□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□─────────────────────────
■□□> コジマガ kojimag@ 第138号
□───────────────────2017.12.22─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.138
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
秋学期を振り返ると卒業生のゼミ来訪が多かったように思います。今春卒業
した滝川くんら4名(21期)をはじめ、東京から奥田くん(19期)、垣下くん
(13期)、南アフリカから田中くん(11期)が来てくれました。他ゼミとの
大きな違いは、このように多くの卒業生に支えられているところでしょう。
先輩たちが活躍する姿は現役ゼミ生にとって大きな刺激となり、ゼミの学び
が仕事や人生で役立っていることを情熱を持って伝えてくれます。現役生と
年齢が近い先輩達が体験を語ってくれた方が、彼らの心に響くようです。
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■NGU短信 > 第8回名証株式投資コンテストの段
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☆関連サイト:https://www.nagoya-stock-exchange.com/results/
第8回の名証株式投資コンテストの結果が12月15日(金)に発表されました。
2か月弱のイベントでしたが、短い期間に衆議院議員総選挙や日経平均株価
の16連騰などがあり、株式市場は最高の上げ潮状態でした。稀な経済事象を
学生への説明に盛り込むことができ、生きた経済の教材になったと思います。
今回、ゼミ生らが頑張っていたチーム戦の結果は以下の通りです。
1位 岐阜聖徳学園大学 +315.11%
2位 南山大学 +310.48%
3位 一橋大学 +227.32%
これまで入賞した大学と違う学校であったのは、興味深い結果です。また、
1位と2位はチームで+300%ですから、一人あたり1,000万円以上を稼いで
いることになります。昨年の優勝チームが+169.85%だっただけに、今回
は相当ハイレベルな戦いだったことが窺えます。また、その差は5ポイント
ほどなので、優勝を逃した学生らはさぞ悔しい思いをしたでしょう。
本学では、ゼミの3年生チーム「パンよりおにぎりが好き」の+35.74%の
10位が最も上位でした。11位のチーム「筋肉」とは0.08ポイントの僅差で、
ゼミ内の勝負が決まりました。順位を競うのは一つの楽しみな要素ですが、
やはり実際の企業業績や金融システム、日本経済の動きをコンテストから
実感し興味関心を持ってもらえればと願っています。
個人戦でも、上位3人が利益1,000万円超えを記録するなど凄まじい結果と
なりました。好決算が続き、適時開示情報で値上がりが確実視される銘柄
がいくつも示されました。特筆すべきはツノダと井村屋です。TOBが発表
されての大商い、2部から1部への変更といった好材料が株価の高騰を招き
ました。また、保有部門(Buy and hold)で本学経済学部1年生が全体の
3位に入ったのが驚きです。ちなみに、児島はBuy and hold部門において
6093位と散々な結果で、個人戦は20位(+2,604,800円)で終了です。
この数年間、名証株式投資コンテストをゼミとして取り組んでいますが、
実際の株式投資をゼミ生に奨励しているわけではありません。もちろん、
最低限の金融リテラシーは身につけてもらいたいと思っています。実際、
興味があっても自分ひとりでリアルに始めるにはハードルが高すぎます。
チームを組み、皆で情報交換をしながらネットのバーチャル取引を行えば
1か月を過ぎた頃から何かを掴む学生が出てきます。日経平均株価の日経
が何かさえ知らない学生も多いなかで、アクティブラーニングを通じ興味
を覚え、少しずつ知識を得て、理解を深めていくことを狙っています。
コンテストを通じて、学生に最も伝えたいのは「自分の生き方を大切に」
ということです。それを以下で説明します。コンテストの対象学生は主に
2・3年生です。学生に就職希望を問うと、地元の企業へ就職したい気持ち
が強く見られます。しかし、地元の会社を知りませんし、調べてみようと
いう行動には至りません。学生の視野は狭く、特にBtoBが専門の企業への
