□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@ 第51号
□───────────────────――2009.03.30─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.051
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
現在、.NETが運用停止しております。管理者のご努力でサーバは回復して
いますが、併せてシステム更新も行っております。運用再開まで、今暫く
お待ちください。http://www.kojima-seminar.net/
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■NGU短信 > 『経済学部生のための基礎知識300題』の段
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☆関連サイト:http://www.ngugp.jp/
今月末で特色GPの事業期間が終了します。総仕上げのひとつとして全教員
による『経済学部生のための基礎知識300題』という冊子が完成しました。
何とか新年度のスタートに間に合いました。実現までに1年以上を要した
プロジェクトですが、形にまとめたことは重要な意味を持ちます。
「経済学基礎知識1000題」の事業の進捗については、これまでコジマガや
各種講演会などで報告してきた通りです。2年7ヶ月の間、極めて順調に
運用できたと自負しています。これも関係者の理解と協力のお蔭であると
感謝しています。具体的成果としては、CCSの自学自習のユーザ画面が
とても綺麗になり使いやすくなったこと、携帯電話からのアクセスが可能
になったこと、学生に達成感を与える目標機能が付与したことなどです。
些末な改善点まで挙げれば、枚挙にいとまがありません。
今回の冊子は一連の成果からスピンアウトしたものです。皆で作ったから
おしまいというわけでなく、新たな事業の始まりとして位置づけています。
取組の狙いには、Webベースだけでなく紙媒体でも提供することにあります。
Webだけでは、ICTが苦手であるとか環境が十分でない教員・学生ユーザを
自ずと排除した形になります。紙の良さは誰でもブラウズが可能で、伝統
的な媒体であるが故にユニバーサルアクセスを実現します。
また、Webにあるコンテンツをまとめ直すことで、教員には見直しの機会に
なりました。互いのコンテンツを簡単に見えるようにして、授業の内外で
使いやすい形にします。利用が可能な他人のコンテンツをチェックすれば、
授業内容に有機的結合が生まれるかも知れません。以上のような思惑通り
に進むと思いませんが、できるだけ多くのユーザが参加しやすい環境を
提供し、ボトルネックを取り払うことを狙いとしています。
21世紀となっても、伝統的「黒板とチョーク」システムは教育手法の根幹
を成しています。コスト的にも優れたこのシステムに拮抗できる教育手法
が提案・普及されれば、大きな転換になると思います。今や知識基盤社会
といわれる現代において、伝統的な手法に新たな要素を組み込み、創発を
引き出すことが求められると考えます。
個々の努力をまとめ上げるツールとして、ICTが存在感を高めています。
コミュニティの活性化、結合の確率を高めることに寄与しています。その
範囲が大学の中に広がること、そして少しでも改善できる分野が広がる
期待をしています。ドンキホーテのような考えかも知れませんが、今後も
継続してゆきたい取組です。
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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/
11年ぶりにゼミの卒論を卒業論文集として製本しました。1999年までは学内
のIT設備も十分でなく、ハードもソフトもバラバラという状態でした。その
ような状態では、全員が標準化できるのは印字した紙媒体しかありません。
先輩達の成果を学生に参照させるには、論文集として製本しておく必要があ
ります。年末が近くなると、ゼミ生が参考のために論文集をよく借りにきた
ので、本の傷みが増えてきました。しかし、卒論を徐々にPDF化することが
できるようになったために、現役生の参照が至極簡単になったことで論文集
の必要性が薄らぎました。この論文集への巻頭言はTIESにアップしています
ので、ご笑覧ください。
さて、3月16日に国際会議場センチュリーホールで卒業式が挙行されました。
10年ぶりに経済学部の総代はゼミから輩出できました。学部長表彰も2名が
対象となって、よく頑張ったと思います。これも本人たちが努力した4年間
の成果のひとつでしょう。
卒業式の当夜、恒例の追い出しコンパが開催されました。今回はOBの3名を
含む来賓6名に参会いただき、2/3/4年の参加で盛大に開催されました。40名
近いコンパですので、金山南(沢上)にある満珍館の3階フロアは貸し切り
となりました。他のお客さんに気を遣うことのない絶好の環境でした。
コンパの締めには今年のテーマである「情熱と好奇心」の話をしましたが、
ますます厳しさを増す経済社会の中で、これは自分の人生を切り拓くための
キーワードです。これからの人生には信じられないほどの辛いことや苦しい
ことに必ず遭遇します。その時でさえ、自分を鍛える絶好の境遇にいるのだ
と前向きに考えることができるかどうか。困難を自らの力で克服することで、
必ず人は成長するはずです。ゼミ生達が、そんな「強い人」になってくれる
ことを願って止みません。
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■編□集□後□記□
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閉塞感の漂う日本にあって、WBCでの侍ジャパンの活躍は大きな勇気を与えて
くれました。さまざまな語られ方がマスコミでされていますが、私には原監督
の姿が輝いて見えました。長嶋・王というカリスマの指導者の後では、地味に
映ってしまう原監督ですが、そのインタビューは立場を意識した発言でとても
好感が持てます。私は読売ファンではありませんが、原監督の笑顔はリストラ
を受けた者に大きな勇気を与えるのではないかと思います。
覚えている方も多いと思いますが、数年前にリーグ優勝を逃したという責任で、
2位だったにもかかわらず、監督を突然に解任されました。甲子園球場で敵将
タイガースの星野監督から花束と激励を受けた姿は印象的でした。本人には、
これからのチーム作りを構想していただけに、不本意な解任が悔しくて仕方が
なかったことでしょう。その時に星野監督は「そんなことで、へこたれるな!」
と声をかけたそうです。
その後、愚痴もこぼさず、再起をかけて努力し、今やWBCの日本代表監督として
凛としています。侍集団を統率するためには、解任(浪人)から復活(大将)
までの苦しい道程が必要であったかも知れません。
2009年2月5日木曜日
第50号(2009.02.05)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@ 第50号
□───────────────────――2009.02.05─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.050
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
コジマガは今回でなんと50号です。最近は各種の文書を書いていますので、
内容が重複していないかという心配が増えました。それでも継続の重要性
やストックすることでの力を認識していますので、怯むことなく発行して
いきたいと考えています。
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■NGU短信 > 卒論指導と「学びの場」の段
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☆関連サイト:http://www.cccties.org/news/080908/index.html
.NETのお知らせにアップしましたが、2月3日(火)に今年度の卒論指導が
無事終了しました。早く終了できるかどうかは、ゼミ生同士の協力体制が
確立しているかに依存します。では、なぜ今年は成功したのでしょうか?
その要因を3点ほど取り上げてみました。
1. サブゼミ教室を自主的に予約、確保した
2. 3年と4年のゼミ時間をクロスオーバーさせた
3. 終了期限を早めに設定し、進度に応じた3つ程のグループで対応した
卒論を書くという初めての経験に対して、ただ「やりなさい」ではうまく
いきません。「学びの場」にいれば自ずと完成のベクトルに向かうように
ゼミを設計するのが、指導者にもゼミ生にも満足度が高いと思われます。
この「場」は対面が中心ですが、もちろんサイバー空間でもこれを十分に
補うことができます。
例えば、今年度から始めたゼミ時間内でのダメ出し作業はうまく機能した
ように感じます。制限時間を決めた作業はゼミ生の集中力を鍛え、その場
で筆者への指摘ができるということ、さらに数回にわたる赤ペンでの指摘
の履歴によって、ダメ出しのHowtoが共有できました。この経験を共有する
ことが今後の作成プロセスに大きな影響を与えます。一方、この「場」に
いないゼミ生が必ず遅れがちなるという事実も看過できません。この例が
対面での教育効果です。
また、TIESの活用が違和感なく受け入れられたことも進度を速めました。
今年度はTIESの「2008卒業研究」という科目に「はじめに」「おわりに」
などの赤ペン指導PDF(計50回以上)があり、卒業研究発表のビデオが閲覧
できます。昨年までの先輩が受けたダメ出し指導のプロセスもアップして
いるので、これを参照しながら作成した学生は極めて作成が早くなります。
また、TIESでは他人の進捗状況が一覧できるので、励みやプレッシャーと
なり、これが作成の推進力にもなります。この状況を見るとから日本人の
特性である横並びの意識は悪いものでもありません。以上がサイバー空間
における「学びの場」とその活用方法でしょう。
皆と「場」を同期することから個々はエンパワーされます。お互いを知り、
相互扶助が始まり、知識・技術が共有されるようになります。進捗が速い
者は先行メリットとして、指導者から多くのノウハウを直接受けることに
なります。完了すれば指導者のクローンとして活躍し、コミュニティ内に
大きな成果をもたらします。このようにして強い組織が構成されます。
卒業論文の作成プロセスはあたかもマラソンのようであり、走者はゼミ生
です。指導者はコーチ役に徹することで目標を共有するとともに、ゼミ内
の信頼感を深めるような組織体制の維持・促進など環境確保に努めます。
学生は自分一人では上手く進めることができません。時に、横道に逸れて
いったり、やる気を消失したりします。かつてのように無理やりゴールへ
引っ張るのでなく、どこまで進めておけば達成できるか、遂行すべき作業
工程を学生と一緒に考えることが重要でしょう。走るのは彼らですから。
「TIES2008夏のシンポジウム in 北海道」でICTを活用したゼミ指導方法を
報告しています。今回のコラムに深く関連していますので、関心ある方は
関連サイトでリンクを張っていますので、ご参照ください。
―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/32152270
『アーキテクチュアの生態系』,濱野智史,NTT出版,\1,900
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この本のサブタイトルは「情報環境はいかに設計されてきたか」で、著者は
1980年生まれの若い研究者です。ネット社会学者という紹介ですが、社会学
は守備範囲が広いということを感じます。
まず、印象として日本独自のネット文化の進展を極めてうまくまとめている
ように感じました。例えば、なぜ日本に2ちゃんねる、mixi、ニコニコ動画、
ケータイ小説など独自のネット文化が生まれたのかを明快に説明しています。
これらは、日本特有の「繋がりの社会性」から生まれたものとしています。
ケータイを中心とした若者文化は「私の知らない世界」です。ボーカロイド
初音ミクや『恋空』は耳にしたことはありますが、本の説明によって初めて
理解できました。
この初音ミクや『恋空』の解説用語として「限定客観性」を用いたことに、
思わず笑いがこみあげてきました。というもの、経済学部で勉強したことの
ある読者ならば、「限定合理性」という用語を聞いたことがあると思います。
人間は経済理論の仮定通りに、すべての行動について合理的に行動している
わけではないとするノーベル経済学者サイモンの考え方です。これを捩って
限られたコミュニティでの客観的評価(限定客観性)を受けたとして、一般
のWebにも登場したという作品の背景を説明しています。
また、セカンドライフ、ツイッター、ニコニコ動画を「同期」をキーワード
として比較した手法は、素晴らしい視点であると思います。その他、例えば
第2章でグーグルとブログとの関係の捉え方は絶妙です。さらに説明に対し、
ブログにより「個をエンパワーするWeb」という表現など、現在のWebを表現
するための適切な用語がいくつも挙げられています。深い洞察と適切な言葉
により説得力があり、目がら鱗という箇所がいくつもあります。
筆者は、新奇のWeb文化に対する実際の批判や評価を回避しながら、可能な
限り客観的な立場を維持し、なぜそれが受容されてきたのかという日本文化
や社会論として持論を展開しています。
上述した用語以外にも、OpenPNE、フェイスブック、スカイプ、ウィニーなど
の用語解説本としても利用できるかも知れません。
『ウェブ進化論』の梅田氏やネットワーク理論、経営学などを引用しながら
参考文献には「クリエイティブ・コモンズ」のレッシグ、経済学者ハイエク
など興味が重なっていることが読み手の理解を促進したのかもしれません。
Webの進化をアーキテクチュアの視点から捉えることに成功した良本でしょう。
なお、最後に笑ってしまったのが、あとがきを書いた場所がネットカフェで
あること。一読を勧める本です。
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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/
1月20日(火)のゼミの時間を利用してマイルポストへ行きました。2年生の
ゼミで一度はマイルポストでと話していましたが、そのままだったことが
ずっと気がかりになっていました。開店1周年を経過しても、まだお店に
行ったことにない学生が多数おり、ビックリしました。体験させることが
いかに大事なことか。自分の経験を自ずと語るようになり、人に伝播して
ゆくはずですから、本学の全学生が来店するような推進プログラムが必要
かもしれません。
4年生の卒論については、上段のコラムで説明したので繰り返しませんが、
3年生も全員が6,000字以上の研究報告書(学部必須)を作成できました。
文字数では、すでに卒論の半分(次年度から12,000字)に到達しています。
作成プロセスでダメ出し体験からエントリシートの出来栄えも多少は良く
なると思います。次年度から4年ゼミが必修で、春学期にも開講されます。
就活を終了したゼミ生から卒論作成指導に戻ることができるので、来年度
はさらに早く卒論が終了できるものと期待しています。
3月16日(月)は卒業式です。ゼミの修了証を用意しなくてはなりません。
また、夜にはゼミの追い出だしコンパが予定されています。詳しくは.NET
にアップされるので、ご参照ください。
―――――――――――――――――――――――――――――――
■編□集□後□記□
―――――――――――――――――――――――――――――――
アメリカでは新大統領が誕生し、大きな変化が生まれる期待があります。
オバマ氏の経歴を見ると、類まれなる才能と強力な運を引き付ける人間力
があれば、誰でも大統領になれることを示しています。すなわち日本人が
親であってもそれが可能ということです。皆さんの子孫がアメリカ大統領
って想像できますか?
