2025年6月30日月曜日

ゼミ創立30周年記念号 #04 児島ゼミ2.0

コジマガ(kojimag@)は児島ゼミナールOB/OG向けメールマガジンです。


この時代は、コジマガ第29号から詳細に記録されていますので、併せてご覧ください。


児島ゼミ2.0 名古屋キャンパス時代

2007年春、経済学部は熱田へ全面移転しました。
瀬戸キャンパスには700名(!)が入れる大教室を筆頭に、400名収容の教室も
ふんだんにありました。一方、名古屋キャンパスにある大教室は280名が最大です。
瀬戸では大教室1クラスでの開講でOKだったのが、名古屋では2クラスに分割せざる
を得なくなります。当然、同一科目のリピート開講が必要で、なるべく同時間帯に
開講科目が重ならないような配慮も必要です。根本的な対応して、カリキュラムを
できるだけシンプルにするといった準備をしました。

ゼミは、移転当初、合宿や社会見学を継続していましたが、大学で夜遅くまで
皆で学習できるようになったので、合宿の代わりに飲み会へ変更しました。
ゼミ終了後、金山での飲み会も便利なことから、年4回の飲み会のスタイルが
徐々にできあがりました。

また、経済学部の取り組みが文部科学省の選定事業に採択され、仕事の忙しさは
増したものの、とてもやりがいがありました。新しいキャンパスで未来に向けた
仕事は、希望に満ち溢れるものでした。

名古屋キャンパスが落ち着いた頃合いを見計らって、在外研修へ出かけました。
ゼミ生たちに新たな挑戦を求めている自分自身が挑戦しなくてはならないという
思いもありました。米フロリダでの1年間は、今振り返ると大変な毎日でしたが、
大きな成長の機会だったと思います。(ゼミ生へ留学を勧めるのは、この経験に
基づいています。コジマガ第60号から第83号までに詳細に記録されています。)

帰国後、FacebookなどのSNSが普及してきたこともあり、ゼミでも現役生と
卒業生をつなぐツールとして利用しました。コジマガもメーリングリストでなく
新しい記事をブログにアップし、URLをSNSに貼り付けるという方法へ変更
しています。

秋学期のサブゼミは、学術情報センター(4階)の入口横にあるセミナー室で、
自主的に開催するようになりました。卒論を早めに終われるよう努力する学生と、
面倒な課題を先延ばしする学生が明らかになりました。学習状況を可視化できる
ようゼミを運用し、卒論の体裁や内容も徐々にレベルアップしていきました。

卒論作成スキルが豊富になったので、経済学部の授業に「アカデミックスキルズ」
という科目(児島担当)を設置しました。論文に必要な日本語やWordのスキルを
サブテキストにまとめて、毎年、バージョンアップを重ねています。これらは
ゼミでも大いに活用し、学生のスキルアップに寄与しています。

2025年6月23日月曜日

ゼミ創立30周年記念号 #03 児島ゼミ1.0

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児島ゼミ30年の歴史において、大きな転換点があるとすれば、外部環境の変化です。
まず瀬戸から名古屋への全面移転、その次がコロナ禍の対応としての授業の全面
オンライン化です。

これを元に大きく3分して、その大変化について3回シリーズで記載します。
ちなみに、#02の推移グラフで示した色分けは、この分類に沿っています。
記憶もあやふやになっているので、2003年からの詳細については、過去の
「コジマガ」をご確認ください。

児島ゼミ1.0 瀬戸キャンパス時代

1995年4月、児島ゼミがスタートしました。
当時の年齢は30歳(ということなので現在は60歳)で、ゼミ生との年齢が近く、
指導方法にも若さが先行し、昭和的な雰囲気が色濃く出ていました。

緑に囲まれた瀬戸キャンパスは、落ち着いて勉強するには素晴らしい環境です。
図書館の1階にあった情報センターのパソコン教室で、ゼミを行っていました。
今でも変わりませんが、就職を意識し、ゼミ生には社会性を求めています。
そこで、新歓コンパと追出しコンパの他、ゼミ合宿だけでなく、ゼミ旅行や
社会見学(秋)も実施していました。