関心は希薄です。さらに、自分が働くイメージを一切考えないまま、就活
時期を迎えてしまう学生も少なくありません。
ゼミの飲み会などで聞くとブラック企業は勘弁と言いますが、そうでない
企業を調査しているかといえば、そのような気配は見られません。そこで、
ホワイト企業とは何かを問いかけると、少しずつ考え始めます。優良企業
の基準は人によって異なりますが、上場は分かり易いモノサシです。過去
からの業績、信用がある企業は自分が働くに値する企業かもしれません。
しかし、今年は大企業の不正事件が新聞紙上を賑わせました。神戸製鋼や
東芝は長年にわたり築き上げてきた信用が失墜する事件でした。ゼネコン
もリニア工事での不正入札で問題となっています。誰も仕事で悪いことは
したくありませんし、できれば皆が喜ぶような仕事がしたいと願っている
はずです。家族や地域の人たちに愛される会社でありたいとも思います。
企業について考えるきっかけとして3年生に夏休みの課題を出しています。
『日本でいちばん大切にしたい会社』の読書と企業調査です。コジマガ125
号でも紹介した本は、従業員やその家族に優しく、地域ととも生きる企業
を取り上げています。掲載されている企業には名証上場の会社もあります。
それに気づくかは学生次第ですが、ホワイト企業を知ることから、自分の
就職に対して真摯に取り組んで欲しいと願っています。自分が勤める企業
を探すことは、自分の人生に対して真っすぐ向き合うことです。大学4年生
だから、周りが就活をやっているから、ということで自分の人生を決めて
よいのでしょうか?いろいろな視点から企業を調べて、自分の頭で考える。
自分の生き方や価値観と合っているか、将来どうありたいかについて悩む。
就活の答えは誰も教えてくれないので、自分で責任を持たねばなりません。
学生時代の今ならじっくり考える時間があります。また、就職情報、大学
のキャリアセンターや経済学の授業など、身の回りには経済社会を考える
素材が豊富にあります。大学の資源を有効に活用してください。
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■最近のゼミから > 9年ぶりの奪還の段
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☆関連サイト:https://www.ngu.jp/news/e_event20171206/
すでにFacebookから案内されていますが、第16回経済学部卒業研究発表会
(公開審査会)でゼミ長が最優秀賞を獲得しました。これまでもコジマガ
で報告してきましたが、最近の卒業研究発表会のレベルは著しく高くなり、
決勝戦に出場するだけでも、かなりのクオリティが必要になっています。
経済分析のレベルを満たし、外部審査員からも高い評価を受けるのは至難
の業です。さらに、出場者の中での順位ですので、強力なライバルが出現
した場合、それ以上の成果が求められます。ですから実力は元より、運の
要素まで出てきます。にもかかわらず最善の結果に至ったのは、日頃から
サブゼミなどの努力を神様が遠くから見ていて下さったと解釈しています。
「努力はいつか報われる」でしょう。
挑戦する経験が学生の成長を早めますので、卒業研究発表会に出場した人
はかなり実力がついたと感じます。結果はどうであれ、やり抜く力(Grit)
がある程度、養成されたのではないでしょうか。
さて、優勝のトロフィは1年間、研究室に保管となります。Facebookの写真
を見て「おやっ?」と思った方もいるかも知れません。3年前からトロフィ
のサイズが大きくなっているのです。10年ほど前から表彰用にトロフィが
作成され、しばらく持ち回りになっていました。しかし、受賞者が紛失して
しまったようで、新たに作成し直し、先生の管理へと変更されたそうです。
ですから、リボン(ペナント)は昨年と今回のものしかありません。どうせ
ならば、過去から16回分のリボンを印刷発注するのもありかなと思います。
いつ誰が優勝したかがわかると同時に、歴史の重みを感じられます。
卒論作成もいよいよWordでの論文執筆作業が本格化しました。昨年と同様に
卒業研究発表会から作文の進捗ペースがかなり落ちています。先輩と同じ轍
を踏んでしまっているように思いますが、日本語での表現がいかに難しいか
を実感してもらいたいと思います。大いに反省して、皆で積極的に盛り返し、
懸命に取り組むことを望んでいます。
そこで、冬休み期間に補講を設けて、通常のゼミ教室(曙406教室)で特別