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■□□> コジマガ kojimag@ 第50号
□───────────────────――2009.02.05─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.050
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
コジマガは今回でなんと50号です。最近は各種の文書を書いていますので、
内容が重複していないかという心配が増えました。それでも継続の重要性
やストックすることでの力を認識していますので、怯むことなく発行して
いきたいと考えています。
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■NGU短信 > 卒論指導と「学びの場」の段
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☆関連サイト:http://www.cccties.org/news/080908/index.html
.NETのお知らせにアップしましたが、2月3日(火)に今年度の卒論指導が
無事終了しました。早く終了できるかどうかは、ゼミ生同士の協力体制が
確立しているかに依存します。では、なぜ今年は成功したのでしょうか?
その要因を3点ほど取り上げてみました。
1. サブゼミ教室を自主的に予約、確保した
2. 3年と4年のゼミ時間をクロスオーバーさせた
3. 終了期限を早めに設定し、進度に応じた3つ程のグループで対応した
卒論を書くという初めての経験に対して、ただ「やりなさい」ではうまく
いきません。「学びの場」にいれば自ずと完成のベクトルに向かうように
ゼミを設計するのが、指導者にもゼミ生にも満足度が高いと思われます。
この「場」は対面が中心ですが、もちろんサイバー空間でもこれを十分に
補うことができます。
例えば、今年度から始めたゼミ時間内でのダメ出し作業はうまく機能した
ように感じます。制限時間を決めた作業はゼミ生の集中力を鍛え、その場
で筆者への指摘ができるということ、さらに数回にわたる赤ペンでの指摘
の履歴によって、ダメ出しのHowtoが共有できました。この経験を共有する
ことが今後の作成プロセスに大きな影響を与えます。一方、この「場」に
いないゼミ生が必ず遅れがちなるという事実も看過できません。この例が
対面での教育効果です。
また、TIESの活用が違和感なく受け入れられたことも進度を速めました。
今年度はTIESの「2008卒業研究」という科目に「はじめに」「おわりに」
などの赤ペン指導PDF(計50回以上)があり、卒業研究発表のビデオが閲覧
できます。昨年までの先輩が受けたダメ出し指導のプロセスもアップして
いるので、これを参照しながら作成した学生は極めて作成が早くなります。
また、TIESでは他人の進捗状況が一覧できるので、励みやプレッシャーと
なり、これが作成の推進力にもなります。この状況を見るとから日本人の
特性である横並びの意識は悪いものでもありません。以上がサイバー空間
における「学びの場」とその活用方法でしょう。
皆と「場」を同期することから個々はエンパワーされます。お互いを知り、
相互扶助が始まり、知識・技術が共有されるようになります。進捗が速い
者は先行メリットとして、指導者から多くのノウハウを直接受けることに
なります。完了すれば指導者のクローンとして活躍し、コミュニティ内に
大きな成果をもたらします。このようにして強い組織が構成されます。
卒業論文の作成プロセスはあたかもマラソンのようであり、走者はゼミ生
です。指導者はコーチ役に徹することで目標を共有するとともに、ゼミ内
の信頼感を深めるような組織体制の維持・促進など環境確保に努めます。
学生は自分一人では上手く進めることができません。時に、横道に逸れて
いったり、やる気を消失したりします。かつてのように無理やりゴールへ
引っ張るのでなく、どこまで進めておけば達成できるか、遂行すべき作業
工程を学生と一緒に考えることが重要でしょう。走るのは彼らですから。
「TIES2008夏のシンポジウム in 北海道」でICTを活用したゼミ指導方法を
報告しています。今回のコラムに深く関連していますので、関心ある方は
関連サイトでリンクを張っていますので、ご参照ください。
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■ 本の紹介
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『アーキテクチュアの生態系』,濱野智史,NTT出版,\1,900
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この本のサブタイトルは「情報環境はいかに設計されてきたか」で、著者は
1980年生まれの若い研究者です。ネット社会学者という紹介ですが、社会学
は守備範囲が広いということを感じます。
まず、印象として日本独自のネット文化の進展を極めてうまくまとめている
ように感じました。例えば、なぜ日本に2ちゃんねる、mixi、ニコニコ動画、
ケータイ小説など独自のネット文化が生まれたのかを明快に説明しています。
これらは、日本特有の「繋がりの社会性」から生まれたものとしています。
ケータイを中心とした若者文化は「私の知らない世界」です。ボーカロイド
初音ミクや『恋空』は耳にしたことはありますが、本の説明によって初めて
理解できました。
この初音ミクや『恋空』の解説用語として「限定客観性」を用いたことに、
思わず笑いがこみあげてきました。というもの、経済学部で勉強したことの
ある読者ならば、「限定合理性」という用語を聞いたことがあると思います。
人間は経済理論の仮定通りに、すべての行動について合理的に行動している
わけではないとするノーベル経済学者サイモンの考え方です。これを捩って
限られたコミュニティでの客観的評価(限定客観性)を受けたとして、一般
のWebにも登場したという作品の背景を説明しています。
また、セカンドライフ、ツイッター、ニコニコ動画を「同期」をキーワード
として比較した手法は、素晴らしい視点であると思います。その他、例えば
第2章でグーグルとブログとの関係の捉え方は絶妙です。さらに説明に対し、
ブログにより「個をエンパワーするWeb」という表現など、現在のWebを表現
するための適切な用語がいくつも挙げられています。深い洞察と適切な言葉
により説得力があり、目がら鱗という箇所がいくつもあります。
筆者は、新奇のWeb文化に対する実際の批判や評価を回避しながら、可能な
限り客観的な立場を維持し、なぜそれが受容されてきたのかという日本文化
や社会論として持論を展開しています。
上述した用語以外にも、OpenPNE、フェイスブック、スカイプ、ウィニーなど
の用語解説本としても利用できるかも知れません。
『ウェブ進化論』の梅田氏やネットワーク理論、経営学などを引用しながら
参考文献には「クリエイティブ・コモンズ」のレッシグ、経済学者ハイエク
など興味が重なっていることが読み手の理解を促進したのかもしれません。
Webの進化をアーキテクチュアの視点から捉えることに成功した良本でしょう。
なお、最後に笑ってしまったのが、あとがきを書いた場所がネットカフェで
あること。一読を勧める本です。
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■最近のゼミから
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1月20日(火)のゼミの時間を利用してマイルポストへ行きました。2年生の
ゼミで一度はマイルポストでと話していましたが、そのままだったことが
ずっと気がかりになっていました。開店1周年を経過しても、まだお店に
行ったことにない学生が多数おり、ビックリしました。体験させることが
いかに大事なことか。自分の経験を自ずと語るようになり、人に伝播して
ゆくはずですから、本学の全学生が来店するような推進プログラムが必要
かもしれません。
4年生の卒論については、上段のコラムで説明したので繰り返しませんが、
3年生も全員が6,000字以上の研究報告書(学部必須)を作成できました。
文字数では、すでに卒論の半分(次年度から12,000字)に到達しています。
作成プロセスでダメ出し体験からエントリシートの出来栄えも多少は良く
なると思います。次年度から4年ゼミが必修で、春学期にも開講されます。
就活を終了したゼミ生から卒論作成指導に戻ることができるので、来年度
はさらに早く卒論が終了できるものと期待しています。
3月16日(月)は卒業式です。ゼミの修了証を用意しなくてはなりません。
また、夜にはゼミの追い出だしコンパが予定されています。詳しくは.NET
にアップされるので、ご参照ください。
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■編□集□後□記□
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アメリカでは新大統領が誕生し、大きな変化が生まれる期待があります。
オバマ氏の経歴を見ると、類まれなる才能と強力な運を引き付ける人間力
があれば、誰でも大統領になれることを示しています。すなわち日本人が
親であってもそれが可能ということです。皆さんの子孫がアメリカ大統領
って想像できますか?