ゼミのホームページは1996年にはできていたと思います。ゼミの内容のひとつに
ブラウザでゼミ生にHTMLを教え、個人のホームページも作成しました。
当時の文系学部としてはかなり珍しい取り組みなので、就活での売りにもなるか
と思いました。Webには、ゼミや授業関連の教材コンテンツを作って、新しい
情報共有を体験しました。今と比べるとかなり不便な環境ですが、それでも
技術革新のスピードを体験できる貴重な機会でした。

1996年から全新入生へのノートパソコン配布がスタートしました。
新たに「情報処理入門1・2」という科目ができましたが、通常の時間割に入れて
もらえず、水曜日の午後、土曜日に授業が開講されるという状況でした。
(当時のいきさつは知りえませんが、尋常ではなかったという想像ができます。)

1997年には嗣業館が新たに完成し、情報センターが全面移転・拡張しました。
ゼミ3期生からは、新しい建物でゼミも行われるようになりました。
当時のネット環境は脆弱だったため、嗣業館にあるマルチメディア教室での
サブゼミという自習スタイル(そこで学生指導をする)ができあがりました。

以上を見ると、大学ではかなりの情報関連投資をしたのではと推察します。
世間はまだインターネットも体験していない時代でしたので、大学で情報技術を
覚えることができたのは、今以上に大学に価値が大きなあったように思います。

ゼミ1期生から卒業論文発表会をスタートしました。当時、Powerpointで
プレゼンするのはかなり珍しい時代ですが、毎年、徐々に卒論発表のレベルも
アップしていったことを覚えています。また、秋口にゼミ合宿と合わせて、
実施した学年もあったと記憶しています。

当時、教務委員に任じられて、学部で卒業研究発表会を開催する運びとなりました。
そこで、ゼミでの発表会の方法をベースに準備をしました。その後、連綿として
受け継がれ、学部の卒業研究発表会は、形を変えながらも現在に至っています。

ゼミがスタートして8年目(2003年6月8日)にコジマガをスタートしました。
これは、卒業生たちとの情報共有を目的としました。ホームページは
当時、流行していたメーリングリストを使ったメルマガを始めました。
コジマガの第28号まで瀬戸キャンパス時代が記録されています。

2025年6月14日土曜日

ゼミ創立30周年記念号 #02

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■ゼミ卒業生数の段

 これまで卒業した児島ゼミ(卒論作成)生は442名で、毎年の平均は17名です。
また、期ごとのゼミ生の推移は以下のグラフの通りです。


一番左のゼミ1期生は97Eで、1学年で最多の24名です。
グラフには示されていませんが、右端より先は現役生で4年生(30期)は18名、
3年生(31期)は16名です。
  • 緑色は瀬戸キャンパス時代(児島ゼミ1.0)
  • 青色は名古屋キャンパス時代(児島ゼミ2.0)
  • 赤色はコロナ以降時代(児島ゼミ3.0)
☞ この3区分については、別途、詳しく報告します。

ゼミ15期~17期は、フロリダでの在外研修のため3・4年ゼミは不開講でした。
しかし、2年ゼミなどで指導したゼミ生も、親しくさせてもらっています。

経済学部の定員は、30年前が450名、現在は250名ですので、
最多の時で占有率を比較すると5.3%(1期)7.6%(26期)になります。
学科が増え、独立して現代社会学部になり、経済学部も適正化してきた証かもしれません。


2025年6月13日金曜日

ゼミ創立30周年記念号 #01

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 「コジマガ」は2003年にスタートし、2019年12月発行の第153号を最後に配信が止まっていました。お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、その直後にCOVID-19によるパンデミックが発生しました。首相による緊急事態宣言からの外出自粛、未知のウイルスへの恐怖、そして否応なしに変化を強いられた日常生活など、私たちは大きな不安の中に置かれました。