補習を実施します。家では作業効率が悪い人、ダメ出しが足りない人向けに
開きます。大学では印刷・資料集めの環境が整っていますので、存分に利用
してください。4年生の卒業論文のダメ出しが中心になりますが、もちろん
3年生には研究報告書の作成課題(6,000字)があるので、積極的な参加を
求めます。卒業生の皆さんもご都合がよろしければ、どうぞ見学ください。
12月26日(火)午前中(10時頃~)
1月5日(金) 午後(13時頃~)
また、年末に恒例のゼミ卒業生による忘年会2017が開催されます。当日には
「はじめに・おわりに・要旨」のダメ出し依頼は本人が直接手渡すならば、
受け付けます。例年同じですが、この機会に多くのダメを出してください。
夏は予定が合いませんでしたが、今回は参加できますので、卒業生の皆さん、
久しぶりにお会いしましょう。
日時:2017年12月29日(金) 19:00 - 22:30
場所:世界の山ちゃん 本店
なお、事前に参加者を知りたいので、Facebookでの参加表明をお願いします。
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■編□集□後□記□
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年末が近づくと、今年1年の出来事の振り返りとなります。
今年の最大の出来事は恩師の訃報です。自分の人生に道を拓いてくださり、
心から尊敬、敬愛していた先生でした。人生の目標であった師ともう二度と
お目にかかる機会がなくなってしまいました。50余年の人生で最大の衝撃で
いつまでも心は虚無感に覆われています。これまで先生とお会いする時には、
常に身と心が引き締まる思いでしたが、それは自分の未熟さやだらしなさの
裏返しであり、反省し精進しなければと気持ちを奮い立たせる機会になって
いました。恩師のお陰で今の自分があるといっても過言ではありません。
もはや自分の人生観について相談する年齢ではありませんが、先日、信頼し
お世話になっている先生に心中を吐露させてもらいました。すると共感いた
だいた後、ご自分の経験をお話しくださいました。「先生ならば、どう考え、
どのように振る舞うだろうかを常に考えること」という助言に納得しました。
厳しくも優しかった先生の影をいつまでも慕いながら、ご冥福をお祈りして
今年を締めくくります。合掌。
■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2017年12月2日土曜日
第137号(2017.12.02)
□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
□─────────────────────────
■□□> コジマガ kojimag@ 第137号
□───────────────────2017.12.02─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.137
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
今年は11月末から真冬並みの寒さがやってきました。秋学期の初めには半袖で
「早めに卒論を」と指導して頃が懐かしく感じます。海外のニュースを見ると
Thanks Givingの話題、BlackFridayからクリスマスまでの大セールが報道され
いよいよ年末を感じます。
───────────────────────
■NGU短信 > 新科目スタートの段
───────────────────────
☆関連サイト:http://www.ngu.jp/economics/core6/
現3年生からカリキュラムが変更されており、新たな科目を担当しています。
今年度から3年次科目として新たに2科目が開講されました。まず春学期には
「経済テーマ演習」が、そして秋学期に「アカデミックスキルズ」が開かれ
ています。
春学期の「経済テーマ演習」では、1年生から2年間取り組んだ経済学コア6
を教材・授業内容としています。コア6には経済学に関する設問が、全部で
1200題用意されており、さらに学習を指南するビデオなどもあります。学生
が20ケ月全部を学習し終えるには、かなりの量を勉強しなければなりません。
当然、CCSにアクセスし自分でやらなねば進みませんので、一方的に受け身で
聞いている座学に比べれば、完了させるだけでもかなり大変です。少しずつ