2009年1月12日月曜日
第49号(2009.01.12)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@ 第49号
□───────────────────――2009.01.12─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.049
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いします。
昨年はコジマガを毎月発行し、計13号を皆さんに送信しました。我ながらよく
書けたものと驚いています。年末30日には恒例のOB会冬の祭典2008「忘年会」
がいつもの場所で開催され、無事に終了しました。そこで発表した2009年のゼミ
のテーマは「好奇心と情熱と」です。
ゼミのテーマは「人間力の養成」ですが、「好奇心と情熱と」が人間力を鍛え
ます。この言葉はコジマガ48号で紹介した『フラット化する世界』から引用し
ていますので、参照ください。世界的経済不況という厳しい環境の中にいても
ひときわ輝く「無敵の民」となるための条件です。
知能指数(IQ) < 好奇心指数(CQ) + 熱意指数(PQ) =人間力
―――――――――――――――――――――――――――――――
■NGU短信 > ゼミナール指導法と選抜方法の段
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☆関連サイト:http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/
10年以上の歳月と250名以上のゼミ生指導によって、ゼミの指導法も円熟期に
入ったかと思います。毎年のように新しい試みに挑戦していますので、最初の
頃とは大きく様変わりしたはずです。以下では、ゼミ生の応募と選抜方法を
イメージして、ゼミの運営指導方法を説明しようと思います。
春学期はグループ研究とプレゼンです。経済学部では2006年度から1年生春に
デジタル・プレゼンテーションという実習科目で、Powerpointの習得と実践を
行なっています。これは指定科目となので、全員が履修しなくてはなりません
が、単位を落としても再履修は不要という科目です。ここで学習したスキルを
元にゼミでの実践を通じて、プレゼンの腕を磨き上げます。
グループ研究は4名程度の班を4つ構成し、半期に5回程度の発表をします。
2週間に1回の割合で発表しながら、自分達の結論に到達するのが目標です。
目標を達成するために、皆で最大限の協働をすることが重要です。たとえ一人
ではできなくても他の人とならば継続できるということを体感します。これは
会社などで仕事を進める場合にも必要な「社会人基礎力」であるはずです。
秋学期は日本語能力の向上です。最終目標の卒論を仕上げなくてはなりません。
2年生は春学期の研究レポートを元にして、3年生は秋学期で進める卒業研究
に関する文章を洗練してゆきます。Wordの利用法から文章の構成に至るまで、
指導内容は多岐にわたります。知っているけれども使えない機能、書くことが
できない表現などを自分のものにするために、皆で文章をチェックします。
就職活動でのエントリーシートや就職後の業務日報など文章を必要とする場面
からは逃れられません。どうせならば楽しく、自分を鍛えるつもりで書く習慣を
身につけるとどんどん文章も上手くなるはずです。これにより自分の日本語と
ともにコミュニケーション能力も向上します。
ゼミでの具体的指導内容はWebサイトに記載しています。また、OBサイトも
参照するのもよいでしょう。ゼミはひとつの場に過ぎませんので、自分たちで
合宿・飲み会・社会見学・勉強会などを積極的に進めてください。不明な点は
ゼミの先輩に尋ねてみると良いでしょう。そのような積極性が新たな可能性を
切り拓くはずです。
ゼミに関する情報を元にして48時間よく考えた上、PCメールで連絡して下さい。
ビジネスで携帯メールを使うことは稀ですので、必ずPCでメールをすること。
話を聞いて「他のゼミがよさそう」という場合には、遠慮なく「やめます」と
連絡して下さい。また、定員超過の応募の際にゼミ入室を希望する場合には、
積極的な自己PRが必要です。例えば、これまでの大学生活を振り返って大学
卒業後のイメージをして下さい。そして、どのような自分でありたいかなどを
記載してもらえれば結構です。
以上、2008年度のゼミ案内でした。
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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/
先日のOB会で判明したことですが、夏に開催された産経eカレッジでのビデオ
へのコメントは、私の想定とは全くの別人でした。やはりネット社会において
情報を発信し続けていれば、いつかどこかで思わぬ反応があるということです。
コミュニティへの関与について、誰も関心がないから、あまり参加しないからと
いうように他人に理由を探す人が多いように感じます。まず、自分でやってみる
そして、好奇心を惹くようなアプローチをすることが重要です。
さて、2年前よりTIESを利用した卒論のダメ出し作業を試験的に続けていました。
今年度から本格的に開始していますが、極めて順調に進んでいます。シームレスな
情報交換とともにこれまでの個別指導が総てストックとして形成されます。ゼミ
での10年以上の指導ノウハウを具体的な方式として形に残すことに成功しました。
ICTの支援を得て、大きな進化となりました。これぞICTソリューションです。
(もちろん、これにはゼミ生の協力が必要不可欠ですが・・・)
大学で決められている卒業論文の提出日時に間に合った学生はほとんどいません
でした。しかし、今年度は全体の作業が、かなり早いペースで進行しています。
4年生の進捗状況はTIESで確認できますので、興味ある方は参照ください。
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■編□集□後□記□
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最近読んだ本の中で「競争力のある強い集団は"強い絆"で結ばれている」と
いうセンテンスに同感しました。強い絆を作るには、繋ぐ人が必要になります。
それをエバンジェリスト(evangelist)と称してはどうでしょう。その意味は・・・
(1) キリスト教における福音伝道者
(2) ある製品に関する熱狂的な信奉者で,他人にその良さを伝えようとする人
(3) 情報通信産業などにおいて,自社製品の啓発活動を行う職種
エバンジェリストには、きっと相手が火傷をするような「情熱」があるのでしょう。
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■□□> コジマガ kojimag@ 第49号
□───────────────────――2009.01.12─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.049
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いします。
昨年はコジマガを毎月発行し、計13号を皆さんに送信しました。我ながらよく
書けたものと驚いています。年末30日には恒例のOB会冬の祭典2008「忘年会」
がいつもの場所で開催され、無事に終了しました。そこで発表した2009年のゼミ
のテーマは「好奇心と情熱と」です。
ゼミのテーマは「人間力の養成」ですが、「好奇心と情熱と」が人間力を鍛え
ます。この言葉はコジマガ48号で紹介した『フラット化する世界』から引用し
ていますので、参照ください。世界的経済不況という厳しい環境の中にいても
ひときわ輝く「無敵の民」となるための条件です。
知能指数(IQ) < 好奇心指数(CQ) + 熱意指数(PQ) =人間力
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■NGU短信 > ゼミナール指導法と選抜方法の段
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☆関連サイト:http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/seminar/
10年以上の歳月と250名以上のゼミ生指導によって、ゼミの指導法も円熟期に
入ったかと思います。毎年のように新しい試みに挑戦していますので、最初の
頃とは大きく様変わりしたはずです。以下では、ゼミ生の応募と選抜方法を
イメージして、ゼミの運営指導方法を説明しようと思います。
春学期はグループ研究とプレゼンです。経済学部では2006年度から1年生春に
デジタル・プレゼンテーションという実習科目で、Powerpointの習得と実践を
行なっています。これは指定科目となので、全員が履修しなくてはなりません
が、単位を落としても再履修は不要という科目です。ここで学習したスキルを
元にゼミでの実践を通じて、プレゼンの腕を磨き上げます。
グループ研究は4名程度の班を4つ構成し、半期に5回程度の発表をします。
2週間に1回の割合で発表しながら、自分達の結論に到達するのが目標です。
目標を達成するために、皆で最大限の協働をすることが重要です。たとえ一人
ではできなくても他の人とならば継続できるということを体感します。これは
会社などで仕事を進める場合にも必要な「社会人基礎力」であるはずです。
秋学期は日本語能力の向上です。最終目標の卒論を仕上げなくてはなりません。
2年生は春学期の研究レポートを元にして、3年生は秋学期で進める卒業研究
に関する文章を洗練してゆきます。Wordの利用法から文章の構成に至るまで、
指導内容は多岐にわたります。知っているけれども使えない機能、書くことが
できない表現などを自分のものにするために、皆で文章をチェックします。
就職活動でのエントリーシートや就職後の業務日報など文章を必要とする場面
からは逃れられません。どうせならば楽しく、自分を鍛えるつもりで書く習慣を
身につけるとどんどん文章も上手くなるはずです。これにより自分の日本語と
ともにコミュニケーション能力も向上します。
ゼミでの具体的指導内容はWebサイトに記載しています。また、OBサイトも
参照するのもよいでしょう。ゼミはひとつの場に過ぎませんので、自分たちで
合宿・飲み会・社会見学・勉強会などを積極的に進めてください。不明な点は
ゼミの先輩に尋ねてみると良いでしょう。そのような積極性が新たな可能性を
切り拓くはずです。
ゼミに関する情報を元にして48時間よく考えた上、PCメールで連絡して下さい。
ビジネスで携帯メールを使うことは稀ですので、必ずPCでメールをすること。
話を聞いて「他のゼミがよさそう」という場合には、遠慮なく「やめます」と
連絡して下さい。また、定員超過の応募の際にゼミ入室を希望する場合には、
積極的な自己PRが必要です。例えば、これまでの大学生活を振り返って大学
卒業後のイメージをして下さい。そして、どのような自分でありたいかなどを
記載してもらえれば結構です。
以上、2008年度のゼミ案内でした。
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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/
先日のOB会で判明したことですが、夏に開催された産経eカレッジでのビデオ
へのコメントは、私の想定とは全くの別人でした。やはりネット社会において
情報を発信し続けていれば、いつかどこかで思わぬ反応があるということです。
コミュニティへの関与について、誰も関心がないから、あまり参加しないからと
いうように他人に理由を探す人が多いように感じます。まず、自分でやってみる
そして、好奇心を惹くようなアプローチをすることが重要です。
さて、2年前よりTIESを利用した卒論のダメ出し作業を試験的に続けていました。
今年度から本格的に開始していますが、極めて順調に進んでいます。シームレスな
情報交換とともにこれまでの個別指導が総てストックとして形成されます。ゼミ
での10年以上の指導ノウハウを具体的な方式として形に残すことに成功しました。
ICTの支援を得て、大きな進化となりました。これぞICTソリューションです。
(もちろん、これにはゼミ生の協力が必要不可欠ですが・・・)
大学で決められている卒業論文の提出日時に間に合った学生はほとんどいません