 大学では、2020年度の入学式が中止となり、対面授業に代わってオンライン授業が導入されました。先が見えない状況の中でも、授業を継続しなければなりません。対面授業が再開されてもマスク着用が求められ、長きにわたって学生の顔をしっかり把握できないままでした。

 当然、ゼミの運営スタイルも大きく変わらざるを得ませんでした。新歓・追い出しコンパはもちろん、年4回もあった現役ゼミ生との飲み会もクラスター発生のリスクから中止となりました。秋からの卒論指導も、従来の対面によるサブゼミ形式での実施できません。そこで、4年生を3チームに分け、1チームあたり6名以内で90分のTeamsによる少人数指導へと切り替えました。

 こうした対応を重ねながら4年が経過し、現在に至ります。以前のような指導形式には戻らず、DX時代にふさわしいスタイルを模索しながら、日々改善を続けています。

 今般、ゼミ創立30周年を迎えるにあたり、「コジマガ」をリニューアルし、装いを新たに継続していく予定です。かつては本学のメーリングリストシステムを利用したメールマガジン配信でしたが、現在は学内システムの更新によりMLは廃止されています。ただし、ブログへの転載を続けていた経緯もあり、今後はSNSやMessengerを通じてブログのURLを配信する形で継続できます。

 今後は、パンデミック以降の空白を埋めるべく、最近のトピックスを紹介しながら、卒業生との情報共有や会話のきっかけとなるような内容を発信していきたいと思います。配信頻度は不定期ですが、ゼミの同級生同士で話のネタにしていただければ幸いです。

2019年12月3日火曜日

第153号(2019.12.03)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第153号
□───────────────────2019.12.03─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.153
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


師走になりました。今年は暖かい日が続いたので、もう12月かと感じる人
も多かったのではないでしょうか。年末ともなると、やるべき事案も多く、
気ぜわしい毎日が続きます。授業では、中間テストとその採点や振り返り、
授業アンケートが始まります。ゼミでも学修成果が求められるので、指導
に息をつく間もありません。例年のようにこのまま年末に突入すると思い
ますが、少しでもルーティンを改善できればと思っています。


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■NGU短信 > 卒業研究発表会(公開審査会)の段
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☆関連サイト:

4日間にわたる経済学部の卒業研究発表会(学内審査会)が終わりました。
今年は全部で24件の報告があり、さまざまな研究テーマで発表者が懸命に
取り組んだ成果が紹介されました。今年の発表会の成果としては一昨年度
からスタートした「アカデミックスキルズ」の受講者が発表者として10名
出場したことです。当初の狙い通りだけに、底上げにつながれば幸いです。

本ゼミから出場した7名も全力を尽くして頑張りました。先生方から有益で
適切なコメントをいただいたので、卒業論文に活かしてもらえればと思い
ます。また、発表会に出られなかった10名は、今後サブゼミでストーリー
をPowerpointにまとめてビデオ撮影に臨みます。

さて、いよいよ12月4日(水)に公開審査会を迎えます。ゼミ生では以下の
2名の出場が決まりました。発表タイトルも併せて提示します。昨年までは
2年連続で最優秀賞に輝いていますが、頑張りに期待しましょう。

 仙石くん
 「シェアリングエコノミーは自治体の課題解決において有効か
  -民間空き家ビジネス×空き家バンク-」

 松永さん
 「焼津市において GCF を活用した地域創生は可能か
  -コト消費に着目して-」

公開審査会は、すべての2年生が聴衆として参加します。そこで、2年生の
ゼミ対抗コア6コンペの結果が発表されます。2年ゼミでは、毎回、復習を
してきたので、ここでも成果が期待できるかもしれません。発表会終了後
には、来年度のゼミ生の顔合わせを予定しています。どのようなメンバが
揃うかは本人たちだけでなく、先輩たちも気になるところですから、良い
機会となることでしょう。


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■最近のゼミから > 卒業論文・研究報告書の段
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☆関連サイト:

最近の3・4年ゼミでは、新歓・追コンを含め年間4回の飲み会があります。
年末の飲み会は、3・4年生が互いに関わりを持つという点で重要な意味を
持っています。まず、3年生にとって、先輩から聞いておく内容がたくさん
あります。卒論の研究テーマ・就活などへの取り組みは積極的に質問して
もらいたいものです。成功の秘訣や失敗しないために留意すべき点を教え
てもらうとよいでしょう。

また、4年生は卒業論文(本文)のダメ出し作業で、3年生の力も借りたい
ところです。年明けの締切が迫る中、自分の作文作業もあって、なかなか
他人のダメ出しをする余裕がありません。もちろん、ダメ出しを経験した
方が作文力がつくので、将来的にはその方が望ましいのですが。そこで、
3年生と親しくなり、ダメ出し依頼と就活指導などでWin-Winという関係を
築いてもらいたいと思いっています。

ゼミの飲み会のお知らせは、Facebookにアップされています。時間の許す
卒業生の参加をお待ちしています。

 日時:12月5日(木) 19:00スタート
 場所:利休 金山店
 集合:金山北口 18:45

さて、今年のサブゼミはこれまで順調に進んでいます。全体の進捗具合で
かなり開きが見られるものの、例年以上の進度でないかと思います。この
ペースならば複数のゼミ生が年内に修了できると見込んでいます。卒論が
早く終われば皆がハッピーになるので、頑張ってもらいたいものです。

毎度、サブゼミで指導教員から参加者へ声かけをしていますが、自主ゼミ
だけに本当は学生の方から発表を聴いて欲しい、質問があるという積極性
を求めています。これは社会人になっても重要な態度なので、サブゼミで
養成してもらいたい姿勢です。

今年度の卒論指導における改善点としては、4年ゼミでCCSでのMinutePaper
を可視化したことです。この1週間でどのように頑張ったか、卒論の進捗や
次週の参加予定や意欲などを自分で決めて、皆で共有することで切磋琢磨
につなげるようにしています。

また、3年ゼミは第6週目から4年生の研究発表を聴かせました。これも教育
効果がありました。まず、最初にサブゼミで2名以上の先輩の発表を聴くと
いう課題を出しました。次に、3年本ゼミで卒業研究発表会の発表予定者を
各チームで発表させました。デザインを含めたダメ出しや分かりづらい点
などを指摘することで、4年生の発表の改善につなげました。そして、学内
審査会では会場で4件の発表を見て、翌週の本ゼミでは残り10名の4年生の
発表を聴かせました。

このように3週間にわたり、さまざまな研究報告に触れて、自分の興味関心
がどこにあるのかを探させました。同時に、関心の高いテーマについて、
論文や資料を3部以上集めてくるという課題も与えました。これらを元に
発表し、経済学部で必須課題の研究報告書を作成させる予定です。

このように例年よりも前倒しした理由は、3年生の就職活動がかなり早期化
しているからです。エントリーシートで必要となる日本語表現、面接など
で必要な人前で主張する方法など、身につけておくべき内容は多いだけに、
指導教員としては焦っています。ゼミでの教育効果を高めるには、何より
学生の意欲が求められます。

4年ゼミでは、いよいよ卒業論文の赤ペン指導が始まりました。マラソンに
喩えると35kmの最も厳しいところです。進度の目安は、Wordで4000字ほど
作文できた学生です。この周辺では、秋口にどれだけ調査し頑張ったかが
効いてきます。プレゼンでのストーリー作成段階で、十分調査をしてきた
学生は書くべき内容が豊富にあるので、ペースを落とすことなく作文する
ことができます。最低文字数の12000字は楽にクリアできることでしょう。
一方、深く堀り下げず表面的な調査だけにとどまった学生は、薄っぺらい
内容に気づくととも、予想以上に書くべき内容がなく、極めて深刻な事態
に陥ってしまいます。マラソンでいえば後半に脚が止まってしまうという
辛い現象です。