は簡単なタスクでも、忍耐と継続学習が必要となります。
このように達成者の学習エビデンスは十分なので、完了させた学生に対して
到達度テストを実施します。4回のWeb試験の中で基準を上回れば合格とし、
スコアに応じて成績評価をしますので、自分が納得する成績が得られるまで
受験できます。この授業の到達目標は以下の通りにしています。
1) コア6の20ヶ月のテーマをすべて完了させることができる。
2) コア6から出題の到達度テストで基準以上に得点できる。
3) コア6を通じて経済学の課題発見とその解決方法を理解することができる。
4) コア6を卒業研究や卒業論文を進める際に役立てることができる。
試験にはCCSの小テスト機能を使います。スコアに応じた評価では、満点を
取った学生には、最高評価のSに加えて「満点賞」としてコア6特製マウス
を進呈しました。今学期は54名が履修登録をし、27名が単位取得しました。
ほぼ想定通りに運用できましたが、次年度は履修者および到達者数の増加
から達成レベルを上げていきたいと考えています。現在の1年生を見ると、
コア6やコンペでかなり進捗や成果が上がっており、将来が楽しみです。
他方、秋学期に新開講の「アカデミックスキルズ」は、卒論作成に必要と
なるPCの技術や日本語のダメ出し方法を身につけるのが狙いです。児島と
インストラクタの先生で15回の授業を担当します、二人の役割としてイン
ストラクタは論文作成に必要なOfficeの確認からスキルアップを担います。
その後、児島は論文作成プロセスで、日本語文章のダメ出しなどの実践を
通じてスキルを確実にします。参考文献リストの記載や論文の引用方法の
基本、文で主述が明示されているか、経済学の論文として正しい経済用語
を使っているかなどをチェックします。
1対1で論文の指導をする先生もいますが、経済学部ではゼミの定員が多い
ので、全員の個別指導では担当教員は疲労困憊してしまいます。そこで、
各ゼミから2名ほど履修してもらい、その学生が授業で修得したスキルを
他の学生に教えることが、この授業の最大の狙いです。すると、先生方は
些末な指導が不要になるだけ、空いた時間で卒論内容の充実に注力できる
ようになります。経済学部の各ゼミへ高スキルを拡散し、学部全体の卒業
論文のレベルアップや学生の実力向上を目指したいと思っています。
加えて、学生同士が助け合い・教え合うというような主体的な学習形態は、
教える側の学生にはさらに実力がつき、教わる側も最低限の知識。技能を
修得できます。ゼミ生同士のフォローはキリスト教主義の大学でのお互い
を思いやるという点にもつながり、これらの能力はディプロマ・ポリシー
の項目になっているので、この科目の役割は大きいと感じています。
以上のような新科目をできるだけ多くの学部生が履修してくれるよう努め
なければなりません。具体的には、経済学部生250名の内、半数が単位取得
すれば、卒業生の実力は目に見えて向上するでしょう。このような組織的
取り組みの継続がディプロマ・ポリシーの達成につながると思います。
───────────────────────
■最近のゼミから > 卒論指導が後半戦への段
───────────────────────
☆関連サイト:https://tabelog.com/aichi/A2301/A230112/23033757/
卒業研究発表会の学内審査会が終了しました。これに出場した10名のプレゼン
が終わり、Wordによる文章作成に取り掛かり始めます。オリジナリティのある
卒論を書くには自分の卒論のストーリを完成させ、結論を明示でき提言がほぼ
固まった段階で、文章を書き始めるのが最も効率的です。明確なストーリーが
なく、ぼんやりしたアイディアのままで、いきなり文章にまとめられる能力を
持っている人は稀です。(その道に秀でた研究者や作家ならばできるでしょう
が、学生ではほぼ無理でしょう。)
Powerpointでストーリーの発表が終わると卒論作成もようやく五合目に達した
ところです。今年のゼミ生は例年よりも順調なペースで進んでいますが、最後
までどうなるかは予断を許しません。発表が終わり一息といって、1週間ほど
休んでしまい遅くなってしまった年もありました。それだけにコーチとしては
気を抜くものほどほどにとアドバイスしなければなりません。
毎年「できない」と決めつけて自己否定したり、卒論から逃避してしまう学生
がいます。ほとんどは「できない」のでなく「やらない」のが主因です。煩わ
しいと感じる仕事を後回しにしたり、自分で積極的に動かなかったりする学生