でした。しかし、今年度は全体の作業が、かなり早いペースで進行しています。
4年生の進捗状況はTIESで確認できますので、興味ある方は参照ください。
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■編□集□後□記□
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最近読んだ本の中で「競争力のある強い集団は"強い絆"で結ばれている」と
いうセンテンスに同感しました。強い絆を作るには、繋ぐ人が必要になります。
それをエバンジェリスト(evangelist)と称してはどうでしょう。その意味は・・・
(1) キリスト教における福音伝道者
(2) ある製品に関する熱狂的な信奉者で,他人にその良さを伝えようとする人
(3) 情報通信産業などにおいて,自社製品の啓発活動を行う職種
エバンジェリストには、きっと相手が火傷をするような「情熱」があるのでしょう。
2008年12月21日日曜日
第48号(2008.12.21)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@ 第48号
□───────────────────――2008.12.21─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.048
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
今年も残りわずかです。自分は1年でどれだけ変化できたのかを振り返るに
よい時期でしょう。ゼミに関していえば円熟期を迎えているように思います。
ゼミから学部へ、そして大学・社会へと教育効果の波及が求められているの
かも知れません。そのために時代の変化にいかに対応するかが課題でしょう。
さて、来週は年末恒例のゼミのOB会ですね。
来年のテーマは会場で発表しますので、お楽しみに。
―――――――――――――――――――――――――――――――
■NGU短信 > 同窓会40周年記念事業の段
―――――――――――――――――――――――――――――――
☆関連サイト:http://www.ngudo.com/
前回のコジマガでも案内しましたが、名古屋学院大学同窓会40周年記念事業
として、11月16日(日)に名古屋東急ホテルでパーティーで開催されました。
毎年、秋の大学祭にあわせて同窓会によるホームカミングデーが開催されて
いますが、今年は古田敦也氏(元ヤクルト選手兼監督)のトークショーと
懇親会が行なわれました。
この会は同窓会による運営なので、ゼミの同窓生ともゆっくり話ができます。
とても盛大で華やかなパーティなので気分も満たされます。このような会を
実行できる同窓会には敬服します。
近年、コミュニティの維持・形成には難しい環境になっています。おそらく
どこの同窓会も同じような状況でしょう。個人情報保護法によりクラス名簿
は作成しないとか、同窓会名簿は空欄だらけで同窓会の開催が危うくなって
いるという事例もあります。また、学校のサークルや職場での労働組合など
の参加率や組織率が低下傾向にあるということも拍車をかけています。
一方、SNS(mixiやFACEBOOKなど)のITツールによりネットのコミュニティ
活動は盛んになっている話もあります。ネットで新しい人間関係を構築する
人もいるでしょうが、一部の専門分野にとどまっているように思います。
というのも、新しい人間関係が発生する場合は、やはり対面の要素が必要に
なると思われるからです。
20代30代は、公私共に何かと多忙な時期かもしれません。同窓会という存在
も希薄であると思います。多くの人が持つイメージとしては、リタイアした
大先輩達が自分たちの思い出話に華を咲かせているという感じなのでしょう。
私も個人的にいくつかの同窓会とお付き合いをさせていただいていますが、
どの組織も活動的で若々しいイメージです。というのも、人の出会いを演出
しようとしている意思のある方ばかりだからです。ボランティアでお世話を
できる人たちは母校が大好きで、人と話すのが好きであるという共通の要素
を持っています。「人間力」も強靭です。
―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
―――――――――――――――――――――――――――――――
☆関連サイト:http://store.shopping.yahoo.co.jp/7andy/32010396.html
『フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来』,トーマス・フリードマン,
日本経済新聞
今さらですが読み終えました。最近、考えている問題意識とかなり重なり合う
箇所が多かったので、理解は容易で、読むペースも快適な本でした。数年前に
話題となった本ですが、なぜその時に読まなかったのかと少し反省しています。
しかし増補版には最近のトピックスが追加されているので、古さは感じません。
まず、筆者はグローバリゼーションの流れを大航海時代から1.0から3.0と定義
し、進行中のビジネス・経済の変化を読み解いています。難解な箇所は少なく
平易に解説されてるのは、気鋭のジャーナリストによるものであるという印象
を持ちました。
この本で筆者は、ITの普及によるグローバリゼーション3.0が人類の経済環境に
大きな変化をもたらしている現象に注目し、「フラット」という言葉で表現し
ています。すでに中国、インドなどの新興国の数十億の民がフラットな競技場
に登場し、自由な競争ができる時代になりました。知識階級において相当熾烈
な競争が予想され、読者は自らの将来に不安を覚えるようになると思われます。
しかし、上巻の最後にはフラット化した社会を生き残る条件、混沌とした現代
でも輝くことのできる人を挙げていました。
「無敵の民」になるはアダプター、パーソナライザー、ローカライザーである
べきだとしています。どのような変化に対応できる適応者(スペシャリスト・
ジェネラリストでもない、何でも屋)でなくてはならないとしています。また
日常の仕事でも自分なりの個性を付与することで、唯一無二のサービスを提供
できる人としています。そして、進行中であるグローバル化の流れを理解し、
それを地元に還元できる人を挙げています。
この章で読んで分かったことは、変化の時に強いのは、人を惹きつける魅力で
あり、世界のどこでにも共通する要素であることです。自分の強みを活かし、
変化を柔軟に受け入れ、自分を成長させることができる人でしょうか。まさに
「人間力」であると思います。
一番お薦めなのは、下巻の冒頭には7章「理想の才能を求めて」です。教育と
競争の問題をテーマとして扱っていますが、とても納得できる箇所があります。
グローバル化の進展が、先進国で暮らす若者たちの不安を煽っています。自分
の将来が不安な学生の質問で「大学で学ぶために必要な科目は?」と尋ねられ
たときの筆者の回答です。
まず、好きな先生の科目は誰?と友人にを片っ端から聞いて、その科目を受講
しなさい。内容は何でも構わない。ここで重要なことは、勉強をする楽しさを
感じることである。詳細な内容は忘れてしまうが、楽しかったという実感はい
つまでも自分に残っている。最初から学習する楽しさが分かる人は少ないので、
これを早い時期に体験することが重要である。特に、ひとりでは勉強を続ける
ことは難しい。
すなわち、興味関心の素になる好奇心(curiosity)、夢中になってそれに取り
組む熱意(Passion)が、知能よりも重要であるということです
知能指数(IQ)<好奇心指数(CQ)+熱意指数(PQ)
まさに、その通りです。
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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/dynamic/details.php?key=1201&ckey=24&sf=f
卒業研究発表会(学内審査会)が終了しました。発表者はじめそれをフォロー
してくれた皆さんに感謝します。ゼミからは9名が参加をしました。17日(水)
には国際会議場で公開審査会が行なわれました。学内審査から選ばれた6名の
発表会で、上位3名を表彰します。最優秀賞と経済学部長賞(第1席と2席)が
ゼミ生が獲得しました。(詳細は関連サイトを参照)
結果はどうであれ、2002年から経済学部卒業研究発表会がスタートして、立ち
上げから育ててきた者として、盛大に開催されたことに深い感慨を覚えます。
大学で頑張っている学生がお互いに競い合うイベントは、素晴らしいことです。
これまで描いてきた夢のひとつが8年目にしてかなった時間でもありました。
また、12月9日(火)にはゼミ社会見学と合宿を実施し、無事に終了しました。
社会見学はCBC(中部日本放送)へNGUバスで伺い、施設見学とともにデジタル
放送における業界の影響をお話いただきました。また携帯との連動番組に関し
合宿では、卒論の大ダメ出し大会を実施しました。まずダメ出しの手順を要約
した配布資料で確認します。次に、自分たちが書いてきた文章を交換します。
手元の文章の一段落を10分間で全員一斉にチェックすると、会場は静まり返えり
皆が集中している様子が窺えます。その後、5分間ほどで作者とともにチェック
した部分を確認します。これを5回繰り返しました。
初めてダメ出しを体験する学生も、他人の指摘箇所を参照することで分かって
来るようです。5回も実施すると頭が疲れてくるようですが、トレーニングと
しては最高です。この作業光景を見ながら、ゼミはさらに進化したように感じ
ました。皆で頑張ることとその成功体験を得たようです。
ここに何人かのOBも参加してくれて、とても助かりました。就職を控えた学生
に対して、実体験を語ってもらうにはこの上ない機会となりました。社会見学
や合宿も極めて順調です。
―――――――――――――――――――――――――――――――
■編□集□後□記□
―――――――――――――――――――――――――――――――
時間を見つけては.NETにデータを加えています。あまり時間をあけてしまうと
何をしたかが思い出せないからです。ネットは情報爆発の時代に入っています。
自分の足跡は確実に残っていきますが、編集作業がより難しくなると予想され
ます。インターネットは知識社会基盤として変容しており、参加するためには、
ネガティブなことや批評・批判には深い洞察が必要です。また、ポジティブな
思いを記録することで、将来の自分の振り返りにとても役立つように思います。
年末年始は片付けに加えて、ネット上のデータを整理されることをお薦めします。
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@ 第48号
□───────────────────――2008.12.21─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.048
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
今年も残りわずかです。自分は1年でどれだけ変化できたのかを振り返るに
よい時期でしょう。ゼミに関していえば円熟期を迎えているように思います。
ゼミから学部へ、そして大学・社会へと教育効果の波及が求められているの
かも知れません。そのために時代の変化にいかに対応するかが課題でしょう。
さて、来週は年末恒例のゼミのOB会ですね。
来年のテーマは会場で発表しますので、お楽しみに。
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■NGU短信 > 同窓会40周年記念事業の段
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☆関連サイト:http://www.ngudo.com/
前回のコジマガでも案内しましたが、名古屋学院大学同窓会40周年記念事業
として、11月16日(日)に名古屋東急ホテルでパーティーで開催されました。
毎年、秋の大学祭にあわせて同窓会によるホームカミングデーが開催されて
いますが、今年は古田敦也氏(元ヤクルト選手兼監督)のトークショーと
懇親会が行なわれました。
この会は同窓会による運営なので、ゼミの同窓生ともゆっくり話ができます。
とても盛大で華やかなパーティなので気分も満たされます。このような会を
実行できる同窓会には敬服します。
近年、コミュニティの維持・形成には難しい環境になっています。おそらく
どこの同窓会も同じような状況でしょう。個人情報保護法によりクラス名簿