こうなってしまうと自分で新たに加える内容を調査しながら進むしかなく
なります。毎年、トラップにはまる学生を多く見ていますが、秋学期開始
以来の自分の取り組み方に起因しているだけにどうしようもありません。
皆で励まし合って、ゴールを目指してもらいたいものです。


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■編□集□後□記□
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ぼちぼち次年度の仕事のアウトラインが見えてきます。教務部長という職
を降りるので、これまでやりたかったことがようやくできるという期待感
で満ち溢れています。それなりに仕事はこなしてきましたが、振り返ると
かなり犠牲にしてきたことも多かったと思います。自己研鑽できるという
機会を大切にするため、これからしっかりと予定を立てるつもりです。


■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2019年11月5日火曜日

第152号(2019.11.05)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第152号
□───────────────────2019.11.05─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.152
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


今秋は猛烈な台風が次々に来襲し、日本各地に甚大な被害がもたらされました。
大勢の人命が失われ、復旧もままならず今も苦労されている方も多いようです。
ラグビーワールドカップの試合が中止になったり、天皇即位祝賀のパレードも
延期になるなど、変更を余儀なくされたイベントも多かったようです。温暖化
の影響かという因果関係は気象学者に任せますが、やはり地球環境が壊れつつ
あるのではないかと感じるこの頃です。


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■NGU短信 > 卒業研究発表会の段
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☆関連サイト:https://www.ngu.jp/economics/events/

2019年度経済学部卒業研究発表会(学内審査会)の出場者発表がありました。
今年からGoogleフォームを使っての申し込みとなったので、事前に全員の提出
内容を本ゼミで収集しました。そして、日本語を中心にダメ出しをサブゼミで
実施しました。これは、4年生の日本語能力を確認するのと同時に、Word作業
への気持ちを引き締めるのに役立ちました。経済学部教務委員会による選考の
結果、ゼミからは以下の7人が予選に出場します。(敬称略)

11月11日(月) 小林:曙203教室
11月12日(火) 石垣・松下:曙301教室
       野場:曙302教室
11月14日(木) 京谷:曙401教室
       松永:曙402教室
11月15日(金) 仙石:曙301教室

いずれも発表時間は5限の16:30~18:00です。お時間のある方は、見学や応援
をお願いします。なお、決勝となる公開審査会はクラインホールにて12月4日
(水)15時からです。ゼミ生が進出できるかは今後の出来次第ですが、どうぞ
ご予定ください。

卒業研究発表会に選ばれたゼミ生は卒論の進捗がさらに加速するはずですので、
このままのペースを維持すれば年内の修了が視野に入ります。他方、惜しくも
選考に漏れたゼミ生は先頭集団についていかないと遅れてしまいます。発表の
内容とストーリーを完成させて、ビデオ撮りに臨んでもらいます。その後は、
Wordでの文章書きで、いよいよ卒論マラソンも折り返しになります。制限時間
という関門に引っかからないよう、一歩でも先に進めなくてはなりません。

卒業研究活動の中心的な役割はサブゼミが担っており、今年は学情センターの
セミナールームが満員となる日があるなど、順調のように見えます。しかし、
学生間の進捗状況の格差が大きくなっているように感じます。毎年の繰り返し
ですが、先頭集団の心配はありません。遅れている学生は本人の危機感が欠如
しています。自分がやらないとまったく進みませんし、誰も助けてくれません。
代わりに走ってくれなければ、自分で走るしかありません。制限時間もあるし、
修了者から次第に来なくなるという厳しい現実を理解しなければなりません。
そのためにも、「主体的な学び月間」である今が頑張り時です。


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■最近のゼミから > 天高く馬肥ゆる秋(学修成果)の段
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☆関連サイト:https://www.nagoya-stock-exchange.com/results/?type=3

この時期、2年と3年は「名証株式投資コンテスト」のチーム戦に参加し、企業
研究や金融の仕組みを実体験から学んでいます。誰でも最初はどうすべきかと
戸惑うものですが、株の仮想売買を通じて徐々に理解できるようになります。
企業の業績や財務情報、世界情勢から経済や株価へのインパクトは実際の動き
を観察し続けることが生きた経済の学習につながります。

