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■無形の資産① ランニング最近は、ランニングをライフスタイルに取り入れています。年間1500㎞ほどを
走る、いわゆる普通の市民ランナーです。若い頃は、フルマラソンに挑戦する
などまったく想像していませんでした。
「なぜ走るのか?」という質問には、ひとつの答えを持っています。それは、
リンダグラットン教授が指摘した100年ライフをどう生きるかという問題に
対して、自分なりの解答を実践しているということです。今後の日本のような
超高齢社会では「有形の資産」に注目されがちで、年金問題、新NISA、老後
2000万円問題、リバースモーゲージなど、想定外の長生きへというリスクに
対する老後資金をマスコミが取り上げています。もちろん、これらが重要で
あることは承知しています。
生きるためにパンは必要ですが、人はパンのために生きるわけではありません。
人生を豊かにしてくれるのは、健康・家族・友人・社会との関わりが重要です。
少なくとも自分は孤独のまま楽しく生きられるほど、強くありません。そこで、
残りの人生に向けて、「無形の資産」づくりを実践中です。
走り始めたのは2016年の秋です。きっかけは、友人たちに誘われたからです。
最初は1㎞も走れない状況でしたが、諦めず続けました。そして、3ヵ月後には
かなりゆっくりですが、名古屋城の周り(約3㎞)を歩かずに走り切れました!
これはフルマラソンの完走よりもうれしい経験でした。
名城公園が主たるランニングコースですが、IGアリーナやナゴヤキャッスルの
建設現場、渡り鳥。春から夏には、梅の花から桜、藤から紫陽花と季節を感じ
ながら走ります。ストレスフルな日常にあって心が休まる瞬間です。とりわけ
コロナ禍では、自宅に籠ってオンラインの授業と動画教材の編集だったので、
ランニングという生活習慣は助かりました。
ある程度、走力がつくと仲間からレースに出ようと声が掛かります。大会から
貴重な経験を得ることができます。レースでは、天下の公道を走ることができ
ます。(コース沿いにお住いの方々には、規制でご迷惑をおかけします。)また、
大勢のランナーがコースを駆け抜ける光景を、その中から見ることできます。
大会関係者やボランティアの皆さんが給水・給食のエイドを用意してくれます。
沿道の応援には、いつも感謝です。
レース出場は、目標設定となり自分を高めてくれます。知的文化的活動ならば
発表会でしょう。大学なら学会発表やゼミ報告です。貴重な晴れの舞台に向け、
計画を立て日々努力する経験はとても大切です。いかなる結果でも現在の実力や
立ち位置が把握でき、今後の練習ポイントもはっきりします。恥ずかしながら、
先シーズン(60歳代男子のカテゴリ)の記録を開示します。
- 10㎞ 51分00秒
- ハーフ(21㎞) 1時間48分35秒
- フル(42㎞) 4時間15分20秒
最初のフルでは5時間16分で途中で撃沈しましたが、1時間以上速くなりました。
レース出場に関して、ドクターの友人に教えられたことは2つあります。ひとつは、
「健康でないと参加できない」です。走りたくてもケガや病気などではできない人
たちがいる中、健康で参加できる状況は今だけかもしれません。実際のレースで、
沿道にある養護ホームの前で、車いすの高齢者が介護者と共に応援してくれる場面
と遭遇します。応援に感謝するとともに、走れていることにも感謝です。
次に、「参加者全員が苦しい」です。レースはいろいろで10㎞はスピード走なので、
息が苦しくてたまりません。42㎞のフルマラソンでは、30㎞過ぎからは体力(特に、
脚力と体幹)の限界を感じます。足が攣り側道に倒れ込んでいるランナーもいます。
途中、歩いている人も少なくありません。一方、エリートランナーは軽快な走りで
いち早く駆け抜けていきます。とはいえ全員に共通するのは、同じコースのどこか
で苦しい走りをして、ようやくゴールできるということです。
このような経験からフルマラソンは、4年生にとって卒論作成プロセスと同じだと
思います。ゴールには制限時間(卒論では締切)があり、誰も代わりに走ってくれ
ません。かなり長い時間を要するのでペースが重要という点が同じです。なので、
成功の秘訣として、皆で頑張る、先を見通す計画力が重要、立ち止まらずひたすら
走り続けるということをゼミ生に伝えています。
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