は作成しないとか、同窓会名簿は空欄だらけで同窓会の開催が危うくなって
いるという事例もあります。また、学校のサークルや職場での労働組合など
の参加率や組織率が低下傾向にあるということも拍車をかけています。
一方、SNS(mixiやFACEBOOKなど)のITツールによりネットのコミュニティ
活動は盛んになっている話もあります。ネットで新しい人間関係を構築する
人もいるでしょうが、一部の専門分野にとどまっているように思います。
というのも、新しい人間関係が発生する場合は、やはり対面の要素が必要に
なると思われるからです。
20代30代は、公私共に何かと多忙な時期かもしれません。同窓会という存在
も希薄であると思います。多くの人が持つイメージとしては、リタイアした
大先輩達が自分たちの思い出話に華を咲かせているという感じなのでしょう。
私も個人的にいくつかの同窓会とお付き合いをさせていただいていますが、
どの組織も活動的で若々しいイメージです。というのも、人の出会いを演出
しようとしている意思のある方ばかりだからです。ボランティアでお世話を
できる人たちは母校が大好きで、人と話すのが好きであるという共通の要素
を持っています。「人間力」も強靭です。
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■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://store.shopping.yahoo.co.jp/7andy/32010396.html
『フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来』,トーマス・フリードマン,
日本経済新聞
今さらですが読み終えました。最近、考えている問題意識とかなり重なり合う
箇所が多かったので、理解は容易で、読むペースも快適な本でした。数年前に
話題となった本ですが、なぜその時に読まなかったのかと少し反省しています。
しかし増補版には最近のトピックスが追加されているので、古さは感じません。
まず、筆者はグローバリゼーションの流れを大航海時代から1.0から3.0と定義
し、進行中のビジネス・経済の変化を読み解いています。難解な箇所は少なく
平易に解説されてるのは、気鋭のジャーナリストによるものであるという印象
を持ちました。
この本で筆者は、ITの普及によるグローバリゼーション3.0が人類の経済環境に
大きな変化をもたらしている現象に注目し、「フラット」という言葉で表現し
ています。すでに中国、インドなどの新興国の数十億の民がフラットな競技場
に登場し、自由な競争ができる時代になりました。知識階級において相当熾烈
な競争が予想され、読者は自らの将来に不安を覚えるようになると思われます。
しかし、上巻の最後にはフラット化した社会を生き残る条件、混沌とした現代
でも輝くことのできる人を挙げていました。
「無敵の民」になるはアダプター、パーソナライザー、ローカライザーである
べきだとしています。どのような変化に対応できる適応者(スペシャリスト・
ジェネラリストでもない、何でも屋)でなくてはならないとしています。また
日常の仕事でも自分なりの個性を付与することで、唯一無二のサービスを提供
できる人としています。そして、進行中であるグローバル化の流れを理解し、
それを地元に還元できる人を挙げています。
この章で読んで分かったことは、変化の時に強いのは、人を惹きつける魅力で
あり、世界のどこでにも共通する要素であることです。自分の強みを活かし、
変化を柔軟に受け入れ、自分を成長させることができる人でしょうか。まさに
「人間力」であると思います。
一番お薦めなのは、下巻の冒頭には7章「理想の才能を求めて」です。教育と
競争の問題をテーマとして扱っていますが、とても納得できる箇所があります。
グローバル化の進展が、先進国で暮らす若者たちの不安を煽っています。自分
の将来が不安な学生の質問で「大学で学ぶために必要な科目は?」と尋ねられ
たときの筆者の回答です。
まず、好きな先生の科目は誰?と友人にを片っ端から聞いて、その科目を受講
しなさい。内容は何でも構わない。ここで重要なことは、勉強をする楽しさを
感じることである。詳細な内容は忘れてしまうが、楽しかったという実感はい
つまでも自分に残っている。最初から学習する楽しさが分かる人は少ないので、
これを早い時期に体験することが重要である。特に、ひとりでは勉強を続ける
ことは難しい。
すなわち、興味関心の素になる好奇心(curiosity)、夢中になってそれに取り
組む熱意(Passion)が、知能よりも重要であるということです
知能指数(IQ)<好奇心指数(CQ)+熱意指数(PQ)
まさに、その通りです。
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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/dynamic/details.php?key=1201&ckey=24&sf=f
卒業研究発表会(学内審査会)が終了しました。発表者はじめそれをフォロー
してくれた皆さんに感謝します。ゼミからは9名が参加をしました。17日(水)
には国際会議場で公開審査会が行なわれました。学内審査から選ばれた6名の
発表会で、上位3名を表彰します。最優秀賞と経済学部長賞(第1席と2席)が
ゼミ生が獲得しました。(詳細は関連サイトを参照)
結果はどうであれ、2002年から経済学部卒業研究発表会がスタートして、立ち
上げから育ててきた者として、盛大に開催されたことに深い感慨を覚えます。
大学で頑張っている学生がお互いに競い合うイベントは、素晴らしいことです。
これまで描いてきた夢のひとつが8年目にしてかなった時間でもありました。
また、12月9日(火)にはゼミ社会見学と合宿を実施し、無事に終了しました。
社会見学はCBC(中部日本放送)へNGUバスで伺い、施設見学とともにデジタル
放送における業界の影響をお話いただきました。また携帯との連動番組に関し
合宿では、卒論の大ダメ出し大会を実施しました。まずダメ出しの手順を要約
した配布資料で確認します。次に、自分たちが書いてきた文章を交換します。
手元の文章の一段落を10分間で全員一斉にチェックすると、会場は静まり返えり
皆が集中している様子が窺えます。その後、5分間ほどで作者とともにチェック
した部分を確認します。これを5回繰り返しました。
初めてダメ出しを体験する学生も、他人の指摘箇所を参照することで分かって
来るようです。5回も実施すると頭が疲れてくるようですが、トレーニングと
しては最高です。この作業光景を見ながら、ゼミはさらに進化したように感じ
ました。皆で頑張ることとその成功体験を得たようです。
ここに何人かのOBも参加してくれて、とても助かりました。就職を控えた学生
に対して、実体験を語ってもらうにはこの上ない機会となりました。社会見学
や合宿も極めて順調です。
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■編□集□後□記□
―――――――――――――――――――――――――――――――
時間を見つけては.NETにデータを加えています。あまり時間をあけてしまうと
何をしたかが思い出せないからです。ネットは情報爆発の時代に入っています。
自分の足跡は確実に残っていきますが、編集作業がより難しくなると予想され
ます。インターネットは知識社会基盤として変容しており、参加するためには、
ネガティブなことや批評・批判には深い洞察が必要です。また、ポジティブな
思いを記録することで、将来の自分の振り返りにとても役立つように思います。
年末年始は片付けに加えて、ネット上のデータを整理されることをお薦めします。
2008年11月19日水曜日
第47号(2008.11.19)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@ 第47号
□───────────────────――2008.11.19─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.047
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
次期アメリカ大統領はオバマ氏に決まりました。現役のゼミ生で留学中に彼と
握手をした者もいます。オバマ氏の演説にはCHANGEという言葉がよく使われて
いますが、何事もやれば「できる」には同感です。そのエンジンは「人間力」
であり、ゼミではそれを鍛えます。変化を恐れずに前に進むことが重要です。
そこで、今回は名古屋学院大学のチェンジについてご紹介しようと思います。
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■NGU短信 > NGUチェンジの段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/
大学が良い方向へ変わっているという手ごたえがあります。このような動きを
さらに加速するためには、(1)活動の周知、(2)口コミ宣伝、(3)関係者の自信、
などが必要であると思います。一朝一夕にブランド力は向上しませんが、常に
発信し続けることが重要でしょう。OBの皆様にも関心を持ち、お時間が許せば
ご参加いただければ幸いです。
○ペットボトルキャップ
学生たちの自主的な取り組みとして、ペットボトルキャップをワクチンに
充てるということで約50万個を達成しました。中日新聞などでも取り上げら
れたので、ご存知の方も多いと思いますが、この数字は素晴らしいものです。
1から50万まで数え上げるだけでも大変です。そのように考えるといかにこの
数字が大きいものかを実感できるのではないでしょうか。
○学会の開催
名古屋へ移転以来、各種学会が本学で開催されるようになりました。学会は
いろいろな分野があり、その規模も世界大会から全国大会・地方大会まで様々
です。交通至便なことから本学での開催が多くなりました。これは学術分野で
名前を高めるにはとても効果があります。また、多くの研究者が来場される
ことで、アカデミックな雰囲気になります。高校までとは決定的に違うので、
学生たちへの効果(自分たちはアカデミックな場所にいるという気持ち)も
徐々に出てくるのではと思います。
○経済学検定と勉強サークル
経済学検定(ERE)は15年ほど前から実施されています。最初の頃のゼミ生
には案内したかも知れません。当時は相当難しい問題が出題されていた印象が
あります。大学の講義の範囲をかなり超えているので、学生へ強く勧めること
はしませんでした。しかし、最近はEREにもミクロ・マクロの2科目受験という
コースができたり、出題範囲は基礎的な内容からと幅が広くなったということ
です。若手の先生方からカリキュラムのひとつとして取り入れてはという声が
上がりました。そこで、EREのミクロ・マクロで基準以上の成績を取った学生
を学部で単位認定することにしました。また、受験を積極的に勧めることに
なりました。ゼミで紹介したところ、2年のゼミ生がこれに反応しました。
最近は、彼らが自主的な勉強会を開いて、夜遅くまで頑張っています。この
集まりを勉強サークルとして申請しています。このように大学の施設・制度を
活用する学生がどんどん増えることで、良い外部性が働くはずです。勉強する
のに相応しい環境になることを期待します。
○新棟建設:名古屋キャンパス
名古屋キャンパスの南側に新棟の建設が決定しました。学生ホールを中心に
5階建ての建造物の予定ですが、居場所がないという学生の声に呼応したもの
でしょう。キャリアセンターも新棟に移転するということで、学生サポートの
色合いが強く出ています。また、クラブハウス増設とともに合宿所も用意する
そうです。希少な学内資源を有効に活用するためにも、頑張っているる学生が
これらに応えてくれることを期待しています。
○地下鉄のポスター:経済学部
現在、経済学部には企業研究2という授業があります。これは実業界で
活躍している方を講師としてお招きし、オムニバス形式で学生に話をして
もらう授業です。この科目は公開授業ですので、申し込みいただければ、
どなたでも参加可能です。(科目等履修生ではありませんので、単位認定
はされませんが・・・)これを広くPRすべく、今年度は地下鉄の吊広告
ならびにJR金山駅の構内に広告宣伝をしました。先日のサブゼミの飲み会
(詳細は.NET参照)の後、皆で金山駅を通りかかった際にこれを発見して
ビックリです。地下鉄の吊広告もゼミの後、学生と地下鉄に乗車した際に、
