そえるようなゼミにしましょう。また、今年の2年生より4年ゼミや卒論が
必修に戻ることで、名古屋学院大学の「ゆとり教育」も終焉を迎えます。

さて、現在のゼミの状況も順調に進んでいます。まず、3年生はPowerpoint
の5回以上の発表を終えて、すでにWordで文章作成に取り組んでいます。今回
誰でもできる卒論作成法をPowerpointにまとめました、.NETのダウンロードに
資料をアップしていますので、ご笑覧ください。

4年生は卒業研究発表会に向けた準備や撮影で、例年よりさらに予定を早め
ています。昨年から全員が自分の内容をPowerpointにまとめ、発表のビデオ
撮りを行っています。このビデオはTIESから視聴できるようにし、2007年度
の名古屋学院大学の授業の中にビデオコンテンツをおいています。

昨年の発表ビデオや今年の練習ビデオもアップされていますので、視聴いた
だきコメントを.NETにアップしてもらえれば幸いです。このように4年生の
ビデオコンテンツからコメントが発生・反応するのは、まさに「ソーシャル・
メディア」という考え方です。Web2.0でも重要な要素であり、集合知の基本
となるものです。

□ゼミ予定 : 毎週月曜日(15時~20時頃):506教室
 サブゼミ : 毎週水曜日(13時20分~18時頃):506教室


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■編□集□後□記□
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クリスマス・キャロルが流れる季節です。忘年会など飲む機会が非常に多い
時期ですが、私の今年最後の飲み会は児島ゼミOB会の忘年会です。参加予定
の方とはお会いできることを大変楽しみにしています。ただ、誰が来るかと
いう心の準備が必要ですので、.NETで参加予約をお願いします。