今回は以下のように各学年4チームの計8チームがゼミから参戦しています。

 2年ゼミ:「SPEDES」「ROLAND」「定時帰宅のメンヘラ大学生」「YLF」
 3年ゼミ:「しゃちほこ」「名証攻略班」「串カツ田中」「メガネ」

チーム戦ランキング上位は関連サイトのURLに掲載されていますので、ご確認
ください。昨年は広島大学が優勝しましたが、今回は本学のチームが入賞して
もらいたいものです。久し振りに名古屋証券取引所から表彰式の招待状が届く
ことを期待しています。

さらに2年ゼミでは、月末から始まる「ゼミ対抗コア6コンペ」の準備として、
CCSで小テストをゼミ時間の始まりと終わりに実施しています。毎回、2か月分
ずつ復習していますので、コンペまでに試験出題範囲をすべておさらいできる
はずです。今年は2年ゼミのメンバも真面目で意欲的なので、素晴らしい成績
を収めてくれるかもしれません。

3年ゼミでは、これまで5回にわたり業界研究・企業研究として、毎週、チーム
プレゼンを実施してきました。この課題には、春学期に身につけたプレゼンの
技能を復習する意味も含まれています。併せて、就活に備えて夏休みの宿題で
あった自学自習のSPIの振り返りを行いました。CCSの小テストをゼミの始まり
に実施し、さらに早まった就活への意識づけを行っています。

また、3年ゼミは11月から研究報告書へ取り組みます。そのためにサブゼミで
4年生の発表を聞いて、来年の卒業研究のイメージを膨らませてもらいます。
先輩の発表へのダメ出しや質問から、就活での企業説明会での心構えや面接時
の卒論に関する質問の対策になります。4年生にとっても実践的な発表練習と
なり、Face to Faceの先輩・後輩のつながりが深まり、Win‐Winの関係が構築
できます。

6時限目となっている4年生の本ゼミでは、全体指導の場として今週の振り返り
とその反省から次週に向けた取り組みを確認します。全体から遅れているゼミ
生にはこれまでの自己マネジメントを見直し、キャッチアップするよう指導を
します。また、Powerpointを使って、卒論の進め方を詳細に説明しています。
このペースに従えば誰でも期限内に終えられるようにしています。いよいよ秋
も深まってきたので、そろそろ3年ゼミにも参加してもらい、研究発表やWordの
日本語ダメ出しを皆で行い、ゼミ内で刺激を与えあってもらいたい時期です。

最後に、次年度のゼミ選考を終えて、定員数/応募者数は以下の通りでした。

 新2年ゼミ:16/27名
 新3年ゼミ:19/29名

どちらも多数の応募があり、ありがたい限りです。しかし、それぞれ10名以上
を不合格にしなくてはならず、心苦しい選考となりました。近年、ゼミ選考の
重要な基準としているのはGPAです。20年以上ゼミ指導を続けていると、ゼミと
学生のミスマッチさえなければ、ある程度はどのような学生でも指導できると
思っています。もちろんやる気のある学生ほどゼミでの成長が見込める可能性
が高いので、積極的に合格にしたいと考えています。しかしそれをどのように
測るかという術がありません。そこで、これまで大学で頑張った総合的な指標
であるGPAを参考にするのが一番公平ではないかと考えるようになりました。
社会に出ると理不尽なことも多いので、教育機関にいる時ぐらいは学生が努力
したことで評価されるのが良いと思っています。

大化けする学生に出会いたいものです。


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■編□集□後□記□
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数名の卒業生には伝えていましたが、今年のホームカミングデイは欠礼させて
いただきました。毎年楽しみにしている同窓会イベントですが、10月末の週末
はマラソンシーズンに突入し、全国各地で大規模な大会が開催されます。今回
は、しまだ大井川マラソンに夏前にエントリーし、こちらに参加していました。
フルマラソンを10月に2回走った成果は、ハーフとは全く別種目であることが
実感できました。マラソンにまぐれはなく、コツコツと練習してこそ最後まで
走り切ることができます。これは卒論作成にも共通していえることでしょう。