チェックすると自然と話題になります。
○その他
瀬戸グランドの整備:野球場、アーチェリー場、第2グランド人工芝化
(第38号で紹介)
名古屋キャンパス禁煙化:指定場所の喫煙所新設(2008年4月より)
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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/
来年度の3・4年ゼミは開講されませんが、2年生のゼミ選考がありました。
今年は1年生の指定科目「統計学入門」を担当したので、学科生全員が私の
顔を知っています。ということは、応募も多くなるわけで(これは本当か?)、
倍率が2倍を超えてしまいました。これまで通り能力でなく「やる気」さえ
あれば、誰でもウェルカムです。そこで十分にゼミの説明をした後に、選考
課題としてメールにやる気を書いてもらいました。もちろん、この時点で「
やっぱり辞めた」ということは何ら問題ありません。それでも多くの1年生
が真摯な気持ちでメールをくれました。本当に悩んだ選考となりましたが、
彼らの期待に添えるようなゼミにしなくてはなりません。
今年も12月が近づき、卒論の追い込み時期となっています。3年生は卒論の
テーマ選択と作成、4年生は完成へ向けての作業です。毎週火曜日のゼミは
20名ほどの発表を聞いて、コメントをしています。水曜日には残りの学生と
いうように取り組んでいます。
□ゼミ予定 : 毎週火曜日(15時~20時迄):日比野503教室
サブゼミ : 毎週水曜日(14時~17時頃):白鳥305教室
彼らには毎週のように発表をしてもらっていますが、常に伝えていることは
「自分で進めること」そのためのコーチが担当教員である、ということです。
社会で素晴らしい仕事をするには、目標の設定から下準備・実行、振り返り
が必要です。これまでにそのような経験が乏しい学生ですから、ゼミで皆が
一緒に勉強する環境とペースメーカーである担当教員によって、誰でも困難
は乗り越えられるはずです。
さて、卒業研究発表会も名古屋へ来て、大きくリニューアルしました。今回
より予選決勝という形になりましたので、懸案だった採点問題は解決される
ことでしょう。実施の日程は以下の通りです。初めてのことなのでどのよう
になるか分かりませんので、お時間のある方は、是非、ご参加下さい。
1.卒業研究発表学内審査会(予選)
12月1日(月),2日(火),4日(木),5日(金)
4時限目(15:00~)白鳥キャンパス
2.卒業研究発表公開審査会(決勝)
17日(水)
国際会議場 224会議室
□ゼミ社会見学・合宿
12月9日(火)
社会見学:CBC(中部日本放送)、15:00 大学出発
宿泊場所:京屋旅館 ダメ出し大会
詳細は.NETにある学生からのお知らせをご覧下さい。
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■編□集□後□記□
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.NETのトップページ「お知らせ」はOBの皆さんが投稿可能です。ホーム
→お知らせ(NEWS)→ニュース投稿から書き込み可能です。反映させるには
投稿された内容を管理者側で承認しなくてはなりません。そこで、もし
投稿された場合には、お手数ですが児島までメールでご連絡ください。
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@ 第47号
□───────────────────――2008.11.19─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.047
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
次期アメリカ大統領はオバマ氏に決まりました。現役のゼミ生で留学中に彼と
握手をした者もいます。オバマ氏の演説にはCHANGEという言葉がよく使われて
いますが、何事もやれば「できる」には同感です。そのエンジンは「人間力」
であり、ゼミではそれを鍛えます。変化を恐れずに前に進むことが重要です。
そこで、今回は名古屋学院大学のチェンジについてご紹介しようと思います。
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■NGU短信 > NGUチェンジの段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/
大学が良い方向へ変わっているという手ごたえがあります。このような動きを
さらに加速するためには、(1)活動の周知、(2)口コミ宣伝、(3)関係者の自信、
などが必要であると思います。一朝一夕にブランド力は向上しませんが、常に
発信し続けることが重要でしょう。OBの皆様にも関心を持ち、お時間が許せば
ご参加いただければ幸いです。
○ペットボトルキャップ
学生たちの自主的な取り組みとして、ペットボトルキャップをワクチンに
充てるということで約50万個を達成しました。中日新聞などでも取り上げら
れたので、ご存知の方も多いと思いますが、この数字は素晴らしいものです。
1から50万まで数え上げるだけでも大変です。そのように考えるといかにこの
数字が大きいものかを実感できるのではないでしょうか。
○学会の開催
名古屋へ移転以来、各種学会が本学で開催されるようになりました。学会は
いろいろな分野があり、その規模も世界大会から全国大会・地方大会まで様々
です。交通至便なことから本学での開催が多くなりました。これは学術分野で
名前を高めるにはとても効果があります。また、多くの研究者が来場される
ことで、アカデミックな雰囲気になります。高校までとは決定的に違うので、
学生たちへの効果(自分たちはアカデミックな場所にいるという気持ち)も
徐々に出てくるのではと思います。
○経済学検定と勉強サークル
経済学検定(ERE)は15年ほど前から実施されています。最初の頃のゼミ生
には案内したかも知れません。当時は相当難しい問題が出題されていた印象が
あります。大学の講義の範囲をかなり超えているので、学生へ強く勧めること
はしませんでした。しかし、最近はEREにもミクロ・マクロの2科目受験という
コースができたり、出題範囲は基礎的な内容からと幅が広くなったということ
です。若手の先生方からカリキュラムのひとつとして取り入れてはという声が
上がりました。そこで、EREのミクロ・マクロで基準以上の成績を取った学生
を学部で単位認定することにしました。また、受験を積極的に勧めることに
なりました。ゼミで紹介したところ、2年のゼミ生がこれに反応しました。
最近は、彼らが自主的な勉強会を開いて、夜遅くまで頑張っています。この
集まりを勉強サークルとして申請しています。このように大学の施設・制度を
活用する学生がどんどん増えることで、良い外部性が働くはずです。勉強する
のに相応しい環境になることを期待します。
○新棟建設:名古屋キャンパス
名古屋キャンパスの南側に新棟の建設が決定しました。学生ホールを中心に
5階建ての建造物の予定ですが、居場所がないという学生の声に呼応したもの
でしょう。キャリアセンターも新棟に移転するということで、学生サポートの
色合いが強く出ています。また、クラブハウス増設とともに合宿所も用意する
そうです。希少な学内資源を有効に活用するためにも、頑張っているる学生が
これらに応えてくれることを期待しています。
○地下鉄のポスター:経済学部
現在、経済学部には企業研究2という授業があります。これは実業界で
活躍している方を講師としてお招きし、オムニバス形式で学生に話をして
もらう授業です。この科目は公開授業ですので、申し込みいただければ、
どなたでも参加可能です。(科目等履修生ではありませんので、単位認定
はされませんが・・・)これを広くPRすべく、今年度は地下鉄の吊広告
ならびにJR金山駅の構内に広告宣伝をしました。先日のサブゼミの飲み会
(詳細は.NET参照)の後、皆で金山駅を通りかかった際にこれを発見して
ビックリです。地下鉄の吊広告もゼミの後、学生と地下鉄に乗車した際に、
チェックすると自然と話題になります。
○その他
瀬戸グランドの整備:野球場、アーチェリー場、第2グランド人工芝化
(第38号で紹介)
名古屋キャンパス禁煙化:指定場所の喫煙所新設(2008年4月より)
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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.kojima-seminar.net/
来年度の3・4年ゼミは開講されませんが、2年生のゼミ選考がありました。
今年は1年生の指定科目「統計学入門」を担当したので、学科生全員が私の
顔を知っています。ということは、応募も多くなるわけで(これは本当か?)、
倍率が2倍を超えてしまいました。これまで通り能力でなく「やる気」さえ
あれば、誰でもウェルカムです。そこで十分にゼミの説明をした後に、選考
課題としてメールにやる気を書いてもらいました。もちろん、この時点で「
やっぱり辞めた」ということは何ら問題ありません。それでも多くの1年生
が真摯な気持ちでメールをくれました。本当に悩んだ選考となりましたが、
彼らの期待に添えるようなゼミにしなくてはなりません。
今年も12月が近づき、卒論の追い込み時期となっています。3年生は卒論の
テーマ選択と作成、4年生は完成へ向けての作業です。毎週火曜日のゼミは
20名ほどの発表を聞いて、コメントをしています。水曜日には残りの学生と
いうように取り組んでいます。
□ゼミ予定 : 毎週火曜日(15時~20時迄):日比野503教室
サブゼミ : 毎週水曜日(14時~17時頃):白鳥305教室
彼らには毎週のように発表をしてもらっていますが、常に伝えていることは
「自分で進めること」そのためのコーチが担当教員である、ということです。
社会で素晴らしい仕事をするには、目標の設定から下準備・実行、振り返り
が必要です。これまでにそのような経験が乏しい学生ですから、ゼミで皆が
一緒に勉強する環境とペースメーカーである担当教員によって、誰でも困難
は乗り越えられるはずです。
さて、卒業研究発表会も名古屋へ来て、大きくリニューアルしました。今回
より予選決勝という形になりましたので、懸案だった採点問題は解決される
ことでしょう。実施の日程は以下の通りです。初めてのことなのでどのよう
になるか分かりませんので、お時間のある方は、是非、ご参加下さい。
1.卒業研究発表学内審査会(予選)
12月1日(月),2日(火),4日(木),5日(金)
4時限目(15:00~)白鳥キャンパス
2.卒業研究発表公開審査会(決勝)
17日(水)
国際会議場 224会議室
□ゼミ社会見学・合宿
12月9日(火)
社会見学:CBC(中部日本放送)、15:00 大学出発
宿泊場所:京屋旅館 ダメ出し大会
詳細は.NETにある学生からのお知らせをご覧下さい。
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■編□集□後□記□
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.NETのトップページ「お知らせ」はOBの皆さんが投稿可能です。ホーム
→お知らせ(NEWS)→ニュース投稿から書き込み可能です。反映させるには
投稿された内容を管理者側で承認しなくてはなりません。そこで、もし
投稿された場合には、お手数ですが児島までメールでご連絡ください。
2008年10月17日金曜日
第46号(2008.10.17)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@ 第46号
□───────────────────――2008.10.17─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.046
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
10月2日(木)の昼休みに名古屋キャンパスのチャペルでカレッジアワーを
担当しました。ここでは本の紹介をすることになっていましたので、以前、
コジマガでも取り上げた『海嶺』の話をさせてもらいました。キリスト教の
神聖な場所だけに、考えた挙句、三浦綾子氏の作品にすることにしました。
先日、チャペルで学生に紹介した裁断橋へ行きました。伝馬町の旧東海道に