がこのトラップにはまります。また、失敗を恐れすぎる学生も同類でしょう。
失敗はしてよいのです。失敗をしなければ何の成長もありません。子供の頃を
思い出せば、最初から自転車に上手に乗れたでしょうか?親に見守られながら、
何度も転び、励まされて、やがて上手く乗れるようになった経験を持っている
人も多いはずです。年齢を重ねて、いつの間にか妙に小賢しくなってしまい、
体裁に惑わされ、成長の機会をパスしている大学生が多いのが残念です。親の
代わりにゼミの教員が見守りますので、何度も失敗をしてください。
この時期は、かつて「卒論ガンバロー合宿」も開催されましたが、最近は飲み
会になっています。ここで、残り2か月の試練に立ち向かう決起集会、および
情報交換を行います。4年生は発表慰労と卒論ガンバローで、3年生は就活準備
と研究報告書ガンバローというイベントになります。今回は、11月30日(木)に
日比野の笑家で19時から開催しました。NGU割がある大衆居酒屋で学生サークル
ではよく使われるお店だそうです(初めて訪れました)。食べ放題&飲み放題
で、参加者全員を見渡せる大きな宴会場があるので、ゼミのチーム力を高める
には良いお店です。最強のチームを作るために勢いや一体感は重要です。
この宴席では、4年生とはサブゼミで話をしているので、3年生一人ひとりと話
をしました。この8か月間のゼミ活動の振り返り(自己成長・反省点など)から
今後の取り組み(就活・研究報告書の作成準備など)そして自分の将来の展望
について尋ねました。共通して指導したのは、ロールモデルとなる現4年生と
会えるのは残り2か月もないので、就活・卒論作成のプロセスなどの話を聞いて
おくことです。単なる飲み会ではあまりにもったいないので、この機会を生か
すよう指導しました。教えて、教わってお互いに理解し合うこと、そして皆で
目の前の困難突破してもらいたいものです。
最後になりましたが、12月6日(水)の卒業研究発表会(公開審査会)にゼミ
の3名が進むことになりました。彼らは追加公演決定といっていますが・・・
衣斐くん、鈴木さん、竹内くんが出場します。クラインホールでのプレゼンで
経済学部全2年生が聴衆ですから学内審査会よりも緊張感が高まると思います。
しかし、またとない機会なので、良い経験となるでしょう。ゼミで応援します
から緊張感を存分に楽しんでください。
───────────────────────
■編□集□後□記□
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☆関連サイト:http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/
今回の名証株式投資コンテストでは、例年以上に真面目に取り組んでいます。
秋学期は卒論指導や教務系の仕事が増えることもあって、企業や株価の調査が
十分できず、コンテストでの売買もおろそかになりがちでした。しかし、最近
は早起きの習慣が身についており、テレビ東京系の「モーニングサテライト」
を毎朝チェックしています。この番組での日経QuickのAIが選ぶ銘柄コーナーを
楽しみにしています。人工知能がどれだけ当てられるかを実体験できる貴重な
機会なので、名証にも上場されている銘柄が提示されれば、購入上限の300万円
近くまで投資をします。実際にどうなるかを観察することで、これからの研究
や卒論指導の役に立ちそうです。実際、今年の4年生の一人が卒業研究で扱って
いることもあり、今後も大いに期待できそうなテーマです。朝6時半にチェック、
出かける前に株式投資というのがこの秋のルーチンです。
■コジマガ・バックナンバー
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□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.137
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。
今年は11月末から真冬並みの寒さがやってきました。秋学期の初めには半袖で
「早めに卒論を」と指導して頃が懐かしく感じます。海外のニュースを見ると
Thanks Givingの話題、BlackFridayからクリスマスまでの大セールが報道され
いよいよ年末を感じます。
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■NGU短信 > 新科目スタートの段