マラソンといえば、9月15日にMGCが開催され、男女の東京五輪マラソン代表が
2名ずつ決定しました。猛暑の中、トップアスリートの真剣勝負は男女とも大変
見ごたえのあるレースでした。これまでオリンピックの代表選考過程がわかり
づらく、毎回、物議を醸し出していましたが、今回でスッキリしました。まだ
1枠ありますので、東京マラソン・名古屋ウィメンズマラソンというメジャーな
大会も見過ごせません。その後、IOCの決定でマラソンは札幌開催という事態と
なりましたが、その結末は一ファンとして見守っていきたいと思います。


■コジマガ・バックナンバー
☆ブログ: http://kojimag.blogspot.com/
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2019年10月3日木曜日

第151号(2019.10.03)

□ Nagoya Gakuin University, Faculty of Economics
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■□□> コジマガ kojimag@    第151号
□───────────────────2019.10.03─
□ Kojima seminar Mail Magazine, Vol.151
*等幅フォント(MSゴチックなど)でご覧ください。


10月から5年ぶりに消費税がアップしました。今回は軽減税率が導入される
ためかなり複雑になっています。加えて、キャッシュレス化の促進策として
のポイント制度もあって、新制度に慣れるまでにはかなり時間がかかるよう
に思われます。導入当初は、混乱も多いように思いますが、不思議なもので
人間、慣れればできてしまうものです。もちろん、取り残される弱者も出て
くるので、それが問題ですが・・・


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■NGU短信 > 夏休みも終わり新学期開始の段
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☆関連サイト:

この夏も仕事に明け暮れていました。教務関連の仕事は学内外にあり、発表
もいくつか抱えながら55歳を迎えました。大学人としての生活は長くても、
あと15年です。そこで、これまでとは違った時間の使い方を心がけています。
朝から晩まで研究室に籠って仕事をするのを止め、新たなスタイルを試して
みました。例えば、気分を変えるため仕事場以外での読書やモノ書き。また、
ゼミ生に話しているように自分も皆で一緒に頑張る体験をしています。一人
では困難でも、仲間とならできることもあります。

実体験も重要なので、街歩きで積極的に歩いています。夏には大須や桑名を
探検し、旨いモノや歴史を認識して硬直しつつある脳に刺激を与えています。
徳川美術館、豊田市美術館、国立新美術館などに訪れ、興味ある作品からも
刺激を受けてきました。外で活動するには暑すぎるのが少し大変でしたが、
脚と頭のトレーニングという夏休みでした。

いよいよ授業が再開しました。秋学期には「アカデミックスキルズ」を担当
します。ノートパソコンやOFFICEを使いこなし、論文を効率的に書き上げる
スキルの習得を目指した実習科目です。昨年度は受講生の授業アンケートの
結果が極めて高い科目で、大きな成果を得ました。3年以上でやる気のある
学生が集まると、かくも良い授業ができることを実感した次第です。

今回は水曜1限の配当なので、受講生の動向が心配でしたが、昨年度同様に、
やる気のある学生が集まったようです。また卒論を進める4年生にとっては、
授業後の時間が自主的な卒論作成に充てられるので、学修習慣を確立する
のに役立つと思われます。

また、今秋の「経済データ分析」は1週目で履修者の入れ替えが少なかった
のが特徴です。毎度、時間割だけで登録する学生も多く、シラバスを読まず
にいます。ノートパソコンを使った実習科目であることも知らずに登録する
学生も少なくありません。ガイダンスで初めて知って登録変更、特に3年生
以上ではパソコンを持って来るのが面倒なので登録を辞める学生もいます。

しかし、今回は2週目に履修者が増加しました。この要因は履修者に2年生が
多いことにも起因します。また、Excelは苦手だが克服したいとする学生が
登録しているように思います。このように翌週に履修生が増えたのは、今回
初めてかもしれません。履修生にやる気があると教える側にも伝わるので、
よい授業が期待できます。