あります。今回話すことにで、行きたかった場所へ誘われたのでしょうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――
■NGU短信 > 大学生のためのマーケティングセミナーの段
―――――――――――――――――――――――――――――――
☆関連サイト:http://www.cpc.or.jp/html/mg/mg_top.htm
10月3日(金)に中部マーケティング協会が主催する『大学生のためのマーケ
ティングセミナー』がありました。同協会の普及啓発事業として、毎年、
愛知近辺の大学3年生を中心にセミナーが開催されています。参加には紹介が
必要ですが、ありがたいことに商学部の先生よりお誘いをいただいたので、
数年前からゼミで案内をし、希望者がこれに参加をしています。いつもは
授業や仕事と重なって出席できませんでしたが、今回初めて参加しました。
今年は、ほとんどの3年ゼミ生と4年生数名が参加しました。10月この時期に
全員スーツでの参加は就職意識を高めるには絶好の機会です。2つの講演が
用意され、NTTドコモとコンサルタントの方のお話でした。どりらも対象者を
意識いただいているので、社会人となる学生にはとてもよい内容でした。
先日ゼミで彼らに話したばかりのことが、講師の口からも語っていただき、
ダメ押しには助かります。思わず苦笑してしまいました。また、講師陣は
私と同じ世代ですので、学生に伝えたいことは似ているのでしょう。
セミナーの後には懇親会です。軽食をご用意いただいて、暫くの懇談の後、
ドコモの携帯ゲーム『千切り』を使った対抗戦があり、ゼミ生たちの多くは
賞品をゲットです。やはり大学対抗だけにすれば、学生たちは燃えます。
私はゲームに参加できませんでしたので賞品はありませんでしたが、それ
以上の人脈が新たにできて、とても満足です。やはり何事も積極的に外へ
出向かなくてはいけません。
―――――――――――――――――――――――――――――――
■最近のゼミから
―――――――――――――――――――――――――――――――
☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/
秋は卒論作成が最大のテーマです。そこでTIESに『卒業研究2008』という
科目を設定しました。これまでは卒論をPDFファイルにしてゼミのサイトで
広く公開してきましたが、最近はこれらをTIES内に移動させつつあります。
TIESには完成版のPDFだけでなく、児島の赤ペン指導のプロセスまでもPDFに
なっています。これを見るとゼミ生一人ひとりの成長過程が分かります。
また、卒業研究発表会以外に、ゼミ生の発表ビデオがここに残っています。
いずれも学内のみの公開設定なので、特に大きな問題はありません。先輩
の資料を元にゼミの後輩たちが参照するので、さらにゼミの改善は進みます。
すでに案内はしていますが、卒業生の方もTIESはご利用いただけます。
さて、ゼミ開催日の火曜日は白鳥学舎が大混雑です。ゼミ生がゆっくりと
作業するにはあまりにも適さない環境になっていました。時間帯によっては
自分の席すら確保できないという悲惨な状態でした。いつも秋学期では、
ゼミ生に時間と場所を共有してもらい、相互扶助とともに信頼感を高める
ことを最大の目的としています。これを達成するには、新たな空間を確保
した方が良いと感じていました。
そこで、日比野学舎への移動を決めました。ここは午後に授業が開かれて
おらず、噂に違わず閑古鳥が鳴いています。また、白鳥学舎からは歩いて
10分程かかり、午後8時までに出なければなりません。でも、帰りは地下鉄
至便ですし、ゼミの後に飲みに行くこともできそうです。近くにコンビニ
やマイルポストもあり、今後はいろいろな展開が考えられます。
新しい教室の日比野学舎503教室では60名程が収容でき、のびのびと作業に
取り組めます。また、だらしない学生からマイナスの影響を受けることもなく、
長時間にわたって快適な仕事が達成できます。結果として、生産性が高く、
一段と改善できています。水曜日のサブゼミも順調ですので、年末までに
ゼミ生たちは自分の目標を達成してくれることでしょう。
しかし、火・水曜日で30名以上の発表を聞いて、各人にコメントをつけるの
も過酷な作業です。これも改善できないものか・・・
―――――――――――――――――――――――――――――――
■編□集□後□記□
―――――――――――――――――――――――――――――――
☆関連サイト:http://www.ngudo.com
毎年、大学祭にあわせてホームカミングデーが開催されており、我がゼミも
これに便乗して、ささやかな集まりを持っています。今年は同窓会の40周年
を記念して、11月16日(日)に名古屋東急ホテルでパーティーとなりました。
今回は古田敦也氏(ヤクルト元選手兼監督)のトークショーです。前回の5年
前には35周年パーティとして、同じ場所でモト冬樹のライブショーでした。
その時、なぜかサインをいただいています。(笑
今回も同窓会の暖かいお言葉に甘え、私は参加させていただきます。出席を
予定されている人は会場でお会いいたしましょう。楽しみにしています。
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@ 第46号
□───────────────────――2008.10.17─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.046
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
10月2日(木)の昼休みに名古屋キャンパスのチャペルでカレッジアワーを
担当しました。ここでは本の紹介をすることになっていましたので、以前、
コジマガでも取り上げた『海嶺』の話をさせてもらいました。キリスト教の
神聖な場所だけに、考えた挙句、三浦綾子氏の作品にすることにしました。
先日、チャペルで学生に紹介した裁断橋へ行きました。伝馬町の旧東海道に
あります。今回話すことにで、行きたかった場所へ誘われたのでしょうか。
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■NGU短信 > 大学生のためのマーケティングセミナーの段
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☆関連サイト:http://www.cpc.or.jp/html/mg/mg_top.htm
10月3日(金)に中部マーケティング協会が主催する『大学生のためのマーケ
ティングセミナー』がありました。同協会の普及啓発事業として、毎年、
愛知近辺の大学3年生を中心にセミナーが開催されています。参加には紹介が
必要ですが、ありがたいことに商学部の先生よりお誘いをいただいたので、
数年前からゼミで案内をし、希望者がこれに参加をしています。いつもは
授業や仕事と重なって出席できませんでしたが、今回初めて参加しました。
今年は、ほとんどの3年ゼミ生と4年生数名が参加しました。10月この時期に
全員スーツでの参加は就職意識を高めるには絶好の機会です。2つの講演が
用意され、NTTドコモとコンサルタントの方のお話でした。どりらも対象者を
意識いただいているので、社会人となる学生にはとてもよい内容でした。
先日ゼミで彼らに話したばかりのことが、講師の口からも語っていただき、
ダメ押しには助かります。思わず苦笑してしまいました。また、講師陣は
私と同じ世代ですので、学生に伝えたいことは似ているのでしょう。
セミナーの後には懇親会です。軽食をご用意いただいて、暫くの懇談の後、
ドコモの携帯ゲーム『千切り』を使った対抗戦があり、ゼミ生たちの多くは
賞品をゲットです。やはり大学対抗だけにすれば、学生たちは燃えます。
私はゲームに参加できませんでしたので賞品はありませんでしたが、それ
以上の人脈が新たにできて、とても満足です。やはり何事も積極的に外へ
出向かなくてはいけません。
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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.tiesnet.jp/
秋は卒論作成が最大のテーマです。そこでTIESに『卒業研究2008』という
科目を設定しました。これまでは卒論をPDFファイルにしてゼミのサイトで
広く公開してきましたが、最近はこれらをTIES内に移動させつつあります。
TIESには完成版のPDFだけでなく、児島の赤ペン指導のプロセスまでもPDFに
なっています。これを見るとゼミ生一人ひとりの成長過程が分かります。
また、卒業研究発表会以外に、ゼミ生の発表ビデオがここに残っています。
いずれも学内のみの公開設定なので、特に大きな問題はありません。先輩
の資料を元にゼミの後輩たちが参照するので、さらにゼミの改善は進みます。
すでに案内はしていますが、卒業生の方もTIESはご利用いただけます。
さて、ゼミ開催日の火曜日は白鳥学舎が大混雑です。ゼミ生がゆっくりと
作業するにはあまりにも適さない環境になっていました。時間帯によっては
自分の席すら確保できないという悲惨な状態でした。いつも秋学期では、
ゼミ生に時間と場所を共有してもらい、相互扶助とともに信頼感を高める
ことを最大の目的としています。これを達成するには、新たな空間を確保
した方が良いと感じていました。
そこで、日比野学舎への移動を決めました。ここは午後に授業が開かれて
おらず、噂に違わず閑古鳥が鳴いています。また、白鳥学舎からは歩いて
10分程かかり、午後8時までに出なければなりません。でも、帰りは地下鉄
至便ですし、ゼミの後に飲みに行くこともできそうです。近くにコンビニ
やマイルポストもあり、今後はいろいろな展開が考えられます。
新しい教室の日比野学舎503教室では60名程が収容でき、のびのびと作業に
取り組めます。また、だらしない学生からマイナスの影響を受けることもなく、
長時間にわたって快適な仕事が達成できます。結果として、生産性が高く、
一段と改善できています。水曜日のサブゼミも順調ですので、年末までに
ゼミ生たちは自分の目標を達成してくれることでしょう。
しかし、火・水曜日で30名以上の発表を聞いて、各人にコメントをつけるの
も過酷な作業です。これも改善できないものか・・・
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■編□集□後□記□
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☆関連サイト:http://www.ngudo.com
毎年、大学祭にあわせてホームカミングデーが開催されており、我がゼミも
これに便乗して、ささやかな集まりを持っています。今年は同窓会の40周年
を記念して、11月16日(日)に名古屋東急ホテルでパーティーとなりました。
今回は古田敦也氏(ヤクルト元選手兼監督)のトークショーです。前回の5年
前には35周年パーティとして、同じ場所でモト冬樹のライブショーでした。
その時、なぜかサインをいただいています。(笑
今回も同窓会の暖かいお言葉に甘え、私は参加させていただきます。出席を
予定されている人は会場でお会いいたしましょう。楽しみにしています。
2008年9月18日木曜日
第45号(2008.09.18)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@ 第45号
□───────────────────――2008.09.18─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.045
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
早いもので小中学校は夏休みも終わり、2学期が始まりました。今夏の話題は
北京オリンピックに始まり、ゲリラ豪雨や突然の福田首相の辞任報道と総裁
選挙など多彩でした。アメリカのサブプライムローンに端を発する金融危機は
11年前の日本を思い出させます。今年も残り4ヶ月ですが、グローバル経済に
大きな変化を予感させます。
個人レベルでは、これまで撒いておいた種が実り、秋から冬にかけて収穫
時期が始まります。どのような成果が得られるか収穫前には分かりませんが、
後で振り返れば自明なことがあります。日頃の努力はいつかきっと大きな
成果に結びつくことでしょう。焦らずじっくりと取り組むことも時には
必要かも知れません。
―――――――――――――――――――――――――――――――
■NGU短信 > 裁判所見学の段