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現3年生からカリキュラムが変更されており、新たな科目を担当しています。
今年度から3年次科目として新たに2科目が開講されました。まず春学期には
「経済テーマ演習」が、そして秋学期に「アカデミックスキルズ」が開かれ
ています。
春学期の「経済テーマ演習」では、1年生から2年間取り組んだ経済学コア6
を教材・授業内容としています。コア6には経済学に関する設問が、全部で
1200題用意されており、さらに学習を指南するビデオなどもあります。学生
が20ケ月全部を学習し終えるには、かなりの量を勉強しなければなりません。
当然、CCSにアクセスし自分でやらなねば進みませんので、一方的に受け身で
聞いている座学に比べれば、完了させるだけでもかなり大変です。少しずつ
は簡単なタスクでも、忍耐と継続学習が必要となります。
このように達成者の学習エビデンスは十分なので、完了させた学生に対して
到達度テストを実施します。4回のWeb試験の中で基準を上回れば合格とし、
スコアに応じて成績評価をしますので、自分が納得する成績が得られるまで
受験できます。この授業の到達目標は以下の通りにしています。
1) コア6の20ヶ月のテーマをすべて完了させることができる。
2) コア6から出題の到達度テストで基準以上に得点できる。
3) コア6を通じて経済学の課題発見とその解決方法を理解することができる。
4) コア6を卒業研究や卒業論文を進める際に役立てることができる。
試験にはCCSの小テスト機能を使います。スコアに応じた評価では、満点を
取った学生には、最高評価のSに加えて「満点賞」としてコア6特製マウス
を進呈しました。今学期は54名が履修登録をし、27名が単位取得しました。
ほぼ想定通りに運用できましたが、次年度は履修者および到達者数の増加
から達成レベルを上げていきたいと考えています。現在の1年生を見ると、
コア6やコンペでかなり進捗や成果が上がっており、将来が楽しみです。
他方、秋学期に新開講の「アカデミックスキルズ」は、卒論作成に必要と
なるPCの技術や日本語のダメ出し方法を身につけるのが狙いです。児島と
インストラクタの先生で15回の授業を担当します、二人の役割としてイン
ストラクタは論文作成に必要なOfficeの確認からスキルアップを担います。
その後、児島は論文作成プロセスで、日本語文章のダメ出しなどの実践を
通じてスキルを確実にします。参考文献リストの記載や論文の引用方法の
基本、文で主述が明示されているか、経済学の論文として正しい経済用語
を使っているかなどをチェックします。
1対1で論文の指導をする先生もいますが、経済学部ではゼミの定員が多い
ので、全員の個別指導では担当教員は疲労困憊してしまいます。そこで、
各ゼミから2名ほど履修してもらい、その学生が授業で修得したスキルを
他の学生に教えることが、この授業の最大の狙いです。すると、先生方は
些末な指導が不要になるだけ、空いた時間で卒論内容の充実に注力できる
ようになります。経済学部の各ゼミへ高スキルを拡散し、学部全体の卒業
論文のレベルアップや学生の実力向上を目指したいと思っています。
加えて、学生同士が助け合い・教え合うというような主体的な学習形態は、
教える側の学生にはさらに実力がつき、教わる側も最低限の知識。技能を
修得できます。ゼミ生同士のフォローはキリスト教主義の大学でのお互い
を思いやるという点にもつながり、これらの能力はディプロマ・ポリシー
の項目になっているので、この科目の役割は大きいと感じています。
以上のような新科目をできるだけ多くの学部生が履修してくれるよう努め
なければなりません。具体的には、経済学部生250名の内、半数が単位取得
すれば、卒業生の実力は目に見えて向上するでしょう。このような組織的
取り組みの継続がディプロマ・ポリシーの達成につながると思います。
───────────────────────
■最近のゼミから > 卒論指導が後半戦への段
───────────────────────
☆関連サイト:https://tabelog.com/aichi/A2301/A230112/23033757/
卒業研究発表会の学内審査会が終了しました。これに出場した10名のプレゼン
が終わり、Wordによる文章作成に取り掛かり始めます。オリジナリティのある
卒論を書くには自分の卒論のストーリを完成させ、結論を明示でき提言がほぼ
固まった段階で、文章を書き始めるのが最も効率的です。明確なストーリーが