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■最近のゼミから > 秋学期の学修テーマの段
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☆関連サイト:

演習要項に記載されている通り、2年と3年ゼミの秋学期は「名証株式投資
コンテスト」で実際の経済や企業の動きをチームで学習します。2年ゼミは
11月末にゼミ対抗コア6コンペがあるので、コンペの対策と投資コンテスト
の取り組み発表が中心となります。

3年ゼミは、就活に向けた業界研究・企業研究を兼ねたチーム発表に加えて、
4年生の卒論状況を参考にしながら自分の研究テーマを探します。11月の末
からは研究報告書の作成と同時に、日本語のダメ出し指導をします。

4年ゼミでは、卒論作成が本格的に始まりました。第1回目には3ヶ月の通学
定期を購入したかの確認です。成功した先輩のように日々大学で勉強すれば、
必ず年内に修了できます。逆に大学に来ないことで、大きく失敗した学生を
見ています。そのような轍を踏まないためには、大学へのアクセシビリティ
が重要と感じるようになりました。

とはいえ、夏休みに遊びやバイトが中心で、昼夜逆転という怠惰な生活習慣
が染みついてしまい、すぐに卒論に踏み出せないゼミ生も多いのが現実です。
いかに切り替えられるかという心根の強さがポイントでしょう。1月末までの
スケジュール表を渡して、自分がいつ修了させるかを明記してもらいました。
また、サブゼミへの参加予定も書かせて、自己管理能力を身につけさせます。

最初に、卒論作成をフルマラソンに喩えて話をしました。これまで経験した
ことない長い道のりなので、早めの準備が必要で、就活と同様に自分自身が
やらねばまったく進みませんし、誰も代わってくれません。コツコツと走り
続けることが成功の秘訣で、急いで追いつこうとしても無理がたたります。
また、途中で休んでしまうと再び走り始めるのはきついですし、皆で励まし
合いながら走れば、辛い状況を乗り切ることもできます。一人で走っている
と道に迷ったり、弱い自分に負けたりするとともに、心が折れたりします。

1週目のサブゼミでは夏休みの宿題を見せてもらっていますが、まだスタート
位置に立っていないゼミ生もいます。これから自分のペースで走ってもらい、
コースアウトしないよう指導するのがゼミ教員の役割です。

昔のゼミとは様変わりしていますが、最近は試行錯誤の末、このような教育
プログラムができあがりました。PDCAによる改善を加えて、教育効果も高く
なっています。ただ、昔から変わらない共通点はゼミ生の自分たちでの学習
を重視していることです。それが一番の力になるからです。

秋学期のゼミは以下の通りです。お時間の許す方は、是非ご見学ください。

 2年 専門基礎演習:14名  木曜2限 曙館514教室
 3年 専門演習:18名 木曜5限 曙館404教室
 4年 専門演習:17名 木曜6限 曙館404教室

また、卒研発表会の学内審査会は11月11日の週です。この週から大学全体で
「主体的学び月間」が始まります。学生が自ら学ぶことを奨励する取り組み
で、発表会やチームでの学習などを促進するために設けられています。一方
的に話を聞くだけでなく、自らが学び、互いの教え合いを推奨しています。
なお、卒研発表会の公開審査会は12月4日(水)の午後にクラインホールで
開催予定です。


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■編□集□後□記□
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猛暑がようやく去り、朝晩は過ごしやすい季節になりました。読書・勉強・
スポーツなど、自身が夢中になれる何かが見つかるといいですね。児島は、
夏休みにゴルフ・マラソンのトレーニングに取り組んできました。ゼミの
卒業生と1泊2日のゴルフ合宿も実施しました。さて、いよいよ成果が求め
られる時期ですが、やりきった感はまったくないため不安なシーズンイン
となります。先の長い生涯スポーツだけに大会ごとに自分の課題を見つけ
その都度、修正していこうと思います。


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