―――――――――――――――――――――――――――――――
☆関連サイト:http://www.ngu.jp/dynamic/details.php?key=1088&ckey=28&sf=f
夏休みに地方裁判所の見学へ行ってきました。法律の先生方が学生に実体験
をということで、名古屋地方裁判所の見学に便乗しました。来年から開始の
裁判員制度もあって良い機会かと思い、参加させてもらいました。
実際の裁判が開かれる法廷には、独特の緊張感があります。傍聴席で審理を
聞いていると「これが現実?」という錯覚に囚われます。このようなシーン
はニュースや映画でよく見ていましたが、本物は初めてだからです。
「百聞は一見にしかず」現場を見るということの大切さをあらためて痛感し
ました。周防監督の作品『それでも僕はやっていない』は本当によく観察さ
れていると思いました。
また、冒頭陳述を聞いていると現実の経済社会問題が浮き彫りになります。
被告の置かれた状況は、どこにであるような苦労話なだけに思わず同情して
しまいます。みのもんたのワイドショーにある電話相談を髣髴させるような
感じです。誰しもそのような状況に陥るかもしれないだけに、人間の弱さを
見たようでした。
傍聴した件では被告と原告で言い争う場面はなく、情状酌量を狙った弁護士
の戦略が見え隠れします。弁護士の明快な論理で進める事情説明なども印象
に残りました。
私にとって貴重な経験でした。傍聴は誰でもできますので、お時間が許せば、
傍聴をお薦めします。ただ、このような雰囲気の職場は自分に似つかわしく
ないと思いました。さすがに法廷の場では笑顔はありませんから。(笑
―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
―――――――――――――――――――――――――――――――
☆関連サイト:http://store.shopping.yahoo.co.jp/7andy/31659171.html
『「みんなの意見」は案外正しい』,ジェームス・スロウィッキー,小高尚子訳,角川書店,\1,600
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
タイトルだけでは分かりにくいと思いますが、Web2.0の集合知の解説本です。
この単行本の帯には「会社員、経営者、就活学生の必読書!」となっています
が、果たしてそうでしょうか?12章の構成で、どれも興味をそそるような話題
ばかりです。この本を読み進めるには、Web2.0の集合知だけでなく、学際的な
知識が必要です。
皆の意見が正しい方向となるという条件として、多様性・独立性・分散性など
を挙げています。この中には、データ処理としての統計の基本や複雑系の例題、
エージェント理論、経済学などのエッセンスがちりばめられています。これら
の知識をベースに書かれているようなので、一般向けの本ではないという印象
を受けました。
また、取り上げられていた例としてアメリカンフットボールの攻撃方法が
ありました。アメフトのルールを知らなければ、このトピックスを読むのは
苦痛でしょう。これは多くの日本人には馴染みませんが、ラッキーなことに
これを楽しく読むことができました。月末から始まるシーズン戦を見ながら
この本の内容を考えてみましょう。
―――――――――――――――――――――――――――――――
■最近のゼミから
―――――――――――――――――――――――――――――――
☆関連サイト:http://www.ngu.jp/dynamic/details.php?key=1080&ckey=28&sf=f
夏の恒例行事であるゼミOB会がいつもの場所で開催されました。いつものよう
に賑やかで愉しい会になり、気分も手伝いかなり飲みすぎました。幹事の方や
遠方より駆けつけて下さった方々には頭が下がります。多くの元気をもらい、
また頑張ろうと心新たにできる機会です。次にお会いできる機会としては11月
の大学祭(ホームカミングデー)、年末のOB会です。ご都合がよろしければ、
是非、ご参加ください。
本学の学生による情報誌「i-ris」が創刊されましたが、これには現役の
ゼミ生が関わっています。非常によくできた内容ですので、一度ご覧下さい。
学生が運営するお店「マイルポスト」でも配布しています。特に、この裏表紙
には多くの学生の笑顔で埋め尽くされていますが、そのうち半分程度が現役の
ゼミ生です。なので、研究室のゼミの色紙やアルバムの棚に飾っています。
さて、授業は9月22日から再開です。今年度は秋学期が始まると同時に自主的
なサブゼミが予定されています。本ゼミは卒論の進捗状況の報告会であり、
ペースメーカーです。一方、サブゼミは自分たちで時間や知識・技能を共有し、
力をつけてゆくことが目標です。2つのゼミの時間を利用して、夏休みの間
に溜め込んだ知識をゼミ生に語りながら、自分の頭で咀嚼したいと思ってい
ます。
―――――――――――――――――――――――――――――――
■編□集□後□記□
―――――――――――――――――――――――――――――――
毎週木曜日の昼休みに名古屋キャンパスのチャペルでカレッジアワーが開催
されています。今回、キリスト教センターから10月2日(木)の担当者を依頼
されました。常々チャペルでは心閑に話を聞くものと思っていましたので、
まさか私が話すとは晴天の霹靂です。どのような話になるかわかりませんが、
お時間がある方はご参加ください。私の話の内容より、名古屋キャンパスの
チャペルを見学するに良い機会かと思います。
□―――――――――――――――――――――――――――――
■□□> コジマガ kojimag@ 第45号
□───────────────────――2008.09.18─――
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.045
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
早いもので小中学校は夏休みも終わり、2学期が始まりました。今夏の話題は
北京オリンピックに始まり、ゲリラ豪雨や突然の福田首相の辞任報道と総裁
選挙など多彩でした。アメリカのサブプライムローンに端を発する金融危機は
11年前の日本を思い出させます。今年も残り4ヶ月ですが、グローバル経済に
大きな変化を予感させます。
個人レベルでは、これまで撒いておいた種が実り、秋から冬にかけて収穫
時期が始まります。どのような成果が得られるか収穫前には分かりませんが、
後で振り返れば自明なことがあります。日頃の努力はいつかきっと大きな
成果に結びつくことでしょう。焦らずじっくりと取り組むことも時には
必要かも知れません。
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■NGU短信 > 裁判所見学の段
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/dynamic/details.php?key=1088&ckey=28&sf=f
夏休みに地方裁判所の見学へ行ってきました。法律の先生方が学生に実体験
をということで、名古屋地方裁判所の見学に便乗しました。来年から開始の
裁判員制度もあって良い機会かと思い、参加させてもらいました。
実際の裁判が開かれる法廷には、独特の緊張感があります。傍聴席で審理を
聞いていると「これが現実?」という錯覚に囚われます。このようなシーン
はニュースや映画でよく見ていましたが、本物は初めてだからです。
「百聞は一見にしかず」現場を見るということの大切さをあらためて痛感し
ました。周防監督の作品『それでも僕はやっていない』は本当によく観察さ
れていると思いました。
また、冒頭陳述を聞いていると現実の経済社会問題が浮き彫りになります。
被告の置かれた状況は、どこにであるような苦労話なだけに思わず同情して
しまいます。みのもんたのワイドショーにある電話相談を髣髴させるような
感じです。誰しもそのような状況に陥るかもしれないだけに、人間の弱さを
見たようでした。
傍聴した件では被告と原告で言い争う場面はなく、情状酌量を狙った弁護士
の戦略が見え隠れします。弁護士の明快な論理で進める事情説明なども印象
に残りました。
私にとって貴重な経験でした。傍聴は誰でもできますので、お時間が許せば、
傍聴をお薦めします。ただ、このような雰囲気の職場は自分に似つかわしく
ないと思いました。さすがに法廷の場では笑顔はありませんから。(笑
―――――――――――――――――――――――≪ books ≫――
■ 本の紹介
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☆関連サイト:http://store.shopping.yahoo.co.jp/7andy/31659171.html
『「みんなの意見」は案外正しい』,ジェームス・スロウィッキー,小高尚子訳,角川書店,\1,600
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タイトルだけでは分かりにくいと思いますが、Web2.0の集合知の解説本です。
この単行本の帯には「会社員、経営者、就活学生の必読書!」となっています
が、果たしてそうでしょうか?12章の構成で、どれも興味をそそるような話題
ばかりです。この本を読み進めるには、Web2.0の集合知だけでなく、学際的な
知識が必要です。
皆の意見が正しい方向となるという条件として、多様性・独立性・分散性など
を挙げています。この中には、データ処理としての統計の基本や複雑系の例題、
エージェント理論、経済学などのエッセンスがちりばめられています。これら
の知識をベースに書かれているようなので、一般向けの本ではないという印象
を受けました。
また、取り上げられていた例としてアメリカンフットボールの攻撃方法が
ありました。アメフトのルールを知らなければ、このトピックスを読むのは
苦痛でしょう。これは多くの日本人には馴染みませんが、ラッキーなことに
これを楽しく読むことができました。月末から始まるシーズン戦を見ながら
この本の内容を考えてみましょう。
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■最近のゼミから
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☆関連サイト:http://www.ngu.jp/dynamic/details.php?key=1080&ckey=28&sf=f
夏の恒例行事であるゼミOB会がいつもの場所で開催されました。いつものよう
に賑やかで愉しい会になり、気分も手伝いかなり飲みすぎました。幹事の方や
遠方より駆けつけて下さった方々には頭が下がります。多くの元気をもらい、
また頑張ろうと心新たにできる機会です。次にお会いできる機会としては11月
の大学祭(ホームカミングデー)、年末のOB会です。ご都合がよろしければ、
是非、ご参加ください。
本学の学生による情報誌「i-ris」が創刊されましたが、これには現役の
ゼミ生が関わっています。非常によくできた内容ですので、一度ご覧下さい。
学生が運営するお店「マイルポスト」でも配布しています。特に、この裏表紙
には多くの学生の笑顔で埋め尽くされていますが、そのうち半分程度が現役の
ゼミ生です。なので、研究室のゼミの色紙やアルバムの棚に飾っています。
さて、授業は9月22日から再開です。今年度は秋学期が始まると同時に自主的
なサブゼミが予定されています。本ゼミは卒論の進捗状況の報告会であり、
ペースメーカーです。一方、サブゼミは自分たちで時間や知識・技能を共有し、
力をつけてゆくことが目標です。2つのゼミの時間を利用して、夏休みの間
に溜め込んだ知識をゼミ生に語りながら、自分の頭で咀嚼したいと思ってい
ます。
―――――――――――――――――――――――――――――――
■編□集□後□記□
―――――――――――――――――――――――――――――――
毎週木曜日の昼休みに名古屋キャンパスのチャペルでカレッジアワーが開催
されています。今回、キリスト教センターから10月2日(木)の担当者を依頼
されました。常々チャペルでは心閑に話を聞くものと思っていましたので、
まさか私が話すとは晴天の霹靂です。どのような話になるかわかりませんが、
お時間がある方はご参加ください。私の話の内容より、名古屋キャンパスの
チャペルを見学するに良い機会かと思います。
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