なく、ぼんやりしたアイディアのままで、いきなり文章にまとめられる能力を
持っている人は稀です。(その道に秀でた研究者や作家ならばできるでしょう
が、学生ではほぼ無理でしょう。)
Powerpointでストーリーの発表が終わると卒論作成もようやく五合目に達した
ところです。今年のゼミ生は例年よりも順調なペースで進んでいますが、最後
までどうなるかは予断を許しません。発表が終わり一息といって、1週間ほど
休んでしまい遅くなってしまった年もありました。それだけにコーチとしては
気を抜くものほどほどにとアドバイスしなければなりません。
毎年「できない」と決めつけて自己否定したり、卒論から逃避してしまう学生
がいます。ほとんどは「できない」のでなく「やらない」のが主因です。煩わ
しいと感じる仕事を後回しにしたり、自分で積極的に動かなかったりする学生
がこのトラップにはまります。また、失敗を恐れすぎる学生も同類でしょう。
失敗はしてよいのです。失敗をしなければ何の成長もありません。子供の頃を
思い出せば、最初から自転車に上手に乗れたでしょうか?親に見守られながら、
何度も転び、励まされて、やがて上手く乗れるようになった経験を持っている
人も多いはずです。年齢を重ねて、いつの間にか妙に小賢しくなってしまい、
体裁に惑わされ、成長の機会をパスしている大学生が多いのが残念です。親の
代わりにゼミの教員が見守りますので、何度も失敗をしてください。
この時期は、かつて「卒論ガンバロー合宿」も開催されましたが、最近は飲み
会になっています。ここで、残り2か月の試練に立ち向かう決起集会、および
情報交換を行います。4年生は発表慰労と卒論ガンバローで、3年生は就活準備
と研究報告書ガンバローというイベントになります。今回は、11月30日(木)に
日比野の笑家で19時から開催しました。NGU割がある大衆居酒屋で学生サークル
ではよく使われるお店だそうです(初めて訪れました)。食べ放題&飲み放題
で、参加者全員を見渡せる大きな宴会場があるので、ゼミのチーム力を高める
には良いお店です。最強のチームを作るために勢いや一体感は重要です。
この宴席では、4年生とはサブゼミで話をしているので、3年生一人ひとりと話
をしました。この8か月間のゼミ活動の振り返り(自己成長・反省点など)から
今後の取り組み(就活・研究報告書の作成準備など)そして自分の将来の展望
について尋ねました。共通して指導したのは、ロールモデルとなる現4年生と
会えるのは残り2か月もないので、就活・卒論作成のプロセスなどの話を聞いて
おくことです。単なる飲み会ではあまりにもったいないので、この機会を生か
すよう指導しました。教えて、教わってお互いに理解し合うこと、そして皆で
目の前の困難突破してもらいたいものです。
最後になりましたが、12月6日(水)の卒業研究発表会(公開審査会)にゼミ
の3名が進むことになりました。彼らは追加公演決定といっていますが・・・
衣斐くん、鈴木さん、竹内くんが出場します。クラインホールでのプレゼンで
経済学部全2年生が聴衆ですから学内審査会よりも緊張感が高まると思います。
しかし、またとない機会なので、良い経験となるでしょう。ゼミで応援します
から緊張感を存分に楽しんでください。
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■編□集□後□記□
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今回の名証株式投資コンテストでは、例年以上に真面目に取り組んでいます。
秋学期は卒論指導や教務系の仕事が増えることもあって、企業や株価の調査が
十分できず、コンテストでの売買もおろそかになりがちでした。しかし、最近
は早起きの習慣が身についており、テレビ東京系の「モーニングサテライト」
を毎朝チェックしています。この番組での日経QuickのAIが選ぶ銘柄コーナーを
楽しみにしています。人工知能がどれだけ当てられるかを実体験できる貴重な
機会なので、名証にも上場されている銘柄が提示されれば、購入上限の300万円
近くまで投資をします。実際にどうなるかを観察することで、これからの研究
や卒論指導の役に立ちそうです。実際、今年の4年生の一人が卒業研究で扱って
いることもあり、今後も大いに期待できそうなテーマです。朝6時半にチェック、
出かける前に株式投資というのがこの秋のルーチンです。
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